クリードＢＢＳ

Beast Bind TRPGのクリード掲示板だっ！
新しく記事を書きたい
　→［記事を書く］をクリック！

今ある記事へ返信したい
　→[この記事へ返答する]をクリック！　各記事の右下にあるぞ！

詳しい機能とか知りたい！
　→だいたい読んだまんまですが、ここにヘルプを用意！
新しい記事から表示します。古い記事はこのページの下の方にあるリンクから読めます。
#　生きていた解体者＠狂月記＠続き部分＠さらに続くのクリード

投稿者：丸大　投稿日：2001年05月31日(木)05時22分03秒
Let's just say....

  静まり返っていた夜の街の空気を震わす“爆音”と“閃光”が袋小路を満たした。
  “爆音”はその袋小路に居合わせた者達・・・ラエル、矢雨、金城、瑞穂、そして
“夜の花”・・・の耳を塞ぎ、“閃光”は目を塞いだ。

  金田の正気を取戻そうと説得を試みたラエルも、咄嗟にその場から飛び退かざるを
得なかった。

＞意識して行った行動ではない。
＞あと僅かでも遅れていたのなら確実に“死の咆哮”に巻き込まれていただろう。
＞ラエルは自分の見た光景が信じられなかった。風変わりだが信頼できる金田の
＞最後の姿など……
＞「う、嘘だろ、先生が死ぬなんて……」

  ラエルは、あらゆる魔物を屠るであろう力が死狼の放った一撃に込められているのを
ハッキリと感じていた。
  だからこそ本能的に飛び退いたのであり、事の結果を見る事が出来ない現況にあっても、
金田の死を確信したのだ。

  一方矢雨は、咆哮に晒される直前の金田の表情に驚き、思わず身を乗り出していた！

＞「なっ！約束も守らず死んで行くってのかッ！！
＞  あんたはまだ為す事があるだろっ！！」

  その声が金田に向かって発せられたと同時に、金城が身を固めつつ疾駆する！！

＞「あの眼は、まさか………死ぬ気か？
＞　…間に合うかっ！？」

  しかし、金城の俊足をもってしても、咆哮の直撃を止める事は適わなかった。
  金城が金田の体に触れるか触れないかの距離で、金城の目の前は眩い光で溢れた。
  そして雷鳴のような音が金城の敏感な耳をつんざく直前、金城は呆然と立ち尽くした
金田が、ボソリと一言、呟いた声を聞いた。

『・・・思い出した。』

  上空へ飛び退き、咆哮を放った反動で更に上空へと舞い上がった死狼が、数秒を経て
ようやく袋小路を見下ろせるビルの屋上へと降り立った。己の放った必殺の一撃が、
彼の男を消し去ったかどうかを確かめるべく、虚ろな眼窩に点る灯火の如き“眼”を凝らす。
  そして死狼は、二つの意味で、驚愕すべき光景を目の当たりにする事になった。

  その驚愕すべき光景を、尤も至近距離で、かつ猪の一番に目の当たりにしたのは、
金城であった。
  金田を突き飛ばさんと飛び出した際、腕を交差していた為に閃光の直視を避け得た為か、
視力も早くに回復したのだ。

  金田が、目の前に居た。
  あの赤黒い汚れに塗れた白衣もそのままに、まるで何事も起こらなかったかの様に。
  ただ、その右の掌が、月の光を受けとめるような形で、空に向かって差し上げられていた。

  そして、強烈な“爆音”と“閃光”はあったのに、それに伴われるべき
“爆風”と“震動”が周囲に巻き起こっていなかった。
  特に金城にとっては、何かがすっぽりと抜け落ちたような、まるで夢中の出来事のように
さえ感じられた。

  金城と死狼が、目前で起こった事態を把握するより速く、金田が動いた。
  ゆっくりと、右の掌をまるでオーバーハンドでの投球のようにしならせる。

「・・・君は、いささか騒がし過ぎる。」

  直後、金田の右手が、袈裟懸けに振り下ろされる
  この場に居る各々の目の前の風景が、風に揺らぐ灯火のように、ぐにゃりと歪む。
  継いで周囲が地震のように揺れ、それから、大きな風船が割れるような、ばぁん、
という乾いた音が周囲に響く。
  ・・・そして、金田の目の前にあったビルの上半分が、その屋上に降り立っていた
死狼ごと掻き消えていた。

「まずは一体・・・。」

  そう呟く金田の姿もまた、まるで陽炎の如く揺らぎ、その場から消え去ろうとしている。
  まるで幽霊のように揺らぐ金田が、つい、と回りを見渡した。
  その眼差しは、もはや夢遊病者の様に淀んでは居なかった。

  狂おしい程の熱に満ちながら、目を合わせた者の心胆を寒からしめた。
  その瞳には“煮えたぎる暗黒”が宿っていた。

「誰も逃がさない。
  君達が誰であろうと構わない。
  老若男女も問いはしないし、人でなかろうと、生き物でなかろうと構わない。
  どいつも、こいつも、解体（バラ）してやる。

  ・・・くっくっく・・・。
  ははははは・・・はぁああっはははは！！
  そぉうだぁあ！！みぃんな！！みぃんなバラバラだ！！
  バぁラバラのコぉナゴナだぁ！！！
  あははは、ああっはははは、ふひゃあっはははははは！！！！」

  耳に残る不快で大きな笑い声を残し、金田の姿は消えた。

                                                 “解体者”金田京二・寸断

＞皆様
  皆様、どうも余計な手間を掛ける上、展開を遅らすようなアレに、お答えありがとう
ございます。
  金田の行動は、＜ある特殊受動防御＞（データはまた後日）で＜究極破壊砲＞を
無力化した後に、能動行動として＜空間斬り＞です。本来なら付帯した者でないと
“跳べ”ませんが、『とてつもなく高い達成値による効果』として、『“血塗れた牙”が
存在する空間ごと一つなぎに』跳びました。
  どこに跳んだか・・・まあ、言わずもがなでしょう。
  ＜空間斬り＞の特性を知っている（知り合いが同じ業を扱っている等）キャラなら、
どんな強大な魔物でも、使徒か悪魔でもない限り、あれだけの質量を遠くに運ぶ事は
不可能であり、どこか近距離の半開放型ドミニオンもしくはアレナに跳んだ可能性が
高い事に気付いても構いません。

＞未熟者様
  金田の救命の為に止めに入って頂き有り難うございます。しかも二度も。
  それなのにまた押し止めるような形になって、大変申し訳ないです。
  そんなわけで、未熟者様には特別に隠しで『直撃の瞬間に見えた事』の追加事項を
お伝えします。（他のPLの方々はなるべく見ない事）

  直撃の瞬間、金田の右手が差し上げられるや、その掌には１０数本のメスが
蓮華のように立ち並び、それが咆哮を押し止め、吸収したように見えました。
  すなわち、“咆哮の持つエネルギー”の内、空気を切り裂いて“爆音”を作り出した分と、
インパクトの瞬間にのみ発生した“光熱”を除いた全てのエネルギーが、その右手に
吸い込まれたようです。
  おそらく（ご都合的に生み出された丸大オリジナルの）業の一つと思われます。（爆）

＞滝沢綾乃様
＞ん、だとすると、何処で戦っていることになっているのでしょうか？

  押忍、新宿のやや郊外、裏道の一角で、とある袋小路です。
  三方をそれぞれ高さ１０ｍ前後のテナントビルに囲まれた、奥行き４０ｍ、
幅１０ｍぐらい。新宿の一角ではありますが、やや郊外でなおかつ深夜の為、人影も
ありません。
  しかし、流石にこれだけの音を立てているので、そろそろ（金城さん以外の）警察も
動き出す事でしょう。
  まあ、だからこそ金田が騒音源たる死狼の彼、“血塗れた牙”を連れて消えたわけですが。
  なお、袋小路の突き当たりに僅かな空間の歪みがあります。
（この突き当たりを門として、アレナ“静寂通り０番地”が存在しています。）


＞えと、”その場”というのは金田先生の爆殺現場！？の事でしょうか？
  イエス！
  その爆殺現場！？でございます。

＞前回使用の業について
  スンマセン！
  当初の予定だと今回で“血塗れた牙”さんに容赦無く炸裂して、それでもって
解説しようかと思っていたのですが、“血塗れた牙”さんがカッコ良く切り札を
繰り出してきたので、その応対の為次回に持ち越します！！

  しかも、繋げにくいクリードですいません！！
  多分、今夜（と言っても、これも徹夜で書いてるんだよなぁ・・・翌朝とすべきか？）
繋ぎやすく更なる展開を継ぎ足すべく努力しますんで、なにとぞよろしく！！
クリードＢＢＳ

次のページの目次
