少女遊戯C1
僕は姉を追って、隣の扉を開けようとしていた。敗北しても消滅しないということは、まだ完全に姉さんを倒しきっていないということ。つまり、姉は確実に、まだこの世界、この五重塔の中にいる。そしてその場所は、この隣の部屋以外にはない。
彼女を倒しきってしまわなければ、この五重塔の連戦苦境に、終わりはないのだ。
本来は召喚型の娘は消滅(というより現実世界に戻り、ここでの出来事を夢と認識しつつすぐに忘れる)するはず。だが、この憎ったらしい女敵は、消え去ることなく、すぐさま復活してしまった。そういう塔のルールガン無視もまた、姑息な姉らしい一面だった。
彼女はすぐに起き上がると、脱兎のごとく、隣の部屋に駆け込んでしまったのであった。僕は彼女を追い、すぐさま隣の部屋に向かった次第である。
隣の部屋には何もない。姉はさらにその先まで逃げたようである。
一歩一歩、隣の部屋に進むのが、ひどく遠く感じる。
さっきの大人姉との闘いで、僕はギリギリ辛勝できたけれども、姉さんの肉体の魅力が、ペニスの奥深くまで刻み込まれ、その肢体のなめらかな肌触りも、この全身にジンジン響きわたったままになってしまっている。
正直、限界でもあった。精力は残り少なく、どう考えても連戦に耐えきれる身体状況にはない。
射精するかしないかの瀬戸際のところで、股間はくすぐったく、もう少しでも刺激されたら、精を吐き出してしまいかねないほど、追い詰められてしまっていた。
何度も射精しそうになっては抑え込み、こらえきって、それでも執拗に、射精直前の多幸感に追いやられたままで、歩いているのと同じだった。
気が重すぎて、さらに勃起したままのフルチンが、イキそうなせつなさを訴えている中を歩いているので、そのすぐ隣の部屋に進んだところで、連戦であっという間に絞られてしまうことが、ほとんど確実な情勢だった。
そんな中を歩かなければならないのだから、どうしても足は遅くなってしまい、重たくて仕方がない。
「うぅっ……」
「……来たね・・・」
「どうかなー? コレがラストステージだよっ!」
「今度はさすがのアンタも、私たちで射精せざるを得ないでしょ。はーっはっはー!!!」
僕のことを指さして高笑いする姉たち。
姉たち。
……そう。
姉”たち”の姿が、そこにはあった!
姉が……3人いるッ!!
赤みがかった綺麗な髪、三白眼、かわいらしいメガネ。その基本的なスタイルは変わらず、3人とも裸だった。しかしこの3人では、決定的に違うところがある。それは……彼女たちの年齢だった。
一目で分かった。3人の姉は、さっきの姉とはまったく違う。3人とも完全に、若返っている! いや、さっきの姉も、現実の姉さんよりもずいぶん若い時代の肉体だったが、今度はそれよりも、さらに低年齢化しているのだった。
ひとりは、僕よりもはるかにちっさい姉さん。12歳の頃の姉にほかならなかった。3人とも一目で年齢が分かるのは、その姿の彼女たちこそ、僕の記憶に強く残っている時期の姉の姿だったからだ。
この小学姉は、まさに僕がオナニーを日常化した頃に、しきりに僕に”おねえちゃん生足”を見せつけ、ラッキースケベを装って、ごくまれにその太ももに触れる機会を提供した時期の、淫靡にして狡猾な姉さんそのものだった。
二人目は、中学姉である。もうすぐ卒業を控える頃合いだったと思う。もう精通も済ませ、しっかり姉の身体を詳細に思い出しながら抜くことができていた時期。その対象となった姉さんだ。
そして三人目は、高校姉。さっき闘った姉さんよりも数歳若い、溌剌とした身体だった。彼女こそ、かつて実家で、パンティとキャミソールという、だらしのない格好で家の中をうろつき回っていた張本人である。
この時点で、さっきの姉3人分と闘い、なおかつ想い出補正がかかっているので、僕の方も狂喜乱舞しやすくなり、思った以上に簡単に絶頂まで追い詰められてしまう可能性がある。想い出補正の分、かなり厄介な戦いも避けられない。
「ふっふふふ……それだけじゃあ、ないよ?」
「アンタは私たちの性癖も知っている。だから、それを駆使して私たち3人を倒せば活路が見える、なぁんて計算もするでしょ。」
「弟の考えそうなことくらい、お姉ちゃんよく分かるんだからねっ!」
「くうっ!」
すすすっ……
「!!!!」
姉たちの後ろから、ゾロゾロと女の子たちが出てくる! しまった……なんてことを……思いつきやがる……
「自己紹介は、要らないよねっ?」
まずい……僕が一番思いつかれたくないことを、姉たちは思いつき、彼女たちを召喚してしまったのだ。思わずたじろぐ。形成は圧倒的に、不利になってしまった。
それぞれの姉たちの背後から2人ずつ、別の娘たちが現れた。僕はその全員を……知っているッ! 想い出補正に、さらに拍車をかける相手たちだった。
姉が3人、そして、その”友達”が2人ずつ。合計9人の少女たちが、部屋の中に勢揃いしてしまう。彼女たちが現れたことで、このラストステージの部屋は、一気に手狭になった。
姉の友達たちは、僕もよく知っている女の子たちだった。彼女たちの多くは、家によく遊びに来る間柄であり、話をしたり、かわいがられたりすることもあった。
性的な行為はもちろんしていなかったけれども、彼女たちを、ひそかに性的な目で見つめ、姉とともにオカズにしていた相手だ。
小学姉の友達は、”ひな子”と”れな”だ。いずれも姉と同い年。いまの僕からすればただのメスガキだが、子供時代の僕からすれば、憧れのお姉ちゃんたちの姿そのままだった。
ひな子は小学生らしく、元気いっぱいの女の子だ。オレンジのショートカットで、片側の髪を縛って、ギリギリ女子であることを髪型で分からせようとしている。
そんなひな子とはまったく対照的に、さらさらの髪を伸ばした大人しい娘が、れなだ。彼女は姉ともひな子ともまったく性格が違うのに、なぜか姉たちと息が合い、一緒に行動することが多かった。
中学姉の両隣に目を移す。そこには、”みや子”と”美穂”に間違いない姿があった。よりによってこの2人を召喚してしまうとは、姉さんも本当に、意地が悪いというより、完全に僕をイかせにかかるために、手段を選んでいない感じだ。
みや子は、姉のクラスメイトだ。片目を少しだけ隠す程度のボブカットで、少し凜々しい印象を持つ女子中学生だった。
美穂は、当時としては不良に近い存在だったが、なぜか姉と気が合い、よく付き合いがあったらしい。ひょっとしたら、美穂つながりで、姉さんは男たちを籠絡する機会を与えられていたのかも知れなかった。
高校姉の横には、”幸子”(こうこ)と”彩咲”(さき)の姿。若く懐かしいかわいさと色気が共存する、なまの女子高生そのままの肉体だ。
すでにこの3人は、背も伸び、大人の女性とほとんど変わらない女体を完成させている。ただ、やはり10代後半の幼い肉付きの太さも残されており、首から下がレディなのに顔だけ子供、という側面を存分に残していた。
そしてそれが、多くの男たちを魅了して止まない、ティーンの魅了能力にほかならなかった。
幸子も、みや子に負けず劣らずのボディの持ち主である。ただし、当時の幸子はすでに、自分の女性性を受け入れており、乳房の大きさを気にする様子もなく、ごくごく普通に振る舞う女性だったし、その性格も、何ら異常性は認められなかった。
彩咲も、姉が高校生だった頃に交際があった娘だ。水泳が好きで、僕は姉に連れられ、近所のプールに行った。その時に彩咲に出会い、何度か彼女の水着姿を見ることができたのだった。
いまから思えば、姉は彩咲を僕に見せつけるために、半ば強制的に、僕をプールに連れて行ったのかも知れない。
姉たち、そして姉の友人たちの、それぞれに魅力的かつ蠱惑的な姿。その悩ましい欲情誘う身体の群は、子供の小さな身長からおとなと変わらない成熟した姿まで、さまざまだ。
年齢と個人差で、こんなにも身体の形状が違うのかと、まざまざと見せつけられる。小学生と高校生が並んで立っているだけで、成熟の度合いがあまりに違うため、同時に両方の嗜好を愉しめるメンバー構成になっている。
9人のそれぞれ違う体つきを一度に眺めることができつつ、その全員に共通していることがある。それは、その太もも生足が、もはや全員、完全に、おんなであったという点だ。
異性としての魅力を幼いうちから身につけることができる部位こそが、その露出された脚なのだ。僕は彼女たちの脚を見ながら成長していった。姉の生足を中心に、女性の脚というものに、これほどまでに強い興奮を覚え、性的な魅力を感じてしまう。
そんな歪んだ成長の仕方をしたのも、姉の陰謀だったに違いない。
そうして、彼女たちのひとりひとりに目を向けながら、それぞれの時代に、僕が自分でペニスを慰めていたときの想い出が、強く蘇ってしまう。その想い出補正によって、昔からのオナニーのフラッシュバックが、次々と頭から離れなくなる。
この娘にはこれでイッたなとか、彼女にはこういう妄想で抜いた……など、絶頂時の快感の記憶までもが、強く思い起こされる。そんな相手たちが、それぞれの時代のままの姿で、一度に僕の前に会してしまっているのだ。
あのころの絶頂ひとつひとつが、つぶさに思い出されてしまうほどに、僕は少女たちの姿にドギマギさせられていた。
まさに、この直後に彼女たちの誰に射精してしまってもおかしくないほど、その気になればすぐにでも、彼女たちのうちの誰かで、実際に精を吐き出すことができるだろう。
理性と経験で抑え込まないかぎり、暴走は避けられない。なにせ、あれほど日々オカズにしていた娘たちが、当時のままの姿で、げんに目の前にいて、しかもその全員が強化された状態で、僕を気持ちよくして射精させようとウズウズしているんだ。
想像で抜いていたのとは違って、なまの彼女たち自身の肉体で、ペニスがじかに快感でいじめられることになる。その”実現”への悦びは一入に大きい。姉さんもそれを付け狙って、彼女たちを召喚したはずだ。
彼女たち全員を性感攻撃でイかせ倒し、先に進まなければならないとは……。気持ちよく精を吐き出してしまうのは天国かも知れないが、そこで、僕の現実における生は終わりを告げることになる。
そのあとは、この淫靡な悪魔の独自世界の中に魂ごと捕らえられ、延々と射精だけをし続け、セックスだけを味わい続ける快感地獄が、際限なく永久に、そしてまともな思考を終わらせるほどに、強すぎる気持ちよさとして続けられてしまう。
すりっ……すりすりっ……
「んっ……!!」
「へへっ……これが、私のホントの太ももの感触だよー?」
「ほら、こっちも感じてよ。キミがずっとあこがれてた素足の肌、どうかな~?」
「今度はおねえちゃんがスリスリしてあげるっ!!」
「お姉ちゃんの次は小学脚だよー!!」
あふううっ!!!
少女たちが、次から次へと交代で、僕の両脚に、自分の太ももをこすりつけ、強くスリスリとなまの肌触りを味わわせ始めた。同時に彼女たちは私服や制服、ブルマを脱ぎ捨て、ツルツルのオンナ表面と乳房を露出させて、すぐさま僕を抜きにかかろうとしている。
ひな子の細っこくてやわらか、それでいて肌触りが滑らかすぎる小学内ももが右足に絡みついたかと思うと、同時に左足には幸子の太ももがやわらかに挟み込みで絡みついてくる。小学生と高校生の、太さや大きさが違いながらもシコシコ心地よい感触は変わらない。
女の脚は、こんなに小さいうちから、これほどまでに心地よい肌の感触を具えていることが、改めて思い知らされる。感触そのものは、これまでの戦闘で嫌というほど味わっているけれども、ここまでのレベルに達しても、やはり女の脚の感触は気持ちがいい。
撫でさすったり、脚同士でこすり合わせたりすれば、どうしても僕の方が、余計に快感刺激に強く晒されてしまうのだった。
交代は矢継ぎ早に続けられる。ひな子がどいた僕の右足には中学姉の生足が襲いかかり、僕の内股めがけて、強く素早く、そして深く女の子の太ももがねじ込まれる!
ああっ……中学生の脚は、やはり存分に成長していて形もよく、吸いつくみずみずしさに満ちあふれてハリもある。左足には幸子に代わり、美穂が生足を押しつけこすりあげてきている。
そしてすぐさま、れなの清楚な太ももが右足に加わると、左足には高校姉のおとな素足がスベスベとこすれていく!
小学、中学、高校と、成熟度合いの違う太ももが、僕の両脚を数人がかりで覆い尽くしていき、彼女たちの内股に挟み込まれて、両脚はまんべんなく、女子たちの太ももの肉に包み込まれてしまっていた。
そこへ、さまざまな形状や大きさの乳房のやわらかさがクニクニと、僕の上半身に潰れる。
小学生たちのちいさな胸板や膨らみ始めた乳房が、それでも背が低いので僕の腹部あたりにこすれる。するとすぐに、背が伸びた中学姉や、幸子の大きなおっぱいが僕の胸板で潰れ、悩ましくこすれていく。
そのあこがれていたパーツが、本当に僕の上半身や両脚に、むにむにスベスベしていく感触がえもいわれず、僕は妄想の思わぬ形での実現に、強く腰を引き、下腹部をくねらせてしまった。
しかも、子供から女子高生までの、若すぎる年代の娘たちが、それぞれの肢体の成長度合いを存分に、同時に刻みつけてくるので、かつての自分のあこがれていた対象がいっぺんに成就し、その感触を味わえてしまっていることに、ことさらに興奮を禁じ得ない。
ちいさな生足から大きな生足まで同時に受けているために、これまでのオナニーの快感がいっぺんに蘇ってしまっている。弱体化が余計に進むという姉の計算は正しかった。
憧れていた娘たち、当時から見ればお姉ちゃんたちが、あの頃の姿のまま、すりすりっと生足や上半身肌をこすりつけ、次々交代で、成熟度の違う女体の感触を刻みつけてきたため、僕の思考はいっぺんに吹き飛んでしまう。
それほどに彼女たちの肉体は、全員が強化されているだけでなく、1人1人全員が、相当に想い出深い相手たちだけに、その感触の感激も、ひときわ強かったんだ。
なんとか……たのみにできるのは、これまでの闘いで培ってきた、鉄壁の防御力と、瞬時にして女体をイかせるだけの高等テクニックの数々、そして残りわずかな精力だけになる。
攻撃力と防御力は失われておらず、さっきと同様に、射精直前まで追いやられても、力づくでこらえきって抑え込み、脈打たないように踏ん張り続けるほかはない。
しかし一方で、僕の熟練しすぎたレベル、テクニック、耐久力も、まだまだ健在であることを、彼女たちは重々承知している。
僕の方が限界に近い状態であるからといって、気を抜いて余裕ぶっこいていると、あっさり女体の方が返り討ちにあってしまうことも分かっていた。彼女たちはそれでさっき、警戒しながらも、素早さに身を任せて、生足を交代でこすりつけてきたのだった。
げんに、彼女たちに抱きつかれ、太ももの感触を刻みつけられるほど、僕は油断しきっていた。それだけ、こっちが身を守ることばかりに注意を向けて、バランスよく敵女たちと対峙できる肉体になっていないことを、彼女たちは見抜いていたんだ。
もし精力に、もっとずっと余裕があったのなら、この淫らなる闘いのさなかであっても、想い出深い娘たちを全員、次々倒すことができただろう。9人がかりで襲いかかってきても、反撃し、返り討ちにはできたかも知れない。
もっとも、そんなことは敵少女たちも百も承知だった。だから、僕の油断を誘って素足をこすりつけ、あの当時憧れていた肌感触を、じかに押しつけこすりつけることはしてきたものの、一斉に組み伏せてくるような愚かな真似まではしなかった。
そうやって一気呵成に精液を奪い取れるほど、僕は甘い相手ではないし、精力が完全に尽きかけた状態とも限らなかった。
たしかに、大人姉との闘いで、ずいぶん精力は削り取られてしまって、余裕のまるでない状況に追いやられているけれども、ひょっとすると一発形勢逆転のチャンスが、かろうじてではあるが、僕の方にも残されているのだった。
僕も相手側も、それがよく分かっているため、じりじりと警戒しながらの、接近戦になりそうだ。
僕の方には、ギリギリやっと、選択の幅が残されていた。それで勝てる確率は非常に低く、さらに連戦して9人全員を倒せる可能性は無に等しいほど、こちらは追い詰められている。
それでも、皆無に等しいチャンスではあるが、なんとか活路を見いだせるかも知れない希望もあるのだった。突破口が見いだされさえすれば、想い出深く強化された美少女たちであっても、普通の女の娘たちでしかない。
このくらいの技能の相手9人だったら、いままでだって闘い、勝ち抜いてきたではないか。幾度となくピンチを乗り切ってきたのだから、今度も期待ができるのだった。それに賭けてみるしかない。
だとすると、作戦の採り方にも、一定の決まりが出てくる。
9人全員をいっぺんに相手にするのは、双方にとって得策ではなかった。僕が快感に耐えきれず、どの娘の身体で精を吐き出しても不思議ではない情勢だった。
かてて加えて、それぞれの相手は、昔の自分がオナニー題材に、連日し続けてきた、その当時のままの身体を誇っており、その誰の肉体に対しても、深すぎる思い入れがある。
そこをくすぐられ続ければ、誰の身体を抱いたところで、その性感攻撃と個性あるお姉ちゃんの魅力に負けて、ビュクビュクとイッてしまう可能性が高かった。
総力戦でのリスクは、敵女サイドとて同じことだった。想い出補正をかけて僕を弱体化させようとしても、もしそれを打ち破って、レベル相応の攻防を発揮してくれば、おとなになった弟の膨大な経験値によって、一斉に全員がイかせられてしまう可能性があった。
一度鉄壁の布陣が崩れてしまえば、そのまま短時間で総崩れになる。集団戦の欠陥もそこにある。
人数に任せて僕を射精に持ち込もうとしても、大勢を一度に倒されてしまうことで、残された娘たちも、その勢いと高レベルのテクニックで、あっさりトドメを刺されてしまうことになる。
僕はそうやって、集団戦を勝ち抜いてきたんだ。僕のことを研究しつくした姉さんたちにとって、僕のそういう逆転行動など、とっくに計算済みのことなのであった。
お互いにリスクの高すぎる戦法は採用できない。それは言葉を交わすまでもなく、自明なことですらもあった。
戦法は、ほとんどひとつに限られてくる。
僕も相手側も、巧みにそれを察知し、そのあとどうしようかと、思考実験の探りを、じりじり入れ始めていた。
9人いっぺん総力戦はお互いに避ける、とするなら、3人ずつのグループに分けて、小学組、中学組、高校組の組み合わせで、じっくり戦闘した方がよいに決まっている。
僕にとって問題なのは、どのグループから手をつけていったらいいか、ということに絞られてくる。
敵女サイドも、僕がそうしてくることは織り込み済み。そうすると、ただの正攻法では、僕がどの作戦を採ってこようとも、逆転して自分たちが負けてしまうリスクを抑えきれなかった。
「ねっ……こしょこしょこしょ・・・だよねーっ……」
「じゃあ……ドッペルはナシで……コショコショコショ・・・・」
ごにょごにょと姉たち友達たちが、小声で話しあっている。僕から急激に、距離を縮められないよう警戒しながら、なんらかの作戦を練ろうと、画策しているようだった。
ドッペル、という単語が、かろうじて聞き取れた。ドッペルゲンガー、のことか? もしそうなら……。
もし……違う世界線だったなら。
僕の精力がさらにたっぷり残されていて、無理にでも別の戦法を採用して応戦してくるなら、敵女たちは僕のドッペルゲンガーを出現させる作戦を、きっと採っていただろう。
僕がどのグループとセックスバトルをしたとしても、他の残された女子たちは、何もせずにじっと見ているだけ、というわけにいかない。そんな不利で無謀な作戦にはしないだろう。
採用するなら、ドッペルゲンガー攻撃はアリかも知れない。
そもそも、大人姉が敗北した時点で、姉さんはこの異世界から去らなければならなかった。
そのルールを無視して、こともあろうに小学姉、中学姉、高校姉に分裂し、それぞれ高い実力をつけて連戦してくるという、かなり無理のあるズルを仕掛けてきている。加えて姉友まで召喚している狡猾さだ。
そこまでするのなら、ドッペル効果を持ちだして、さらに卑劣な戦法を選ぶことは、容易に予測がつく。姉さんのやりそうなことだ。
つまりは、実際に闘っているグループ以外で、僕のコピー体を出現させ、その無抵抗な全身を責め尽くすことで、僕本体に同じ性感を押しつけようというわけだ。
そうすることで、僕本体は同時に3グループ3人ずつから、異なる快楽攻撃を、いっぺんに一方的に受け続けることになる。
しかしながら、その戦法を彼女たちは、どうやら却下したようだった。はっきりナシで、と言っていたからね。
たしかに、僕に十分精力が残されているなら、そういう破れかぶれのズルい攻撃を仕掛けてきても、おかしくはなかった。そのくらいはやりかねない。
だが、ドッペル作戦には相当な無理がある。欠陥も大きいに違いない。異界の魔の力を援用し悪用して、僕のドッペルを作り出すことは、姉が3分裂した時点で相当無理がかかっている状態に加えて、さらに無理を重ねることになる。
バランスが崩れた分だけ、その反動も大きいだろう。
おそらくは、少女たちの精力値が大幅に犠牲になるか、防御力が大きくダウンするなど、彼女たち自身にも、なんらかの犠牲が伴うはずである。仮にそうでなかったとしても、無理がありすぎる戦法には隙がある。
その隙を突いてしまいさえすれば、初めのグループ3人を倒した暁には、のこり6人をあっさり返り討ちにできることだろう。
ドッペルゲンガーは、初めのグループを倒した時点で弾け飛び、それ以上に打つ手をなくした姉さんたちは、総崩れで僕にイかされ、完膚なきまでに絶頂させられることとなる。リスクが高すぎた。
彼女たちは、僕の残り精力があまり多くないことに鑑み、そういう諸刃の剣になるような手段を選ばなかったようだ。それはそれでまぁ良しとしよう。
ただ……。彼女たちが別途、なにかを企てていることは、すぐさま理解できた。僕は最大限の警戒をする。そしてそれが結局のところ、少女たちの実力以上の、ズルをしでかそうと企んでいることは、目に見えて明らかなのだった。
何らかの効果を付け加えようとしているのが、手に取るように分かる。それはさらに僕を気持ちよくして、精液を吐き出させるための仕掛けであろうこともたしかだ。
問題は、それが攻撃に全振りするタイプなのか、僕の防御を奪うタイプなのかが、依然として掴めないところにある。いずれにしても、僕をさらに不利な状態に追いやろうということは確実なので、それを乗り越えるだけの知恵と技能が、僕の方にも求められる。
きゅうに、強い不安がこみ上げてきた。こちらの作戦も、敵の作戦も、ある程度見えてきているからこそ、こちらの戦力自体に不備が残っていることに、どうしても気がかりな点が残ってしまうのだった。
はたして、この3グループ9人全員を倒すまでに、彼女たちからの性感刺激を耐え抜き、射精せずに、彼女たちの快感と魅力に負けずに、済ませきれるものなのだろうか。どうにもそこまでの自信が持てるほど、精力は残っていない。
長期戦になるのなら……なおさら、快楽が押し寄せてきて、その肢体や生足の群に籠絡され続けるようなことになれば、結局誰かしらの脚やオンナで、ドクドクと白濁液を噴き出してしまう危険性が大きすぎる。
さらに敵女たちもそれが分かりきった上で、作戦を練っているのが厄介すぎた。
いったいどう闘えば、この悪逆非道な姉たちのグループを、昇天させ切れるというのだろうか。
手詰まり感が、経験豊富の高レベルな自分自身でさえも、フツフツと沸き起こってくる。その焦りも、姉さんたちは手に取るように察知してしまっている。
彼女たちはクスクス笑いながら、作戦どおり、小学組、中学組、高校組と、年代別グループに分かれて僕を誘い込んでいた。
3グループのどれに焦点を当てるか、ギリギリの選択をしなければいけない。
小学組は、おそらくは他の年代娘たちよりも、性的攻撃力は低いだろう。体が幼く、乳房も発達しきれていないメスガキどもは、比較的簡単に分からせられる気がする。
その素足の、フニフニすべすべな弾力ははっきりしているけれども、それ以外は、おそらく膣圧が小さく狭くて気持ちいいというだけで、それ以上に特別なところは、なんら具えていないように思える。
強化されていようと、僕はそれ以上の名器を、何百人と数えきれずに我慢し、イかせ倒してきたんだ。
ただ、彼女たちの最大の武器は、そのロリっとしたしなやかで小さな裸体と、僕の心の奥底に眠っている想い出補正を、最大限に持っているということである。
当時の幼すぎる僕は、性の知識もほとんどなく、ペニスを揉むと気持ちいいとか、登り棒に足を挟んで股間を押しつけるとくすぐったいとか、その程度でしかなかった。
性欲の始まりとともに異性というものを意識し始めるが、世界への視野があまりにも狭く、その意識した異性の最たるものが小学姉、そしてその友人たちやクラスメイトたちでしかないのだった。
もちろん、テレビのアイドルグループなど、女の人の身体をまったく見知っていなかったわけではないものの、ごく身近で、具体的に素足の魅力を、目の前までに見せつけてきた姉さんたちの、もっちりした肌触りを実感させてくれたのは、まさに目の前にいる小学姉、ひな子、れななのだ。
彼女たちの素足も、ラッキースケベによるパンツも、はっきりと脳裏に刻みつけられている。そして、皮先端を揉むような未熟すぎるオナニーによって、想像の題材にした機会が最も多いのが、やはりこの3人なのだった。
それだけ、当時の僕にとって、彼女たちが占めるウェイトは、ほとんど100%に近い。その当時の姿のままで、僕に性感刺激のバトルを仕掛けてきている。
想い出補正が一番かかりやすい状態であり、その追想がありありとこみ上げた状態で、全身をこすり合えば、間違いなく小学組の勝ちとなるだろう。
中学組は、それに比べて想い出補正は、わりと少なくて済む。視野がある程度拡がり、他の異性へも目を向けやすくなっていたからね。
そうはいっても、ただ単に対象として、異性の人数が増えただけのことであり、思春期真っ盛りの時期でもある。毎日オナニーし、精通したかしていないか、ギリギリの少年時代。
あられもない姿で家の中を歩く、姉さんの中学素足に、すっかりやみつきになっていた頃でもあった。相変わらずオナニーオカズの中心が、姉の脚だったのは変わらない。
また、14,5歳の若すぎる年代の、乳房がはり出していながら、乳頭がまだ小さい女体を抱いた経験もあるが、その戦闘は激烈であり、僕は幾度となく、この迷宮で、禁断の肉体と肌を重ね、何度もイかされる寸前まで追い詰められた。中学生はよく締まる。
とりわけその生足の、ゾッとする滑らかな感触は、おとなのレディに引けを取らず、シコシコみずみずしくて、細くあどけないながらも、肌感触はどこまでもきめ細かすぎるのだった。
経験上、敵に回したくない世代でもある。子供の魅力と大人の魅力の両方を兼ねそなえる童顔は、年代別で見れば、苦戦率が高かったのも否めない。
そうして、その肢体を乗り越えてきて、今の自分がある。中学姉、みや子、美穂の3人を先に倒すことができさえすれば、のこりの6人はあっという間に片付くだろう。
初戦は試練となるが、乗り越えられさえすば、戦局は大幅に改善できる。それを期待して、中学グループを先に抱くのも、戦法としてはありうることだった。
高校グループは、想い出補正がかなり和らいでいる分、相当厄介さも残している。当時の僕はさらに成長しつつも、人生で一番性欲が強い状態であり、毎日どばどば射精しては、もんもんと女体を思い浮かべて、煩悩のカタマリになっていた。
そこへ、高校姉と友達の身近な素足が見せつけられ、やすやすとオナズリ相手になってしまっていた。
ほかの知見も増えたけれども、姉さんの成熟した脚の魅力は健在どころか、女子高生の素足という、非常に厄介で魅力的なパーツに、どうしても心奪われる日々なのであった。
高校ハイティーン。まさにカラダが一番熟しつつ、若くきれいな肢体そのものだった。乳房は大人になり、その股間も、すべての年代の男を虜にしてやまない肉体を誇っている。
AVなどから色々な世界や性技を見て、知識はあったけれども、オナニー対象の比率は低くなっているけれども、それでも……姉さん、彩咲、幸子は、僕の中で、特別な位置づけなのだった。
だから、残り少ない精力で、気を抜けばすぐさま、一気に彼女たちの身体のどのパーツでも、精を抜き取られてしまうだろう。気軽に手を出せば、ややもすると誰かに挿入した瞬間に、思わぬ暴発で精を奪い取られてしまうリスクさえあった。
たいていの男子高校生がそうであるように、オンナの感触を初めて味わう刺激には勝てず、挿入途中で脈打ってしまう情けない幕引きだって、若い膣圧なら十分ありうる話だ。
どのグループを相手にしても、それぞれに敗北要素がたっぷり残ってしまっている。むしろ勝てる確率の方が、はるかに低いことが分かりきっている。
それだのに、彼女たちはさらに、僕が想定できないようなズルを、追加で仕掛けようと画策しているんだ。敗色濃厚、奇跡の逆転でも起こらないかぎり、形勢はあまりにも不利にすぎた。
こうなったら、やぶれかぶれに近い感覚で、あえて年代別グループにせず、敵女子のコアである姉さんたち”だけ”を相手にする、という考え方もできる。つまり、小学姉、中学姉、高校姉の3人を、ひとグループにして、その3人を先に片付けるんだ。
少女遊戯の中心は、あくまでこの姉さんグループにほかならない。姉たちを先に倒してしまえば、文字どおり総崩れ、他の女子たちも、ただの娘たちでしかなくなる。
似たような女は数多く瞬殺してきた身なら、みや子も美穂も幸子もれなも、敵に入らないくらいだ。瞬殺できてもおかしくないレベルに、僕はすでに達している。
最大の軛になるのは、あくまで実の姉なのだから、その壁を乗り越えてしまえば、あとは楽勝できる。
問題は、身体の相性がよすぎる各世代の姉たちを、いっぺんに相手にして、そのすべての素足に魅了されている状態で、その全員を一度に相手にするのは、無謀にすぎるところだろう。
その一点を突破できれば、なんとかかんとか、チャンスをものにできるのかも知れない。
どのグループであっても、かなりの覚悟が必要だ。どうやったら、この組み合わせとギリギリすぎる精力値で、少女遊戯を乗り切れるというのだろうか。
快感衝動が強く渦巻く中で、僕は危険で甘美な選択を、強制的に迫られる格好となってしまった。
-選択肢-
少女遊戯2 小学組から倒す
少女遊戯3 中学組から倒す
少女遊戯4 高校組から倒す
少女遊戯5 姉3人組から倒す