Sicko
2008.08.19 Tuesday | 映画作品 > ドキュメンタリー
(2007年)
毎度鋭い視点で容赦なく問題に切り込む、マイケル・ムーアのドキュメンタリー作品。
アメリカの保険制度や医療システムに焦点を当てた今作は、私も現在(それとたぶん今後も)アメリカ在住なだけに、他人事でなくマジメに考えさせられた……つか、こええええええ!!!!(((( ;゚Д゚))
切断事故で落とした指を繋ぐのに一本数千ドル超え。払えないなら指は諦めろ。保険会社は申告漏れや小さなミスやこじつけスレスレの理由をつけて、利用者の申請を突っぱねるのに必死。人命を救うはずの病院でさえも、医療費が払えなければ病人や老人も平気で道端へ、文字通りゴミ同然に放り出す。
一方で、本当に国民のことを考えたシステムがスムーズに機能している他国(カナダ、キューバなど)の様子も見せるので、それに比べていかにこの『先進国』のシステムがひどいものかが嫌でもわかる。
自国で月に何百ドルという高い金を払って入手していた薬が、よその国では約5セントという信じられないような値段で買える。そんな事実を知ったら、「自分の国のシステムはどっかおかしい」と危機感や疑問を抱いて当然。日本も状況はアメリカとかなり近いのではないだろうか……
他人の命を足蹴にしても金儲けをしたいと思う人間や組織が存在する以上、一度根付いてしまったシステムを根本から変えていくのは、悲しいことにとても難しい。
観終わった後、もう将来はアメリカでも日本でもなくどこか他所の(医療と老後の心配のない)国へ移住したほうがいいような気がすると、本気で思った(´;ω;`)
マイ評価:★★★★☆
author : 四葉 | - | -