告白とも宣告ともつかぬ、恋愛のエールを交換したふたりが関係を結んだのは、その日の翌日のことである。
もちろん誘ったのは原の方だ。
呆れた話ではあるが、速水は驚きもしない。

速水や原のように若い世代でも、いつ戦場に狩り出され、いつ戦死するかわからない時代だ。
いや、戦場以外でも死ぬ機会はいくらでもある。
まして、この戦車学校のように超の字が三つくらいつきそうな促成栽培では、実戦演習も自ずと熱が入る。
使うのはすべて実弾となる。
訓練中に事故死することは、さほど珍しくもないのだ。
軍も、演習中の兵隊の死はあらかじめ織り込んである。

さらに最近になって、幻獣の動きに変化がある。
それまでは必ず集団運用されていた幻獣が単独でテロ活動にも使われるようになり、その被害もバカにならなくなったのである。
そんな中だから、若者たちがことさら刹那的になるのは止むを得なかった。
酒を飲んでバカ騒ぎをするし、女性の貞操観念も薄くなる。
どうせ死ぬのなら、楽しめるだけ楽しんでおかねば悔いが残る。
そういう考え方だ。

素子も例外ではなかった。
むしろ彼女は控えめな方だ。
彼女の友人たちには、もっと馬鹿げた男遊びをするのもいる。
素子はそこまでいかないが、好きかも知れない相手が出来たら、その時は本能や欲求にあまり逆らわず、その身を任せようと思っている。
この時代にしたら、ごく自然な反応だ。

「あ〜〜、私もなんだかひさしぶりよ、こういうところ」

素子は部屋に入るなり、少しウキウキした明るい声で言った。
速水を連れ立って来たのは、いわゆるラブホテルであった。
この時代でも、この手の産業だけはなくならない。
むしろホテルを含めて性風俗は活況を呈しているくらいだ。
もちろん客は軍人たちである。

まだドアの付近に立ち尽くしている速水を見て、素子はシャワーを勧めた。
初々しく緊張しているのは可愛いが、度が過ぎても扱いにくい。
もっとも、言うまでもなく速水のこれはポーズである。
この男が、女とホテルへ入ったくらいでビビるわけがないのだ。

速水が浴室から出てくると、素子はその前で制服を脱ぎ始めた。
もちろん見せつけているのである。
上着を取り、キュロットを脱いだ。
そしてインナーシャツを脱げば、もう下着だけだ。

「?」

原は速水の視線に気づいた。
じっと彼女の脚を見つめているのだ。
濃いブラウンのストッキングを通しても映える白い肌。
むっちりしているのに、鍛え抜かれて引き締まった太腿。
腿は豊かに肉を乗せているのに、その下の膝はキュッと締まっている。
そしてふくらはぎに入ると、また柔らかい女性らしいラインが強調されていた。
さらに目を下げると、足首も思い切り締まっている。
造形の神にしか作れないだろうと思われるほどの、美しい脚線美だ。

さすがに速水も息を飲んだ。
それまで幾人の女を犯してきたか数も数えたことはなかったが、いずれも目的のためで、何の感慨もなかった。
むしろ、こんな単純な行為に溺れる女を蔑んですらいた。
だから、俗に言う「ブス」でも利用価値があれば構わず抱いたし、どんなに美人でも、意味がなければ抱かなかった。
時間の無駄だからだ。

しかし、この原素子という女はどうだろう。
そんな速水にして、存分にセックスアピールを主張してきているではないか。
そんな速水の思惑もわからず、素子は大人びた笑みを浮かべて言った。

「なあに、じろじろ見て」
「あ、いいえ、その、綺麗な身体だなあって」
「あら、ありがとう」

素子はにっこり微笑んだ。
そうしてモデルのように、くるりと身体を回してその肢体美を見せ付ける。

「今日こそは食事しないようにしないとね」
「え、ダイエットしてるんですか?」
「もちろん」

そんな必要はないだろうと速水は思った。
そして、念のために身長、体重を聞いてみる。
素子は「そんなこと女性に聞くものじゃないわ」と、少し怒ったような素振りを見せた。
もちろん本気ではない。
微笑が浮かんでいる。

答えを聞いて少年はまた驚いた。
身長167センチはともかく、体重は43キロだそうである。
サバを読んでいるかも知れないが、それにしても45キロくらいだろう。
167センチもあれば50キロくらいあってもいい。
痩せ過ぎではないかと思ったのだ。
しかし、それでいてブラやショーツを盛り上げているバストやヒップは充分な大きさがある。
さすがにまだそこまでは聞けなかったが、多分、上も下も85センチくらいはあるだろう。

じゃあ何でそんなに体重がないのかと思って見てみたが、腹部や二の腕、腿といった肉の乗りやすいところに脂肪があまりないのだ。
引き締まっている。
太股はそこそこに太いが、これは教練で筋肉がついたためだろう。
速水の好みとしては、もう少し脂が乗っていてもいいかな、というところだ。
だが、いずれにしても女性らしい見事な肢体であることには間違いない。

「この体型を維持するには、大変な努力が要るのよ。好きな人から綺麗って言われるにはね」
「はあ……。でも食事を抜くのはどうなんでしょう。あまり身体によくないと思うんですが」
「そうね」

素子は自分のお腹をさすりながら言った。

「私もいろいろやったわよ。一日中、豆腐しか食べないとか、林檎ダイエットとか。ゆで卵だけ食べるっていうのもあったわね」

こうした女性心理だけは、速水には理解不能である。

「でもね、結局、究極のダイエットは「食べないこと」なのよ。運動したって、その分、食べちゃえば同じことだもの。食べなければ確実に痩せるから」
「でも、原さんはもうそれ以上やせる必要はないんじゃないかと……」

少年の素直な感想を聞いて、嬉しそうに彼の鼻を指先で突ついた。

「嬉しいこと言ってくれるわね、速水くん。でもね、油断するとすぐお肉がつくのよ。1キロ落とすのは大変だけど、1キロ太るなんてあっという間だから」

そう言って、プリンと腰を捻った。

「特にお尻が大変なのよ」

慌てて視線を逸らした速水を見て、素子は思い出した。
そう言えば、彼は原がハンガーで白の薄い綿手袋をはめた時も興味深そうに見つめていた。
今はストッキング姿の脚を見ていたようだ。
なるほど、そうなのか。
そういうフェチがいるとは聞いていたが、速水もどうやらそうらしい。

「まあいいわ。いらっしゃい」
「…」

速水は素子に言われるままにベッドに腰掛けた。
セックス経験については、いかに素子が年上とはいえ、速水のそれに及ぶべくもないはずだ。
だが、素子は速水がうぶだと勝手に思いこんでいる。
それならそれでいいだろう。
この場はひと芝居打ってやればいい。

「あらまあ」

速水の腰を覆っていたバスタオルをはだけると、素子は少し驚いたような声を出した。
そこには速水の男根が勃起していたのである。

「立派なのね……。すごい大きいわ」

男の股間にペニスがあるのは当たり前だが、素子が声を上げたのは、それがあまりにもたくましかったからだ。
素子も、この時代の女性としてはそこそこの経験はある。
彼女を通り過ぎた男性もひとりやふたりではないのだ。
だが、彼女をその腕に抱いた過去の男たちよりも、目の前にいる気の弱そうな男の子のペニスの方がずっと男らしかった。
思わず素子はそれに手を伸ばした。

「熱い……。それに、もうこんなに硬くなってるわよ。そんなにエッチなことしたかったの?」
「……」
「それとも、私の身体を見て昂奮してくれたのかしら?」
「そ、そうです」

返事を聞くと、素子はにっこりした。
女性として誇らしくもなる。
ましてや好きな男にそう言われたら、嬉しくなるのは当たり前だ。

「それにしても凄いわね……もうカチカチよ。こんなに硬いと、痛いんじゃないの?」

本当に、中に太い骨でも入っているのかと思うくらいだった。
それが少年の腹筋に衝突しそうなくらいに反り返って、ビクビク震えている。
しかも、上方向に曲がるようにそそり立っているのが、いかにも若さを感じさせた。
だけど、と素子は思った。亀頭の色などはまだピンクだが、もうすっかり皮は剥けている。
これは、もしかしたら……。

「ねえ、速水くん。あなた、もう女は知ってる?」
「……」

少年は無言で顔を背けた。
少し赤らめている。
ははぁ、可愛い顔してやることやってるわね、と、年上の美女は思った。

「なぁんだ、初めてじゃないんだ」
「はあ……」
「つまんないの。てっきりドーテイくんだと思ってたのに」

速水はバカバカしくなってきた。
この女、そういう趣味なのか。
さっさと犯して切り上げるか、とも思ったが、焦らず段階を踏んでいくべきだと思い直す。
だいたい、素子がもう少し冷静に観察していれば、速水のペニスは勃起こそしているものの、さして昂奮していないことはわかったはずである。
カウパーはちっとも分泌していなかったのだから。
自分の性欲に関わらず、性器を勃起させることくらい、この少年はお手の物だ。
黙ってしまった速水を見て、素子は笑った。

「別にいいのよ、そんなこと。私だってヴァージンなわけないんだし」
「はあ」
「ただ、普段の君を見てたら、この子はきっと童貞なんだろうなって思ってただけ。当てが外れたとか、そんな風には思ってないわよ」

素子はそう言うと、右手でペニスを握ったまま、左手で額にかかった髪を軽く梳いた。
そして、座っている速水の股間に顔を持っていく。
ちらと少年を見上げて、悪女っぽく笑いながら言った。

「でも、こんなことはされたことないでしょ」

女はそう言うと膝立ちのまま、ベッドに腰掛けている少年に近づく。そして膝を少し開かせると、その上に自分の上半身を間に入れた。
息を飲んでいる速水を見ながら、自分の乳房を両手で持ち上げ、その谷間に少年の性器を挟み込んだ。

「うわっ……は、原さん」

百戦錬磨の速水だが、さすがに声が出た。
柔らかいバストで勃起したペニスを包まれる心地よさは何にも例えられない。
経験は多い少年だが、セックスによる快感がないわけではないのだ。

「びっくりした? うふふ、気持ちいいでしょ。こうすると男の人って悦ぶのよね」
「は、はあ……」
「それと速水くん」
「はい?」
「その原さんはやめて。名前で呼んでよ、素子って。私もあなたのこと厚志って呼ぶから」
「はあ、でも、年上の人を呼び捨てには……」

素子はクスリと笑った。
いかにもこの子らしい物言いだ。

「じゃあ素子さんでもいいから。原さんとか副委員長っていうのはみんなの前だけにして」

痩身のスタイルからは想像もつかない豊かな乳房に、速水のそそり立ったペニスが挟まれた。
両側の胸肉から加えられる絶妙な圧力に、速水はもぞもぞとした快感に囚われる。
まさかこの程度の女に溺れるとは思わないが、それでも、犯している時はこっちもかなり真剣になりそうな相手だ。

「んっ……」

素子は、ペニスを胸で挟み込んだだけでなく、その先っちょを舌でちょろちょろ舐めている。
これもかなりの快感が湧いた。
速水は考える。
ここは我慢しないで、思い切りやってしまっていいのではないか。
少なくともしばらくは、ウブな少年を演じる必要があるのだから、本能の赴くままに出す時は出し、我を忘れたように責めてもいいだろう。
そう考えると少し楽になった。
いかに速水でも、女を籠絡させるために自分の快楽を我慢して責めるのは、それなりの苦労があるのである。

「どう、気持ちいい?」

とろけてしまいそうな柔肉が、ガチガチに固まっている男根をゆっくりとしごいていく。
素子はブラこそ外していたが、ショーツは身につけている。
ガーターベルトを腰に巻き、長い脚には濃い色のストッキングを履いている。
ショーツも同色だった。

速水も高ぶっていた。
なんだかんだ言っても、素子ほどの美女を奉仕させているという優越感は悪くない。
嫌がる女を犯し、ものにするのもいいが、こういうのもなかなかいい。
素子はねぶるように舌を使い、敏感な亀頭部をねっとりと舐め回していく。
同時に両手で自分のふくよかなバストをこね回し、挟まれているペニスをしごきあげた。

「ううっ……」

こみ上げてくる快楽に、思わず速水が呻く。
それを耳にした素子はゆっくりと顔を上げ、ペニスから舌を離した。

「気持ちいいのね、厚志」
「は、はい……」
「続けて欲しい?」
「はい……」

顔を赤くして快感に耐えている少年を眺めて、女は意地悪そうな笑みで言った。

「じゃあ正直に答えなさい、いいわね?」

素子はまだ胸を揉んでいる。間にある肉棒は、もうビクビクしていた。

「手袋だけとか、靴下だけとかに弱いんでしょう?」
「え?」
「見てたのよ、私。私が手袋しているところとか、じっと見てたじゃない」
「……」
「それに今日だって、私がキュロットを脱いでストッキング姿になったら、じぃっと見つめてたわよ」

事実だ。
原素子という女に対して恋愛感情などまるでないが、欲情したのは確かだ。
愛情とセックスは無関係だ。
そもそも速水は、愛だの恋だのという感情すらよくわかっていない。
非合理的で無益な心情だという理解のみだ。
素子は身体を淫らにくねらせながら続けた。

「さあ……白状なさい。……ゆっくりたっぷり、とろとろと自白させてやるわ」
「くうっ……」

腰の奥や股間の中心がどんどんと熱くなり、高ぶってくるのが止められない。
我慢する必要はないのだが、それにしても、あっさり出すのは屈辱だと少年は思っていた。
そんな速水の葛藤を、素子は必死に射精を堪えている純情な少年と受け取っていた。
勘違いも甚だしいが、取り敢えず不都合はない。
可愛いと思いながら、素子は妖しく微笑んだ。

「あらあら、ビクビクしてるわよ、あなたの。もう出したいのかしら?」
「う……」

なめるな、と言いたいところだが、ウブを演じる速水は素直にうなずいて見せた。
それに、確かに素子のテクニックは上々だったし、彼女の妖しげな美貌に、少年のペニスも過剰に反応しているのは事実だったのだ。

「んふっ……ん……んく……ちゅっ……」

全身をくねらせながら、素子は速水の男根を揺さぶっていく。
直接挟んでいる乳房だけではない。肢体全部を使って、少年のペニスを愛撫しているのだ。
うっすらと女の身体に汗が浮いてきている。
すべすべだった肌が艶やかに光り出している。それすら扇情的に見えてきた。

「こぉんなにおっきくしちゃって……。硬いわよ。なのにビクビク動いてる。出したくって仕方ないのね」
「は、はい」
「じゃあお答えなさい。好きなのね、ストッキングとか手袋とか」
「ああ、はいっ」
「よろしい」

素子は満足そうにうなずいた。

「それなら、これから私もそういう格好してあげるわ。楽しませてあげる」
「ああ……」
「あらごめんなさい。もうこっちは我慢できそうにないのね」

素子は口を開けて速水を飲み込んだ。
乳房でサオを愛撫され、亀頭はねっとりと舌でなぶられる。速水はこみ上げてきた。
我慢しなくていい。出すことにした。

「ああっ、素子さんっ」

一声叫ぶとペニスを口から抜き取り、そのまま射精した。

「あっ……」

びゅるるっと射精の音が聞こえそうなほど、勢いよく発射された。飛び出た精液は、目の前にあった素子の美貌にモロにかかった。
速水は慌てたような演技をした。

「すっ、すみません……」
「いいのよ」

素子は、頬にかかった粘液を指に絡め取った。
そして人差し指と親指でねばねばと伸ばして遊んでいる。
そうした仕草も男をそそらせるものだと知っているのだ。

「……若いのね、すごいいっぱい出たわ」
「……」
「それに濃くって……。ほら、ほっぺにひっかかったけど、ちっとも流れていかないわ」

女は軽く髪を梳き、少年を見据えた。
手はペニスを握っている。

「どう、満足した?」
「あ、はあ……」
「まだやりたりないって感じね」

そう言いながら、もう硬くなり始めている男根をしごいていた。
少年の回復力に少し驚いているのだが、17歳の若さなら無理もあるまい。
やりたい盛りの年頃である。
しかも相手が評判の美女となれば、いくらでも射精したいところだろう。

「あ……」

速水が呻いた。
素子がまたペニスをくわえたのだ。
もちろん乳房で挟むのも同じだ。一度射精したことで、亀頭部が赤くなってきている。
さっき吐き出した精液もまだこびりついていた。
それがたっぷりとした乳房に挟まれ、早くも苦しそうに蠢いている。
速水は我慢しきれないように手を伸ばした。

「あ」

素子は思わず口を離した。
少年の手が乳房に伸びてきたのである。

「こらこら。なに、この手は」
「すみません……でも……」
「いいわ」

艶っぽく素子は笑った。

「いじっていいのよ。あなたがそうしたいのなら」
「……」

そう言われて、速水は自分のペニスをしごきあげている乳房を愛撫し出した。
柔らかそうな乳肉を揉んだだけでなく、その先端でもう硬くなり始めている乳首もつまんだ。

「あっ……」

素子も思わず声が出た。
ぴりっと痺れるような快感が走った。

「そうよ、そこ……。そこが女の子は感じるのよ」
「……」

少年に教えるように言う女の言葉を鬱陶しく思いながらも、速水は思うように責めた。
素子は速水の愛撫を咎めもせず、自由にさせている。こんな子供に感じさせられるわけはないと高をくくっているのだろう。
逃げもせず、逆に愛撫しやすいように胸を少年の手に押しつけてさえいた。

「は、あ……む……んちゅっ……んん……あっ……」

素子は速水の肉棒を口で愛撫していたが、感じるポイントを突かれると口を離し、喘いだ。
やわやわと揉み込まれるだけならともかく、濃いピンク色をした乳首をいびられると、どうにも我慢が出来ない。
美貌の整備班長も、負けてはいられないと口唇愛撫を続けた。

「うう……」
「あ……んじゅるっ……ああっ……は、はあっ……ふむむ……」

男女がせめぎ合っている。
女は男の肉棒を、乳房と口を使って責め上げる。
男は自由になっている手を存分に使い、妖しげに揺れている乳房を撫でたり、さすったり、揉み込んだりした。時折、ツンと立った乳首を捻り上げると、女はたまらずに喉を反らせる。

「ん、んん……あ、んんっ……んっ、ちゅっ……はああっ……」

素子の意識は、速水の男根に行ったり、自分の乳房に戻ってきたりと忙しく飛び交っていた。
彼女の息が乱れてきたのは、速水に奉仕している疲れだけではないだろう。
顔は赤く染まりつつあり、腰もゆらめいてきていた。
速水の乳揉みが気持ちいいということもあるだろうが、それ以上に、好きな男のペニスを愛撫しているという高揚感もあるだろう。
そして、男根を肌に、乳房にくっつけられているということで、精神的にも高まっていたのだ。

「お……おお……」

昂奮し、汗ばんで熱も高まった肌に密着されている速水の男根もどんどんと高まった。
なめらかな肌でされるのもいいが、こうして汗が浮いてぺたぺたした乳房で擦られるのもたまらない。
しかも、敏感な先は、相変わらず軟体動物ような素子の舌が絡みついているのだ。
口全体を使っているわけではない。ほんの入り口だけだ。
唇と舌のみ。
それだけで、速水をここまでその気にさせている。
無論、パイズリという効果もあるが、素子自身の素養ということもあるだろう。
男の精を吸収しようとしている女吸血鬼のようだ。

「うっ……く……」

柔らかい肉球で丁寧にこねくられる。
唇と舌が執拗なほどにねぶり回す。
あまりの快感に、速水もつい呻き声を上げ、腰が震える。
ペニスがピクンと反応する。
その様子を見て、素子は満足そうに、なおも肉棒に新たな快楽を送り込んできた。

「うう……あ……」
「うふふ、つらそうね。もう出ちゃうのかしら?」
「……」

少し悔しかったが、速水は我慢することはないと思い直した。
もう素子の乳房を揉むことすら忘れている。
何度か出してスッキリしないと、こっちが主導権を握れない。
速水は既に老成された思考を持ってはいるが、肉体的には10代である。
性的に魅力を感じた異性であれば、当然のように性機能は活性化する。
この原素子という女は、情報を引き出すためだけでなく、彼の肉欲を発散させるためにも充分活用できそうである。
いずれ、用無しとなるまでは、その肉体を存分に味わうのもいいだろう。
そもそも、女を性的に屈服させ、籠絡することこそ速水の常套手段であった。

素子は口を離し、少年にささやく。
その間も、白い手は休まずに乳房でペニスを愛撫する。
ビクビクしている亀頭部に、形の良い顎をあてて擦り上げると、速水は悲鳴を上げた。

「ほらほら早くおっしゃい。出したいのね?」
「は、はいっ……」
「よろしい。じゃあ出しなさい、いっぱい。どこに出したいの?」

速水は思わず両手を伸ばし、素子の顔を掴んでいた。
そのまま口にいきり立ったものを突っ込もうとする。

「あん、こら。言いなさい、どこに出すの? また顔にかけたい? おっぱいかしら? それともお口に出したいの?」
「く、口……素子さんの口に出したいっ」
「そうなの。ふぅん、私の口にいっぱい出して飲ませたいのね?」

素子は淫らな言葉を使って少年を追い込もうとしていた。
これでは逆だと速水は思った。
だが今は仕方がない。
それに、素子の作戦は功を奏し、美女のささやく淫語で速水もかなり追い込まれていたのだ。
とはいえ、結果的にはこれでいい。
まずは初心なフリで、この年増女を思い上がらせるのである。

「ふっ……んんっ……んぐ……んっ、んじゅ……ちゅっ……ちゅぶ……んんふ……んむう……ちゅっ」

速水の思惑になどまるで気づかず、年上の美人士官は少年兵の男性器を口唇愛撫していた。
口の唾液をペニスに絡ませつつ頬を窄めて吸い立て、液体と空気圧で速水のものを刺激する。
まだ経験浅い男の子には至高の極楽になっているはずだと、内心でほくそ笑みながら素子は舌を使っていた。
華奢そうな体格の割りに、ペニスは意外なほどにサイズがあった。
大きく口を開けてそれを喉の奥にまで受け入れ、舌先で亀頭を転がすようにくすぐっている。

「あっ……ううっ……」

こうされるとさすがに百戦錬磨の速水と言えども、その快楽に呻き声を発してしまう。
いくら経験があっても、気持ち良いものは気持ち良いのである。
慣れで我慢することも出来るが、それにも限度はある。
それに、今はどうせろくにセックスを知らぬ若造を演じているのだ。
この快感に身を任せて、女の好きなようにさせてみるのもいいだろう。
次回以降、少しずつでもこっちが主導権を奪っていき、最後には我が身に屈させるのだ。

「んんっ……きみの、こんなになってるわ……すごい硬いのね、さっき出したばっかりなのに……ふふ、若いんだ……んむ……んちゅっ……」

速水の切なそうな呻き声、ビクビクと痙攣する腰の様子を見て、素子は満足そうな笑みを浮かべた。
彼女の手練手管に翻弄される少年の姿は、彼女の支配欲をいたく刺激する。
そして、素直な性反応を示す速水がますます愛おしく感じられ、素子の愛撫にもいっそうの熱が籠もっていく。

「ん、んぶっ……ちゅううっ、れろっ……ん、んん……ちゅぶっ……んっ……んふっ……んくうっ……」
「あっ……は、原さんっ、素子さんっ……くっ……」
「んぱっ……気持ち良さそうね」
「は、はい……、な、なんかもう出そうになって……」
「あらあら、気の早いこと。でもダメよ、まだ私は全然なんだから。一回出したんだから、もう少し頑張れるでしょ?」
「はい……」
「うふ。でもね、私もちょっと……良い気持ちになってるかな……実はね、少し濡れてきちゃった……」
「え……?」
「まだおしゃべりしたいの? 私のお口、喋るだけでいい?」
「あ、あの……続きを……」
「正直でよろしい。じゃ、ご褒美ね」
「くうっ……」

素子は、顔に掛かった髪を思わせぶりに払ってから、おもむろに速水の男根にしゃぶりついた。
今日初めて肌を重ね合ったとは思えぬほどに、ふたりは互いの息を弾ませて行為に没頭していった。
素子が舌の裏を使って亀頭を押さえつけると、速水は思わず爪先立ちになり、腰が浮いていく。
暖かい粘膜のぬめっとした刺激で、速水の肉棒の先からとろっとした透明な液体が零れだしてきた。
素子はそれをすかさず舐めとり、なおも亀頭を擦るようにして尿道を抉っていく。
その苦い味に耐えながら、素子の舌が縦横無尽に男根を舐めている。
左手を速水の腰に押しつけるようにしてペニスの根元を押さえ、右手は口から抜き差しされる肉竿を盛んに擦っていく。
窄めた口唇も同じタイミングで長いペニスを摩擦し、舌はちろちろと亀頭を舐め、カリをこそいだ。

ここまで念入りにフェラチオするのも何年ぶりだろうと素子は思う。
前の恋人と別れてからも数人の男と関係したが、いずれも行きずりや酒の上での行為であって一回限りのものだった。
素子自身そのつもりだったから、愛を確かめ合うとか、男に奉仕するというよりも、自分自身の性欲解消のためだけだったかも知れない。
こうして懸命に男根を愛したのはひさしぶりなのだ。

それなりに男性経験を積んだ女の行為に、速水はビクビクと身体を波打たせて反応していた。
そんな速水の様子を見て、素子は優越感と悦びを感じ、喜々としてペニスを愛撫する。
彼女のそんな奉仕に速水は耐えきれなかったようで、二度目になる射精を迎えようとしていた。

「あ、出る……出ます、素子さんっ」
「いいわ。口に出していいわよ」

女は一度口から出してそう言うと、再び肉棒を口に含んだ。
速水はもう我慢出来ず、素子の顔を掴んでぐいぐいとピストンすら始めた。
無秩序に咥内のあちこちを突かれたが、素子は窘めもせずに受け入れていた。
喉まで届いたかと思うと、横に突かれて頬がペニスの形に膨れたりする。
素子は何とか舌でコントロールしようと思うのだが、少年の肉棒の元気が良すぎて抑えきれない。
少年の上擦った声がした。

「もうダメだ! 出るっ、素子さん、飲んでっ」
「んんんっ!? んぐうっ……」

喉の近くで速水は暴発した。
舌の上を滑るように、どろどろした粘液が流し込まれていく。

「んん……んく……んぐう……んく、んく……んくんっ……」

次々に注ぎ込まれてくる精液に、素子も顔をしかめた。
ものすごい獣臭さ、男臭さだった。
生臭いなんてものじゃない。
強烈な匂いが、口の中から鼻に抜けていく。
それに、その量の多さもさることながら、この粘度。まるでゼリーでも飲まされてるような感じで喉に届く。
咽喉の粘膜に粘り着いたものは、いくら唾液を飲み込んでも落ちていかないくらいに濃厚だ。
やっと射精が終わると、素子は口を離し、咳き込んだ。

「がっ……ごほっ……がは……」

喉を押さえて目を閉じる美女に、速水が心配そうに言った。

「だ、大丈夫ですか?」
「ん、平気よ……。ただ、厚志のってすごく濃いんだもの。飲むのが大変なのよ」

そのセリフを聞いて速水はゾクリとした。
言葉がいやらしいこともあるが、口から粘る白濁液を滴らせながら妖しい表情を見せる素子に、さらなる獣欲を感じたからだ。
敏感にそれを察した素子は、ショーツを脱ぎながら言った。
速水はハッとしたようなふりをして顔を逸らした。

「あら、もうおしまい?」
「……」
「お口とおっぱいだけで満足? じゃあ私、着替えちゃおうかな」
「ま、待って」

うふふと素子は笑った。
この年頃の少年がこれだけで満足できるわけはないのだ。
彼女の身体にむしゃぶりつこうとする速水を手で制して素子は言った。

「なあに? まだしたいの?」
「はい……」
「こんなに濃いのを2回もたっぷり出したのに、まだ出し足りないのね?」

素子はそう言いながら、口に手を入れ、中にこびりついていた速水の精液を指にとって見せた。
唇に残った精液の残滓を、よく動く舌が舐め取っていく。
すべて男を誘う仕草だ。

「……じゃあ、また質問するわよ。正直にお答えなさい」
「……」

速水は内心うんざりした。
鬱陶しいったらありゃしない。
こうした駆け引きは、速水にとっては児戯であり、無駄だ。
この場で無理矢理押し倒してひぃひぃ言わせてやろうかとも思う。
だが、すんでの所で我慢した。少なくとも今日だけは弄ばされるふりをすると決めたのだ。
そんなことはつゆ知らず、素子は面白そうに少年をいたぶる。

「私とセックスしたいのね? おっぱいとフェラだけじゃ満足できなくて」
「し、したいです」
「そうなんだ。そのおっきくて硬いのを、私のあそこに突っ込みたいのね?」
「……」
「私のここに突っ込んでぐりぐりかき回したいのね?」

素子は言いながら自分の膣に手をやり、指でそこを押し広げて見せた。
速水は半ば呆れている。
ここまでやる女だとは思わなかった。
もっとも、これは素子にも言い分はある。
普段はそんなことをする女ではないのだ。
素子にとって速水は、事実上初めてつき合う年下の男なのだ。
今までは年上ばかりで、リードされる一方だった。
せっかく少年とこうした機会を持つのだから、今度はこっちが仕掛けてやろうという、ちょっとした遊び心なのだ。
次回以降は、ここまではしないと思っている。

素子のセリフと声がエスカレートする。
自分で言いながら昂奮してきているのだ。

「それで、私が「いやいや」って言ってるのに、中で思い切り射精したいのね?」
「は、はい」
「そう。たっぷりと溢れるくらい中出しして、私を自分のものにしたいのね?」
「ああ、はいっ……」

速水の方も少しおかしくなってきた。
やはり、いくら演技とはいえ、素子ほどの美人にそんな扇情的なことを言われ続ければ、おかしな気分になってくるのだ。

「いいわ。してあげる」

声もなく向かってくる少年を受け止めると、素子はそのままベッドに倒れ込んだ。
覆い被さろうとする速水に、素子は何か気づいたように言った。

「あ、ちょっと待って」
「そんな、ここまで来て……」
「違うわよ」

素子はそう言うと、ひょいとベッドから降りて、小さなテーブルに置いてあった自分のバッグをまさぐった。
そしてそこから小さな平たいものを取り出す。

「何です、それ」

少年が訝しげに尋ねると、素子はにっこり笑って言った。

「あら、知らない? コンドームよ」
「は? コンドーム?」

また意外な物を持っているものだ。
素子も、少年がそう思ったのを見抜いたのだろう。
袋を破って中を取り出しながら言った。

「これがないと妊娠しちゃうでしょ。それとも君、ちゃんと抜いて外に出せる?」
「い、いや、そうじゃなくて……。素子さんだって第6世代でしょう?」

この世界では、18世紀以降、原因不明の遺伝病が発生しており、人類の生殖能力は著しく低下している。
その穴埋めとして、積極的にクローンが用いられているのである。
実際、この世界ではもうほとんどオリジナルの人間はいない。
ゼロではないが、いないと言っていいレベルだ。
だから、原素子も第6世代である以上、生殖は出来ないはずだ。

「それとも、オリジナル……なんですか?」

速水の目が光った。
原はすっと視線を外す。

「いいえ。私も第6世代よ、君と同じくね。でも……」
「……生殖機能はある、ということですか」
「……そうなるかしら……」
「……」

となると、原素子というのは特別製なのだ。
どういった経緯か知らないが、わざわざ受胎機能を残している。
というより、加えている。
もう第4世代あたりから生殖機能はないはずだが、ごく僅かに機能を付与されたタイプもあるとラボで聞いたことがある。
いずれ特権階級の人間らしいが、この原もその可能性があるらしい。
これはますますこの女を手中にする必要があった。
素子は取り繕うように言った。

「私、九州の人間じゃないしね。司令と同じで関東だし……」
「そうなんですか」
「うん。だからほら、手首に多目的結晶入れてないもの。関東はリングなのよね」
「でも、出身や造りはともかく、生殖機能は外されているんじゃ」
「こら」

素子は速水の唇に人差し指を当てた。

「……あんまり何でも知りたがると、命を縮めちゃうわよ」
「……」
「あら、脅しだと思う? でも真面目な話よ」

士魂号の開発スタッフということは、それだけ芝村に近い筋なのだろう。
だから子宮があるということなのかどうかはわからない。
もっとも、第6世代の女性タイプにも、一応、子宮はある。
ただ、器官として生殖できないというだけのことだ。
女性の象徴だからという意味なのか、あるいはただの感傷なのか。
それも不明である。

「ま、そんなわけだから。ちゃんと、これしてね」
「……」

素子が器用にゴムをペニスに被せていく。
速水は大いに不満だったが、おとなしく従った。
だが次回からは、逆にこれを活かして、妊娠で脅しをかけるという手段も使えるだろう。
女は少年をうつぶせにさせ、その上に跨るように乗った。

「今回は私が上になるわね。……なあに、その不満そうな顔は」
「……」
「そっか、男の子だし、自分で主導権とってやりたいのね。でも今日は私がリードするの。いい?」

素子は速水の腰の上に跨ると、直立している肉棒に手を添え、濡れている媚肉にあてがった。
そのまま、ぐっと腰を沈める。
素子が仰け反った。

「んっ……んっ、ふううっっ……」

速水のペニスに、熱い粘膜が絡みついてくる。
内部はもうすっかり濡れそぼっており、ぬめぬめと襞が蠢いていた。
速水もこの瞬間だけは好きだ。
初めての女を抱く時、その膣に肉棒が入っていく感触は何者にも代え難い。

「んんん……ああ……入ってくるわ、厚志が……あっ……太いぃ……」

太いと言いながらも、素子の膣はずぶずぶと速水の肉棒の飲み込んでいく。
膣内は思ったよりもきつかったが、十二分に湿り気を帯びており、ペニスの侵入を難なく許した。
そのままぺたりと素子は速水の腰の上に座り込んだ。
ずん、と、一気に最奥まで肉棒が到達する。
硬いもので子宮を突かれた刺激に、素子の口から思わず弾んだ熱い吐息が洩れた。

「ああっ……はあああ……」

そのまま少年の逸物を味わうかのように、腰を押しつけてぐりぐりと動かす。

「あっ……ほ、ほんとうに硬いのね……すごいわ……熱いし、あっ……んんん、お、大きい……私が、あっ……ひさしぶりってこともあるけど……
きつい……ああ……あなたの、ホントにたくましいわよ……」

充分に濡れた膣内は熱い襞が、早くも蠢いていた。
少年のいきり立った肉棒を宥めるかのように包み込む。

「どう、厚志……あっ……き、気持ちいい?」
「ああ、はいっ……気持ちいいですっ」

純真ぶった速水が、顔を歪ませて叫んだ。
無論、芝居である。
速水は上に乗った素子の腰を両手で掴むと、そのままグンと腰を突き上げた。

「んはあっ……あ、はあ……深いっ……」

さらに奥まで貫かれた素子は、声を震わせて呻いた。
肉棒の先端は、女の子宮口を正確に捉えている。
そこをこそぐように、少年は腰を突き上げ始めた。

「あ、こらっ……ああっ……あ、あなた……ああっ……」

少年の攻撃を受け、素子は上擦った声を出した。
それでいて、彼女の腰は速水の動きを受け入れるように踊っている。
思わずきゅうっと膣口が締まり、速水のペニスの太さを実感する。
窮屈な膣に全部収まった男根は、潤みきった襞に擦りつけられていた。

「ううっ……」

さすがに速水も快楽の呻き声を上げた。
締め上げられるペニスから、痺れるような快感が脳髄まで駆け上がってくる。
少年の呻きに力を得たのか、素子が逆襲に転じる。
腰を捻るようにして、速水のペニスをねじりあげていく。

「ふふ、いいんでしょ? もうおチンチン、出ちゃいそう?」

もうリードしているつもりになっている。
速水はそれには答えず、腕を伸ばして揺れる乳房を握りしめた。
強く握られ、痛みを覚えた素子は言った。

「……ねえ、そんなに自分でしたい?」
「……」
「上になりたいの?」

少年の荒々しさは、自分から動けないもどかしさだと理解したのだ。
当たらずと言えど遠からじだったので、速水は素直に返事した。

「はい……」
「もう、しようのない子」
「……」
「でもいいわ、男の子だもんね。好きになさい」

年上の女は笑ってそう言うと、一端、速水から離れ、ごろりと仰向けになった。
お手並み拝見というところだが、どうせ膣に突っ込んで闇雲に動くだけだろう。
おっぱいくらいは揉むかも知れないが、すぐに昂奮して射精しておしまいになるに違いない。
素子としては物足りないが、徐々に少年を仕込んでいくという愉しみもあると思った。

一方、速水は素子にバレないようにニヤッとした。
そうこなくちゃ。

速水は、素子の官能的な脚を掴むと、そのままぐいっと大きく開脚させた。
既にショーツを脱ぎ捨てていたそこは、女の秘裂と菊座をはっきりと目視出来る。も
う興奮しているのか、素子の肉襞はひくついていて、そこからとろりとした蜜が垂れている。
クリトリスまで勃起しかかっており、そこも愛液で濡れていた。
速水のものをくわえている間に濡れていたのだろう。
露骨に見られるのはさすがに恥ずかしいのか、素子は少し顔を赤らめて窘める。

「そんなに見ないでよ、恥ずかしいんだから……、きゃっ!」

速水の顔が股間に近づいたかと思うと、舌が媚肉を嬲っていく。
速水の手は、素子の丸い尻をしっかりと抱え、顔を押しつけて膣を愛撫していた。

「ちょっと、きみ……くうっ……んくうっ!」

女は、貪るように性器を舐め始めた少年に戸惑った。
素子は手で彼の頭を押さえたが、口唇の動きは止まらず、媚肉と肉芽を弄んでいる。
割れ目の中にまで舌を入れ、丹念に舐めつつ、そこを強く吸う。
クリトリスも放ってはおかれず、根元をくりくりとしごかれて、素子はつい声を放ってしまう。
媚肉も舌の動きに連動し、反応してしまい、割れ目が大きく開き始め、膣口まで晒していた。

「んうっ……し、舌を入れてるの? ふあっ……!」

速水が舌先を尖らせて膣口に挿入してくると、素子は思わずのけぞり、喘いだ。
両手で少年の頭を抱え持ち、その髪をかき乱している。
捻り込んだ舌先で膣内を抉り、唇を押しつけて出来るだけ深くまで舌を挿入してきた。
素子の媚肉も敏感に反応し、少年の舌を膣口で強く締めつけている。

「やっ……は……、うんっ……あっ」

速水の舌技に翻弄されつつ、素子は彼の舌の動きに合わせて腰を揺さぶっていた。
舌と媚肉が愛液によってぴちゃぴちゃと音をさせて、女の官能を刺激する。よ
うやく少年が口を離すと、女は「ああっ」と喘ぎ、腰を突きだしていた。

「け、けっこうよかったわよ……。きみ、けっこう慣れてるんじゃ……、ふわっ!」

素子に全部喋らせず、速水は次の責めを実行した。
中指と人差し指を絡めて、そのまま膣に挿入させたのだ。
すっかり柔らかく、熱くなっていたそこは、あっさりと男の指を受け入れ、ずぶりと根元まで挿入されてしまう。
素子はガクンと仰け反り、綺麗なラインの顎を突き上げて喘いでいる。

速水は女の様子を観察しながら、ゆっくりと指を抜き差しし、中をこねくった。
と、指先に少しこりっとした感触があった。腹側へ第二関節まで入れたあたりである。
そこをそっと触れると、素子はビクッと大きく反応して大きな声を上げた。

「きゃうっ!」

Gスポットらしい。
しかも、この様子だと、まだそこを責められるのに慣れていないようだ。
今後、この女を屈服させる時にはここを充分に利用させてもらおうと少年は思った。
素子は喘ぎながら言った。

「そ、そこ……何だか凄かったわ……」
「もっと触って欲しいですか」
「ど、どうかしら……刺激、強すぎて……それにしても……」
「何です?」
「厚志、本当にあんまり経験ないの? 女の扱い、けっこう慣れてるじゃないの」
「ふふ、どうでしょうね。素子さんがあんまり魅力的だから、一所懸命愛したくなるんですよ。経験はあんまり関係ないです」
「どうだか……。ふふ、まあいいわ。そういう風に言われたら悪い気しないし。でも、褒め言葉も上手だし、きみってけっこうジゴロなのかもね」

素子はそう言ったが、速水については少なくとも見た目はそうは見えなかった。
彼女たちの部隊でそれに近いのは瀬戸口だろう。
もちろん見た目だけでは判断できないが、もし速水が女泣かせであったなら、相当な食わせ物だということだ。

でも、それはなさそうだと副委員長は思っていた。
なぜなら、フェラチオした時に見た彼のペニスはまだ初々しかったのだ。
数多くの女遊びをこなしてきた男性器には、それなりの「歴史」が垣間見えるものだ。
男女の淫汁を浴び、女の中で擦られ続けたそれには色素が溜まり、赤黒く変色しているものだ。
しかし速水のペニスはまだピンクに近く、女性経験は少ないはずだと原は信じていた。

実際には、速水はとんだ女ったらしであり、甘い言葉と支配的な言動を使い分け、挙げ句はセックスの威力で女に君臨してきたのである。
ペニスがそう見えないというのも、彼がそれを見取られないように「手入れ」してきたからだ。
もちろん、素子のような女を堕とすためにである。
それでも今回は素子との初めてのセックスだ。
狡猾さはあまり見せず、ただ本能に促されての行為に思わせる必要があった。
あまり深く考えず、この女体を貪ろうと速水は思った。

速水は素子にのしかかると激しく首筋に吸い付き、大きな乳房をぎゅうっと強く掴んだ。
たまらず女が悲鳴を上げる。

「痛っ……! ま、待って厚志、そんな焦らなくても……くっ、つ、強くしすぎよ……胸、痛いわ……あっ!」

速水が女泣かせなのではないかと疑っていた素子の疑念が薄れていく。
彼女の裸身を目の前にして、がっつくように貪っている速水を見ていると、やはりまだ女慣れしない若造に思えたのだ。
少し安心すると、年下の少年にそうは思わせないように、自分からリードしようと身体を使っていく。
愛撫しやすいように胸を彼の手に押しつけたり、舌や唇を押しつけやすいように顔や首の角度を調整してやった。
案の定、速水の愛撫はスムーズにいくようになったが、胸肉への揉み込みは強いままだった。
まるで男に揉ませるために存在するかのような官能的な乳房は、速水の手指によって無惨に形を変えさせられ、くっきりと指の跡が付くほどに
強く揉みしだかれていた。

「んんっ、痛い……あっ……そ、そこよ、ああっ……ち、乳首は優しくして……くうっ」

強い愛撫に馴染んできたのか、素子の唇からはあえやかな喘ぎが漏れ始めている。
吐息も熱く、香しい匂いを放つようになっていた。

速水の方も、両手から得られる乳房の素晴らしい肉感と質感を味わっている。
すべすべだった肌が少し汗ばんでおり、そのせいで速水に指に皮膚が吸い付くようになっていた。
ぎゅっと強く握ると、指の間から柔らかい肉が溢れてくる。
そのまま力を込め、乳房全体を激しく愛撫する。

「んうっ、は、激しいわ、厚志……そんなに……そんなに私のおっぱいがいいの? それとも他の女のにもこんなに激しくするのかしら……
あんっ、胸、壊れちゃうわよ」

そう言いながらも素子は、厚志に身体を預け、その行為を許している。
揉ませやすいように胸を突き出し、両腕を伸ばして男の背を抱いた。
次第に硬く尖り始めた乳首の先に、速水の手のひらを感じている。
素子は、その乳首が擦られるたびにビクッと顔を反らせ、小さく喘いでいた。

速水は、乳を揉みながら女の下半身を見やると、そこはもうすっかり濡れそぼっている。
案外と薄目の陰毛はしっとりと露を含んでいて、毛先には水玉が出来ているほどだった。
恥毛に守られた媚肉も小さく口を開き、男を迎え入れたがっているのがわかる。
さすがの速水もゴクリと喉を鳴らした。
過去、年端も行かぬ少女から熟女まで手玉に取ってきた速水だ。
必要とあれば老女とすら関係した。

その彼にして、素子の媚態にはそそられるものがあったのだ。
速水の男性フェロモンも女性に効果的だったが、素子の放つ牝のフェロモンもかなり有効だった。
速水は素子に有無を言わさず、剥き出しになったおのれのペニスを掴むと媚肉にあてがう。
その硬く反り返った肉棒の感触に、素子は軽く悲鳴を上げたが、かまわず速水は荒々しく突っ込んでいった。

「んっ、ふあああっ……!」

隆々たる逸物が乱暴に犯してくると、素子はガクンと首を仰け反らせて叫んだ。
処女ほどではないが、充分に狭隘な膣穴に男性器がねじ込まれていく。
素子のそこはまだ充分に若かったが、年齢以上に熟れていた。
まだ10代なのだが、すっかり男に使い込まれた名器となっていたのだ。
それだけの経験があったにも関わらず、素子の媚肉は色素で黒ずんでなどおらず、見た目も美しかった。
だからこそ、彼女と関係した男のすべてが、素子の性器を口唇愛撫することを好んだのだった。

その名器に、こちらは年齢や経験に不相応なほどに使い込まれたように見えるペニスが軋むように抉り込まれていく。
艶々とした亀頭が潜り込み、素子の膣道を圧迫した。
想像以上の太さと大きさに、素子は目を眩ませながら声を上げた。

「ひっ……、い、いきなり犯すなんて……あ、あうっ、す、すご……お、大きいじゃないの、厚志……、それに、あっ、か、硬いっ……」
「うっ、ぼ、僕も……気持ち良いです、素子さんっ」

速水も表情を作って、感無量という顔をしている。
演技ではあるが、快楽も大きかった。
仮に原素子という女が何も知らなかったとしても、この身体を愉しむだけでも堕とす価値があるかも知れない。
速水の肉棒に膣襞が嬉しそうに絡みついてくる。
膣口が根元を、膣道がサオをきゅうきゅうと締めつけて、男性器に震えるほどの快感を与えていた。
速水の腰が素子の股間に密着すると、亀頭の先に子宮が当たるのを感じた。
子宮口を擦られ、やり手の整備班長は大きく喘いだ。

「んあううっ、いっ、いいっ……すごい、深いっ……」
「僕の、けっこう大きいでしょう」
「んっ……お、大きいわ、予想以上よ……あっ、こ、こんなにいいなんて……くっ……」

素子としては、気になる可愛い男の子をつまみ食いしてやろう、くらいの気持ちだったのに、これでは本当に惚れてしまいそうだった。
彼の挙動が何とも母性本能や女性の保護意欲をそそるものだったのに加え、一所懸命で熱心な仕事ぶりにも好感が持てた。
前の男を切れて身持ちが軽かったこともあり、軽い気持ちでつき合ってみたのが正解だったようだ。

「んっ、いいっ……そ、そう、もっとそこを……ああっ、上手よ、その調子……あっ……気持ち良いわ……んんっ……」

速水に主導権を握らせるような素振りだったが、結局、素子は自分で動いていた。
速水が突き込んでくると自分も腰をぶつけていく。
引き抜かれる時は丹田に力を入れて、ペニスを絞り上げた。
男に快感を与えるだけでなく、自分の膣もその摩擦感を得るからだ。
両手を速水の腰に回し、引き寄せるようにして下半身を合わせていく。
荒い息を吐き、綺麗にまとめたショートの髪を振り乱しながら、年少の学兵との肉体交歓に酔い痴れている。
喘ぐ口から熱く甘い声を漏らしながら、肉棒を深くまでくわえ込んだ膣が収縮し、たっぷりと蜜を含んだ襞が絡みつく。

「んっ……はああっ……い、いいっ……な、なんだかもういきそうになってるわ……あ……」
「も、もういくんですか?」
「んんっ……く、くやしいけど、あっ……い、いっちゃいそうになってる……うふふ……ほ、本当はもっときみを翻弄させてからにするつもり
だったのに……こ、これじゃ立場が逆だわね……んあっ、きゅ、急に強くしちゃだめよっ、い、いきそうだって言ったでしょっ……ああっ」

素子の妖艶なセリフと、媚肉の甘美な締めつけのためか、速水の腰が素早く強く打ち込まれていく。
接触する男女の腰の間から、びちゃっと愛液のしぶきが飛んだ。

「あああ、だめえ……ほ、ホントにいきそう……厚志、もっとペースを落とし……ああうっ」
「くっ……お、俺……僕ももういきそうだ……
いいよね、素子さんっ」
「えっ!? あ、待って、い、今これ以上強くされたら私本当に……ああっ!」

素子が戸惑ったような声を上げた。
年下の少年にいかされる屈辱と羞恥が、ちらっと赤い頬に浮かんだ。
しかし、それ以上の悦楽が素子の美しい肉体を支配していく。
素子の制止を無視して、速水はその官能的な太腿を抱え持つと、腰を激しく突き上げ始めた。
膣奥深くまで若いペニスに占領され、その圧迫感と圧倒的な力感に女体が屈していく。

「あっ! はああっ、だめっ! つ、強くしないで、あっ……そ、そこ弱いからだめっ……あ、いく……いや、いくっ……厚志、お願いもう……
やああっ、いくううっ……!」

素子にしては「あっさり」と言っていいほどに、呆気なく絶頂した。
しなやかな裸身をうねらせ、背中を弓なりにして、上に乗った速水を持ち上げるようにして腰を押しつけている。
達した瞬間、素子の媚肉が激しく収縮し、速水の男根から精を絞り取ろうと締め上げていた。
子宮を持ち上げられるほどに奥深くまで貫かれ、その力強さに酔っている。

「あ、あ……はあ……はあ……はあ……」

唇を細かく痙攣させ、快楽の結果をその艶っぽい表情と喘ぎ声に表していた。
腰を捩らせ、苦しげに喘ぐ素子の美貌は、男なら誰でもその気にさせる魔力を持っている。
まだ出してもいない速水は、その表情を見るにつけ、また素子の身体を責め始めた。

「あ、あっ!? 厚志、待って! わ、私、今いったばかりなのよ、あっ……そ、そんなすぐにはだめよ……あ、あああっ……い、いいっ……!」

少年を弄んで好き放題にいかせてから、その優越感の中で達するつもりだったのに、その速水の性に早くも溺れかかっている。
まさか先に絶頂させられ、しかもいかされた肉体を続けざまに責められるとは思ってもいなかった。
それでも、一度絶頂した肉体は快感に脆く、その膣内は鋭敏に過ぎた。
すぐに速水のペニスに反応してよがり始め、手を腰へ回し、脚を絡めていく。

「んうっ、いいっ……あ、あなたすごいわ……ああっ、い、いいっ……そ、そうよ、あっ、もっと……もっとして……いいいっ」

激しい突き上げに、綺麗な形状の乳房が乱れるようにぶるんぶるんと大きく打ち振られていく。
その乳房を力強く掴まれ、ぎゅうぎゅうと牛のように搾り込まれる。
硬く勃起した乳首が歯で軽く噛まれ、指でこねくられ、素子はひっきりなしに喘ぎ、よがった。
速水の細い指から逃れるかのように、柔らかい肉塊は形を変えて揉みしだかれている。

「ああ、いい……厚志、最高よ……んんっ、あ、あなたにして良かったわ……すごく気持ち良い……あ、いい……」

身も心も蕩けきったような顔と声で素子がそう言った。
速水は、こうした女の仕草は見慣れている。
過去、彼が手玉に取ってきた女どもは、みなこうした痴態を去らしてきたのだ。
速水は百戦錬磨で、こうしたセックスには冷静でいることが出来るが、それでも男性なのに変わりはなく、性的な快感は強く感じている。
その上で、自分の制御を外して快楽を求めることは何度もあった。
その結果で不具合が生じたことはなく、女はすべて彼のものとなっていたのだ。
今回もそうなるだろう。

速水の腰の奥が熱くなってきた。
足の裏まで痺れてきている。
そろそろ彼自身もいきたくなっているのだ。
速水は、脚に絡んできていた素子の脚を乱暴に振り外し、腰に巻き付いていた腕も振りほどした。
そして、素子の腰と尻を抱えて、今度こそ本格的に責めていく。
たちまち素子が、悲鳴の混じった甲高い喘ぎ声を上げた。

「ああっ、だめっ! そ、そんな強くされたらまたいくっ……い、いっちゃうからやめ……は、激しいわ、厚志、もう少しゆっくり……いやあっっ」

顔を左右に振りたくり、黒髪を振り乱しながら素子は叫んだが、そのくせ腰は速水に合わせている。

「やはああっ、い、いくっ……だめ厚志、またいきそうっ……あ、あなたも早く……くっ、私……もう保たない!」

速水はただ深く抉り込むだけでなく、腰をしゃくり上げるようにして、素子の膣奥、原側を強く擦りあげた。
その刺激で、また素子が達する。ほぼ同時に速水が叫んだ。

「いくよ、素子さんっ!」
「き、来て! 早くぅ……早く私の中に……いっ、いく……もういくわっ」

素子の美貌が快楽に崩れ、大きく裸身がぶるるっと震えたかと思うと、唇を割って屈服した声がまろびでた。

「厚志っ……い、いくうううっ……!」

絶頂に達した素子の膣が激しく痙攣し、思い切り強く速水のペニスを締めつけた。
その収縮には耐えきれず、猛烈な射精欲が速水を襲った。
速水は三度ほど強く深く素子の奥まで突き込むと、唸り声を上げて精を放った。

「んひっ……! いっちゃうううっ!」

薄いコンドーム越しに射精の勢いを子宮口で受け止め、素子は連続絶頂した。
ゴム越しでこの威力だ。
もしナマで中に出されたらどうなってしまうのだろうと想像すると、素子の裸身がぶるっと震える。
速水がびゅるっと射精するたびに、素子はビクッと痙攣していた。

十度以上続いた射精の発作が終わると、速水と素子は大きく息をついた。
素子の汗でぬめった綺麗な腹部に手を置き、速水がペニスを引き抜く。
まだ萎えきってない逸物が抜かれ、そのカリで膣口を擦られたせいで、素子の裸身がまた震えた。
太い男根を抜かれたばかりの膣はまだ口が閉じきらず、小さく喘ぐようにわなないている。
今にも湯気が立ちそうなほどに熱かった。
僅かに開いた膣口から、やや白濁した素子の蜜が零れてくる。

素子は性の絶頂の余韻でぼんやりとした目で速水を見ている。
彼はまだまだ元気そうなペニスから、使用済みのコンドームを外していた。

「……!」

それを見て素子は少し驚いた。
同時に空恐ろしい気もしていた。
速水の持ったコンドームは、亀頭の部分で大きく膨らんでいたのだ。
その先っちょには突起部があるのだが、そこに精液を溜めるわけだ。
しか速水の出した精液は、そんな精液溜まりではとても収まらず、まだ亀頭が入っているのかと思えるほどに大きく膨れあがらせていた。
抜いたコンドーム全長の1/3くらい精液が入っているように見えた。
精液の重さで揺れているゴム用具を、素子は目を見開いて見つめている。

「……すごい量ね、厚志……やっぱり若いんだ……」
「……」
「それに、すごい熱かったし、勢いもすごかったわよ。私の身体でそうなってくれたのよね、ふふ、何だか嬉しいっていうか恥ずかしいわ。あっ……何を……」

気怠いお喋りをちたがっている年上の女を無視して、速水は指でぶら下げていたコンドームをひっくり返した。
どろりと熱い粘液が溢れ出し、素子の腹や腿を汚していく。
「汚いわね!」と怒り出すかと思いきや、素子は自分に掛けられた精液を指で掬い取り、弄んでいた。
その表情には倒錯した官能の色を浮かべている。
白かった肌は、ほぼ全身がピンク色に染まっていた。
素子は妖しげな笑みを浮かべ、速水に言った。

「私の綺麗な身体をそうやって汚したいのね。こんなに出しただけじゃなく、身体に掛けるなんて……」

素子は、妖艶で猫のような仕草を見せ、身体をうねらせている。
長い脚を伸ばし、また縮め、官能的な角度を作り出す。
脚はやや開き、わざと股間が見えるか見えないかの状態で男を待っていた。
細く白い指を唇に運び、絡んでいた精液を口に運んで男に媚びを売っている。
見る見るうちに速水のペニスが力強く勃起していく。
まだ射精した残滓が残っている状態なのに、早くも腹にくっつきそうなほどに反り返っていた。
素子は、自分の媚態で彼がそうなったと満足しているのだが、速水は自分の意志でこれくらいのことは出来た。
ただ、今回は素子の魅力の影響があったことも否定は出来なかった。
だめ押しのように年上の女性士官が猫なで声で言う。

「……来て、厚志。いいのよ、私を好きにしても」

新しい避妊具を指で弄ぶ女性士官を見て、速水は声も出さずその裸身を貪っていった。



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