「ザバン大臣……」

性懲りもなくモンスター・タワーへ向かおうとしたリュカの前に、ザバンが立ちはだかった。
深夜、城内はひっそりと静まり返っている。
リュカは目を逸らし、黙ってその男の脇を通り抜けていく。

「どこへお出でになりますか、この真夜中に」
「……」
「北の塔ですな」
「……!」

リュカは思わず振り返った。
このことは誰にも言っていない。
一度だけザバンの世話になったが、ビアンカ奪還には失敗した。
あの時、この狡猾そうな国務相はどんな手を使ったのか、道中に妖物に襲われることはなく、タワーにはびこる魔物の数も少なかった。
だからこそリュカはタワー最上部まで乗り込めたのである。

だが失敗した。
失敗しただけでなく、自らの手で妻を辱めるようなマネまでしてしまったのだった。
こんなことをザバンに──いや、他の誰かに言えようはずもなかった。
王城に腹心らしい腹心のいないリュカは、誰に相談するでもなくひとりで妻を奪還しようと、たびたびモンスター・タワーへ乗り込んでいた。
その気違いじみているほどの厳重さに、すべて返り討ちになっている。
まるで国中のモンスターたちを集めたかのように、タワーには大量の魔物が溢れていたのである。
リュカは妻を取り戻すどころか、タワー内に入り込むことすらかなわなかった。
一度失敗して以来、再挑戦していることはザバンにも話していない。
が、彼にも薄々リュカの行動はわかっていたのかも知れない。

「もうこれで何度目になるのです、王さま」
「知っていたのか……」
「無論です。しかし何度タワーに行っても、王妃さまを連れ戻すことは出来ていない。そうですな?」
「……その通りだ。僕の未熟さ故だ」

加えて「無能さ」もあるだろうと、自分を棚に上げてザバンは思った。
そんな心情はおくびにも出さず、大臣はさも気の毒そうな顔で言った。

「お気持ちはお察し致します。しかしながら、無策のまま何度出撃されても同じことかと」
「だが、じっとしていられないんだ! こうしている間にも妻は……ビアンカはジャミめに……!」

ザバンは口元に狡賢そうな笑みを浮かべている。

「王がそこまでのご決意であれば……。わかりました、このザバンにお任せあれ」
「……」

ザバンは笑いが止まらなかった。
ジャミが最終的に何をしたいのか知らないが、現状は極めて順調である。
このままリュカが国政を蔑ろにし続けるのであれば、いずれ国民から不平不満がでる。
しかもその原因が極めて個人的なもの──おのれの家族のためだとなれば黙ってはおるまい。

実際は、王妃が拐かされるというのは国家的な問題なのだから、決して国王の我が儘ではない。
しかし、その辺はザバンらが言葉巧みにリュカを非難するような文言で、民衆たちに情報を下ろしていった。
彼らとしては、リュカの信用が堕ち、国王から追われればそれでいい。
そうなれば、再び大貴族たちの世の中になる。
血族の絶えた王族ではなく、貴族から新たな王が選出されるようになるだろう。
そうなれば、最有力候補は門閥貴族中最大の勢力を持つザバン自身になるのだ。
もちろんリュカがジャミに殺されても同じだ。
むしろそうなってくれれば、国民どもの意識は、王妃を攫い王を殺した魔物への怒りに移っていくだろう。
ザバンとしてはまとめやすくなるというものだ。

そのザバンが、玉座で打ち沈んでいるリュカのもとへ訪れた。

「リュカ王、ご心痛だと思いますが……」
「……」

生気のない国王の若い顔を覗き込み、ザバンは笑いを堪えていた。

「王妃は……ビアンカさまはご無事でございましょうか」
「……」

リュカは何も答えられない。
奪還できぬ自分の不甲斐なさ、そしてジャミに犯されるビアンカを思うと言葉も出なかった。
ザバンはさももったいぶるように言った。

「……これをご覧下さい」
「……?」

丸いボール状のものが、ザバンのぽてぽてとした手のひらに載っている。
大きさは握り拳くらいだろうか。
さして興味なさそうにリュカが尋ねた。

「それは?」
「ギガラリホーの玉にございます」
「ギガラリホー?」

ラリホーの魔法は、複数の敵を眠らせてしまう術だ。
しかしあのタワーはマホトーンの魔法が全域に渡って掛けられており、呪文が一切唱えられない。
つまり詠唱魔法の類は使えないのだ。
だからこそ、他愛ないほどにあっさりとビアンカが囚われたのである。
リュカがそう言うと、ザバンは大きく頷いて答えた。

「そのようでございますな。ですが、これは玉です。物理的なものであり、魔法ではござらぬ」
「……どういうことだ」
「この玉には、ラリホーの魔法が溶け込んだものだそうです。つまり、これを敵に投げつければ、その周辺にいる者は魔物と言えども意識を失うと……」
「なんだと!?」

リュカは思わず立ち上がった。
ザバンは胸を張って言う。

「王があまりに不憫なので、グランバニア最大の術師に作らせました。これを使えば、あるいは……」
「ザバン大臣!」

リュカは奸臣の両手を握っていた。
その目には深い感謝の色が浮かんでいる。

「ありがとう! そこまであなたは僕たちのことを……」
「……臣下として当然でございます」
「本当に感謝している。あなたには国事まで押しつけてしまっていて、ただでさえ苦労を掛けているのに……」
「何の、国務大臣として当然のこと」

ザバンは白々しくそうのたまった。
その顔にはリュカに対する侮蔑の表情が色濃く漂っているのだが、もはや若い王にはそれに気づく精神的余裕がない。

「すまん。では……では、僕はまた行ってくる! そして今度こそ妻を……ビアンカを」
「リュカ王。但し、その玉はひとつしかなく、しかも効く範囲がどこまでかはっきりしません。それに、ジャミほどの大物に
効くかどうかは……」
「それで充分だ。タワーの中に入れて、ジャミのところへ行ければそれでいいんだ」

リュカはそう叫ぶなり、押っ取り刀でソードを掴むと「後を頼んだ」と言い残して、魔の塔へと駆けていいく。
その途中、大きな屋敷の前で女に呼び止められたリュカを目撃した者はほとんどいなかった。

────────────────

妊娠薬とも言うべきウテ・ブレの薬を浣腸され、成分を腸で吸収してしまったビアンカは戦々恐々とした日々を送っていた。
今までは、例え犯されてもその時の苦痛と屈辱にさえ耐え忍べばよかった。
だが、魔物の精液で妊娠可能となってしまった今は、凌辱される恥辱だけでなく、射精されたら最後、孕んでしまうかも知れないという
恐怖とも隣り合わせとなったのだ。

リュカでさえ退けてしまうジャミに対して、魔法の使えぬこの部屋ではビアンカに勝ち目はない。
いくら抵抗しても、最後には組み伏せられてしまうだろう。
殴る蹴るしたところで、ビアンカの腕力では大した威力はないだろうし、もしその攻撃で歯身の怒りを買うようなことがあれば、痛めつけ
られてから犯されることも考えられる。
そしてあの浣腸の恐ろしさが身に染みていた。
もう薬効はビアンカの肉体に染みこんでいるらしいから、理屈ではもう浣腸は不要なはずだ。
しかし、激しく拒絶するビアンカの反応を、
ジャミは面白がっていた。
ならば、あまりに言うことを聞かないと、遊びで浣腸責めしてくる危険もあった。
もうあの責めだけはイヤだった。
それどころか、また子供たちやリュカへ手出ししてくるかも知れないのだ。
ビアンカがここで囚われていることは、皮肉なことにリュカや子供たちの安全にも繋がっていた。
だから下手な抵抗は出来なかった。

だからといって、黙って犯されるビアンカではない。
ジャミがのしかかってきても抵抗の姿勢は見せるし、罵ることだってする。
でなければ、まるでビアンカ自身が運命を──ジャミを受け入れたように見えてしまうからだ。
そんなことをしても無駄と言えば無駄なのだが、それがビアンカの、最後に残った意地とプライドでもあったのだ。

そんな中、あれから数日経過しているが、なぜかジャミはビアンカを犯そうとはしてこなかった。
何もしなかったわけではない。
ビアンカを縛り付けて身動きを封じておいてから、たっぷりとその肉体を愛撫してきたのである。
乱暴な愛撫とねっとりとしつこい愛撫を絡め、ビアンカを困惑させた。
リュカと結婚して以来、毎夜のように愛し合っていたビアンカである。
その肉体は開発され、熟れてきていた。
憎むべき相手とはいえ、その身体を貪るようにいじくられ、愛撫され続けたのだ。
リュカに教えられ、あるいは開発された性感帯を責められると、心ならずも官能の火が燃え上がることもあった。
決して表情や声には出さぬようにしてきたつもりだったが、肉体の方は正直だ。
いくらビアンカが堪え、身体を叱咤しても、乳首は硬く尖り、クリトリスが顔を出し、秘部が濡れてくるのはどうしようもなかった。
口では「感じてない」と強がるものの、身体の方はとろけかかってしまうのだった。
それでもジャミはペニスを挿入するところまではいかず、まるで焦らすようにビアンカの肉体を弄んでいた。

その間、新たなポイントを開発されもした。
アヌスである。
浣腸責めの際、ビアンカの反応に気を良くしたジャミは、あの時に使ったコルク開けのような責め具で執拗に肛門を責め抜いたのだ。
浣腸こそされなかったものの、何度もしつこくそこを責められるうちに、ビアンカは羞恥と屈辱に混じり、妖しい官能を感じるようになって
しまっていた。

今日もまた、ジャミのそんな愛撫が始まっていた。
今回は趣向を変えたつもりなのか、いつもの寝台ではなかった。
別室の浴室であった。
もう湯がいっぱいに張ってあり、もうもうと湯気が立ちこめている。
浴室と言っても、かつてビアンカが使っていたような人間用のものではない。
犯されていた部屋と同じく荒い岩壁に囲まれた室内だった。
シャワーなどはもちろんなかったが、それでも浴槽はあった。
ジャミ用なのか、かなり大きなバスタブだった。
人間用の、木材や石を削って磨いた風呂桶ではない。
辛うじて湯船の内壁はつるつるに磨いてあったものの、縁や外壁はそのまま剥き出しの岩である。
それでも人間の風呂に近い形状をしているのは、ジャミが半人だったせいもあるのかも知れない。

それでもビアンカは少し嬉しかった。
何しろここへ連れ込まれて以来、入浴もなければシャワーを浴びたこともなかったのだ。
毎日のように身体を洗っていたビアンカだったから、三日も入浴がないと気になってしようがなかった。
しかしまさかジャミに「風呂を使わせて」とも言えなかったし、毎日のように嬲られていたのだからそれどころではなかった。
だから入浴で汗や汚れを落とせると思うと、そんな場合ではないと思いつつも、嬉しかったのである。

ただ、ジャミも一緒に入ると聞かされ、嬉しさも吹き飛んだ。
予想はしていたが、さすがにひとりでゆっくりと入浴を楽しむわけにはいかないようだ。
況してジャミと一緒となると、入浴というよりも浴室内で淫らなことをされるに違いないと確信していた。
その予想は的中することとなる。

「あ、あ……や、やめてよ……ああ……」

ビアンカはもう縛られてはいなかった。
縛っていなくてもビアンカは抵抗出来なかったこともある。
しかしそれ以上にジャミが、抵抗したくとも出来ない状態のビアンカを見て愉しむという趣向が強かった。
ジャミの指と舌がビアンカの媚肉を嬲る。

「や、やめ、あっ……んくっ……あ、そこ……ああっ……」

感じるところを舐められ、指でいびられると、ビアンカは思わずジャミのたてがみを掴んでいた。
ビアンカが反応し、ビクンと身体が動くたびに湯が跳ね、大きな波紋を作った。
震える腕がジャミの頭を押しこくり、水面が大きく波打つ。
魔物を股間から引き離そうとするのだが、魔物の顔はぴくりとも動かなかった。
魔物の愛撫などまともに受け入れるビアンカではない。
最初のうちは、触られ、舐められるたびに「やめて」「触らないで」と元気よく反発するのだが、そのうち顔に朱が差し始めて声も悲痛な
ものと変わり、終いにはすっかり反応して仰け反ってしまい、喘ぐのを堪えるのが精一杯となってしまう。

「んっ、いや……ああ……」

ジャミの武骨が四本指が伸び、ビアンカの乳房を揉みしだく。
じっくりと柔らかく揉み上げてきて、その愛撫は意外なほどに繊細だった。
たちまちコリコリになった乳首を指で擦り、あるいは摘んで転がしていく。
歯を食いしばり、必死になって顔を背けるビアンカの滑らかな腹部の肌を撫で、すらりと伸びた──そのくせたっぷりと肉の乗った太腿を
ゆるやかに揉みほぐす。
憎いほどにビアンカの弱点、引いては女の性感帯を知り尽くした愛撫だった。

「あっ……!」

ジャミの手が、湯に浸って柔らかくなびく陰毛に覆われた恥部にかかると、ビアンカは反射的に反応し、ビクッとその身を震わせるのだった。
ビアンカの肉と欲が少しずつ燃え上がってきているのがわかる。
それまで歯を食いしばっていた人妻の唇が僅かに開き、はぁはぁと熱い吐息を漏らすようになってきたのだ。
そろそろかと思ったジャミは、そのままビアンカに覆い被さり、その唇まで奪おうとした。
さすがにビアンカも気づき、ハッとして顔を背け、それだけでは足りず、何度も頭を振りたくった。

「いや……! それだけは絶対にいや!」

ビアンカはキスが好きだった。
夫と口づけを交わすたびにうっとりとしてしまうほどだ。
しかしそれは愛し合ったリュカだからの話であり、他の男──況してや魔物などとしたいとは思わない。
犯され、媚肉を蹂躙はされたものの、せめて唇だけは守ろうと決意していた。
ジャミに対する嫌悪感もある。
魔物の体臭はきつかった。
特にジャミは半獣だから余計にそうらしい。
犯されていても、その獣臭さがたまらなかった。
口臭もひどい。
風呂に入ればそれも薄れるかと思うのだが、よく考えれば一緒に浴槽に入らされているので、逆にジャミの体臭が自分にも染みこんでしまうのではないかと寒気がした。
そんなジャミの口など吸えるはずもなかった。

「んっ……あ、いやっ……ああ……」

ビアンカがきつく拒絶すると、ジャミは案外あっさりと唇を諦め、また愛撫に専念する。
左手で胸の揉みながら、また顔を下半身に落としていく。
ジャミは湯の中に顔を沈め、ビアンカの媚肉を守る繊毛を唇でかき分けると、そこを舌で大きく舐め上げる。
ビアンカはぐっと両手でジャミの頭を押し込んだが、魔物は少しも動かない。
湯の中でどうやって呼吸しているのか、ジャミは息継ぎもせずにビアンカの膣口や割れ目裏の粘膜を舌で巧みに愛撫している。
ジャミの舌先には、ビアンカの媚肉の熱がはっきりと感じられた。
舌が膣口の中にずるっと入り込む。膣内の襞を舌先でかき分け、奥の方まで舐めてきた。

「んあっ……そ、そんな……」

(そ、そんな奥まで……そんな深いところまで舐めるなんてっ……リュカにも舐められたことないのに……あ、あっ……そ、そこ子宮!? 
し、子宮にまで届いてるっ……ああっ、子宮を舐められてるっ……!)

ビアンカは動揺し、その心臓は不覚にもドキドキと鼓動が早まっている。
馬の舌は人間に比べて遥かに長く、幅広く、そして太かった。
そんなものがずるっと膣深くまで入ってきて、べろりと膣壁を舐め上げるのだ。
襞が舌の滑らかな表面でたっぷりと舐められると、ビアンカは腰をガクガクさせて反応した。

「そ、そこやめて! あ、あっ……」

ジャミが口を離して聞いた。

「そこ? そこってなあ、どこだい」
「そんなこと……」
「言ってくれなきゃわからねえぜ。じゃあ、また舐めてやるか」
「ひっ、いやあ!」

ざぶんと湯に顔を沈めたジャミが、暴れるビアンカの両脚を抱え持ち、再びその媚肉を舌で愛撫し始めた。
尖端を尖らせた舌が、ぬるっと膣内に挿入される。

「んひぃっ……!」

膣口の粘膜を巻き込み、襞をずるりと擦り上げながら、馬の舌が膣深くまで入ってきた。
舌の根元が膣の柔肉を押し広げ、ぐちゅぐちゅと内部をかき回している。
湯船の縁にもたせているビアンカの頭が、またぐぐっと仰け反る。
声を出すまいと、必死になって手が口を押さえた。

(ああっ、またあっ……こ、こんな……し、子宮まで舐めるなんて……ああっ……)

ジャミの舌が悪魔的に動き回り、人妻の子宮を責めていく。
子宮口の肉環にぴたりと舌先を押しつけたまま、円を描くようにゆるゆるとなぞり、回転させてやると、ビアンカはたまらないとばかりに
腰をぶるぶると震わせた。
手で押さえた口から、くぐもった呻き声と喘ぎが漏れ始める。
舌は信じられないほど器用に動き、子宮口付近から滲み出ている愛液を残らず舐めとり、襞を押しつぶすように抉っていた。
初めての子宮責めにビアンカは激しく反応した。
淫靡な愛撫に裸身を痙攣させ、ビアンカの官能の昂ぶりに合わせるように、その子宮もぐぐっと下降する動きすら魅せていた。

「んんっ……んむうっ……!」

かと思うと、いきなり舌を抜き取って、今度はクリトリスに吸い付く。
割れ目の頂点にある敏感な肉芽を舌先で探り当てて口にくわえ、引き抜かんばかりに強く吸った。

「んひぃっ……!」

ビアンカは背中をバスタブの内壁に押しつけ、後頭部を縁に押しつけるようにして仰け反り、大きく喘いだ。
そのまま、わななくような声で懇願する。

「だ、だめっ……ああっ、ねえ、だめよ……ひあっ……だ、だめったらあっ……ああっ」

ジャミに対する憤怒と嫌悪の中、全身が痺れるような甘美な感覚が込み上げ、ビアンカは何度も呻き、喘いだ。
舌は膣内とクリトリスを交互に襲い、ビアンカから悲鳴を引きずり出させている。
魔物の愛撫で、いいように感じさせられているのがたまらなかった。
クリトリスもだが、特に膣内深くまで舌先を挿入され、奥を万遍なく舐められると、どうしても声が抑えきれず、恥ずかしい反応を示して
しまうのだった。

愛撫による快感と湯と湯気の暑気にやられたのか、ビアンカはぐったりとバスタブによりかかっていた。
息が荒い。
かれこれ30分近くも湯の中に入りっぱなしで喘がされたのだから無理もなかった。
ジャミはようやくビアンカの性器から口を離し、ざばっと湯の中から顔を上げた。

「気持ち良かったんだろ、え、ビアンカ」
「はあ……はあ……はあ……あ、あ……」

ビアンカはろくに返事も出来ず、大きな胸を喘がせて深い呼吸を繰り返した。
ジャミは湯に透けるビアンカの媚肉を見下ろしている。
視力も人間離れしているらしく、ジャミは人妻の性器を的確に語った。

「くくっ、柔らかそうなマンコが綺麗な薄紅色を見せて花開いてるぜ。しっかし綺麗なマンコだな、とても人妻とは思えねえ。まるで処女の
ガキみてえだ。こんだけ感じててこれなんだから、元はよっぽど綺麗なんだろうな」

やはりビアンカは返事も出来ず、がくりと頬を縁にもたせていた。
湯に当たってのぼせているのかも知れない。
しかし、ジャミの太くて長い指が突然の花弁の中へ入ってくると、びくりと裸身を痙攣させた。

「あっ……う、ううっ……んあっ……」

ジャミの太い指が二本絡まりながら、ビアンカの膣にずぶりと差し込まれている。
ジャミはその内壁を擦るようにして、ゆるやかに愛撫していった。
ビアンカは真っ赤になった頬を見せながら顔を左右に振り、引き攣ったような悲鳴と喘ぎを上げるのだった。
ジャミの愛撫にたまらず、ビアンカは身体をくねくねとうねらせ、染み渡るような細い悲鳴と呻き声を漏らしている。

「ひあ……やあ……うんっ……だっ……あっ……あ、あひ……」

ジャミはにやにやとビアンカの顔を見ながら、粘っこくその膣内をかき回していく。
そのたびに、ビアンカの白い太腿の筋肉がぴくぴくと蠢き、膝ががくがくと震えた。
膣の中もすっかり順応してしまい、奥まで入ってくる魔物の指に襞と粘膜が絡みつき、ひくひくと快感を訴えている。

「や、やあっ……ああっ……んむう……あ、もう……あっ!」

ジャミは意地悪く、ビアンカが達しそうになると、すっと指を抜いた。上目遣いでビアンカを見ると、ビアンカは瞳を虚ろにしたままジャミを見返していた。
にやりと笑ったジャミが、また膣内に指を沈め、内部を抉ってやる。
たちまちビアンカは感応してしまい、「ああっ、ああっ」と喘ぎ出した。
髪が汗と湯気で濡れてほつれ、額や頬に幾筋か額や頬にへばりついている。
ぞっとするほどにエロティックだった。

「あ、あ、ひっ……だ、だめ、あっ……ああっ!」

いきそうになると、またしても指が抜かれた。
さすがにビアンカにもジャミの狙いが判ったのか、恨めしそうに睨んでいる。
いく寸前まで追い込んでいかせない、という腹づもりらしい。まさに性的虐待であった。
まさか「いかせて」「最後までして」とも言えず、ビアンカは悔しそうに顔を背けるしかなかった。
すると、また太い指が性器の内部に侵入してくる。
その繰り返しだった。

ジャミはビアンカを観察しながら、だいぶ追い込んだことを覚った。
膣内は異様なほどに熱かった。
ポイントに触れると、膣がきゅっと収縮してジャミの指を締め付けてくるのだ。
指二本なのに、この狭さと締め付けである。
ジャミの指は太いから、二本絡めただけで成人男性のペニスくらいはあるだろうが、これよりずっと太い男根を何度か飲み込んでいるのだ
から大した物だ。
それでいて、まるで型崩れしていない。
少女のような佇まいなのだ。

「あう……」

ジャミは、ぬぷりと指を膣から抜き去った。
ビアンカのそこは、名残惜しそうに指に絡みついていて、引き抜くと粘膜がついてくる有様だった。
湯よりもビアンカの膣内の方が熱かった。
湯から出しても、指にはまだビアンカの濃い蜜がとろりと滴っていた。
ジャミはビアンカの目の前で、指に絡めたビアンカ自身の愛液を見せつけながら言った。

「どうだ、いきたいか」
「そんなこと……」
「強がるな。こんなに濡らしてやがるくせに」
「……」
「くく……」

ジャミは含み笑いしながら、また顔を湯に沈めた。
ビアンカの両脚を左右の肩に乗せ、その肢体を「く」の字にさせた。
そのままビアンカの股間に顔を寄せていく。
反射的にビアンカはその顔を押さえたがビクともしなかった。
ビアンカの手が震えているのはおぞましさと恐怖からか、それともジャミのクンニリングスに対する暗い期待なのか。
覚悟したビアンカが目をつむると、舌がぞろっと媚肉全体を舐め上げてきた。

「んひっ……!」

ガクンとビアンカが仰け反る。
ジャミの舌が割れ目を上下に舐めると、ビアンカの花弁は見事に口を開けていく。
その奥にある小さな膣口に、ジャミの生臭い舌が挿入された。

「くっ……!」

膣口と膣内が、舌でべろりと舐められる。
だいぶ出来上がっていたビアンカの肉体は、もうそれだけでいきそうになった。
ジャミは舌先を少し尖らせると、腹側の膣裏に這わせていく。
ビアンカは慌ててジャミのたてがみを掴んだ。

「だ、だめっ……そ、そこは……んはあっ!」

リュカが発見し、開発したGスポットだった。
ジャミの前でリュカにクンニされ、敢えなくいかされた時も、そこを指でこねくられたことが原因だった。
それをジャミは憶えたらしかった。
ジャミはビアンカのGスポットを巧みに捉えると、舌先を左右に動かしてそこをくりくりとこねくった。

「だ、だめっ……ああっ!!」

ビアンカは汗の流れる艶っぽいうなじを仰け反らせて断末魔のような悲鳴を上げて達した。
ジャミの巧妙な責めがとうとう官能を決壊させ、ビアンカは全身に電流を通されたように裸身を跳ねさせ、湯を大きく波打たせた。
ジャミの肩に乗せられた脚はぶるるっと激しく痙攣し、同時に腹の底から喘ぎ声を上げた。

「んはああっっ……!!」

じゃぶん、じゃぶんとバスタブの湯が跳ね上げ、ビアンカの裸身はぐぐっと弓なりになる。
そしてそのまま、がくりと脱力すると「ああ……」という小さな呻き声を漏らして、湯船の縁に頭を預けた。
ジャミが湯から顔を出して意地悪く尋ねた。

「いったようだな、ええ、奥さん」
「……あ……はあ……はあ……ああ……」
「激しいいきっぷりだったな。おまえ、いつもそうなのか? 清楚で綺麗な顔してるくせに、とんだ淫乱女だったわけだ」
「わ……たしは……淫乱……なんかじゃない……わ……」
「そうかねえ。だったらどうして大嫌いな魔物の俺様にマンコ舐められていっちまうんだ?」
「い……って……」
「あん?」
「いってなんか……ないわ……」

それを聞いてジャミは爆笑した。

「いってねえだと? この王妃さまはとんだウソ吐きだぜ。おまえのその様子を見れば、男なら誰だって気をやったって思うだろうぜ」
「ちが……う……違うって言ってるでしょ……」

大した根性である。
ここまできて、なおこの気丈さは見上げたものだ。
それだけこの魔物を毛嫌いしているということかも知れない。
なのにビアンカは、股間が熱いのを自覚していた。
嫌いな相手に嬲られていかされたというのに、リュカにされた時と同じか、ややもするとそれ以上の快美を感じてしまっている。
貪欲なまでにジャミの舌を感じ取ってしまう自分の肉体と性が信じられなかった。
戸惑うビアンカを見ながら、ジャミは舌なめずりした。

「そうか、そうか。まだいってねえってか。なら、今度はこっちを責めてやるか」
「ひっ!?」

ビアンカの朱唇から、つんざくような叫び声が上がった。
ジャミはその太い指を、ビアンカのアヌスに押し当てて、その皺をなぞり始めたのだ。
美人妻は、それまでの官能を一気に吹き飛ばされたかのように、暴れ、喚いた。

「バカバカバカっ……、ど、どこ触ってるの!」
「どこって、わかるだろうよ。おまえの大好きな尻の穴だよ」
「なっ……」

あまりにあからさまな物言いに、ビアンカの頬がカッと真っ赤に染まった。
その顔を眺めながら、ジャミはにやにやしてそこをいびり続ける。

「敏感なんだな、こっちも。肛門の粘膜が俺の指に吸い付いてくるぜ。おお、ヒクヒクしてきやがった」
「やめて! やめなさい、この変態っ……やあっ、そこ触らないで!」

ジャミの指が淫靡に蠢くたびに、アヌスはきゅっと引き窄まり、ビアンカの裸身もビクッと大きく反応する。
信じられない恥辱と汚辱に耐えながら身悶えするビアンカだったが、ジャミに愛撫されているアヌスの方は敏感に反応し、揉みほぐされるに
つれて、少しずつ緩んできている。

「へへ、気持ち良さそうじゃねえか、尻の穴も。もうとろけてきたぜ」
「あ、あ……い、いやよ、そんな……やめて……あ……」

ばしゃばしゃと湯が荒れるような抵抗はほとんど止んでいる。
今のビアンカは、必死になって肛門責めの屈辱を堪え忍ぼうと、全身を息ませてぶるぶると痙攣させるのみだ。
しかし、いつしかその口からも抗う声が消えつつあり、諦めたような呻き声と、ややもすると甘い喘ぎが混じるようになってきている。

「んひっ!」

唇を噛みしめて耐えていたビアンカが、突然、大声で絶叫した。
指の愛撫ですっかり柔軟になっていたアヌスに、つぷりと指が潜り込んできたのだ。
ビアンカは驚いたように暴れたが、指は確実に肛門内に飲み込まれていく。

「いやああっ、ゆ、指なんか入れないで!」
「くく、俺の指が入っていくのがわかるか? そのうち指なんかじゃなくって本物を食らわせやるからな。それまでは指でじっくり馴らしてやるさ」
「やっ……ぬ、抜いて、そこだめっ……ああっ!」
「諦めな。ほら、もう指の根元まで入っちまったぜ」
「ああ……」

ビアンカは、尻の谷間にジャミの手を感じた。
本当に人差し指が全部入ってしまったらしい。
今まで誰にも触られず、また見られたことすらないところまで蹂躙された。
そのおぞましさに悪寒が走る思いだったが、そのくせ指を埋め込まれた肛門と腸内は熱く潤っている。
吐き気がするような異物感に耐えていると、ジャミはそのままゆっくりと指を回してきた。
ビアンカが思わず両手でジャミの腕を押さえつけ、抜こうとする。

「そんな、だめっ……指、抜いて……あ、動かしちゃだめえっ……!」

ビアンカの細い指がジャミの腕に食い込んでいるが、硬い鎧のような筋肉はびくともしなかった。
皮膚を傷つけるどころか、ビアンカの爪の方が割れてしまいそうだ。
そんな人妻の抵抗を愉しみながら、魔物はアヌスに挿入した指先を軽く鈎状に曲げて、腸管を軽くひっかくようなマネまでしてきた。
指が回転して、アヌスや腸の粘膜が巻き込まれる感覚だけでも気が狂いそうだったのに、内臓にまで悪戯されている。
ビアンカは「ひっ、ひっ」と短い悲鳴を上げながら、腰をビクビクと痙攣させた。
ビアンカの腰が跳ねるたびに、アヌスは深々とくわえ込んだ指をきゅっ、きゅっと強く食い締めていく。
指を捻りながらジャミが意地悪く言う。

「どうだ、尻責めもそんなに悪くねえだろう」
「うあっ……いやあっ……いやよ、しないで!」
「そうかい? でも、おまえの尻は俺の指が気に入ったようだぜ。さっきから食い千切ろうとしてるみてえにぎゅうぎゅう締め付けてきやがる」
「い、いや、抜いて、お願いっ……ひっ、そ、そんな風にしないで! 動かさないで、おかしくなっちゃうっ!」
「えらい感じやすいんだな、え? この分じゃあ、ここに俺様のモノを受け入れるのも、そう遠くねえな」

ジャミはそう言いながら、アヌスに食い締められる指を回転させ、丹念に腸管をこねくった。
思いついて、腸管から子宮の裏側あたりとぐっと押して刺激してやると、ビアンカ大きく仰け反って、はっきりと喘いだ。

「ああっ……!」
「くく、やっぱり子宮が感じるようになってるな。よしよし、いい傾向だぜ」

こんな恥ずかしく、おぞましい責めを受けているというのに、ビアンカの肛門はさして苦痛もなくジャミの指を受け入れていた。
しかも、まったく無視されている媚肉までもが反応し、膣奥からこぷこぷと新鮮な蜜をわき出させていたのだ。
ビアンカの美貌は羞恥と恥辱、そして憤激で赤く染まっていたが、そこから憤激が薄れつつあるようだった。
その証拠に、さっきまでの激しい拒絶の声がなくなり、その声色も微妙に変化してきている。

「あ……はう……はああっ……だ、だめ、そんな……ああ……ああ、もういや……あう……」

ジャミの指が動きを変え、回転から抜き差しになっている。
充分にほぐされきったビアンカのアヌス粘膜はもうぬるぬるだ。
指が引き抜かれると、腸管の粘膜が指にへばりついてめくれ上がって引き出されてくる。
指が押し込まれると、今度は巻き込まれるようにしてめくれ込んでいった。
指の動きを大きくしていくと、ビアンカの口からは呻きと喘ぎしか漏れないようになっていった。
もちろん膣口からも、とめどなく愛液が溢れかえってくる。
アヌスはひくつき、もどかしそうに腰がうねり、腿をすり合わせてきた。
いけない、こんなことで感じるなんて、という羞じらいはあるようだが、それ以上の甘美な快楽が、この美しい人妻を覆っていく。
ジャミはしばらくアヌスと腸管をこねくり回してから、おもむろに指を抜いた。

「あう……」

指を抜き去られた瞬間、ビアンカはぶるっと大きく震えた。
アヌスがびりびりと痺れたままだ。
しかし不快な感じではなく、痛みもない。
しかも、指は抜かれたというのに、その肛門は物欲しげにまだひくついている。
ジャミはビアンカの細い顎を指で支え、顔を持ち上げた。

「まだ満足しきれねえってツラだな。俺もだよ」
「な、なにを言って……あっ……!」

ジャミのペニスが湯から顔を出していた。
不気味なほどに張ったカリの部分だけ、湯から姿を現している。
犯す気なのだ。
あの巨大なものでまた貫かれる。
ビアンカの殿がごくりと動いた。
あの日以来「犯されて」はいない。いつも前戯止まりだった。
今日は最後までするようだ。

「い、いやよ……あっ!」

ジャミは、脅えるビアンカの腰を抱え、肩を引き寄せていく。
そして、人妻らしく淫らに盛り上がった肉土手の奥へ、灼熱化した肉棒を押し込んでいった。

「んんっ……ああっ!」

まさにめり込んでくる感覚に、ビアンカは大きく仰け反った。
亀頭の大きさと熱さに目眩がする。
蜜は充分だが、やはりその膣内は狭い。
とても子供を産んだとは思えない窮屈さだ。
それでも、さすがに人妻だけあって、太い男根を何とか受け入れていく。

「ぐ、ぐっ……ふ、太いっ……くあっ……やめて、痛いっ!」
「痛いことはねえだろう、人妻のくせによ」
「あ、あんたのが大きすぎるからよっ、ひぃっ……!」

猛烈な圧迫感と息苦しさに耐えながら、ビアンカは膣襞をひくつかせながら肉棒を飲み込んでいく。

(すごいっ……あ、こんな大きいのが私の中に……)

抗い、苦悶しつつも受け入れていくビアンカの反応に満足しながら、ジャミはさらに奥へとペニスを突き立てていく。
ビアンカはぶるぶると腰を痙攣させながら呻いている。

「な、中がっ……中がいっぱいになるっ……あ、怖いっ……」

ジャミ自身も、おのれの性器の大きさが人間の女にはオーバースキルなことはわかっているらしく、無茶に押し込むようなマネはせず、じっくりと貫いている。
これだけの女体を壊したくはないのだ。
ビアンカの膣道は、カリのエラに押し広げられながら、長大な肉棒を通していく。
あまりの深さに目を剥いた。

「ど、どこまで入れるのっ……あ、あ、もう無理っ……あ、そんな深くまで……ああっ」

ビアンカは、カリの先端部が子宮に到達し、ズシッとばかりに押し上げるのを感じ取り、呻いた。
ビアンカは、とうとうその膣内のすべてをジャミによって制圧されてしまったのだ。
もう膣の中に隙間は少しもなく、どこもかしこもジャミの男根に押し入られていた。
それでも、何とかペニス全長の半分が入ったかどうか、というところだ。
ジャミのものが大きすぎるということもあるし、ビアンカの子宮自体が下降していたこともある。
ビアンカの中を征服したジャミは、ゆっくりと腰を使い始めた。
みちみちにきつく押し入っているものの、中は愛液によって充分に潤っている。
その潤滑液が肉棒に絡みつき、潤滑液となって挿入を助けていた。
ずぶずぶと奥まで埋め込まれ、ビアンカは喘ぎともつかぬ呻き声を上げた。

「はああっ……ぬ、抜いてっ……いやっ、太いっ……あああ……」
「声がとろけてきたぜ。いいんだろ、俺様のチンポが」
「やっ……あ、あうっ……んむむう……」

ジャミが突き上げるたびに、ビアンカの鼻が甘く喘ぎ、豊満な乳房が湯を跳ねさせている。
素肌には、汗がふつふつと玉を作り、それがつつっと流れ落ちていく。
ジャミは単調なピストンではなく、角度や強さを変えて、あちこち色々なところを突いていく。
ビアンカのポイントを探ると同時に、自分のペニスに馴れさせるためである。
それにしてもビアンカのそこは狭くてきつかった。
締め付けもかなりのもので、きゅうきゅうとジャミのペニスを絞ってくる。

「すげえマンコだぜ、王妃さんよ。こんなので毎晩セックスしてりゃあ、旦那だってたまらねえだろうぜ」
「いやあっ、いやっ……あ、あなたあっ……リュカ、助けてぇっ……!」

突然に夫のことを言われ、ビアンカは思い出したようにリュカの名を口にした。
助けを求めても無意味だが、ビアンカの脳裏にはたちまちリュカの面影が浮かんできた。
それでいて、肉体の方は魔物のペニスに対して、次第に敏感な反応を示してくるのだった。

「うああっ、やめて、動かないで!」

ジャミはビアンカの太腿を抱え、ゆっくりと突き込んでいく。
ずぶっと奥まで貫かれ、子宮口に亀頭がぶち当たると、ビアンカはぶるっと震えて仰け反る。
その身体は、律動を繰り返すごとに、ぼうっと赤く染まっていく。
膣も次第に男根に慣れてきて、やや厚めの人妻らしい肉の割れ目と、処女のような膣内の締め付けがジャミを魅了する。
ジャミはビアンカの奥の奥まで犯すように、腰を使っていく。
ずんずんと突くと、そのたびに乳房がぶるん、ぶるんと大きく揺れ動いた。
ジャミが感心したように呻く。

「大したマンコだ、奥さん。ますます締め付けがきつくなりやがる」
「ひっ、いやっ……ああっ、やめて! あなたあっ……」
「そうやって旦那を呼びながら犯されてるのが、いかにも人妻だな。もっと喘げ、ほら」
「ああっ! あっ……やめてっ、ひぃぃっ……!」

ジャミはペニスの先を子宮口に押しつけたまま、ぐりぐりと腰を回転させた。
まるで、剥き出しの神経を擦られるような痛みと刺激がたまらなかった。
擦りむいた傷口を擦られている感覚に似ている。
しかし、飛び跳ねるような痛みではなく、熱さと痛みが合わさったような感覚だった。
ビアンカは嫌悪の悲鳴を上げ、抗っているのだが、肉体はしっかりとジャミの責めに感応している。
太いペニスが抜き差しされるのに合わせ、膣襞はひくつき、奥まで差し込んだときにはきゅっと収縮するのである。
もしかすると、ビアンカが嫌悪しているのはジャミのペニスだけではなく、それに感じてきてしまっている自分の身体に対してなのかも知れなかった。

「どうした奥さん、なんだその顔は。気持ち良いなら我慢しないでいいんだぜ」
「ふざけないで! だ、誰がこんなことされて、ああっ……き、気持ち良いもんですかっ……んああっ」
「そうかねえ。それにしちゃあ声が色っぽすぎるぜ。お陰で俺のペニスも硬くなる一方だ」
「ああっ」

それはビアンカも感じ取っていた。
中に埋め込まれているジャミの肉棒は、泣きたくなるくらいに硬く、熱くなっていた。
それが縦横無尽に動き回り、暴れるのだからたまらなかった。
ジャミは、突き上げるごとにたぷたぷと揺れ動くビアンカの乳房をぎゅっと掴んで揉みしだいた。

「ああ、いやっ……!」
「ん?」

大きな手で揉み込まれ、淫らに形を変えている乳房から甘い匂いがする。
見ると、ピンと立った乳首から白い粘液が漏れ出ているのだ。
量は僅かで、すぐに汗や湯に紛れてしまうものの、確かに乳首から噴き出ていた。

「おいおいビアンカ、おっぱいが出てるぜ」
「えっ……」

ジャミに揉まれ、膣を突き上げられて、乳房が大きく揺れる。
その乳首から母乳が漏れ出ているのがビアンカの目にもはっきりとわかった。

「い、いや、そんな……」
「げへへ、そうかそうか。そういやあ、まだ赤ん坊がいるんだからな。そりゃあ乳くらい出てくるか」
「……」
「どうりでおっぱいが張ってるわけだ。揉みでがあるってもんだ。そら、これはどうだ?」
「そ、そんな、いやっ……強く揉まないで、ああっ……!」

ジャミの肩に足を乗せられ、極端なほどの屈脚位を犯されているビアンカは、自分の腿のあたりで胸を潰すような格好になっている。
そこからはみ出た横乳をジャミに揉みしだかれている。
自分の脚に押しつぶされ、ジャミの武骨な手で揉み込まれる乳房は、苦しげに歪みながら乳首から母乳を溢れさせていた。

「くくっ、なんだか俺様もガキの頃を思い出すぜ。なあビアンカ、俺もこれを吸ってもいいか?」
「バ、バカじゃないの!? ダメに決まってるでしょう!」

激しく拒否しながらも、ビアンカは少し戸惑っていた。
リュカも同じことを言ったことがあったからだ。
男というのは、赤ちゃんでもないのに、こんなものが飲みたいのだろうか。
子供ならともかく、おとなの男、ましてや魔物にそんなものを吸われる──体液を啜られることが、こんなに恥ずかしいとは思わなかった。
媚肉から愛液を吸われるのと、そう変わらない恥辱をビアンカは感じていた。
その美貌は羞恥と屈辱に染まり、普段のビアンカから感じられる明るく健康で清楚なイメージとは似ても似つかぬ淫靡な雰囲気になっている。
ビアンカは自分の変化に激しく困惑した。

「あ、あ……こんな……」
「けけ、どうやら本気で感じてきたようだな」
「違う違うっ……か、勝手なことを、ああ、だめえっ……うあっ!」

ジャミはそこでずぶりと奥まで抉り込み、ビアンカの否定の言葉を食い止めた。
そのまま腰を送りながら続ける。

「旦那に見せてやりてえな、おい。おまえが、魔物の俺に犯されながら感じてしまうようなふしだらな女だと知れば、あの堅物の王は許さねえだろうぜ」
「んっ、違うっ……わ、私はそんな……あ、あの人は……ああっ……」

夫のことを言われると、途端に意識してしまい、ジャミを締め付ける力が強くなってくる。
辱められたり、恥ずかしいことを言われたり、あるいはされたりすると、どうしても膣圧が上がるらしい。
酷いことを言われたりされたりして感じてしまうようだ。

「あっ……や、やめて、もう……んああっ、深いっ……き、きつ……ああっ……」
「そうだろう、深いだろうが。とても亭主じゃここまで入れてくれなかったろう?」
「い、いやっ……」
「きついのも仕方ねえさ。あのへなちょこ亭主のチンポは、俺様のほど立派じゃないだろうしな」
「いやっ、そんなこと言わないで! ああっ……ひっ……んくあっ……」

いやだいやだと言いながら、ビアンカの頬がぼうっと赤く染まってくる。
湯気がもうもうと立ちこめ、息苦しいのも確かだろう。
それに加えて、感じて感じてしようがないのを必死になって我慢しているつらさも加わっている。
ビアンカは本当に呼吸困難になってきていた。
ジャミはビアンカの足首を掴み、さらに脚を高く掲げさせ、股間を拡げさせながら、何度も何度もピストンを繰り返した。
ずぶりと奥まで挿入し、先っちょに子宮口が当たるまで抉り込む。
ビアンカは、喉を絞ってひぃひぃ喘ぎながら身を捩る。

「ああっ、もうっ……もうこんなことしないで……ああっ……」
「どうだい、ええ? 旦那よりいいだろう?」
「そ、そんなこと……ああっ……」

きゅっとビアンカの媚肉がきつく締まった。
正直な肉体である。
リュカのことを持ち出され、たちまち身体が反応してくるのだ。
ジャミは何度も何度も、飽きることなくビアンカの子宮口を突き上げていく。
するとビアンカの膣道の中はさらに狭隘さを増し、ジャミの肉棒を締め付けてきた。
ジャミが嬉しそうに言った。

「おう、いい具合だ。よっぽど犯されるのが好きだったようだな、奥さん」
「違う……違うわ、あっ……私はそんな……ひあっ……」
「どうせ毎晩あの男に抱かれてたんだろうが、このスケベ妻が。一日でも男なしではいられないんだな」
「違う……違うの……ああっ……だめ、そういうこと言わないで……ああっ……」
「喘ぎながら否定すんなよ。ま、心配すんな。亭主と寝られない間は、俺様がたっぷり抱いてやる」
「い、いやって言ってるのよ、この……ああっ……ああ、いや……うんっ……」

ビアンカは自分に失望していた。
確かにジャミに指摘された通り、ビアンカはセックスが好きなのかも知れなかった。
これだけの肉体を持ち、しかも感じやすかったのだから、それも当然だったろう。
しかし、淫らなタイプではなかった。
肉欲に溺れるような女ではない。
そうしたものは理性で押さえられると思っていたし、事実、今まではそうだったのだ。
こうして身体を開くのはリュカだけだったし、それで充分に満足していた。
その証拠として、ビアンカの男性経験はリュカひとりなのである。
結婚後はもちろん、リュカと一緒になる前にも、他の男に抱かれたことはなかった。
これだけの美人で性格も良く、スタイルも抜群なのだから、誘惑はいくつもあった。
ともすれば、ふらふらと流されそうになったこともないとは言わないが、いずれもリュカのことを思い出し、振り切ることが出来たのである。

しかし、それとは裏腹に、相手が誰かということを問題にしなければ、確かにセックスが好きなのだ。
ジャミに犯されながらビアンカは、もしかするとジャミ相手でなくとも、いつか他の男に強引に口説かれ、あるいは襲われて、こういうことに
なっていたのかも知れないと、そんなことぼんやりと考えていた。
そんな妄想を、肉の快美が現実に引き戻す。

「ああっ、そ、そんな……そんなにしないで! 深いって言ってるのにぃっ……ひあっ……」

さすがに貞淑なだけであって、自分から求めるようなことはなかった。
しかし、ジャミが与えてくる甘美な快楽には身を委ねるようになっていた。
若いが、結婚して夫に開発され、成熟しつつあった女体は、淫靡な責めにはとても抗えなかったのだ。

「あっ……ああ……だめ、こんな……ど、どうして、ああ……やああっ……」

いつの間にか、ビアンカの方からも腰を揺するようになってきていた。
彼女自身はそれと気づいていないようだが、明らかに腰が浮き、くねっている。
ジャミの腰の動きに対し、ビアンカの腰がより深い結合を求めていた。
もうペニスは子宮を惜しつぶさんばかりに押し込まれ、もうこれ以上は入らないというのに、膣はさらに深いところまで誘っている。

「んああっ……は、入ってる……こ、こんな奥まで……」
「深いのがいいんだろうが。ほれ、ここを、子宮の入り口をごりごりしてやると……」
「ひぃっ、それだめっ! い、痛いのよっ……ああっ……」

まだそこは痛いのだが、痛いだけではなくなっていた。
熱くて痛いのだが、何となくもどかしく、切なく、もっと続けて欲しいような、強く責めて欲しいような気になってくる。
いけない、と、ビアンカは激しく顔を振るのだが、噛みしめた唇が緩み、消え入りそうな喘ぎが漏れ出てしまう。

「んむうっ……!?」

突然に唇を塞がれ、ビアンカは目を大きく見開いた。
ジャミが吸い付いてきていたのだ。あれほどジャミとのキスを嫌っていたビアンカだったが、もう抗う余裕すらなかった。
ただでさえ暑さと湯気、そして太いものを身体の奥まで突き通されたせいもあって息苦しいのに口を塞がれてしまった。
穢らわしいとか汚いとかいう感覚の前に苦しかった。

「むううっ……!」

脚を大きく掲げ上げられながらも、ビアンカは拳を作ってドンドンとジャミの胸を殴った。
しかし、その分厚い胸の筋肉は、ビアンカの手に固い感触を残すだけで、まったく効果はなかった。

(ああ……な、なんてたくましい胸なの……こ、こんな胸に抱きしめられたら、私……)

ビアンカはぶるぶるを顔を振った。

(わ、私、何を考えてるの!? こんな化け物に抱きしめられるなんてあり得ないっ……)

そのうち、ジャミの胸を殴りつけていた腕が下がり、自分の口を押さえるようになっている。
必死になって淫らな声が漏れるのを堪えているのだ。
その腕が突然に引き剥がされた。

「あっ……」

顔を振ったつもりでも、殆ど動けなかった。
ジャミの大きな手が、ビアンカの後頭部をしっかり掴み、顔を固定していたのだ。
そこに口を押しつけられ、唇を吸われている。
どうにも逃げようがなかった。

(キ、キスいやっ……ああ、こんなっ……)

口づけ自体は大好きだった。
ややもするとセックスよりも好きだ。
しかしそれは、あくまで夫限定である。
好きこのんで他の男、まして魔物とキスしたいなどと思うはずもない。
しかし、そんな人妻の思いとは別に、肉体は牡とのキスを意識してしまっている。
きゅんっと腰の奥は痺れ、熱くなってくる。

「ん、んんっ……んむう……」

辛うじて舌の侵入だけは拒んでいた。
唇はこじ開けられてしまったが、前歯を閉じてしっかりと口腔内だけはガードしている。
ジャミはそれ以上無理はせず、ビアンカの唇を吸い、裏側を舐めていた。
思いの外繊細な動きの舌が、ビアンカの唇の裏を刺激していく。
その感触に、ビアンカは心ならずも背筋がぞくぞくとしてきてしまう。

(あ、熱い……苦しい……で、でも……気持ち良い……? あ、違うっ……き、気持ち良くなんかないっ……)

「んあ……」

ようやく口が離れ、ビアンカは何度も深呼吸した。
しかしその顔はぼんやりととろけかかっており、ジャミを非難するような言葉は出なかった。
ジャミはにやりとすると、また腰を動かし始めた。

「ああ、だめっ……うんっ……あ、あっ……奥が……ひぃっ……」

(あ、だめっ……こ、こんな……私……私、いきそうになってるっ……そんな……こ、こんな魔物に犯されていくなんて……ぜ、絶対にいやよ……あ、あ、でも……でも、もう……もうっ)

強引なキスによって、無意識のうちにビアンカの性感と官能が上昇していた。
ジャミは、トドメのように、亀頭の先が子宮口をこじ開けるようにゴリゴリっと擦りつけてきた。
その瞬間、ビアンカは背中を大きく反らせて弓なりにし、すぐに海老のように丸まり、そしてまた激しく身体を反り返らせた。

「んああああっっっ……!!」

びくびくびくっと大きく三度ほど腰を痙攣させた。
猛烈な勢いで膣が収縮し、ジャミのペニスを絞り上げるように締め付ける。
女体が大きく跳ねたため、湯船の中のお湯は激しく波打ち、ばしゃばしゃと外にあふれ出た。
ジャミは、明らかに絶頂に達し、何度も身体を跳ねさせるビアンカの太腿と腰をしっかりと押さえ込んだ。
ジャミがビアンカの顔を覗き込む。

「……いったな、ビアンカ」
「あ……、はあ……はあ……ああ……」

ビアンカは悔しそうに顔を背け、荒い呼吸を続けている。

(い、いかされた……ジャミにいかされた……なんで私……こ、こんな……悔しいっ……)

堅く閉じた目からは、もう涙も出て来ない。
いかされたことが悔しかったし、そうなってしまったこと、反応してしまう自分が情けなかった。

「ん、あう……」

ジャミがゆっくりと肉棒を抜き去った。
太く硬いままのそれが、カリ首でゴリゴリと膣襞をこそぎながら出て行くと、その刺激だけでビアンカはまた身体が震えるほどの官能を覚えてしまう。
ぬぷん、と、ペニスが抜かれると、どろっと愛液が膣からあふれ出てきた。
湯の中ではあるが、湯よりは遥かに濃い粘液がその中で広がっているのがわかった。
望まぬ絶頂を極めさせられ、ぐったりとしていた人妻の頬をジャミが軽く叩いた。

「おら、いつまで腑抜けてやがる」
「……」
「立て」
「え……?」
「立つんだよ。ほら、そこに手を突いて尻を出せ」
「……」

ぼんやりと顔を上に上げると、そこに仁王立ちしたジャミが居た。
ビアンカは思わず息を飲んだ。

(す、すごい……なんて硬そうなの……かちかちになってる……)

手の甲で口を押さえ、顔を背けた。
ジャミのペニスの巨大さには、今さらながら圧倒される。
ビアンカの腕の太さとそう変わらない。
いや、彼女の腕よりも太いに違いなかった。
長さもビアンカの上腕部くらいはありそうだ。

よくも、こんなものが自分の中に入っていたものだ。
大きいだけでなく、その硬そうなことといったら、もう言葉がないくらいだ。
亀頭の先からは、だらだらと透明な先走り汁が漏れている。
こういうところは人間と同じらしい。
出したくてたまらないのだろう。
そして美人の若妻は気がついた。

(そうか……、こいつ、まだ今日は出してないんだ……)

だからこんなにビンビンなのだ。
犯されたのはひさしぶりで、今までは愛撫や嬲りに留まっていた。
しかし射精しなかったわけではない。
ビアンカを愛撫でいかせてから、自分でしごいて射精し、精液をその身体や顔にかけていたのだ。
口に押し込まれ、イラマチオになったこともある。
噛み切ってやろうかとも思ったが、あまりにも太くて、とても口に力が入らなくて出来なかった。
ジャミは一方的にビアンカの咥内を犯し、遠慮なくそのまま射精までしてきたのだった。

だが、今日はまだ射精がない。
このまま終わるはずもなかった。
ビアンカは、力の入らない腰をふらつかせながら、のろのろと起き上がった。
そして言われるままにバスタブの縁を掴み、尻を魔物に向ける。
逆らおうとか、抵抗しようという気にもならなかった。
ただひたすら、早くこの時間が終わればいい、ジャミに射精させて終わらせたいと、そればかり願っていたのだった。

それでも、この体位はイヤだった。
リュカの時でも、なるべく後背位は避けていたのである。
女の側からは何も出来ない上に、隠しておきたい大事な場所が丸見えになる。
けものの姿勢だと思っていた。
そのけものの姿勢で、文字通りのけだもの──魔物に犯される。
ビアンカの胸を、屈辱と羞恥の白い炎が妬いた。

「いくぜ」
「……」

ジャミの手が、湯と汗で濡れたビアンカの尻をぴしゃんと叩く。
一瞬、びくりとしただけで、ビアンカは抵抗もせず、何も言わなかった。
馬の魔物は、ビアンカの尻をしっかりと掴むと、一度いかされてぬらぬらと淫らに蜜で光っている媚肉に、自分の男根を押しつけた。

「ああ……」

諦めたような、つらそうな声がビアンカの喉から絞り出されてくる。

「準備は良さそうだな。もうぐちょぐちょに濡れてやがる。今度は俺もいかせてもらうからな」
「あ、だめっ……んんっ……あっ、んはああっっ……!!」

濡れた陰毛が垂れ下がった股間をやや拡げ、ジャミは一気に挿入した。
そこは、水のようなさらさらした液体ではなく、ぬるっとした愛液で潤っており、ジャミの太いものをすんなりと飲み込んでしまう。
いきなり奥まで貫かれ、コツンと子宮口にまで届かされたビアンカは、それだけでいってしまった。

「あううっ……!」

腰ががくがくっと痙攣し、バスタブの縁に掛けていた手がぎゅっと握りしめられた。
背中が弓状にたわみ、尻たぶまでがぶるるっと震えた。

(ウ、ウソ……、も、もう、いっちゃった……私、入れられただけで……そんな……)

身体を二つ折りにされるような屈脚位で犯された時とは違う場所が思い切り擦られた。
立ちバックというさっきとは異なる姿勢だったため、ペニスが擦り上げる膣内の場所が変わり、新たな快感と強い刺激で絶頂したのだった。

ジャミの大きく反り返ったペニスは、屈脚位の時は膣の腹側を擦られたが、バックの今は背中側の思い切り抉られている。
ぐぐっと裸身を突っ張らせ、それからがくりと膝を突きそうになってしまう。
ジャミが「おっと」と言いながらビアンカの腰を掴み直し、倒れるところを危うく持ち上げた。
ジャミが皮肉げに言った。

「なんだ、もういったのか。だらしねえな、人妻のくせに」
「あ……」
「それにしても感じやすいんだな。この分じゃ、旦那に抱かれてる時は満足できてなかったんじゃねえか?」
「よ……けいなこと言わないで……そんなこと……ないんだから……」

続けざまにいかされ、もつれる口から懸命に否定した。
しかし、この有様では、気をやってないと強弁することも出来なかった。

「続けていかされて、まだそんな口が利けるか。いいぜ、そういうところがな、ビアンカ」
「あ、あんたに言われても……嬉しくないのよ……ああっ!」

ジャミの腰がぐぐっと進み、またビアンカの子宮口に当たった。
びくりとビアンカの肢体がくねり、腰が震える。
だんだんとそのポイントが、強烈なスポットになりつつあるらしい。
この際、ここを一気に開発するのもいいかも知れない。
ジャミはそんなことを考えながら、ビアンカの奥をしつこいまでに犯していく。
子宮口まで押し込んだペニスをゆっくりと引き戻し、まだそこまで突き込んでいく。
ビアンカのきつめの膣は、たっぷりの蜜を分泌しており、ジャミとの交尾をスムーズにさせていた。

「いいぜ、気持ち良いぜ、ビアンカ。おまえのマンコは最高だ。俺のものに吸い付いて離れやしねえ」
「あ、やあっ……あ、あう……んああっ……」
「気持ち良さそうな声出しやがって。どうだビアンカ、そろそろ正直に言ってみろ。気持ち良いですってな」
「ち、違……ああっ、こ、こんなのウソよ……あ、あはっ……だめ、動かさないで……んあっ、そこ深いっ……」
「深いのがいいんだろうが、え? ここがいいんだろ、子宮がな」
「やあっ、そこいやあっ……リュ、リュカにもされたことないのにぃっ……」
「まだ腑抜け亭主のことを言いやがるか。まあいい、そのうちリュカのことなんぞ忘れるくらいに良い思いさせてやるからな。優しく
抱かれるより、激しく乱暴に犯される方が感じるようにしてやる」
「そ、そんなことには、あっ……な、ならないぃぃっ……くっ、お、大きいっ……ああ……」

ずんずんとペニスが子宮を責めてくる。
子宮口を突かれると敏感に反応し、身体が勝手に跳ねるようになっていた。
ビアンカは、奥まで貫かれるたびに裸身を突っ張らせて、二度目三度目の絶頂を堪えようとしているようだった。
次第に露わとなってくるビアンカの快感反応に満足したジャミが、言葉でも責めようと卑猥なことを次々と口にする。

「すげえマンコだ。奥まで突っ込んでやると、襞がざわざわと俺のペニスに絡みついてくるぜ」
「い、いやっ……あう……」
「もっと喘げよ、ほら。気持ち良くてたまらねえんだろうが」
「こ、こんなの、いやっ……ああ、いやっ、う、動かないで!」
「動かなきゃ愉しめねえだろうに。おまえだって、太いので奥までかき回して欲しいんだろ?」
「い、いやらしいっ……もうやめてよ、あっ……んあっ……」

とても無理矢理に犯されているとは思えない声になってきている。
野太いペニスを強引にくわえ込まされていたはずの媚肉でさえも、とろとろとした蜜を溢れさせて止まらない。
膣口は目一杯拡げられて、肉棒が出入りするごとに外へ引きずり出され、巻き込まれて膣内へ戻っていく。

「だ、だめ、そんな……は、激しいっ……」
「激しいだ? こんなもん、まだお遊びみたいなもんだ。もっと強くしてやろうか」
「だ、だめっ、あ、そんなにっ……う、動かないでっ……いっ……」

ジャミの指がビアンカの柔らかい尻たぶに食い込み、腰は突き上げる速度を上げていく。
するとビアンカの肉壺の締め付けは一層にきつくなり、なおも突き上げる勢いを強めると愛液が飛び散る有様だ。
ビアンカの声が甲高く、切羽詰まってくる。

「うあっ、だ、だめえっ……ひっ……ひぃっ……んぐうううっっ……!」

ビアンカの裸身がぐぐっと仰け反り、尻がぶるるっと何度か大きく震えた。
膝が崩れ、倒れ込みそうになるビアンカの腰をジャミが掴んで支えた。
どうやら、また絶頂したらしい。
ジャミはビアンカの甘美な収縮を愉しみつつ、まだ腰を使っている。

しかし大した女だった。
気をやり、失神しているというのに、まだその媚肉はヒクヒクとジャミのモノを締め付けているのだ。
今日は何としても射精したいと思っていたジャミは、ビアンカの尻を叩いて目を覚まさせる。
気を失ったままの女を犯してもつまらない。

「起きろ、ビアンカ」
「……あ」
「あんまりオマンコ良くって失神しやがって」
「……」
「げへへ、今度は「違うっ」とか言わねえんだな」
「う……るさい……」
「おら、しゃんとしろ。足腰に力入れて立て」
「いや……、もういやよ」
「いやでも犯されるんだよ、そらっ」
「ああっ!」

ふらつく腰を持ち上げられ、がくがくする膝を立たせて、また立ちバックの姿勢を取らされると、ジャミの腰が再び激しくなっていく。
愛液と汗でどろどろになっているビアンカの膣は、ジャミの男根が抜き差しされるたびに粘った音を大きくしていく。

「すげえ濡れ方だ。よっぽど感じてるんだな」
「そんなこと、あっ、ないっ……ひっ……あ、どうして……か、身体が勝手にぃっ……ああっ……」

女性器が濡れて熱くなっているのは、ビアンカ本人がいちばんよくわかっている。
どんなに嫌がっても心で拒絶しても、肉体の方が悦んでジャミの太いものを受け入れてしまっているのだ。
ビアンカはジャミに深くまで突き上げられ、子宮口を突かれると、それに併せて喘ぎ、呻き声を漏らしている。
身体は感じてしようがないのに、理性や矜恃がそれを押さえ込んでいるようだ。

ジャミはビアンカの背に胸をのしかからせ、腕を前に伸ばして揺れる乳房を揉みしだいた。
乳首をこりっとこねてやると、ビアンカが甲高い声を上げる。
ジャミの指先には、乳首を絞られて噴き出る母乳の勢いが感じられた。
恥辱責めが殊の外効くようなので、ジャミはなおも言葉で責める。

「おいビアンカ、おまえのマンコは最高だ」
「そ、そんな、いやらしいっ……言わないでっ……あっ……」
「褒めてるんだよ、俺は。しっかし、この身体だ、男が放って置かなかったろう。亭主と一緒になる前も相当遊んだんだろ?」
「だ、誰がそんなっ……」

あまりにも恥ずかしい、そして侮蔑的な疑惑を掛けられ、ビアンカの膣がきゅっと締まる。

「私はそんなこと、あっ、し、しないわよっ……ああっ、ふ、深いっ……!」
「遊んでねえとは言わせねえぞ。だったら、この具合の良いマンコの説明が出来ねえだろうが。相当鍛えられなきゃ、こんなすげえマンコ
にゃならねえよ」
「そっ、そんなこと知らないっ……私は本当に……んあっ……」

淫らなあらぬ疑いを掛けられ、ビアンカは激怒した。
リュカ以前につき合った男などいないし、身持ちが堅いビアンカは「一夜限り」で男と遊ぶことも当然なかった。
そもそもデート紛いのことすらしたことがなかったのだ。
デートはリュカとしかしたことがない。
しかし、辱められるようなことを言われ、なぜか背中がゾクゾクとしてくるのを自覚する。
ジャミがなおも卑猥なことを聞いてくる。

「じゃあ浮気はしたことあるだろうが、え? あの男と結婚しても物足りねえから、他の男に抱かれてたんじゃねえのか?」
「そんなことあるわけないっ……私は夫を……リュカを愛してるわっ……そんな、夫を裏切るようなことは……」
「そうかねえ。でもなあ、ビアンカの身体見てりゃあ、男はみんな欲しがるだろうぜ。誘惑は多かっただろうが」
「しっ、知らない……ああっ……」
「一度くれえ抱かれたことがあるだろうが。納得ずくじゃねえにしても、別の男に犯されたりしたこともねえのか?」
「ないわよ、そんなっ……」
「くく、そうか。じゃあ、おまえをネタにオナニーしていたやつはいるだろうな。おまえだってそうじゃねえか? 亭主に飽きたらず、
よさそうな男に抱かれてえ、無理に犯されてえと思ったことはねえのか。大勢に寄って集って輪姦されてえと……」
「へ、変なこと……いやらしいことばっかり言わないで!」

そう激しく拒絶しながらも、ビアンカは腰と腿をもじもじさせていた。
そんなことは考えたこともないのだが、言われてしまうと意識してしまう。
そう言えば、王妃になってからも、ビアンカをそういう目線で見ていた男がいたような気もする。
衛兵のあの人、官僚のあの男、いいや門番のあの男もそうだったのではないか。
そんな思いが頭を巡ると、ビアンカの美貌に恥辱と羞恥に入り交じった表情が浮かんでくる。

尻が細かく震えていた。
自分に荒々しい男たちが襲いかかり、次々とのしかかってきて床に押さえつける。
泣き叫ぶビアンカを冷たく笑って見下ろし、服を破って乳房や恥部を露わにさせる。
そこをじっくり見られてから、上から下から貫かれ、犯されてしまう。
最後には、仕上げとばかりに男たちの熱い精液が大量に注がれてくる。
そんな想像をしてしまうと、心ならずもビアンカの媚肉が熱くジュンッと潤い、くわえ込んだジャミのペニスを一層深くまで引き込もうとするのだった。

「ああ……もういやあ……」

恥ずかしい想像のせいか、それとも媚肉を大きなもので貫かれている快感に耐えているのか、ビアンカの美貌が苦悶している。
ジャミが追い込むように腰を打ち込むとビアンカはたまらず甘い喘ぎ声を発し、それでも懸命に顔を振りたくって甘美な快楽に抗った。
それを打ち砕くかのように、ジャミは腰の動きを強め、速めて、ビアンカの子宮口を激しく突き上げる。
ビアンカも「あっ、あっ」と短く喘ぐようになり、もう崩落が間近いようだ。
そこで動きに変化を与えた。ただ突くだけでなく、腰を回してカリで襞を掻き取るように抉った。

「あ、あっ、それだめっ……うんっ……ああっ……」

色々なところに硬いペニスが、張ったカリが当たり、思わぬ快感がビアンカを戸惑わせる。
必死に快楽を押し殺そうとしているのだろうが、そうすればするほどに膣は濡れて滑りはよくなり、子宮が降下してくる。
締め付けはさらに強まり、収縮の間隔が速まってきた。

責めるジャミの方も、いい加減我慢するのが辛くなってきている。
もともと人間の女の膣は狭いし、中でもビアンカのものは格別だ。
きつくて狭いのに動きやすいと来ている。
その上締め付けも充分だし、こっちが突き上げればしっかりと反応してくる。
ジャミの射精欲も高まる一方だ。
あまりにも強い快楽が怖いのか、ややもすれば前に逃げようとするビアンカの腰をしっかりと掴み直すと、ジャミは肉棒を抜き差しする
速度を上げ、単調にしていく。
ビアンカの膣内をかき回しているペニスは、ジャミの射精欲が上昇するに従って、ぐぐっと一回りも太くなった。
ビアンカが悲鳴を上げる。

「んああっ、ふっ、太いっ……ど、どうして、あっ……な、中でまたおっきくなったあっ……硬いっ……」

膣内に収まったものが、さらに膨張し、熱く硬くなっている。
ビアンカはあることに気づき、ハッとなった。
激しく腰を揺さぶられながらも、恐る恐るジャミを振り返った。

「ま、まさか……」
「ほう、わかったか? そうだ、ビアンカの中に出すんだよ」
「ひぃっ……!」

ビアンカの美貌が青ざめた。
いやいやと激しく頭を振りたくる。

「だ、だめっ、絶対にだめっ……中は……中はだめよ! んあっ……あはあっ……」
「喘ぎながら嫌がるなよ。くく、それにおまえのマンコは「中に出す」と言ったら、またきつく締まるようになったぜ。まるで「出してくれ」
ってせがんでるみたいだ」
「違う違う違うっ……」

ビアンカは涙を散らしながら何度も顔を振った。
そんなことがあるはずもない。
あのウテ・ブレの薬とかいうのが本物であり、ジャミの言うような効用があるのなら、この化け物の精液でも妊娠してしまうことなるのだ。
王妃の身で、リュカの妻という身で、いいや人間の女でありながら魔物の子を孕んでしまうなどという恐ろしいことがあろうか。

「だめ! 許して! それだけはいやよ! ああ、中はだめえっ……」
「諦めろ、ビアンカ。俺は出すといったら必ず出す」
「いやあっ……、抜いて、やめて! ああっ、せ、せめて外に出して!」

ジャミにしてみれば、驚くほど激しい拒絶だった。
ここまできたら、中に出されようが、尻を犯されようが同じだと思うのだが、それだけビアンカはジャミの子種で孕むのがイヤらしい。
それならそれで、余計にビアンカを妊娠させたくなるのだった。

「よし、出るぞっ、くっ……」
「やめてぇっ……何でもするからそれだけはっ……ひっ、いやああっ!」

嫌がるビアンカの腰をがっしりと掴んで固定すると、もっとも深いところまで肉棒を突き刺して、子宮口に食い込むほどに押しつけてからジャミは射精した。

どぱっ、どびゅううっ、びゅるるっ。
どぶどぶどぶっ、びゅくくっ。

子宮口に直撃する熱い粘液の感触に、ビアンカは大きく口を開けて仰け反った。
大きく背中を弓なりにたわませ、ぶるっと大きく震える。

「いやああああっっ、で、出てる出てるっ……だめえっ、しないで、抜いてぇっ……ああっ、ああ、いやあっ……! リュカのじゃないのが
入ってきちゃうっ!」

嫌がって何度も腰を捩り、泣き喚いているビアンカだったが、膣の方はびゅくびゅくと射精されてくる精液を、残らず絞り取ろうとして襞を総動員させていた。
膣圧も上がり、きゅうきゅうとペニスを食い締めて、夫以外の男の精子を絞り出させている。

「くっ……、いいぜ、いいぜ、ビアンカ……おおっ、こりゃたまらねえ」
「あ、だめえ……ひどい、本当に出すなんて……ああ、まだ出てる……ううんっ、い、いつまで出してるのよ……は、早く止めて……抜いてよ、
ああ……あう、熱いのがまだ出てる……中がいっぱいになるぅ……」

ジャミは満足するまで射精すると、ようやくビアンカの腰を離した。
ビアンカは、糸の切れたマペットのように湯の中に崩れ落ちた。
湯から顔を出した臀部はまだビクビクと細かく痙攣しており、ビアンカの官能を示していた。
そして太いものから解放された媚肉は、まだ膣口が開いたままで、そこからどろっとした精液が溢れ、湯に溶けていった。



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