Shutter Island
2010.02.27 Saturday | 映画作品 > スリラー/ミステリー
(2010年)
精神病犯罪者専用の収容施設を有す、世間から隔離された不気味な孤島・シャッターアイランド。
厳重な監視体制下にある施設で、一人の女性患者が煙のように忽然と失踪する謎めいた事件が起きる。事件捜査のために島を訪れた連邦保安官のテディには、施設にいるはずの妻を殺した放火犯への復讐という、もうひとつの目的があった。
捜査を進めるうち、施設や島全体に漂う怪しい気配に気づき始めるテディ。だがそのときには既に、彼自身が大きな謎の中へ取り込まれていた。
ひとつの謎から次々にいくつもの謎が生まれ、それらを追いかけているうちにいつしか引き返せなくなり……主人公と一緒に、奇妙にねじくれた迷路の奥深くへどんどん迷い込んでいくかのようなストーリー。
不可解な事件を追いながら妻を殺した仇を探す、捜査官テディの視点で謎解きを目的にして話を追っていると、最後のほうですべてをひっくり返される展開と種明かしが待ち受けていて驚かされる(そしていろいろな謎の辻褄が合う)。
クライマックスで告げられるその“真実”がまた、救いがなく哀しく痛々しい。
「怪物として生きるのと善人として死ぬのと、どっちがいいんだろうな」
テディのこの呟き、それに続くエンディングで最後の最後にもうひとひねり加えつつ、切なく幕を閉じる物語。
緊迫感たっぷりに主人公テディを演じるディカプリオはもちろん、後に重要な役割を担うテディの相棒役マーク・ラファロ、怪しい雰囲気ぷんぷんの医師にベン・キングズレー、すっかりキモ系キャラが定着しちゃった感のあるジャッキー・アール・ヘイリーなど、脇を固めるメンツもすごい。スコセッシ監督の、エンターテイメントでありながらアーティスティックでもある映像表現も素晴らしかった。
あと、収容所の雰囲気が所々ものすごくサイレント・ヒルっぽいのもツボだった。
隅の暗がりから例のナースがメス振りかざしてヨタヨタ迫ってきたり、ホームカミングのニードラーが鎌振り上げてシャカシャカ出てきたりしてもまったく違和感ないレベルw
むしろ、それは絶対ないと知りつつもつい待ち構えたwww
マイ評価:★★★★☆
author : 四葉 | - | -