こんなん観ました

忘れっぽい自分のための、備忘録的な観賞記録。
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The Cider House Rules

2007.04.13 Friday | 映画作品 > ドラマ

ciderhouse
(1999年)
メイン州片田舎の孤児院で生まれ育ったホーマーは、物静かで優しくおっとりとした青年。
手のかかる幼い孤児仲間達の面倒をみる一方、院長のラーチ医師の側で手伝いをするうちに産婦人科医としての知識と技術を自然と身につけていた。が、「孤児を増やさないために」堕胎も請け負う院長とは意見が合わず、分娩は手がけても堕胎だけには頑として手を貸さなかった。
そんなある日、堕胎手術を受けに来た若いカップルと出会ったホーマーは、年の頃も近い彼らに刺激を受け、孤児院の外の世界へ飛び出してみる決意をする。
DVDで観賞。

これもまた自分的『見逃していた良作』。
この世は白黒できっぱり判断できることばかりではない、というかむしろその中間のグレーの部分こそが大半を占めているのだということを、改めて考えさせられる映画だった。

自分のしていることは間違いではないと信じながらも、まるでそれから逃避するかのように麻薬に溺れるラーチ医師。
遠く離れた恋人を大切に思いながらも、身近のホーマーにも惹かれていくキャンデイ。
そして「堕胎はしない」「医者にはならない」と決めていたはずのホーマーが最終的に下した決断。
皆がそれぞれにグレーゾーンで悩み苦しみもがき足掻いたりしながら、自分の判断を頼りに、誰に決められたのでもない『自分のルール』で道を選び取っていく。

純粋で世間知らずのホーマーが外の世界のいろんなものや人々に触れて成長していく、その過程をトビー・マグワイアがとても上手く表現していて(あとキャラにすごく合っていて)素晴らしかった。
途中たくさんの切なさや苦々しさや悲しさがあるものの、ラストにはしみじみと「いい話だった」と思える作品。



マイ評価:★★★★☆
author : 四葉 | - | -