すみれと引き離されたさくらは、広大な屋敷を連れ回され、奥まった部屋に押し込められた。

「あっ」

後ろ手に縛られたまま、部屋の中に突き転がされ、さくらは小さく悲鳴を上げた。
さくらが立ち上がるのを待つまでもなく扉は閉じられた。

「……」

さくらはうまくバランスをとって立ち上がった。
両手は捕縛で縛られているが、脚は自由だった。
ドアまで行って、後ろ向きのままノブを回してみたが、当然のように鍵がかかっている。

「……」

軽くため息をついて辺りを見回した。
照明はなく、わずかに天窓から街灯らしい灯りが洩れて入ってきている。
暗がりに目が慣れてくると、さくらは周囲を見渡した。

六畳ほどの狭い部屋だ。
部屋というよりは倉庫のようだ。
小さな机と椅子が二脚ある。
部屋の隅に、俵や薪が束になって積んである。
あとは嵌め込み式の棚が壁一面にあって、埃を被った古道具にようなものがところ狭しと並んでいた。

さくらは机に軽くお尻を乗せて腰掛け、そして考えてみる。
こうして縛られている上に、外には見張りがいるだろう。
おまけに刀も奪われてしまった。
脱出するチャンスはほとんどなさそうである。
だが、ここで手をこまねいていては、何のために危険を冒してここまで来たのかわからない。
マリア献身の努力が無意味になってしまう。

それにすみれも心配だ。
さっきのやりとりから考えるに、すみれはあの将校に凌辱されるのではないだろうか。
それも、さくらを守るために……。
そう考えると、いてもたってもいられなくなるのだった。

さくらを監禁したふたりの兵が、部屋の前で言い争っている。
永田軍曹と稲田一等兵だった。

「殺すのですか、軍曹どの」
「そうだ。中隊長どのの命令だからな」
「しかし……」
「ん?」

稲田は少しためらったが、勇を奮って上官に言った。

「しかし、なるべく犠牲は……、民間の犠牲は出さないということではなかったのですか」
「ああ、そうだ。だが「なるべく」だ。必要最低限は仕方ないだろう」

永田はさも面倒くさそうに答えた。
稲田はなおも言い寄った。
相手は内務班の班長どのである。
恐かったが、どうしても納得出来なかった。

「ですが……、抵抗するならともかく、女ですよ。しかも丸腰の」
「いいんだ、命令だぞ稲田、あまり深く考えるな。それにな」

永田は手にした小銃を肩に背負って言った。

「我々は大義で動いている。その前に犠牲は付き物だぞ、稲田」
「犠牲……」
「そうだ」

永田はうなずいて言う。

「それにあの女も運がなかったのさ。何でも、本当は今日の列車で仙台へ帰る予定だったらしい」
「仙台?」
「ああ。それが雪で東北線がな。中隊長どのの話だと、やつらが休みで帰郷した時を狙ったん
だそうだ。だから帝撃には隊員はいないはずだった。ところがあの女を含めてふたり残ってた
らしいな」
「仙台……」

ボソボソとつぶやく若い一等兵に、鬼軍曹どのが言った。

「シケた顔するな、稲田。おまえにもいい目を見させてやるぞ」
「いい目?」
「ああ」

永田がニンマリといやらしそうな顔で続ける。

「あの女でたっぷり愉しませてやろう」
「え……」
「だから、真宮寺さくらというあの女だ」

稲田は目をパチクリして上官に聞き返した。

「でも、こ、殺すのではないのですか?」
「だから」

鈍い奴だ、と言いたげに永田が説明する。

「どうせ殺すんだから、その前にオレたちが愉しませもらおうって寸法だよ」

つまり、あの女を寄ってたかって凌辱しようと言うのか。

「そんな……、か、完全に軍規違反です、軍曹どの! それに、中隊長どのは殺せ、と……」
「わかってる。そんなことはおまえに言われんでもわかってる。これは息抜きだ」
「息抜きって……」
「窮屈な軍人生活で数少ない機会だぞ、こういうことは。長く軍隊にいればおまえにもわかる
ようになる。それにだ、あんないい女を目の前にして放っておけるか。それこそ日本男児に
名折れだぞ」

軍曹はそう言って笑いながら稲田の肩を叩き、さくらのいる部屋に入っていった。

ガチャリとドアの開く音にビクリとなり、さくらは慌ててその方向を見やった。
カーキ色の軍装に身を固めた兵隊が側に寄ってくる。
さくらは反射的に逃げ、壁に背を当てた。

「ち、近寄らないでください!」
「そうビクつくなよ、ねえちゃん」
「あ、あなたたちは……、あなたたちは何なんですか! すみれさんの家で何を……」

ニヤつく永田軍曹を睨んでさくらが気丈に問い質す。

「おまえらの帝撃にも部隊が行ったろう。同じだよ」
「じゃ、クーデターの……」
「クーデター? 維新軍とか義軍と呼んでくれや」
「ふざけないでください! て、帝撃はともかく、すみれさんの家になぜあなたたちが……」
「おまえに話しても仕方ないさ、ブルジョアはみんな敵だ。それよりも、だ」
「な、なにを……」

軍曹がさくらの華奢な顎をグイと持ち上げた。
そして左右に首を曲げ、その白い首筋やうなじを観察する。

「へへ、思った通りいい女だな」
「!!」

こいつの目的は私の身体なのか。
女の直感で、すぐにそれがわかった。
さくらは懸命に手を振り払ったが、永田はその身体に抱きついてきた。

「やっ!」
「うぐっっ!」

反射的にさくらが反撃に出た。
永田の股間に膝を叩き込んだのだ。
永田は股間を押さえて呻いたが、すぐに応援を呼んだ。

「誰か!」
「はっ!」

どやどやと三人ばかり兵隊が飛び込んできた。
部屋の中で何が起こるのか期待していた連中が、聞き耳を立てていたのだろう。

稲田一等兵は、その中に加わらなかった。
唇を噛んで彼らを見送るだけだった。
自分が何をすればいいのかわからないのだ。

軍人なら上官の命令に従うべきではないのか。
だがこれは軍務とは違うのでは、という疑念もあった。
そうこうしているうちに部屋からさっきの三人が出てきた。
稲田の同年兵が言った。

「何をしてる、稲田。軍曹どのの声が聞こえなかったのか」
「……」
「おかしな野郎だぜ」

同年兵たちは、黙っている稲田を呆れたように見ていたが、またドアに耳を当て始めた。

部屋の中では、さくらが拘束されていた。
さくらが戦場での勇者とはいえ、それは降魔相手の話である。
生身で、しかも丸腰の状態で大の男にかなうはずもなかった。
しかも相手はプロの兵隊であり、おまけに四人がかりだったのだ。
もっとも、刀を持っていたとしても、さくらに人が殺せたとは思えなかった。

さくらは妙な格好で縛られていた。
股をぱっくり開いた状態で膝立ちにされている。
そして米俵を背中で抱えさせられているのだ。
足首から俵の下に縄が通され、バンザイしている手首の縄に結びつけられていた。
つまり、膝立ち状態でブリッジさせられているようなものだ。
股間や胸を思い切り突き出した恥ずかしい格好に、さくらは羞恥と屈辱で顔が染まる。

「く……」

さくらはもぞもぞと身をよじったが、ほとんど身体は動かせなかった。
米俵からは、さくらが動くたびに黒く細かい微粒子が飛んでいる。
さくらの背中に当たる感覚からして、どうも炭が入っているようだ。

「いい格好だな、真宮寺さくら」
「こんなの……、あ、あなたも男なら恥を知りなさい! 女をこんな風に……」
「ほう、見た目は清楚そのものだが、随分と生意気な口をきくんだな。さすがに帝国華激団と
いうところか」
「ほ、ほどいて! すぐほどいて!」
「騒ぐな。すぐにいい思いをさせてやる、ここのお嬢さんと同じようにな」

それを聞いて、さくらは「えっ」と叫んだ。
すみれもなのか?

「す、すみれさんに……、すみれさんに何をしたんです!」
「そう怒鳴るな。神崎家のご令嬢は、今頃、中隊長どのと愛の営みを交わしているだろうよ」

永田軍曹は「へっへっへ」といやらしい声で笑ってみせた。
さくらの顔に怒りでさっと朱が走る。

「なんてひどい……。あなたたちは軍人じゃ、いえ、人間じゃないわ!」
「言ってろ、言ってろ。おまえも同じ目に遭わせてやるさ。一時間後にも同じことが言えるか
楽しみだな」

軍曹はぎしぎしと縄を軋ませて悪態をつくさくらを見た。
ピンク色の上着と緋色の袴は脱がせた。
白い肌が抜けるようだ。

東北女性独特の雪肌をした美人である。
下には、最近帝都で流行っているという西洋風の下着を身につけていた。
サラシの代わりに胸を包んでいるのはブラジャー、襦袢の下に履いているのはパンティという
ものなのだろう。
「西洋かぶれめが」とでも言いたげに、永田は無造作にさくらのブラを剥ぎ取った。

「きゃあ!!」

ブラの下から現れたのは、見事な白い肉球だった。
硬そうな張りのあるバストなのに、ふるふると柔らかそうに揺れている。
現代の目から見れば平均以下のサイズかも知れないが、太正時代ということを考えれば充分に
立派な乳房と言えた。
永田はたまらず手を伸ばした。

「きゃああ! さ、触らないで!」

永田は壊れ物を扱うかのように、指先で胸の丘を撫でるように這わせた。
悪戯に、指先で軽くつついてみると、ゴムマリのような弾力で永田の指をはじき返してくる。
両手の中指と人差し指で、左右の乳房の頂点にある蕾を挟み込みしごいてやると、さくらは眉
を顰めて屈辱に耐えた。

「ふ……んくっ……や……やめっ……」

軍曹が二本の指でしつこく嬲っていると、さくらの乳首がぷくりと顔を覗かせてきた。
指で揉んでやるとコリコリと硬くしこっているのがわかる。
注意深くさくらを観察していると、時折、首筋や二の腕にざわっと鳥肌が走ることがあった。
感じているのかも知れないと思った永田は、いっそう大胆に責めてみる。

「うっ……あ……」

永田は両手いっぱいに使ってさくらの乳房を揉み始めた。
揉み込んでいくうちに、なめらかな乳白色だったバストがだんだんとピンク色に染まっていく。
まるで乳首の色が薄まって乳房全体に広がっていくかのようだった。
女の性感帯を次々に刺激され、忘れかけていた恍惚感をいやでも思い起こしていくさくらだった。

実はさくらは処女ではない。
太正十三年の春、黒之巣会事件終結後、大神とさくらは結ばれた。
互いに惹かれ合っていたふたりだったが、思いを告げたのは事変が終わってからのことだ。
それから二ヶ月後には大神は海軍に復帰、すぐに研修航海に出てしまった。

一線は越えたものの、行為自体は数えるほどしかなかった。
大神は奥手であり、さくらも恥ずかしさが先に立ったためである。
それでも、もともと敏感な身体なのか、何度目かの交わりを経て、大神との肉のつながりも
悪くないと思ってきていた。
大神が航海に出たのはその矢先だったのである。

忘れかけていた感覚に思わず声が洩れそうになるさくらが、ぐっと唇を噛んで堪える。
それを見て永田がへらへら笑いながら言った。

「遠慮することはないぞ。気持ちがよければ思い切り声を出せばいいんだ」
「だっ、誰があなたなんかに! ……ああっ!」

指で摘まれ、ビンビンに感応していた乳首を軍曹が唇でしゃぶると、さくらは我慢しきれずに
声を立てた。

「はっ……はあっ……く、くっ……いや、だめ! …あっ……っ!」

舌先でしこった乳首を転がされ、唇で柔らかくつぶされると、背筋にぴーんと官能が走り抜けていく。
舌が胸から腋、そして首筋を蹂躙していくと、口から解放された乳房は手でこねくられることになる。
さくらの乳首は、指でちぎれるくらいにつぶされたかと思うと、今度は優しく撫でるように
擦られ、そのコントラストでますます鋭敏化していく。
そこを思うさまモミモミとこねくり回されると、さくらはポニー・テールがほどけるほどに
激しく頭を振って身悶えてしまうのだった。

「んああっ……あ、胸……もう……もう、いやっ……ああっ」
「へへへ、感じすぎるから胸はいやなのか?」
「ち、違、ああっ」

男の舌や指先がさくらの急所を襲うごとに、ジーンと甘い疼きが胎内に忍び込んでくる。
腰に力を入れて堪えようとしても、膣が乳房に直結しているかのように胸の愛撫に反応し、
下半身が萎えてしまうのである。

上半身、それも胸ばかり責めていた永田が、今度は下半身に目を移した。
すでに上半身は、胸と言わず首と言わず汗を滲ませていたが、下半身もすぐにそうなった。
内腿や脚の付け根にじっとりと汗を浮かべており、腰に着けた西洋下着も湿っていた。
よく見ると、パンティの染みは秘所を覆い隠す部分に集中しているのだった。

「なんだやっぱり感じてじゃねえか、え? 下着がいやらしいお汁で汚れてるぜ」
「……! 違う、違います! ああ、それは……」
「果たしてそうかな? それにしても随分薄っぺらいものなんだな、おい。こんなの履いてて
不安にならねえか?」
「あっ!」

鬼軍曹は、初めて目の当たりにするパンティを珍しそうに見たあと、その生地をあちこち引っ
張り出した。
右や左に引っ張って中を覗き込んで見たり、脇をめくってさくらの恥ずかしい箇所を観察したりした。
ここでいやがったり恥ずかしい声を上げても、この軍人を悦ばせるだけだと思い、さくらは
目を固く閉じて男の暴虐に耐えていた。
しかし、永田がパンティの生地を細くまとめ、それを上に引っ張り上げるようにすると、
たまりかねて悲鳴を上げた。

「ぐっ、ぐぅぅっ!!」

紐状になったパンティの細く伸びた生地が、さくらの股間の亀裂にぐいぐいと食い込んできたのだ。
薄いが丈夫な布に、割れ目やその上にある敏感な肉芽、そして肛門を擦りつけるようにしごか
れて、さくらの苦痛はいたたまれないものとなった。

「くぅっ! ……い、痛い……あっ……くあああ……く、あ、そこっ……ああ、いやっ」

秘裂をいびられ、胸以上に鋭敏な反応を示す美少女にすっかり気を良くした永田は、調子に
乗って、細布をぐりぐりと前後に擦り、しごき続けた。
女にとって、もっとも敏感な性感帯の集まるところを、丈夫な布きれで強く擦られて、さくら
は恥辱と苦痛、屈辱にまみれる。
そのくせ、クリトリスやアヌスを強くしごかれると、思わず口から呻き声が洩れ、ピリッと
痺れるような異様な感覚が脳髄まで駆け抜けるのだった。

「は……あ……あっ……う、うんっ……やっ……そ、あっ……む……」

割れ目に食い込ませたパンティで、前後左右に擦りつけ、さらに強弱にも変化をつけて責めら
れると、さくらは羞恥や苦痛だけでない感覚に気づき始めた。
噛み殺したくぐもった悲鳴だけでなく、艶やかな熱い吐息が洩れることがあった。
淫らな快楽に負けまいと握りしめた手の力が緩む時があった。
それまで、身体の隅でじわじわとくすぶっていた官能の火が、肉体の芯から火照ってくる感触
がある。
細いパンティ生地を割れ目の間に入れられ、ぶるぶるっと震わせられると、なんだかもっと
強く揺すって欲しいような切ない気持ちすらわき上がってくる。
もっと強くしごいて欲しい、疼いているこの裸身を思い切りめちゃめちゃにして欲しいという
一種、被虐的な願望すら脳裏に浮かんでしまった。

「はっ……はあ…はあ…はあ……はぁ……」

いったん、永田の責めの手が止まると、さくらはホッとしたように息を付いた。
背中に炭俵を抱え込まされ、両手両脚を上下に引き延ばされた不自由な格好のまま、卑猥な
攻撃をその華奢な肉体に受け続けたさくらは、全身にじっとりと汗を噴き出させていた。
次から次へと淫らな、そして新たな性的感覚を覚え込まされ、さくらの女としての感覚が急速
に発展していった。
その様子を眺めて、永田がさくらに言った。

「どうだ、え? だいぶ堪えたろうが。そろそろ俺様に抱かれる気になってきたか?」

「抱かれる」という言葉を聞いて、さくらは途端に正気に戻った。
さっきまで、淫猥なピンク色の妄想に染まっていた頭の中がしゃっきりする。

「冗談じゃないわ、誰があなたなんかに! わ、私には大事な人がいますっ」
「なに? じゃ、おまえ処女じゃないのか」

さくらは顔を羞恥に染めて、目の前の凌辱者から逸らした。

「ふうん、そうか。じゃ遠慮するこたあねえな」

永田軍曹は、さくらが処女でないと知って少々ガッカリした。
清楚そのものの巫女の衣装を身につけていただけに、処女を期待していたのだ。
それでもすぐに気持ちを切り替えた。
男を知っているのなら、気を使わず好き放題にいたぶれると言うものだ。

永田は軍衣のポケットから小さな薬瓶を出した。
さくらが処女だったら使おうと思っていたものだ。
媚薬である。

媚薬は大きく分けて二種類ある。
ひとつは身体に作用するもの、もうひとつは心に作用するものだ。
後者は、性欲を司る本能を刺激しようというもので、飲ませたり嗅がせたりすると、途端に女
が快楽の虜になるという代物だ。
だが、これにはまがい物が多く、科学的にもまだ困難と言われている。

前者は、女の媚肉等に塗り込んで、ヒリヒリさせたり、あるいは痒みを覚えさせて、そこを
刺激されたくてたまらなくさせるというものだ。
常識で考えても、こちらの方が遙かに現実的であり、事実、このタイプには使えるものも多い。
永田が持っている塗り薬は前者のタイプで、塗ることにより女の粘膜に刺激を与えるものである。

永田はよく知らないが、その媚薬は多数の原材料から抽出されたものだった。
成分は、イモリの干物だの、ガマの油だの、スッポンの甲羅だの、媚薬というよりは精力剤で
はないかという怪しいものも混じっていたが、山芋やズイキ、どくだみ、マムシ酒、トロロ
アオイなど、かなり効きそうなものも入っていた。
ズイキや山芋などは、それだけ塗られても痒そうだから、これらがまとめて入っているこの薬
は効果が期待できた。

「あ……」

さくらが軽い悲鳴を出した。
永田が銃剣でパンティの紐を切ったのだ。
両脇を切り取って、ただの下着を布きれに変えると、永田はそれを丸めて後ろに放り投げた。
そして上着を脱ぎ、さくらに迫っていく。

「おまえが抱かれる気になるように、こいつを塗ってやろう」
「な、なにを……」

永田の指先にねっとりとまとわりつく黄色っぽいクリーム状のものを見て、さくらは恐ろしげ
に聞いた。

「媚薬だよ、聞いたことないか? こいつをおまえのオマンコに塗るとだな、男が欲しくて
しようがなくなるっていう魔法のクスリだよ」
「そんな……」

さくらのつぶらな瞳がいっぱいに開かれた。
もうパンティにねとつくほどに濡らされているのに、まだそんなものを使うのか。
今でさえ、肉の欲望を意志の力と大神への愛情だけで堪えているのに、媚薬など塗られたら
どうなってしまうのだろう。

「ああ、いやあ!」

媚肉の合わせ目をはだけにかかる永田の指を感じ、さくらは突き抜けるような絶叫を上げた。

「思った通りぐちょぐちょじゃねえか。少し擦り過ぎたかな、ちょっと赤くなってやがるぜ」

永田の責めに反応し、浅ましく濡れそぼった媚肉を描写され、さくらは口と目を固く閉じた。
じっくりと覗かれているのがイヤというほどわかり、心の何かが抜け落ちていくような感覚に
襲われる。

羞恥に震えるさくらを好ましそうに見やり、永田はその最奥に手を伸ばした。
割れ目を左右に拡げると、やや濃いピンク色の肉襞がさらけ出される。
そこに、指先にたっぷりと乗った媚薬を塗った。

「いやああっ……そ、そんなもの使わないで! …ひぃっ、やああ!」

散々責め抜かれたその裸身のどこにそんな力が残っていたのかと思うくらい、さくらは全身を
思い切りねじり、暴れようとした。
固く締めつけたはずの縄すら、その力で少し隙間が出来たくらいだ。
得体の知れないクスリを使われるのが、それだけいやだったということだろう。

べたっ、ぬちゃり、という感触で、永田の指がさくらの割れ目に沿ってなぞっていく。
指先に盛られた媚薬が、媚肉の襞に塗り込まれていった。
無論、そこだけでなく肉芽にもたっぷりと塗られた。
パンティとの摩擦でやや赤くなり、すでにピンと立っていたクリトリスも、クリームでねと
ねとにされている。

「き、気持ち悪いっ……やめて、もうしないでぇっ」

人肌の温度を持ったねっとりとしたものを敏感な部分に塗り込まれる異様な感触に、さくらは
身をよじって嫌がった。
気持ちよくなるどころか、べたべたねとねとと気色悪いだけである。

永田は、媚肉表面へ存分に塗り込むと、今度は中だと言わんばかりにさくらの膣に侵入する。

「いっ、いやああっ!!」

大神しか知らない大事な膣に、薄汚い軍人の指が入り込んでくる汚辱に、さくらは喉が裂けるほどの悲鳴を上げた。
だが、それだけではなかった。
男の指は、さくらの媚肉を蹂躙するだけでなく、その内部に媚薬を塗り込んでいるのだ。
さくらの狭く固い肉層がムリヤリ拡げられ、太い指が入り込んでいく。
そして、内部の襞のひとつひとつにおぞましいクスリを擦りつけてくる。

「ああああっ……やめ、やめてくださいっ……だめ、そんなっ……」

永田の方は、さくらの悲鳴をむしろ心地よいBGMとして聞き、さらに暴虐の度を深めていく。
身をよじり、腰を振り立て、ゆさゆさと乳房を揺らせてまで身体を揺すっていやがるさくらを
満足げに眺めて言う。

「どうだ、悪くないだろう」
「いや、いやっ」

軍曹の指がさくらの膣の内部へ盛んにクスリを塗り込んでいる。
いやでたまらない異物感なのに、クリームがローションの役割をしているのか、徐々にさくら
の媚肉が太い指に馴染まされていくのがわかった。
それだけでも、チロチロと身体の隅から官能の炎が燃えてきているのに、クスリが効能を発揮
すれば、居ても立っても居られないほどの肉欲を覚えることになるのである。

「よし……」

ようやく満足するまで塗り終えたのか、永田はそう言ってさくらから手を離した。
そしてそこをジロジロと眺める。
さくらは、「ああ……」とホッとしたような声を出して、胸を大きく上下させた。
軍曹はさくらの瑞々しい肢体を見ているだけだ。
もはや愛撫する必要もない。
この類い希な美少女が、性に狂う浅ましい女の本性をさらけ出すのは目前なのだ。

「……っ!!」

さくらは声にならない小さな悲鳴を出した。唇を噛み、小刻みに裸身を痙攣させ始める。

「うっ……あっ……」

相変わらず声は控えめだが、どことなく切迫した雰囲気がある。
微妙だが、可憐な唇から洩れる呻き声に艶っぽさが混じり込んできた。
永田が確信するまでもなく、さくらは胎の底からわき上がってくる妖しい苦悶に耐えきれなく
なっていた。

「それ」
「あああっ!」

軍曹がちょんと指先で汗まみれの肌に触れただけで、さくらはズクンと来る刺激を覚えてしまう。
出てしまった喘ぎを噛み殺し、震えてならない身悶えを何とか止めようするものの、とても
じっとしていられなくなっていた。
無意識のうちに腰がうねり、普段のさくらからは想像もつかない淫靡な姿を見せつけている。

丹念に塗りつけられた割れ目も、奥まで指を突っ込まれて塗り込まれた膣襞も、ズキンズキン
と甘い痺れに圧倒されてきた。
さらに最奥までもジリジリとした痒みと熱さに襲われ、顔だけでなく全身が赤く染まってくる。
そのことを意識してしまうと、もうさくらには逃げる術がなかった。
頭には、あっというまに膨れあがった肉欲の疼きしか思い浮かばない。

「く……あ…っ……あう、た、たまんない……」

胸をゆさゆさ揺すぶっている。
腰は、まるでストリッパーの如く、前後に突き出すように跳ね上げていた。
さくらがそうしようとしているのではない。
さくらの若い肉体が、どうしようもなくそうした動きをしてしまうのである。

すでに痒みのレベルを突破し、なかば痛みにまで発展している。
その痛みを伴う痒みが、さくらの若い性感を確実に刺激してきた。
切羽詰まったようなさくらの身悶えを見て、永田がニヤニヤしながら聞く。

「どうした? 痒いのか、それとも欲しいのか?」
「ああっ、か、痒いっ……痒くて、ああっ……」
「どこが痒いのかな?」
「いやあっ」

痒くて痒くてしかたがないのに、そこを掻けないくやしさ、もどかしさ。
しかもそこは、徐々に熱を持ち、痛みも湧いてくる。
その痛みすら、今のさくらには妖しげな快美感に変わりつつあった。
頭の中が痺れ、自分がどんな恥ずかしい姿で悶えているのかも忘れた。

「はっ……ああぅっ……な、なんとかしてっ……も、もう、どうにかなるっ」

軍曹は、媚薬の効果が存分に発揮され、すっかり充血して爛れている媚肉にそっと触れてみた。
その、ビーンと響く、甘いというにはあまりにも強烈な刺激だけで、さくらは軽く達しそうに
なった。

「うああっ!!」

指がスッと引き上げると、思わず腰を前に出し、永田の指を追いかけてしまう。
縛られている両手、両脚の縄跡が擦り切れそうになるくらい、全身をがくがく震わせて、その
激しい官能を訴えている少女は意識朦朧となってくる。

「ああ、もうだめですっ……うああ、へ、変になるっ……あっ、くぅぅ……」
「よしよし、そんなに欲しいのか?」
「か、痒い! 痒いんですっ……我慢できないっ」
「どこがだ?」
「い、言えないっ……だめぇっ……」
「オマンコが痒いんだな?」

さくらは無我夢中でうなずいた。
もう恥ずかしいとかおぞましいとか思っている余裕は一片もなかった。
この疼きを早く鎮めてもらわねば気が狂うに違いない。

「オマンコに入れて欲しいんだろ?」
「く……は、は……い……」

意志とは無関係に、口が勝手に答えている。
どうしようもなかった。

永田軍曹は、気の強かった美少女の崩壊に満足し、軍袴を脱ぎ下ろし、下履きもとった。
そして、完全に勃起しきったペニスを取り出すと、さくらの媚肉にあてがう。
ゆっくりと腰を進めると、もうびしょびしょに濡れきっているさくらの膣は、まだ経験の
少ない内部へと男の肉棒を飲み込んでいった。

「あっ、ああっ……」

媚肉を割られる感触に、さくらは一瞬、我に返った。
犯されている。
最悪の事態だった。

以前ならともかく、大神と愛を誓った今となっては、さくらにとって別の男に凌辱されると
いうのは死にも勝る恥辱だ。
沸き立つほどだった肉欲もスッと引いて、その口からは耳をつんざくような悲鳴が噴き出た。

「いっ、やああああっっ! やめてっ、やめてください! ああ、いやあっ、大神さん!」
「オオガミ?」

ペニスをさくらの中に押し込もうとしていた永田の動きも止まった。
聞き覚えのある名前がさくらの口から出たからだ。

「オオガミって、あの大神か? 帝撃花組隊長で海軍少尉の……?」
「……」
「こいつは驚いた、おまえあの隊長の女か」

永田陸軍軍曹は、呆れると同時に腹が立ってきた。
軍人でもない女が部隊内にいるから、そういうことになるのだ。
もっとも、相手は海軍のふぬけた軟弱野郎だから致し方ないか。

それでも、真宮寺さくらという美少女が、さっきよりも穢れた存在に見えてきた。
陛下から下賜された神聖なる兵器に乗る隊員が、部隊内で淫行にふけっているなど、とても
許せることではなかった。
永田は、この際、徹底的にさくらを犯し尽くそうと思った。
これは罰なのだ。

軍曹は遠慮せず、そのまま腰を送った。
さくらは引きつったような悲鳴を上げる。

「あっ、ひぃぃぃっ! んっ、はああっ……」

ずるり、と膣道を通り、奥へと肉棒が進む。
その感覚に酔いそうになるさくらだったが、必死になって大神を思い起こし、この仕打ちに
堪え忍ぼうとする。

「やあああ、お、大神さんっ……あっ、う、うん! あ、大神さぁん、た、助けてっ」

永田はさくらの中に押し入り、そのまま動かずにいた。
しばらくすると、膣襞がぞわぞわと蠢き、彼のペニスを包もうとする動きを見せてくる。
大神と性行為っはあったにせよ、まだ経験が薄いことは明白だった。

膣は窮屈だが、充分すぎるほどの愛液と塗られた媚薬が潤滑油となり、動きに問題はなさそうだ。
若さ溢れるピチピチした裸体だが、この先たっぷりと犯してやればすぐにでもしっとりと脂が
乗り、熟れてきそうな絶品の身体だった。

「あっ、ああっ」

永田が律動を始めた。
するとさくらの膣腔は、侵入してきた肉茎をもっと奥まで送り込もうと、襞が絡んで蠢くのだ。
抜こうとすると、逆にしっかりとくわえ込んで外へ出すまいとする動きまで見せた。
律動が続くと、さくらの唇からは悲鳴と呻き、そして喘ぎが洩れだしてくる。

「ああっ……い、いや! ……許してっ……ああ、大神さんっ……あっ……」
「……」

永田は、まだ大神の名を呼ぶこの女が憎らしくなってきた。
そこで、さらに残酷に責めようとする。

「あっ……」

いきなりペニスを引き抜かれ、さくらは安堵とも失望ともとれぬ声を出した。
まだとても媚薬効果が薄れるほど責められていない。
もっと激しく、太いものでかき回してもらわねば、いつまでたってもこの疼きは押さえ込め
ない気がする。

さくらが、熱い疼きでぼんやりした瞳を永田へ向けると、彼は自分の逸物をいじっていた。
さくらにはよくわからなかったが、永田はペニスの先端に例の媚薬を盛っていたのだ。
それが終わると、再びさくらの肉感的な腿を抱え、媚肉に肉棒を沈め込んだ。

「んあううっっ」

一気に押し込まれ、さくらはぶるるっと痙攣して呻いた。
永田のペニスが膣の中で動くと、あれほどさくらを責め苛んだ痒みと疼きが解消し、代わりに
叫びたくなるほどの快楽を与えてくれた。
永田はさらに腰を深くまで押し込み、さくらの最奥に届かせた。

「うっ……あああ!」

初めて突つかれる子宮口に感触に、さくらが呻く。
永田は子宮口にペニスの先を押しつけると少し引き、また子宮口を目指した。

「うっ、ああ!?」

さくらは新たな刺激に戸惑った。
媚薬を塗り込められた膣襞の痒みは、永田のペニスが出入りすることで確かに打ち消されていく。
しかし、子宮口の方はペニスがくっつくごとに新しい熱と痒みが産まれてきている。
永田は先っぽに塗った媚薬を、さくらの子宮口に塗りつけていたのだ。
まだセックス経験の浅いさくらが、子宮を責められて感じるようにと、その入り口にたっぷり
媚薬を塗布しようというのである。

帝撃花組の美少女は、この未知なる刺激と疼きに戦慄する。
それは、敏感な乳首やクリトリスを嬲られるのとはまた違った疼きなのだ。
膣を貫かれる官能とも違うそれは、より深く、そして強い愉悦を生み出す予感があった。

「ああっ……ま、また……ああ、か、痒く、なって……ああっ」
「ほう、どこがだ?」
「あ、あ、奥……奥が、か、痒くて熱いっ……ああ、どうにか……どうにかしてぇ……」
「どうすりゃいいんだ?」
「くっ……ああ……」

言えなかった。
そこまで屈服しては、花組の仲間にも大神にも会わせる顔がない。
しかし、クスリの効果が生み出す肉体の欲求は、いかにさくらの精神力が強くとも意志の力でどうにかなるものではなかった。

「言わなきゃ何もしてやらんぞ」
「だめっ……ああ……お、奥を……」
「奥? 子宮だろ?」
「奥……ああ、子宮が疼くんです……あっ……」
「……」
「だ、だから……だから、奥まで……入れてください……し、子宮を抉って…欲しい……」

永田は美少女に淫らな言葉を言わせたことに満足し、本格的に行為に移ることにした。
徐々にピストンの勢い強め、深くまで突っ込んだ。
窮屈なさくらの肉回廊を太いもので貫き、子宮口まで押し広げていった。

さくらは、その内側から拡げられる感触に酔い、膣の奥からねとつくような粘りを持った愛液
を分泌させ始める。
最初の、水のようにさらさらした愛液とは明らかに別物であった。
さくらの腰が、永田に合わせて前後に動いてきた。

「ああっ……あっ……あむっ……くうう……ああ……あ、あ……」

最も深いところにある壁にペニスがぶち当たると、さくらはグンと背を反らせる。
白かった肢体はほのかに染まり、脂汗が滲んできた。

「気持ち良さそうだな、真宮寺さくら。みっともなく腰を振りやがって、それでも栄誉ある
帝撃の隊員なのか?」
「ああっ」
「隊長が見たらびっくりするだろうなあ、自分の女が別の男に抱かれてよがってやがるんだから」
「いやああああああ」

さくらは、押し寄せる快楽の津波に耐え、懸命に理性を保とうとした。
ことさら永田が帝撃や大神のことを口にしたため、もう肉欲に埋もれようとしていたさくらは
正気を取り戻す。

さくらの表情が苦悩にゆがんでいる。
肉と性の疼きと、大神や帝撃への想いがせめぎ合い、激しく争っているのだろう。
そこを堕としてこそ、本格的な肉奴隷になるのだ。

永田はそこで動きをピタリと止めた。
さくらは思い切り狼狽する。

「ああっ……な、なんで……」
「気持ちいいか?」
「……」

ハッとしてさくらは永田を見た。
この男は、さくら自身の口から官能の溺れていることを言わせたいのだ。

とてもそんなことは口に出来ない。
出来ないが、膣内や子宮口にまで媚薬を塗りたくられ、しかもペニスを挿入されたままで耐え
られるわけがなかった。

さくらは浅ましくも自分から腰を動かし、少しでも刺激を得ようとしてしまう。
それを察知した永田は、さくらの上に覆い被さり、腰を押しつけて動きを止めてしまった。
そして、ビンビンに張っている乳首を舌で弾き出したのだ。

「あっ……くんっ!」

ビリビリした電気のような刺激が乳首から乳房全体に広がり、あっというまに膣奥まで届いた。
なのにそれは子宮口の疼きは少しも抑えてくれず、かえって煽るような刺激になってしまう。

さくらがだいぶ追い込まれてきたのを見て、永田はもう一度聞いた。

「どうだ、気持ちいいのか?」
「い、や……」
「言わなければこのままだぞ」

さくらは血が出るほどに唇を噛み、皮膚が爪で裂けるほどに手を握りしめた。
だが、どうにもならないものはどうにもならないのである。
さくらは、頭のリミッターが弾け飛んだのを知覚したような気がした。
限界だった。

「い………」
「んん?」
「いい……で…す……」
「はっきり言え」
「き、気持ちが……いいです……」

それを聞いた永田はニンマリと相好を崩し、さくらを責めだした。
ここまで堕とせば、あとは連続的な凌辱でセックス漬けにしてやるだけだ。
色狂いにした挙げ句、最後は殺せばいい。

さくらは自分の変化に絶望した。
あれだけ愛した大神より、とても大事だった帝撃よりも、ムリヤリ開かされた肉欲の方を選ん
でしまった。

この後のさくらの反応ぶりは、女慣れした永田軍曹でさえ目を見張るものだった。
自分への失望が、さくらをして積極的にならせたのかも知れない。

「ああ! あっ…ああっ…んあっ……きっ、気持ちいいっ…ひっ……ああ、いいっ……ん…
…んむっ……む、ううん、いいっ」

焦らされ、精神的にも追い込まれてから、ようやく激しい責めが開始された。
ジリジリと焦らされた分、さくらの燃え方も激しかった。
それまでのさくらからは想像もつかないほどの乱れっぷりで、永田の律動に合わせて腰を突き
だし、より深くまで男の肉棒を迎え入れた。
膣の締めつけもきつく、永田の硬い肉棒をつぶしかねないくらいの強さで迫っている。

「うっ……く……」

さすがの永田も追い込まれてくる。
だが、いかに美少女で名器の持ち主とはいえ、まだ処女を卒業して間もないような女より先に
いっては鬼軍曹の名が泣く。
永田はさくらの腰に回していた手を離し、突き込むたびに揺れていたバストを掴んだ。
強くワシワシと揉み上げると、さくらが引きつったようなよがり声を上げた。

「ああ、そこっ! ……あ、あんっ、いいっ」
「おっぱいもいいのか?」
「いいっ……お、おっぱいも感じるぅ……んあっ……くあああっ」

首筋にキスマークが赤く残るくらい強く吸い付き、ごつい指で乳房を揉みしだく。
そして強靱な腰使いでさくらの最奥目がけて激しいピストンをかまし続けていた。
ペニスが子宮口に届き、擦り上げると、痒みと疼きが消えて、胎内全体に気が遠くなるほどの
愉悦をもたらしてきた。

「んんっ、ふ、深いっ……ああ、そんなに深くなんてだめっ……」
「子宮がいいんだろ、さくらは」
「いいっ……奥がいいっ……」

さくらの口からは、絶えず喘ぎ声が洩れ、熱い吐息が香しく漂ってくる。
苦悩と快楽にゆがむ美少女の顔を見ていると、永田も最後に近づいてきた。
せっかく子宮の快感を覚えてきたさくらに、最奥で精を注ごうとして永田の動きが激しくなる。
開いた横に張ったカリが、まだ硬い子宮口をガンガンと突き上げていく。
痛みよりも、痒みの解消と子壷まで責められているという被虐の快感で、さくらも最上段まで
押し上げられていく。

「ああっ……ああっ、も、もう、あっ……」
「いくのか?」
「くぅあっ……い、いいっ……」
「出してやるぞ、しっかり受け取れ」
「やああっ」

胎内に射精されるなどイヤに決まっているだろうに、さくらの腰は浅ましく男に合わせている。
嫌がるどころか、むしろ積極的に精を奥に求めているかのようだった。
もっとも、錯乱状態のさくらにそんな冷静な感情はあるまい。
もう肉体の暴走を止めようがないのである。

汚らしい男の欲望剥き出しに突き込んでくるペニスを、さくらの膣は優しく、そして強く締め
つけ、射精を促していた。
ぎゅんぎゅんと締まる膣襞の快楽に耐え、永田が本能に従って律動していると、腰の後ろ
あたりが熱くなってきた。

「で、出るぞっ!」
「だめだめっ……あ、あああ、もうっ」

永田は全身が震えるほどの快感を得て、さくらの子宮口めがけて勢いよく射精した。
どろっとした熱い粘液をしたたかに浴びたさくらも、永田のあとを追うように絶頂に達した。

「あっ、ひぃぃぃっ!!」

その瞬間、ぶるぶるっと大きく震え、腰を締めつけ、全身を引きつらせて永田の肉棒を締め
上げていた。
膣が痙攣したように蠢き、まだ硬いままの肉棒を絞り、残りの精液まで絞り出した。

すべての精液を膣の中に注ぎ込み、存分に若い媚肉を味わった永田が、満足そうにさくらから
離れる。
まだひくついている割れ目から、ずるりと肉棒を引きずり出すと、さくらはぶるっと震え、
「んむむっ……」と呻いた。
それを見て軍曹がさくらを嘲笑った。

「好き者だな、きさま。たっぷり出してやったのに離そうとしやがらねえ。まだ物足りない
か、ええ?」

永田は調子に乗って、まだ絶頂の余韻に酔っているさくらを嘲るように言う。

「心配するな、まだまだ男はいるぞ。今度は俺の部下たちの相手をしてもらう」
「……」
「おまえみたいないい女を独り占めにしちゃ申し訳ないからな」

さくらは、全身汗でびっしょり、裸体にはまだ痙攣が走っているような状態で、まともに返事
も出来ない。
なのに、これから永田分隊の兵隊たちによって続けざまに犯されるのだ。
軍曹は手早く着替え、部屋のドアを押した。

「!」

ドアの外には、わらわらと分隊員たちが集まっていた。
永田がさくらを犯す様をずっと聞き耳立てていたのだろう。
さすがの鬼軍曹も苦笑して部下たちを叱った。

「こら、きさまら、他人の情事をデバガメするとは趣味が悪いぞ」
「趣味が悪いのはお互い様ですよ、分隊長どの。ひとりでお楽しみとは」
「そうですよ軍曹どの、自分たちにもお裾分けを」

ワイワイ騒ぐ兵たちを永田が確認する。
七名全員がいた。
このまま全員に犯されて、あの娘が保つかどうか少し心配だったが、まあどうでもいいことだ。
気が触れるようだったら、さっさと始末すればいいのだ。

「わかった、わかった。だが順番にひとりずつだぞ。それと見張りを怠るな、もちろん任務も
だ。休憩の者から順に犯してやれ」
「はっ!」
「それと、中隊長どのに見つかるなよ。中隊長、うるさいからな。何か聞かれたら、知らない
ことにしておけ」

分隊長が去ると、隊員たちは大騒ぎで順番を決めた。
最初になった兵が喜び勇んで部屋に突入する。

改めて、縛られているさくらを見て生唾を飲み込んだ。
娼婦しか知らない若い兵にとって、こんな美少女を抱けるなど夢のようだ。
しかも、股間を露わに拡げ、しどけない格好で誘っているかのような姿なのだ。
その綺麗な肢体には布きれひとつ着けていない。
真っ白な肌を誇らしげに晒している。

兵は、軍服を脱ぐのももどかしくサックをつけようとして苦笑した。
軍曹からはスキンは着けずともよし、と言われていたことを思い出したのである。
妊娠など気にせず犯してもいいのだ。
孕もうがどうしようが、最終的には中隊長命令で殺すだけのことだ。

さくらが凌辱されている様子をドア越しに聞いていただけで、痛くなるほど硬く勃起した逸物
を、何のためらいもなく媚肉に押し当てると、ゆっくり貫き始めた。

「ほれ、しっかりくわえこめよ」
「うっ……んむむっ……」

夥しいほどの愛液で濡れそぼち、永田の責めと媚薬効果で爛れてじゅくじゅくになっている
はずの媚肉だが、兵が割れ目に分け入るように挿入していくと、さくらはまたそこから引き
裂かれるようなきつさを感じていた。
いかされて弛緩したはずの媚肉だが、すぐにまた受け入れ可能状態になっている。
素晴らしい女陰と言うべきだった。

「むむ……」

爛れた媚肉に、若い肉棒を突っ込まれ、さくらの美貌に苦悶の色が浮かぶ。
恐いほどに勃起したペニスが、とろけた柔肉を巻き込むようにさくらの膣を貫いていく。
さらに奥へと進む肉棒を待ちかねたように、さくらの媚肉が妖しく蠢き、腰までうねりだした。
兵は思いきり深く突き、その先がまだ媚薬にまみれている子宮まで届いた。

「うっ、ううんっ…ああっ……」

子宮口に硬いものが当たる感触に、ビリビリした強い痺れがさくらの脳髄まで届く。
長いものが盛んに膣に出入りし、媚肉を蹂躙していくと、美少女は身体の芯がひきつれていく
ような感覚を覚えた。
どんなに堪えようとしても、発達した健康な肉体と性欲が、勝手に男を貪ろうとしてしまう。
ズンズンとピストンを加えてくる男の責めに、さくらは耐えきれず喘ぎ出した。

「ああ、また……く、こんなの……あ、ああ……くあ……だめ、いいっ……あっ…いいっ」

感じまいと耐える美女が、男の責めに堪えきれず官能的な反応をし、よがり出す。
これほど男の法悦をくすぐるものはないだろう。

さくらはもう、抗う手段を持たなかった。
暴力的に犯されているのだという現実すら忘れ、めくるめくような激しい官能の渦に翻弄されている。

媚薬の効果もあるだろう。
永田軍曹のねちっこい責めもある。
異常な状況で凌辱されたという心理的なものもある。
また、恋人の大神により、開発されかかっていた肉体だというのもあると思われる。

だが何よりも、真宮寺さくらという女体の素質が素晴らしかったに違いない。
まだ経験も少ない状態で強姦され、しかも大勢の男に次々と犯されて感じさせられたというの
は、さくらの身体の敏感さを示すものだろう。

「ああ……ああっ……も、あ、もうだめっ……ああ、またっ……」

女の官能を追い上げられ、その肉体も頭の中も真っ白に燃え尽きようと、さくらは性の絶頂へ
向けて暴走していった。



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