こんなん観ました

忘れっぽい自分のための、備忘録的な観賞記録。
ネタバレも普通にあったりするのでご注意。
コメント・トラバは閉じてますので、管理人へのツッコミやご連絡などは
プロフィール欄のメールフォームからお願いします。
<< Bug | TOP | I Am Legend >>

No Country for Old Men

2007.12.15 Saturday | 映画作品 > スリラー/ミステリー

NoCountry
(2007年)
1980年のテキサス南西部。ある日一人でカモシカ狩りをしていたモスは、何やら撃ち合いのあったらしい現場に遭遇。倒れ伏したいくつもの死体と大量のヘロイン、そして鞄いっぱいに詰まった現金の束を発見する。
危険な金と知りつつその鞄を持ち去ったモスは、麻薬組織が雇った特殊部隊の元工作員、どんな話し合いも常識も通用しない不気味な殺し屋、退職間近の保安官などに追われることになる。
劇場で鑑賞。

モスを演じるジョシュ・ブローリンが渋カッコいい!
終始追われて危険にさらされる不憫な身とはいえ、偶然見つけたドラッグ・マネーをラッキーとばかりに持ち逃げしたのが理由なわけだから、まさに自業自得なんだけど。
でも撃ち合い現場で虫の息だった男を一旦は見捨てつつ、あとで戻って水を持って行ってやる優しさだとか、言動はぶっきらぼうでそっけないのに妻への心配や愛情はしっかり見せるところとか……そういう部分に魅力を感じるもんだから、「頑張れモス、その金を持って無事に逃げ切るんだ!」と、視点もついつい応援寄りにw

で、そんなモスを追う殺し屋、シュガー。
SugarではなくてChigurh。老若男女を問わず人を手にかけることに何のためらいもない、間違っても砂糖のように甘い人物なんかではない。
このシュガーを演じるハビエル・バルデムが最高にキモ怖い!w
長身にマッシュルームっぽい髪型にめっちゃ濃い顔、その外見もさることながら、シュガーの扱う武器がこれまたかなり異様。
チューブの垂れた酸素ボンベのようなものを常に持ち歩き、圧縮した空気で目的の部屋の鍵を吹っ飛ばして侵入したり、あるいは人間相手に至近距離で銃代わりに使ったりもする。
それとは別にサイレンサーつきのショットガンも持っていて、この威力と命中率がまた凄まじい。ぶっぱなすときのシュガーの躊躇の無さ、落ち着きっぷりも怖い。なんというか、まるで呼吸をするように平然と人を殺す。

雇われの殺し屋とはいえ、独自の『俺ルール』に則って行動するので、気が変わると依頼主さえその場で殺したりする。そのくせ気まぐれでコイントスをやり、その結果によっては殺そうとしていた相手をあっさりと見逃したりも。
とにかく常識の通用しない、何を考えているのかわからない血も涙も無い、道で偶然すれ違うことすら全力で避けたい男。
そんなんに追われるモスは、こちらも銃を持ってるとはいえあくまで一般人なのに大丈夫なのか!? という感じで、実際かなりきわどいところまで追い詰められたり。
二人の対決や追跡にはドキドキハラハラ緊張させられる。

しかもシュガーとは別口で、他にもモスを追う人物が……
ウディ・ハレルソン演じる工作員は小物なのでおいとくとして(ひでえw)、引退間近の保安官役トミー・リー・ジョーンズが、これまた激シブ!
ただ事件を追うだけの絡みには終わらない彼のキャラクターは、物語に重みを与えつつさりげなく引きしめている感じでとてもよかった。

あとラストの車のシーン。
何が来るかしっかり予想はついていたのに、それでもその瞬間は盛大にビビッて椅子の上でジャンプしてしまったw
ああいうの苦手なんだよ!



マイ評価:★★★★☆
author : 四葉 | - | -