南は部室の隅っこに追い詰められていた。
レオタード姿の身体をスポーツタオルで隠し、身を屈めている。

「い、いやです、もうっ……、あんなことはいやです!」

南は恐れおののき、微かに震えていた。あろうことか、由良はまた浣腸器を構えているのだ。
練習の最後にマッサージを受けたが、これだけでは終わらないのではないかと恐れていた通りのことになった。
もう他の部員たちはみな帰宅している。
最後まで残っていたキャプテンの紀子も、さっき帰ったようだった。
もうここには、南と凌辱者になろうとしている由良しかいない。

「浅倉、聞き分けのないことを言うな。もう用意は出来てるんだ」
「だ、だからイヤです! か、浣腸なんか……」
「そうか」

由良は案外あっさりと身を引いた。

「そこまでイヤなら仕方がないな」

その言葉を聞いて、南は心底ホッとした。
必要なことなのかも知れないが、いくら何でも恥ずかしすぎた。
女ならともかく、男の由良に下半身を露わにした挙げ句、浣腸されるのだ。
動転しない方がおかしい。
しかも由良は「健康かどうか」確認すると称して、南の排泄まで観察するのだ。
浣腸もいやだったが、それ以上におぞましかった。

そもそも、本当に浣腸など必要なのだろうか。
紀子も受けたと聞いたが、こう毎回毎回だとは思えなかった。
浣腸器を置いた由良が近づいてくると、南は反射的に身を守った。
その顔の前に写真が突き出される。

「あっ……!」

あの時の写真だった。
南が尻を突きだし、肛門に浣腸器を挿入されているシーンだった。
南は咄嗟に由良の手から写真を奪い、それを凝視している。

写真を持った手が細かく震えていた。
デジカメで撮って印刷したものらしく、何枚もあった。
後ろから撮影されているものばかりだったから、アングル的に顔が見えないものも多かったが、はっきりと南の顔を写しているものもあった。
浣腸され、苦悶している南の顔や、浣腸を終え、排泄を堪えて苦悶している表情のもの、そして排泄の瞬間の写真まであった。
いったいいつ撮影したのかわからないが、あの時は浣腸されて気が動転しており、周囲のことなど気が回らなかった。
どこかにカメラが隠してあったに違いない。
わなわなと震えている南に由良が言った。

「ついでに言っておくが、動画もある。見たいか?」
「い、いやっ! そんなの、見たくありません!」
「これでわかったろう。おまえは俺の言うことを聞くしかないんだ」
「どうしてこんなこと……」
「わからんか? 浅倉の身体が欲しくなっただけだ」
「そんな……」

南の顔から血の気が引いていく。
ああ、この男も破廉恥漢だったのだ。

南は有名になるにつれ、撮影される機会も増えていった。
写されたグラビアや映像の中には、とても新体操競技の魅力を伝えるようなものとは言えないものも多かった。
大きく開脚した股間を狙ったものや、長く伸びた脚、ぐっと突き出されたヒップをきわどいアングルで撮影したものもあった。

それら低俗な写真や動画が、何のために撮影されているのか、南も理解はしている。
男性の劣情を煽ったり、その薄汚い欲望を放出させるために使われるのだろう。
もちろん南は不本意だったが、致し方ないことだと思っていた。
知らないうちに撮影されてしまうことも多かったし、気づいたとしても怒鳴りつけるわけにもいかない。
しかし有名税だけでは済まされないような淫猥な写真も多かった。
世の男性が南をそうした目で見るのは仕方がないが、まさか由良までそうだとは思わなかった。
あくまで競技者と指導者として接していたはずだし、淫らな欲望を持っているなどとは想像もしなかった。

しかし思い返してみれば、マッサージされている時でも、不自然なほどに胸や臀部、太腿などに触れてきたような気もする。
そうと知っていれば、いかに紀子の薦めがあったとはいえ、浣腸などされなかったものを。
後悔先に立たず、であった。

南の手からハラハラと写真が舞い落ちていく。
その肩に由良の手が乗った。

「浅倉のこんな写真、そっち系の雑誌に売れば値段はつけ放題だ」
「……」
「だが、俺はそんなことはせん。これは俺が見るためだけに撮影したんだからな」
「え……、じゃ、じゃあ……」
「心配するな、外部には出さん。と言っても証明できないんだがな。まあ俺を信じてもらおう」
「……」

それが事実だとしても、卑猥な写真を撮られてしまった事実は変わらないのだ。
実際、今、南はそれで脅迫されている。

「だが、浅倉が俺の言うことを聞いてくれないのなら……」
「……」

やはりそうだ。
南は堅く目を閉じた。
しかし由良は、南が想定していたこととは違ったことを言ってきた。

「おまえ、つき合ってる男がいるらしいな」
「え……」
「上杉達也、というそうだな」
「……!」

南は思わず顔を上げ、由良を見つめた。
唇が微かに震えている。

「ど、どうしてそれを……」
「ほう、本当なんだ。確か、おまえと同じ高校の野球部で、甲子園に行って優勝したピッチャーだそうだな」
「……」
「場合によっては、その上杉って男にこの写真を……」
「やめて!!」

何ということを言うのだろう。
世間にこの恥ずかしい写真を晒されるのも耐えられないが、それ以上に、達也に見られるのだけは絶対にいやだった。
これを見れば達也は大きなショックを受けるだろうし、この写真を撮られたということは南が淫らなことをされた、と思うに違いないのだ。
犯されてはいないものの、マッサージを称して身体を触られ、浣腸までされてしまい、最後には排泄させられて、それを見られているのだ。
ある意味、レイプされたと知るよりも衝撃が大きいのではないだろうか。
何があっても達也だけには知られたくなかった。

「だめ、だめです、コーチ! タッちゃんにだけは……」
「タッちゃん、か。そのタッちゃんが浅倉のこんな写真を見たら、百年の恋もいっぺんで冷めそうだな」
「やめてくださいっ!!」
「ふふ、逆に喜ぶんかな? これを使えば何度でもマスがかけそうだしな」
「い、いやらしいっ! そんなこと言わないでくださいっ!」
「だったら、わかるな? 陳腐な脅迫ですまんが「バラされたくなければ言うことを聞け」と。そういうことだ」
「ああ……」

南はがっくりと項垂れた。
結局こうなるのだ。
いつか達也と結ばれることを考え、綺麗なままにしておいた身体を凌辱者に奪われてしまう。
こんなことなら、初体験になるはずだったあの日、無理をしても達也をその気にさせ、抱かれていればよかった。
追い打ちを掛けるように、南へ冷たい言葉が投げつけられた。

「浅倉、俺が言ったことを憶えているか?」
「はい……?」
「競技している間は決して男を作るな、つき合っても身体の関係にはなるな。そう言ったな」
「……」

言われていた。
その言葉を裏切ってまで達也に身を任せようとしたのは事実である。
しかしそれは一時の気の迷いなどではなく、達也と通じ合えるのであれば、競技を棒に振っても良いと思っていたからだ。
それに、口には出さなかったものの、コーチはああ言ったものの、南がそのことを告げなければバレるとは思わなかった。
よしんばバレたとしても、南の実績や周囲の人気、学校の期待、そして南自身の素質からすれば許されるのではないか、と、自惚れていた面も少しはあったのだ。
ポッと出でいきなり大会で上位入賞、その後も着実に成績を残して「新体操界期待の星」とまで言われていたのだから、南にも自負する気持ちはあったし、
それがない方がおかしいだろう。
だから達也と関係しても許してもらえるというのはもちろん甘えだが、もしダメでも南に悔いはなかったのだ。
その南に由良ははっきりと告げた。

「おまえはな、もうここまでの選手だ」
「え……?」
「肉体的な問題だ。素質と運動神経が素晴らしいのは俺も認める。だからこそ期待もしていた。が、その身体はな……」

そう言って由良はじろりと南の身体を見た。
明らかに少女を脱し、「女」に傾斜している。
新体操という競技にとっては、不必要なほどに胸も腰も発達しすぎたのだ。
胸は下着やパッドで押さえられるにしても、尻はどうにもならない。
それにあまりに乳房を圧迫しては、競技する南も息苦しくて敵わないだろう。
女らしく肉と脂の乗ってきた臀部や腿、そして豊かになった乳房は、それだけでも体重的負担になるのだ。
大きさ故に動きづらいのは言うまでもなかった。

「女として育ちすぎたんだよ。もうこの競技には向かん」
「そんな……」

信頼していた指導者に、選手として死刑宣告にも等しい告知をされ、南は精神的にも打ちのめされた。
そんな南に冷酷な命令が下る。

「脱げ、浅倉」
「……」
「脱げ。それとも俺が脱がせてやろうか」
「じ、自分で……脱ぎます……」

南は、溢れる涙を堪えながら由良に背を向け、レオタードを脱ぎ始めた。
するりとレオタードが背中へずり下がっていくと、白く丸い撫で肩が露わとなる。
つるつるに光る若い肌が印象的だ。
そのまま、まず右足を上げて脚を抜き、そして左の足下にレオタードが蟠った。
練習だったからタイツは履いていない。
あとはファンデーションを着けているだけだ。
さすがにいたたまれなくなったのか、南は蚊の鳴くような声で言った。

「も、もうこれで許してください……」
「全部脱ぐんだ。裸にならなきゃだめだろう」
「でも……」

由良はわざといらついた声で言った。

「何度も言わせるな、浅倉。俺はどっちでもいいんだからな」
「……」

南は由良に背を向けたまま、そっとブラを外していく。
ナイロンとウレタンの混紡になっているベージュの下着がはらりと床に落ちる。

「下も」
「……」

厳しい声に促され、南は両手をショーツの裾に入れ、目を堅くつむって一気に脱ぎ去った。
それまで感じなかった室内の空気の動きが敏感に肌に感じられ、南の羞恥が増していく。

「ああ……」
「よし、こっちを向くんだ」
「でも……」
「早くしろ」
「……」

南はおずおずと由良の方へ向いたが、両腕で胸を覆い、右足を「く」の字に曲げて、乳房と股間を護っていた。
当然のように由良は許さず、腕と脚を伸ばして直立するよう命じた。

「いや……」

口では抗いながらも、南は由良に従わざるを得ない。
震える腕を胸から外し、脚を伸ばして、とうとう全裸を晒してしまう。
まろやかで瑞々しい乳房がぽろんと腕から零れ落ちた。
南が少し動くだけで、いかにもふくよかそうに乳房も揺れ動く。

「……」

浅倉南のプロポーションがはっきりと見てとれる。
由良は感心して南の胸を眺めていた。

身体のサイズ全体のバランスが良い。
身長も高すぎず低すぎず、ちょうどいいだろう。
レオタードやファンデーションに押しつぶされていた時にはわからなかった大きさと、形の良さが目に染みるようだ。
若いだけに肌の張りも素晴らしかった。
新体操選手だけに、ウェストのくびれが大きく、きゅっと引き締められている。
それに反比例するように、大きく張り出した骨盤にはたっぷりと肉が乗り、豊かな腰を形成していた。
バストも大きいが、特にヒップが大きい。
加えて太腿が発達しているのも、足腰を鍛えているせいだろう。
清楚な顔立ちなのにそこはいかにも肉感的で蠱惑的だった。
そのアンバランスさも、南の色香に繋がっている。
通常の日本人体型よりも脚が長く、そのくせむっちりとした見た目が何とも言えない。

しかし、女性としては文句のない理想的な肢体ではあるが、体操選手としては問題がありそうだ。
こう胸が大きくなってしまっては、動く度に大きく揺れ動いて競技の邪魔になる。
それに採点者にも、色気で高得点を狙っているのではと疑われ、良く思われないだろう。
パッドやブラで押さえ込めばいいだろうが、これだけ育ってしまっては、圧迫感で苦しくなってしまうだろう。
それに臀部のサイズだけは誤魔化しようがない。

肉づきがよくなるということは、それだけ体重が増えるということであり、軽快な動きがしにくくなる。
なのに南が人並み以上の演技を見せているのは、それだけ彼女の運動神経が素晴らしいということではあるが、それも限界に近づいている。
素質と努力は申し分ないのだが、それだけではどうにもならない肉体的な欠点は如何ともし難かった。
ウェストは引き締まったままだし、バストの発達具合からすればヒップが予想より大きくなっていないのは南の努力の賜だろうが、それですらもう押さえようが
ないほどに彼女の身体は女として成長してきてしまっていた。

由良は、想像以上の肉体に圧倒されていたが、すぐに気を取り直して手にしていた浣腸器を置いた。
そして、全裸を男に観察され、その恥辱と羞恥に耐えている南を寝台に突き転がした。

「あっ……!」

ごろんと転がってしまった南が慌てて体勢を立て直す前に、由良がその身体を押さえ込んできた。
身の危険を感じた南が絶叫する。

「いやあっ!」
「騒ぐな、おとなしくしろ」
「あっ」

前のめりに突き飛ばされていた南はうつぶせに倒れている。
由良はその背中に跨ると、必死にもがいて暴れる南の腕をぐいっと捻り上げ、背中までねじ上げる。

「痛っ……!」

関節を強引に曲げられ、その苦痛を訴える南を見下ろしながら、由良はその両手首にロープを掛けていった。
新体操用のロープは南の両手をあっと言うまに縛り上げ、肩胛骨の下あたりでひとまとめにされてしまった。

「やめて!」

抗う南を今度は仰向けに裏返すと、手首を縛ったロープの縄尻で乳房を巻き上げていく。
上下に二本ずつ巻かれ、豊かな乳房がぷりんと括り出された。
かっちりと上半身を縛り上げると、今度は四つん這いにさせる。

「姿勢を崩すなよ」
「コ、コーチ、何で縛るんですか!」
「そうやって暴れるからさ。もっと従順になったらロープは使わないでやる。その前に、緊縛される味も覚えさせてやるからな」
「解いて下さい、痛いんです……。それに、縛らなくても……」

言うことを聞く、と言いたいのだろう。
淫猥な写真で脅迫されるという卑劣な真似をされているのだから、どの道、南は逆らえないのだ。
本能的に抗うこともあるだろうが、最終的には由良の言いなりになるしかない。
縛る必要などないだろうと思った。

由良の方は、例え南が従順であっても縛るつもりでいた。
この見事な裸身を縄で着飾らせてみたかったし、南に宣言した通り、縄の味も覚え込ませて南のマゾ性を引き出したかったからだ。
清純そうなこの少女の仮面を強引に引き剥がし、心の底にどろどろと渦巻いている淫らで背徳的な欲望をさらけ出させ、妖艶な本性を引き摺り出すことを
思うと、由良は背筋がぞくぞくするような期待感に包まれていく。

「縛っておいた方がいいと思うぞ。縛られなけりゃ、これからの責めにはとても耐えられんと思うがな」
「あ!」

南の裸身がびくりと震えた。
由良が背中からのしかかってきたのだ。
四つん這いになった南を潰すことのないよう、膝立ちになって胸を背中に押しつけている。

由良は、胸板に南の体温と肌の柔らかさを感じ、股間がぐぐっと張り詰めていくのがわかった。
それを南のお尻に押しつけてやると、南もそれが何だかわかるらしく、「ひっ!」と喉を鳴らして腰を引いてしまう。
由良は背中から手を回し、南のふくよかな乳房を両手でしっかりと鷲掴みにした。

「う……」

南は小さく呻き、鳥肌を立てた。
まだ達也しか触れさせたことのない身体に、別の男の手が這ってきている。
そのおぞましさと背徳感で、今にも泣き出してしまいそうだ。
由良は南の乳房を堪能していた。むっちりとした重い弾力が心地よかった。
熟れ切った女の胸のような頼りない柔らかさではなく、まだ青い少女のような硬さもない。
柔らかさと充実した硬さが同居しており、「少女」から「女」へ脱皮しようとしている女性独特の触り心地だ。
文句のつけようがない乳房の頂点には、小さく控え目な乳首がぷくんと膨れている。
それを囲んでいる乳輪は頼りない薄さの鴇色で、乳房の白さとの境界線が曖昧な色彩だった。

由良がぐっと力を入れて乳房を揉み絞ると、南が苦しげに呻く。その声を聞きながらなおも揉み上げていくと、たっぷりと肉の詰まった充実感が感じられた。
ロープで引き絞られていることもあり、ただでさえ薄い肌が張り詰めて、うっすらと細い静脈が透けて見えている。
由良は首を曲げて顔を胸へ持っていき、乳輪を絞りあげて縊り出た乳首を唇に含んだ。

「くっ……!」

南の裸身がギクンと小さく跳ねる。
少女の反応を確かめながら、中年男は舌先で乳首を転がして刺激していく。

「あっ……、く……んんっ……」

そういえば達也に乳首を吸われた時もひどく感じていた。
そのことを思い出してしまうと、南の顔が見る見るうちに赤く染まっていく。

「んあっ!」

思わず声を上げてしまい、南はハッとして口をつぐんだ。
その声が、どういった種類のものなのか気づいたからだ。
由良は指で右の乳首を軽く擦りつつ、左の乳首を舌と唇で嬲っていく。
指が乳首の根元を擦り上げ、下がぷるんと乳首を転がすたびに、南の尻が蠢いた。
明らかな快感がジーンとした甘い痺れとなって乳首から乳房へ、そして膣の奥にまで届いていった。

敏感な箇所に触れられるごとに、南は顔を左右に振りたくって、淫らな快感を振り払おうとしている。
頭が振られるたびに艶やかな黒髪がさわさわと揺れ動き、甘い女の匂いがふわっと漂っていく。
由良はにやっとしながら南の顔を覗き込む。

「なかなか感度が良いな、浅倉。ここがそんなに感じるのか?」
「くっ……、い、いやっ……あっ……!」

指で括り出させた乳首に舌を這わされると、南の白い乳房が大きく波打ち、後ろ手にされた手のひらがぐぐっと握りしめられる。
嫌がってぷりぷりと動く尻たぶに刺激され、由良の逸物はトランクスを濡らすほどに興奮してきていた。
南は由良のテクニックに戸惑っていた。乳首を集中的に虐められると、もう我慢できないような快感が全身を貫き、ついつい声を上げてしまいそうになる。
かと思うと、今度は乳房全体をゆさゆさと揺らすようにゆっくりと揉みほぐされ、乳首よりはずっと穏やかな快感に「はあっ」と熱い息を吐いて堪え忍んだ。

南の反応の良さに満足した由良は、ようやく乳房から手を離した。
南はホッとしたように「ああ……」と呻いて、顔を寝台に押しつけている。
力が入らないらしい。この分では、性体験はかなり少ないのだろう。
もしかしたら処女かも知れなかった。
それを確認しようと、由良は南の裸身をひっくり返し、仰向けにさせた。

「あっ……」

ごろんと転がされた南は、驚いたように由良を見た。
お尻を突き出す格好も屈辱的だったが、今度はモロに股間の前が見えてしまう格好だ。
恥ずかしくて脚を屈めて隠そうとしたものの、由良は太腿に両手をかけて大きく割り開いた。

「あ、いやああっ! だめ、見ないで!」
「よく見えるぞ、浅倉のマンコが」
「い、いやっ!」
「脚を閉じるな!」
「……っ!」

厳しく叱責され、閉じようとしていた南の脚がぴたりと止まる。
逆らえば、あの写真が達也の目に入ってしまう。
そう思うと、それ以上動けなかった。

「ああ……いやあ……」

男の目がどこを見ているのか、痛いほどにわかる。
見られている箇所が視線を受けて熱を持ち、ジンジンと疼いてきていた。
今にも心が抜け落ちてしまいそうな恥ずかしさに、南は身悶えた。
由良の手で大きく開脚させられているため、付け根の筋が浮いてしまっている。
その震える鼠蹊部を指でそっとなぞられると、南はビクッと全身を振るわせて小さく呻いた。

「ほう、ここがそんなに感じるか。よっぽど感じやすいんだな」
「……」
「じゃ、ここはどうかな」
「ひっ、だめ!」

男の指が花弁を摘むと、南は反射的にその腕を両手で押さえ込んだ。
すかさず由良がサングラス越しに睨みつける。

「だめ?」
「……あ」

南が手を離すと、由良はまたそこをいびってきた。
淫らな指が割れ目を左右にゆっくりと拡げ、深々とした亀裂を露わにしていく。
内部に外気を受け、南はぶるっと背中を振るわせた。
構わず指を割れ目に這わせて内側を撫でていくと、花弁が別の生き物のように縮みながら左右に割れていく。

「んっ……あ、だめ……くくっ……やっ……」

由良は南の反応を見ながら、媚肉を嬲りつつ、乳房への愛撫も再開していった。
尖りつつある乳首を軽くこね、豊かに盛り上がった胸乳を大きく揉んでいく。
そうしながら、割れ目の頂点にあるクリトリスをごく軽く指で摘んでくっと引っ張り上げてみる。

「くうっ……!」

その強烈な刺激に、南はギクッと背中を仰け反らせ、艶やかに光る白い脚をビクッと縮めた。
わなつく太腿にも舌が這い回り、男の唾液を塗りたくられる異様な快感に、くぐもった声を漏らしている。

「や……めて、あっ……だめ……うっ……ああ、そこ……やっ……はうっ……」

自分で慰めていた時や達也との行為では感じられなかった官能の疼きに、南は身体をよじらせて呻いている。
胸を揉まれたり、乳首を舐められたり、腿をさすられたり、そして媚肉を指で愛撫されたり、それぞれの愛撫はみな感触も感じ方も違っていたのに、
そのすべてが膣奥に直結しているかのように、子宮がビンビンと反応してしまう。
特に感じる箇所を刺激されると、まるで子宮が絞られるかのような快感が襲ってくるのだ。

膣の奥がカッと熱くなる。
そこからじんわりと熱い分泌液が滲み出てくるのもわかった。
それを覚られたくない、媚肉から漏らしてはならないと、南は踏ん張るようにして下半身を息ませている。
それでもじわっと愛液が滲み、膣口まで届いてくるのがわかった。

「あ、いやあ!」

由良が大きな手をいっぱいに使って媚肉を包むように揉んでくると、南は尻を振って嫌がった。
男の指がもぞもぞと媚肉を割り、その内部に潜んでいる小さな穴をぐりぐりと抉ろうとしている。
慌てて腰を持ち上げ、前でずり逃げようとするが、由良が南の細腰を片手で掴み、逆に引き寄せてしまう。

「ふふ、濡れてきたな、浅倉。感じてるんだな?」
「ち、違います、いやらしいこと言わないでくださいっ!」
「そうか? でも濡れてるぞ。おまえ、意外とこういうことが好きなんだな」
「違う……ああ、もういやあ……」
「だが、まだ少し堅いな。まずはこれで予行演習といくか」

由良はそう言って、手にした奇妙なスティックを南に示して見せた。

「……」

何だかわからなかった。
ベージュ色の樹脂性で出来た奇妙な棒だった。
棒といっても直線ではなかった。
「S」を伸ばしたような、緩やかなカーブを描いている。
全長は20センチくらいだろうか。
直径は1センチほどのように見えた。
何をされるのかわからず、ただ脅えている南に由良が説明した。

「ブジーと呼ばれるものだ。本来は医療器具だが、それ以外にも使用法はある」

そう言ってにやりと笑うと、おもむろに南の膣口にその先端を押しつけた。
南は目を見開いた。
この男は、それを使って犯そうということらしい。
南はそのことを覚り、狂ったように叫んだ。

「いやあああっっ、いやっ! そ、そんなもの使っちゃ……」
「俺だって自分のを入れたいが、まず浅倉のここを解しておかないとな」
「いや! 絶対にいや! あ、やめてぇっ、ひっ、こ、怖いっ……!」
「怖いとはまた大げさだな、そんなに太くはないぞ」
「で、でもいや! 怖いんです、ああ、やめてください……」
「……おまえ、まだ処女か」
「……!」

由良の問いかけに、南の動きがぴたりと止まった。
顔をねじ曲げて由良から逸らし、目と唇をきゅっと堅く閉じている。
図星のようだった。

「……そうか。上杉とやらとは、まだ身体の関係はないわけか」
「……」
「だがまあ、大丈夫だ。これくらいなら……」
「やっ! お願いです、やめて……、そ、そんなもの入りません!」
「そんなことないだろう。浅倉だってタンポンくらい使うだろうに」
「つ、使いません! 私、ああいうの怖いんです!」

これには由良の方がきょとんとした。
ということは、生理の時はナプキンなどだけで済ませているということか。
タンポンすら入っていないということは、つまり正真正銘の処女だということになる。
これは面白いことになったと由良は思った。

「そうなのか。オナニーする時も指を入れたこともないんだな?」
「し、知りません! 恥ずかしいこと聞かないでください!」

どうも、なさそうである。
浅倉南という女は、その身体はえらく敏感で感じやすそうなのだが、どうも羞恥心や潔癖感が強いようで、あまり自慰行為もしなかったのだろう。
まったく経験がないわけではあるまいが、ごく軽いことしかしたことがないのだ。
健康そうだし、人並みに性欲もあるだろうが、そこは激しいスポーツで発散していたということのようだ。

「わかった。それなら、そこは大事にするがいい。その恋人のためにとっておけ」
「え……?」

暴力的に犯されるとばかり思っていた南は、意外な言葉に驚き、振り向いた。
もしかすると由良も思い直してくれたのかも知れない。
しかし次の瞬間、そんな甘い考えは簡単に吹き飛ばされてしまった。
由良は、またあのおぞましい浣腸器を手にしていたのである。
いつの間にか用意していたらしい例のホーロー洗面器に溜まっていた溶液を、浣腸器で吸い上げている。
キキィとガラスのシリンダーが擦れる音を聞いて、南の顔が青ざめた。

「ひっ……! そ、それはいや! 浣腸はいやです!」
「犯さないでやると言ったんだ。これくらいは我慢してもらおうか」
「い、いや、そんな……」
「あれもいや、これもいやなんてことは言うなよ。何ならマンコも犯した上に浣腸責めしてやってもいいんだぞ」
「い、いや……」

そう言われてしまうと、南の抵抗が止んだ。
前にずり上がろうとしていた膝も止まり、震える尻は持ち上がったままだ。
何もかも拒否すれば、この男は絶対に達也へこのことを暴露するに違いない。
貞操を守れるのであれば、これくらいは我慢しなければならないのかも知れない。
浣腸という、あまりにも恥ずかしい行為で責められると思うと気が狂いそうになるが、犯されるわけではない。
それに、もう一度されてしまっているのだ。
南はそう割り切りたいと思うのだが、あのおぞましさは忘れられなかった。
従順に尻を突きだしてはいるものの、臀部はぷるぷると痙攣が収まらなかった。
その尻をピシッと叩かれる。

「っ……!」
「いいな、浅倉」
「い、いや……。あ、ああっ!」

肛門にノズルが食い込み、思わず南はずり上がって逃げようとする。
そこに由良の怒号がかぶった。

「動くな! 尻の中で折れたらどうする気だ!」
「……!」
「肛門内でガラスが割れでもしたら、えらいことだぞ」
「ひっ……」

途端に南の動きが止まった。
由良が冷たく笑い、シリンダーを押していく。

「それでいい。いくぞ」
「あ、ああっ……!?」

強烈な溶液がずずっと南の中に注ぎ込まれていく。

「あ、やあっ……あ、うむ……」

ドクドクと注入されてくる感覚に、南は四つん這いのまま仰け反り、苦しげに呻いた。
その恥辱的な行為に頭の中が白く灼けてくる。
動けばノズルが折れるかも知れないのに、あまりのおぞましさに勝手に腰が捩れていった。

「はうんっ……あ、うむ……いや……ああ……」

最初に浣腸された時と、少し感じが違うことに南は気づいていた。
あの時よりもずっときつい気がする。
腸やアヌスの粘膜にびりびりと激しく染みてきて、腸管が爛れるような強烈さである。
そして、まだ少ししか入れていないのに、早くも便意が込み上げてきてしまう。由良はグリセリンを水で割らず、ストレートで使用したのだ。
まだ早いかとも思ったのだが、南の尻の見事さを見るにつけ「いける」と判断したのである。

「あ、もういやです、うんっ……も、もう入れないで……はんっ……」
「まだ半分も入ってないぞ」
「そんな……、もう苦しいんです……」

南の尻がぶるぶると震えてくるのを見て、由良は注入の速度を上げた。
ぴゅううっと勢いよく流し込まれるグリセリンが腸壁に引っかかり、たまらない刺激と便意を南に与えていく。

「い、いや、もういやっ……き、きつ……お尻、きついんです……んああっ……」
「我慢しろ。これだけでかい尻をしてるんだ、これくらいいけるさ」
「む、無理です、こんなの……あうう、苦しいっ……」

南はもうとてもじっとしてはいられず、腰を振って悶えていた。
由良はその臀部を見ながら浣腸器を操っている。
動けないと知っているが、苦悶する南の動きに合わせてノズル位置を調整しているのだ。
もちろんその間にもシリンダーは押し続けられている。

「苦しい……苦しいんです、あっ……もうだめっ……お、お尻が壊れるっ……」
南の白い肌が赤く染まり、滲み出た汗が玉となって臀部や首筋を伝っていく。
「ほ、本当にきついんです……お腹が……お腹が壊れちゃいます……もう入れないで……あうう……」
「だめだ、全部入れるまで我慢しろ。途中で漏らしたら、今度は倍入れるぞ」
「む、無理です、そんな……」

南が苦しがって盛んに裸身をうねらせている。
手首を縛ったロープが軋み、ギシギシと音を立てるほどの激しさだ。
ようやく半分ほどが入ったが、南の便意はもういっぱいいっぱいまで来ている。

「だ、だめ……もうだめ……こ、これ以上耐えられない……は、はんっ……うむ……」

今にも漏れ出そうな便意を薬液が押し返すようにして入り込んでくる。
南はもう肛門を引き締めるだけで死ぬ思いになっており、呼吸のタイミングすらままならない。
見る見るうちに、紅潮していた南の美貌が青ざめてくる。
唇もチアノーゼとなり、小さく痙攣していた。

「だめです、コーチ……も、もうおトイレ……が、我慢できないぃっ……」

脂汗にまみれた南の顔は壮絶で、眦を決し、唇を噛んだり緩めたりを繰り返していた。
容赦なく襲いかかる便意に鳥肌が立ち、この聡明な少女から理性を奪い取っていく。

「だめえ……あ、もう……もう漏れちゃいます……」

南はもう自分が何を言っているかもわからず、限界にきた便意しか感じていない。
その便意は南の頭の中までじりじりと灼け焦がし、意識までも朦朧とさせていった。
もう2/3ほどの注入が終わり、浣腸している由良は驚いていた。
グリセリンを薄めずに注入しているのだ。
しかも南は決してアナルマニアなどではなく、こないだの浣腸が「初体験」だったのだ。
それが僅か2回目──回数自体は4回目になるが──で、ここまでの忍耐力を見せるとは思いも寄らなかった。
紀子でさえ、初めてグリセリンのストレートを入れてやった時は泣き喚き、半分も入らなかったのだ。
それが南は、苦悶しながらとはいえ、早くも紀子の限界点すら突破していた。
大した締まりの良さであった。

由良は舌なめずりして、残りの溶液を浣腸していく。
南の震える声が、虚ろに響く。

「ああ……、ああ、もう我慢できない……ほ、本当に漏れちゃう……コ、コーチっ……!」

尻の震えが止まらず、そして大きくなってきた。
由良は南の限界を覚り、残りを一気に注入した。
残り100ccがずずっといっぺんに注ぎ込まれ、南は目を見開いてぐうんと裸身を伸ばして呻いた。

「うああっ……!」

ノズルを引き抜かれると、ホッとしたようにぐったりとしたが、それも長続きしなかった。
瘧に掛かったように震えだしたかと思うと、切羽詰まったような声が上がった。

「コーチ、だめ、出るっ……は、早くおトイレ……ああ、もう間に合いませんっ……!」

その声に由良が慌てて白い洗面器を尻たぶにあてがうと、南は一瞬も我慢できずに排泄した。

「いやあああっっ、で、出るっ……!!」

南のアヌスが内側からぐうっと盛り上がったかと思うと、抑えようがない苦痛の塊が一気に噴出されてくる。

「み、見ないで、お願いっ……いやああっ……!」

喉を引き裂くようにして、南の号泣が響き渡る。
脂汗と冷や汗でじっとりと濡れた豊満な若い臀部がぶるるっと痙攣し、肛門を花開かせて次から次へと排泄されていく。
ドドッと激しく排泄されたかと思うとそこで一度止まり、また尻が震えて、堪えきれないように続けざまにドッとしぶきだしていった。
死ぬほどの恥辱行為をようやく終えると、南は「ああ……」と小さく呻いてシーツに突っ伏した。
伏せた顔や肩が小さく震えている。その南の尻を由良が撫でまわしている。

「どうだ、浣腸の味は。そろそろ覚え込んだか」
「も、もういや……、浣腸はいや……」

失神してはいないようだ。
肉体的にも精神的にもかなりまいっているはずだが、やはりかなり芯の強い女のようだ。
嬲り甲斐があるというものだ。
由良は、そっと南のアヌスに手を伸ばしていく。
恥辱と苦痛の責めから、一転して快楽を与えるべく、肛門を愛撫する。

「ああ……」

そこに触られているというのはわかるが、まだとても抵抗しようという気にならないらしい。
南は、由良の指によるアヌス愛撫を素直に受け入れていた。
由良は南の双臀を片手で開き、その奥にある濡れた肛門をゆっくりと揉み込んでいる。
浣腸と激しい排泄のせいか、まだ爛れているそこをいじられ、南はいやいやするように尻をうねらせていた。
気色悪いというよりは、まだズキズキと痛むのだ。
しかし由良の愛撫は巧みであり、皺に覆われた恥ずかしい蕾を指先で揉み上げていく。
同時に、その上部ある媚肉へも愛撫して南を戸惑わせている。
肛門愛撫という恥辱の行為と同時に、膣やクリトリスへの愛撫という快感を混濁させ、どちらの快感かわからなくさせていっている。

「あっ……」

南は首を仰け反らせ、ピクンと反応した。
由良の指が濡れた肉芽を軽く摘み、くっと引っ張ったのだ。
その鋭い刺激に、南は背中を丸めて息み、身体を震わせた。

「ああ……」

熱く柔らかい刺激が肛門に加わってくる。
それが由良の舌だとは気づくはずもなく、南はその異様な感覚にただ溺れ始めていた。
前を責める指はクリトリスだけでなく、割れ目の中まで抉り、南に舌足らずな喘ぎさえ上げさせていた。
それでいて、決して膣内に指を入れようとはしない。

「うんっ……」

由良の指先がぬるっとアヌスの中に侵入した。
浣腸、排泄の直後とあってそこは異様なほどに熱く、そして緩かった。
あっさりと指を受け入れ、その内部をかき回されていく。
南は年齢相応とは思えぬ色気を湛え始め、うなじを仰け反らせながら熱い喘ぎを上げていた。
由良はその時初めて南の「女」の部分を確認したのだが、そこも実に綺麗だった。
処女だということもあるが、肉の秘裂にも品があった。
まだ妖艶な色気はないものの、これから経験を重ねていけば、初々しさと艶を併せ持った美しい膣になることだろう。

恥毛も淡く、毛並みも柔らかい。
ただ、生え際が不自然なのは、やはり剃っていたかららしい。
水着やレオタードを着ける女性にとっての大きな悩みが、「はみ出してしまう」ことだ。
特に新体操のレオタードなどはそうでなくともハイレグになっているため、毛深いタイプでなくとも、どうしてもビキニラインで手を入れることなるのだ。
南も例外ではなかったようだ。
その媚肉も、いつのまにかしっとりと濡れそぼっていた。

「あ、ああ……コーチ、だめ……あう……」

尖らせた舌先がぐぐっと菊座を押し込んでくる刺激に、南は頭の芯まで痺れてくる。
堅くなった舌先が盛んに肛門をほぐすようにくすぐっていく。
指の方は割れ目の内部に入り込んで、内側から肉襞をこそいでいた。

「ん、んんっ……はああっ……お、お尻、しないで……そんなとこいじっちゃ……あああ……」

人差し指がぐぐっと根元まで埋め込まれ、曲げた指先で腸管を軽く擦ってやると、南は立てた膝を踏ん張るようにして低く喘いだ。
クリトリスとアヌスの同時責めにより、南はどっちがどっちの感覚なのかわからなくなりつつあった。
ただ、クリトリスの方は電気が走るほどの突き抜ける快感だが、アヌスはまた少し違っている。
くすぐったいような、それでいて不快ではなく、焦れったいような切ないような、弱いが身体の芯まで届くような愉悦だった。
南は、肛門や腸管を愛撫されるたびに、まるで自分の骨がぐずぐずと溶け崩れるようなやるせなく、そして甘い快感を覚えていた。
もう媚肉の方はどろどろで、責める由良の指をしとどに濡らし、陰毛の先からもぽたぽたと蜜を垂らすまでになっていた。
そこで突然にすべての刺激が遠のいた。

「あう……」

南は小さく震え、由良の指を追いかけるように尻を突きだしてしまう。
しかし、切なげに振り返ったその美貌が驚愕と恐怖に固まった。
由良がまた巨大な浣腸器を構えていたのだ。

「そ、そんなっ……い、いや、浣腸はもういやあ!」

悲鳴を上げる南のアヌスに、再びノズルが突き立てられる。
先の浣腸責めと排泄でぐったりとし、その後の肛門、媚肉への愛撫でとろけかけていた南の裸身がびくりと硬直した。
構わず由良がシリンダーを押していく。
腸管の中のものをすべて吐き出していたため、二度目の浣腸はさらに強烈だった。
腸壁の粘膜へ、直にグリセリンの刺激が伝わり、内部を掻きむしられるような凄さだ。

「んひぃっ! き、きついっ……うああっ、い、入れないで……ぐぐぐ……ああっ!」

シリンダーが押し込まれ、薬液が注がれるたびに、南は絶叫するように悲鳴を上げ、呻き続けた。
腸管の苦痛とともに、すぐに込み上げてきた激しい便意で、片時もじっとしていられない。
尻を打ち振り、頭を振りたくって、香しい女の汗を周囲にまき散らしている。
たちまち500ccすべてを注入され、南は恥も外聞もなく大声を上げた。

「あああっ、だめっ! あ、出る、もう出てしまいますっ……!」
「いつでもいいぞ、浅倉。そんなに俺に見てもらいたいのか」
「……!!」

そうだ、この痴態をこの男に見られてしまうのだ。
そう意識すると、南の脳裏に屈辱と羞恥が蘇ってくる。
手を握りしめ、足の指まで屈め、全身を痙攣させて必死になって堪えようとした。
息んで硬直した臀部からは、すーっと汗が伝い落ちてくる。
それでも、腸と肛門の粘膜を直接刺激してくる薬液のきつさは我慢しようがなかった。
苦痛のあまり、南は訳がわからなくなっていく。

「あ……、うむ……く、苦しい……」
「苦しいなら、していいんだぞ」
「い、いや、ここでは……お願い、おトイレに……ううむ……」
「ほう、頑張るな。おまえは努力家だったが、こんなことまで根性見せなくてもいいぞ」
「あ、いやあ!」

由良の指がアヌスに当てられ、そこを揉みほぐし始めた。
同時にグルグルと熱っぽく鳴っている腹部にも手のひらがあてがい、擦っていく。
もう耐えられないとばかりに、南ははしたなく臀部を振りたくった。

「だ、だめですっ、も、揉んじゃいやあっ!」
「さっさと出さないからだ。しっかり見てやるから出せ」
「そんな……いやです……あ、あ……でも……でも、もう……あああ……」

荒れ狂う便意を食い止めていた肛門が、淫らなマッサージによってゆるみ始める。
由良の手でさすられることにより、お腹もさらに苦しくなってきた。
必死に引き締めているアヌスの痙攣が、由良の指にも伝わっていく。
もう便意は限界だった。

「あ、あっ……だめっ、ホントにもうだめっ……で、出るっ……見ないで!」

南は血を吐くような声で叫び、最後の気力を振り絞ったものの、もうだめだった。
汗にまみれた裸身がぶるるっとひときわ大きく震えたかと思うと、死ぬ気で窄めていた肛門がぐぐっと内側から膨らんでいく。
そして限界を超えた便意がドッと噴き出していった。

「あ、ああっ……!」

太腿と、縛り上げられた両腕をぶるぶると震わせ、南の白い尻からは発作のように溶液が噴出していく。
もうほとんど便はなく、薬液がそのまま出てくるようだ。

「いやあっ……」

いくら堪えようとしても、一度堰を切ってしまったものはどうしようもなく、次から次へと激しく排泄されてしまった。
すべて吐き出し終えると、南の身体がどさっと寝台に倒れ込んだ。
しかしまだ由良は許すつもりはなく、ここで徹底的に南の肉体へ肛門責めを施しておこうというらしい。

細く引き締まった腰を掴み上げると、倒れ込んでいた身体を起こさせ、また膝立ちにさせた。
もう力が入らず、南はされるがままだった。由良の手がするりと尻を撫でまわしても、ほとんど反応はない。
尻たぶに手をかけられ、ぐっと割り開かれた時だけ呻いたが、抗いはそれだけだ。
丸い臀部の底にあるアヌスは、二度にわたる浣腸と排泄ですっかり爛れ、まだ完全には口を閉じていなかった。
濡れそぼち、僅かに開いた穴からとろりと薬液の残滓が零れ落ちている。
まだ便意が残っているらしく、もう出すものはないのに、アヌスは苦しげに喘ぎ、ひくついていた。
そこに由良は新たな責めを施していく。

「ああ……」

熱い肛門に何か冷たいものが押し当てられたが、南は少しむずかっただけで弛緩したままだ。
由良は南の様子を見ながら、用意してきたブジーをそっとアヌスに差し込んだ。
太さは1センチほどだったが、南の肛門はあっさりとそれを飲み込んでいる。
軽く抜き差ししても、するっ、するっと簡単に挿入できていた。
「これはいける」と踏んだ由良は、一足飛びに直径3センチのものを使おうと思った。
普通はアヌスの柔軟性を見ながら、5ミリくらいずつサイズを上げて徐々に太いものをくわえるようにしていくのだが、南のそこはかなりの柔軟性と感受性を持ち合わせているようで、いきなり太くしても大丈夫そうだったのだ。

「あ……、何を……んっ、ぐうっ!」

さすがに太かったのか、南は呻いて身を起こした。
それまで出る一方だった器官に太いものを使われたのだから、それは苦しいだろう。
しかし由良のブジーは南のアヌスに押しつけられると、そのまま突き刺さっていった。
事態を覚った南が、慌てて振り向き悲鳴を上げた。

「ま、また!? どうして……ああっ!」
「浅倉が尻でよがるようになるまでだよ、ほら」
「うああっ!」

南はまたしても溶液の刺激に苦悶し、呻き、のたうち回った。
注入されている時の息苦しさと圧迫感、そして徐々に膨れあがってくる膨満感と便意は、何度味わっても決して慣れることのない悪夢だ。

「あ、あむ……うっ……あ、ああ……」

また粘っこい汗が全身から滲み出て、室内は南の汗や体液が醸し出す濃厚な香りに包まれている。
早くも催してきた便意を押し返すように、どくどくと注がれるグリセリンの強烈な刺激におののき、痙攣が止まらない。
震える肌から汗が幾筋も垂れ落ちた。

「あう、き、きつい……苦しいっ……もう死んじゃいます……ああっ」
「まだまださ。この尻だ、10回くらい連続して浣腸したってまいりそうもないじゃないか」
「そんな、いやです……、あ、あむむ……、きつい、きついわ……ああ、もう……」
「出そうか? なら、さっさと入れてやるか」
「やっ! そ、そんないっぺんにっ……ひぃあっ!」

半分ほど残った溶液が一気に浣腸され、南は目を見開いて大きく仰け反った。
ぐったりしている暇もなく、南は尻を激しく痙攣させた。

「あ、あっ……だめ、出るっ、は、早くっ……」
「ちょっと待ってろ。さっきおまえが出したもので洗面器はいっぱいだ」
「早くして、お願いっ! もうだめ、もう保たないっ!」
「くく、あの浅倉南が尻を振って「もう保たない」なんて言うのか。ファンが聞いたら卒倒するぞ」

由良はそう蔑んでから、わざとゆっくり準備している。
南はもう一時でも我慢できないという風に身体を揺すり、豊満な臀部を振って見せた。

「は、早くっ……もう、お腹が……ああっ、出、出そうっ……出ちゃううっ……」
「よし、いいぞ」
「ああっ!」

許可の声を聞くや否や、南はぶるるっと大きく双臀を痙攣させて洗面器に漏らしていった。
我慢に我慢を重ねていた便意の塊がドッと迸る。
もう完全に溶液だけだ。
南のアヌスが生々しく口を開け、喘ぎながら激しく排泄していく。

「ああ……、ああ、もういや……」

南は泣きながら恥辱の排泄を演じている。
美しい顔を左右に振り、発作のように尻を痙攣させて、あとからあとから絞り出していった。
苦痛の源を出す爽快感がある一方、敏感な肛門粘膜が排泄されるグリセリンによって刺激され、びりびりと痺れ、痛んだ。
ようやく出し終えると、内臓全部が排泄されたような脱力感で、南はがくりと突っ伏した。
もうすべて出し切ったのに、アヌスはまだ苦しげに口を開けたままで、腸壁まで覗かせている。

由良は、今度は南を寝かせたままで、また尻を割った。
そして、あてがわれた太さ3センチのブジーで、緩み切った肛門を貫いていった。

「あう……」

その瞬間、南は小さく呻いて腰を揺すったものの、ろくに動けなかった。
激しい排泄で耐力をかなり消耗していたし、括約筋も痺れ切ってしまっており、異物の侵入を拒むことが出来なかったのである。
それでも腸内に異物を押し入れられる違和感はあり、弱々しく尻を振って嫌がった。

「あ、何を入れて……ああ、いや……」

淫らな曲線を描いた20センチぼどのブジーは簡単に根元まで埋め込まれ、深くまで押し入っている。
浣腸と排泄直後で、驚くほど敏感になっている肛門は、クルクルと回転させられたり、ゆっくりと抜き差しされる感覚を南へ明確に伝えている。

「あう、いやあ……お尻に変なことしちゃいやです……コーチ、やめて……あ、あ……」
「いやとも思えないがな。浅倉の尻の穴は、嬉しそうにくわえ込んでるぞ」
「そ、そんなことありません、あっ……あう、そんな深くまで……ひっ……」

南は悲鳴を上げることなく、呻き、そして喘いだ。
アヌスや腸管を擦る感覚が鋭く感じられ、それはややもすると苦痛というよりもむずがゆさ、そしてそれに伴う快感とも受け取れた。
見れば、南の尻が小さく蠢いている。
ぐっとブジーで刺し貫かれると沈み、抜かれていくと、それを追うように尻が持ち上がっているのだ。

そして驚いたことに、腰が持ち上がると、前と密着していたシーツに糸が引いている。
南の媚肉が濡れてきていたのだ。
肛門が緩み、引き窄められるのとに併せ、膣も収縮を繰り返し、じくじくと愛液を漏らしていたのである。
ぬぷん、とブジーを抜き取ると、南は「あう」と呻いてガックリと突っ伏した。

充分にいけそうだと判断した由良は、予定を早めてそこをものにしたいと思った。
うつぶせになったままの南の股間に割り込み、素早く尻を割ると、そこにペニスを押しつける。
男の重たい身体が背中にのしかかり、その息苦しさに南が呻く。
同時に、何か太くて熱いものが尻の谷間に潜り込んできたのを感じ、ハッとして振り向いた。

「ま、まさかコーチ……」

蒼白になった顔で南が抗議する。

「や、やだっ! 約束が違います、コーチっ! そ、それはしないって……」
「ん? だから貞操は犯さないぞ」
「で、でも、それ……あ……ああっ!?」

逃げようと捩り立てる尻が押さえ込まれ、そこに滑り込んでくる肉棒は、南が恐れていた媚肉ではなく、尻の中心部を狙っていた。
浣腸、排泄で痺れ、執拗な愛撫で緩み切っていた肛門に押し当てられ、埋め込まれようとしている。
あまりのことに南は絶叫した。

「や、やめて! そんなこといや、絶対にいやああっ……!」

柔らかい髪を振りたくり、南は上体をのけぞらせた。肛門へじわじわと潜り込んでくるのは、明らかに男根だった。
まだ処女である膣を犯される恐怖とはまったく別物の、おぞましい脅えが南を捉えた。
排泄器官としてしか考えたことのない肛門を犯される驚愕と恐怖に、南は激しく動揺し、泣き叫んだ。由良は、

「暴れるな、浅倉。おまえのここは浣腸と排泄、それと俺の愛撫でもう充分に使用可能になってる。抵抗しなけりゃ、そう痛くないはずだ」

と、平気でウソをついた。

出る一方の器官へ強引に太いものを押し込むのだから痛いに決まっている。
本来の膣を初めて犯される時だって、女性にとっては相当の苦痛なのだ。
それが、普通は性交の対象ではないアヌスとなれば、その肉体的、精神的苦痛は媚肉の比ではない。

「いっ、痛ぁい! やめて、痛いっ……あ、あうむっ……!」

痺れた肛門が、本能的な恐怖を感じてきゅっと引き窄められた。
それを引き裂くように、長大なペニスが挿入されていく。
肛門の粘膜が軋み、南は大きく口を開けて呻いた。

「あ、あ……いったいっ……だめ、無理ぃっ……!」

柔らかい上半身をぐぐっと仰け反らせ、白い喉を晒して南が呻いている。
ずり上がって逃げようとしても、由良の手ががっちりと細腰を押さえ込んで離さない。
南は首がもげそうなほどに激しく振りたくり、悲鳴を上げた。
もう南のアヌスはほとんど限界まで開かれて、太い亀頭を飲み込もうとしている。

由良は無理をしなかった。
一気に挿入したい欲望にかられるものの、せっかくの美肛を傷づけたくない。
拒むように南のアヌスが引き締まれば無理をせずに腰を止め、フッと緩んだ時を狙ってぐぐっと埋め込んでいく。

「だ、め……ぐぐぐ……は、入りませんっ……」

南の尻がぶるぶると震えて硬直し、何とか異物を押し返そうとする。
それが由良の男根に絡みつくように粘り着いていく。

「あ……あ……」

あまりの恥辱と苦痛で、南の頭の中が暗くなっていく。
今にも肛門をメリメリと引き裂かんばかりに貫いてくる恐ろしさに、ろくに呼吸もできない。

「うああっ!」

ひときわ大きな声で絶叫した南が、大きく痙攣した。
亀頭がアヌスを突き破ったのである。
その瞬間、南はお尻がバリッと裂けたような音を聞いたような気がした。
錯覚だったようで、そこは血も流れておらず、裂けてはいなかった。
しかし目一杯に拡げられ、苦しげにひくついている。
さすがに由良もホッとして、そのまま腰をゆっくりと送ってずぶずぶと根元まで埋め込んだ。

「よぅし、全部入ったぞ。どうだ浅倉、俺と尻の穴でつながった気分は」
「ひ、酷い……く、苦しい……ああ、痛いわ……」

南はその美貌を蒼白にして呻き、苦痛のあまり唇を噛みしめている。
こんなところをセックスの対象にされること自体、信じられなかった。
それに、膣だけは護ったというものの、別のところを犯されてしまった。
達也に対する申し訳なさが胸を灼いた。
それにも況して、今にも弾けてしまいそうなほどに拡張され、貫いてくるものを食い締めているのが自分の肛門だとは、とても信じられない。
今さらながら、自分を犯している男根の大きさに目が眩む思いだ。
由良は、後ろから南の苦悶する美貌を覗き込みながら腰を使っていく。

「初めてなのに、案外あっさりと飲み込んだな。さすがに俺が見込んだだけのことはある」
「い、いやあ……やめて、もう……ぬ、抜いて、許してぇ……あ、あひっ、動かないで!」

ゆっくりと突き上げられ、南はわなわなと震える唇で呻いた。
深く浅く突き抜かれ、強さも変化をつけられて尻を揺さぶられ、南はもう由良のされるがままだった。
犯されているのは肛門から痺れが全身に行き渡り、爪先から脳天までびりびりと電気が走る。
背筋が灼け爛れ、アヌスだけでなく膣まで熱くなっていく。
南は歯が鳴るほどに口を食いしばるが、それでも苦痛は一向に弱まらない。
美しい顔は苦痛と恥辱のせいで血の気を失い、息が詰まる。由良は余裕の腰つきで突き上げながら、南の乳房を揉み始めた。

「まだ痛いだけだろうが、浅倉ならすぐに気持ち良くなれる。ふふ、その前に「痛いのが気持ち良く」なってくるかもな」
「き、気持ち良くなんか、ああっ、ありませんっ……い、痛いだけです、あっ……もうやめて……あうっ」
「おまえが尻を犯されて呻くザマを、例の上杉に見せてやりたいもんだな」
「いやあっ、タッちゃん、許して!」

達也のことを指摘され、南の裸身が大きく震えた。
大きなペニスをくわえ込んだアヌスが窄まり、膣も収縮する。
こんなところを見られたら、知られたらと思うと死にたくなるのだが、それと同時に、胸の奥に妖しい炎がちらついてくる。
犯される姿を達也に見られることを思うと、なぜか媚肉が反応し、子宮の奥まで熱くなった。
まだ無事なはずの膣から、じわじわと蜜が際限なく滴ってくる。

「やめて、ああ……痛い……あうっ……お尻、きついです……やめて……あぐうっ!」

ひときわ深くまで貫かれ、南は背中をグゥンと仰け反らせて呻き、目を剥いた。



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