The Ghost Writer
2010.03.21 Sunday | 映画作品 > スリラー/ミステリー
(2010年)
ゴーストライターとして陰で活躍する、イギリス人作家「ゴースト」。
イギリス元首相ラングの回顧録執筆依頼を引き受けた彼は、引退後のラングが居を構えるアメリカの小さな島へと向かった。着いて早々作業を始めるゴーストだが、前任の執筆者でラングの補佐官だった人物が奇妙な事故死をしたことを知り、その死にまつわる謎や隠された事実、残された手がかりを探るうち、自身もまた身に迫る危険を感じ始める。
過去に起こした淫行スキャンダルで絶賛sageられ中のロマン・ポランスキー監督。
ロリペドに厳しい国、アメリカでの評価と興行成績は低くなるんじゃないかと予想してたんだけど、「本人と作品は別」と割り切る人が意外と多いのか、観に行ったときの劇場の入りはそこそこよかった。観客の年齢層はやや高め。
私はもちろん、主演のユアン・マクレガー目当てで観に行ったけどw、ユアンはもちろん、元首相のラングを演じるピアース・ブロスナンもよかった。
単純で素直で誘惑に弱いwゴースト、始めはポヤヤンとしてたのが、謎を追ううち次第に焦り恐怖し始め、きりきりと追い詰められた状態になっていく。何者かに付け狙われているのは確かなのだけど、それがいったい誰なのか、まわりの人間で誰が信用できるのかできないのか……接触する人間誰も彼もが怪しく思え、起こる出来事すべてが危険に繋がっているような気になる。そんな緊張感をゴーストと一緒に体験させられ、最後まで気の抜けないスリリングなストーリー。
特に何も起きていないようなシーンでも、見ているだけでじわじわ落ち着かない気持ちにさせられる不穏な空気の作り方は、ポランスキー監督ならでは。そこに、雨ばかりで暗く殺風景な島のどんよりと重い雰囲気が加わって、不気味さと緊迫感とをますますいやな感じに盛り上げている。
謎解きと、それに続く衝撃のラストも良かった。ものすごく好みの終わり方だ。
マイ評価:★★★★☆
author : 四葉 | - | -