こんなん観ました

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30 Days of Night

2007.10.22 Monday | 映画作品 > ホラー

30Days
(2007年)
アラスカ州の小さな町バーロウ。
30日に渡り陽の差さなくなる冬季には、町を離れ他所で生活する者も多い。
警察官ステラも、同じく警察官である夫エベンとの別れを理由に、町を出るつもりでいた。が、空港へ向かう途中で事故に遭い最終便を逃し、冬をここで過ごすはめになってしまう。
エベンは何者かに襲撃されたハスキー犬舎の調査を終えたあと、町のダイナーで問題を起こしかけていた不審なよそ者に遭遇。戻ってきたステラと協力して身柄を確保するが、留置所内でも男は意味不明で不気味なことばかりを口にしていた。
「彼らがやって来る」と……
劇場で鑑賞。

最近のヴァンパイアはニンニクも十字架も聖水も効かなかったりするのが多いけど(後者2つはそこそこ有効か?)、でも『日光に弱い』というのだけはけっこう一貫して守られてるルールだと思う。
なので、ヴァンパイアを相手に戦う・もしくは生き残ろうとする場合、いくら敵の身体/戦闘能力が高かろうが、「日中なら相手は手も牙も出せない」というアドバンテージが人間側にはある。夜になって敵が町を徘徊しても、朝日が出るまで乗り切れば大丈夫。

でも、もしこの朝日がずっと昇らない状況だったら……?
しかもそれが30日もの間続くとしたら?

場所はアラスカ、雪原に囲まれ孤立した町。
町の人口は通常よりも少なくなり、移動手段の飛行機は最終便が出たばかり、犬ぞり用のハスキー犬たちは一匹残らず惨殺され、おまけに電気の供給まで断たれてしまう。
そして寒さと闇に支配された町を、『侵入者たち』が我が物顔で徘徊し、手当たり次第に狩りを始める……
そんな中で生き残るには、よっぽどの強運がないと無理!

……という感じで、町を襲ったヴァンパイア集団vs住民の戦いは、人間側が最初からかなり絶望的に弱い立場に立たされている状況。怪物級のパワーで人情もない、まさに血に飢えた動物のようなヴァンパイアたちを相手に、『立ち向かう』というオプションはまず無理な選択。そうなると彼らにできるのは見つからないように逃げ続け、息を潜めて隠れ続けること。
警察官夫婦のエベンとステラを中心に、最初の襲撃で命を落とさなかったわずか一握りの住民が、パニックに陥りつつもなんとか生き延びようとするものの、彼らは本当に『普通の』人々。持っている武器も戦力にカウントできるメンバーも限られているしで、いつどこで誰が脱落するかわからないのがヒヤヒヤ。

ヴァンパイアが美化されていなくて(というか、一部ストッキング被って引っぱったような顔をしているw)、見た目も行動も不気味で獰猛で恐ろしい、まさに得体の知れないモンスターらしい恐怖の対象として出てくるのがいい。
でも不死身というわけではなく、ショットガンやライフルで頭を吹き飛ばしたり、工事用の大型車や機械で潰したり粉砕したりと、そこまですればヴァンパイアもさすがに死ぬので、人間側もある程度の反撃は可能。
エベンは途中から手斧を多用するようになるんだけど、ヴァンパイアの頭を叩き割ったり首を切り落としたり、この描写がなかなかにグラフィックでグロい!

特に、エベンの弟がストアで襲ってきた幼女ヴァンパイアの首を落としちゃうとこ、エベンが咬まれて変化した仲間を殺っちゃうとこはいろいろとショッキングだった……
それと、とうとうにっちもさっちも行かなくなったエベンが最後にとった『究極の選択』も。
ラストの対決、エンディング、ともに渋くてカッコよかった。

個人的に不満だった点をあえて上げるとすれば、

・30日もの間サバイバルしていた割に、エベン一行の疲労ぶりがあんまり見られなくて、ともすればなんだか数日で終わってしまったような印象を与えそうだったこと。
昼も夜もなく常に狙われている、そんな状況で神経をすり減らす生活が続けば、肉体も精神も消耗ぶりやストレスがもっとヤバいレベルになっていてもよさそうなもの。

・エベンが栽培室からUVランプを持って戻らなかったこと。
そもそもあれを取りに行くのが目的なんじゃなかったのか?
遅かれ早かれジェネレーターを切られるのはわかりきってたことだし、あそこで使えなくなってもランプごと持ち帰ってくれば、ゴミ処理場の電力はあったんだから有利な武器にできたかもしれない。
それとも何か持ち運べない理由があったんだろうか。私が何か見逃した/聞き逃した可能性もあり。

このへんは原作だとまた違ったり、きちんと説明がされてたりするのかも?
ストーリーやキャラはかなり好みだったので、原作もそのうち機会があればぜひ読んでみたい。
それと映画も続編希望!



マイ評価:★★★★☆
author : 四葉 | - | -