こんなん観ました

忘れっぽい自分のための、備忘録的な観賞記録。
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The Hurt Locker

2010.01.24 Sunday | 映画作品 > ドラマ

The Hurt Locker(2008年)
舞台は2007年のイラク・バグダッド郊外、米軍の危険物処理班にスポットを当てた話。
『28 Weeks Later』のドイル役でも印象深かったジェレミー・レナー。兵士役がもともと似合うというのもあるのかもしれないけど、ここでもアメリカ兵士をものすごくリアルに演じている。
殉職した前任者のかわりに新しく配属されたジェイムズは、凄腕で度胸もあるが同時にかなり独断的でもあり、就任当初からチームメイトに不信と不安を抱かせる。
実戦への戸惑いを隠せないエルドリッジ、冷静に任務をこなしつつも傷つき疲れ果てた本音をぽろりとこぼすサンボーン。「こんな戦いからは一日も早く抜け出したい」という思いの伺える、いわばごく普通の彼らと反対に、ジェイムズは戦場にこそ生きる意味を見出すタイプ。ときに無茶ともいえる判断や身勝手さで、危険の中に自ら飛び込んでいく彼は刹那的というのか、死への恐怖が麻痺した一種のアドレナリン・ジャンキーのようでもある。現に、戦地を離れ自国での生活に戻ったときの彼は、平和な日常に安堵しつかの間の休息を楽しむどころか、どうしていいのかわからないという顔でぼんやりとしていた。爆弾を相手に格闘しているとき、いつ命を失うかという危険と緊張に対峙しているその瞬間こそ「生きている」と感じるとは、皮肉というか何というか……
しかしそうでもないと、こんな極限にストレスな任務なんて正気を保ったまま長期やっていけないのかもしれない。
絶え間のないテロ攻撃、少年や一般市民までもを使った人間爆弾。
常に緊張と命の危険に晒され、じりじりと追い詰められるように神経をすり減らしていく兵士たち。そのすべてが現実にも起きていることなのだという事実が、映画という媒体を通してもなお、観ているこちらの胸にもずっしりとのしかかってくる。
ジェイムズが探り当てた導線を慎重に引き上げた瞬間、まさに「芋づる式」という言葉ぴったりに、いくつも繋がった爆弾が地面から一斉にずるずる引っ張り出されてくる。
ここのシーンは観てて本当にぞわっとした、私ならその場でおしっこちびりながら
「無理!ぜってぇ無理!(((( ;゚Д゚)))」てマジ泣きでひたすらgkbrしとるだけだわ……

マイ評価:★★★★☆
author : 四葉 | - | -