[バツスコ]熱に溺れる
- 2018/05/08 21:30
- カテゴリー:FF
ほんのりとR15の雰囲気。
久しぶりに泊まりに来た少年を、ベッドに引き摺り込んでから、濃厚な夜を過ごした。
もうちょっと、もう一回、を何度繰り返した事だろう。
終わった頃にはスコールはすっかり疲れ果て、まだバッツを中に残した状態のまま、意識を飛ばしてしまった。
それからバッツもしばし寝落ち、目が覚めたのは十分後の事だったが、そのお陰で茹っていた頭は少し落ち着いてくれた。
眠るスコールの中から自身を抜いて、情事の痕をそのまま残すベッドからスコールを運び出し、風呂へ入る事にした。
敏感なスコールの体は、眠っていても触れると反応が返る。
色々と残したままは良くないだろうと掻き出している間も、スコールは吐息混じりに声を漏らしていた。
それがバッツの雄をまたも刺激してくれるのだが、流石に意識のない相手に手を出すのは宜しくないとブレーキが働いてくれた。
汗と蜜でぐっしょりと濡れていた其処を綺麗にするまで暴走しなかった自分を、誰かに褒めて欲しい位だ。
スコールをバスタブの中に入れて、緩めの湯を溜めている間に、バッツは自分の体はシャワーで簡単に洗い流した。
別に洗わなくても気にしないと言えば気にしないのだが、やはり一風呂浴びるとさっぱりとして心地が良い。
それから直ぐにベッドに戻っても良かったのだが、長い情交で疲労しているのはバッツも同じだ。
少しだけ風呂でゆっくりと温まる事にして、スコールを膝に抱きながら、バッツも湯船に入った。
「ん~……気持ち良いなー…」
いつもの熱々の風呂ではないが、汗を掻いた体を休ませるには丁度良い。
スコールもいるし、と眠る恋人を腕に抱き、濡れた項に目を奪われながら、良い景色、と呟いた。
バッツの家は、そこそこの築年数が経ったアパートの一室で、完全に一人暮らしの為の間取りになっている。
風呂とトイレは別に設けられているが、どちらも大した広さはなく、しかしどういう訳かバスタブだけはやや大きなものが設置されていた。
この所為でただでさえ狭い風呂がより狭くなっており、シャワーを使えば飛沫が殆ど湯船に飛び散る事になるのだが、それでもバスタブが広いとゆったりと風呂に入れるので助かっている。
特にスコールが泊まりに来た時、彼と一緒に風呂に入れるのは、バスタブに余裕があるお陰に他ならない。
ちゃぷん、と小さな水音が鳴って、スコールの頭が前に傾く。
ゆっくりと前傾になって行くスコールに気付き、バッツは彼の肩を捕まえて、自分の方へと引き倒した。
スコールはバッツの肩に後頭部を預け、胸に身を預けるように寄り掛かる。
濡れた後ろ髪がバッツの肩口をくすぐった。
(今夜はもう起きないかな?)
寄り掛かるスコールの貌を眺めながら、激しかった情交を思い出す。
もう無理、眠い、やだ、と訴えていたスコールを半ば無視して繰り返し抱いたので、明日の彼はきっと起き上がる事も出来ないだろう。
となると明日には確実にスコールの雷を喰らう訳だが、其処はバッツも慣れたもので、先ずは朝御飯にスコールの好きな目玉焼きを作って、と機嫌を取る算段を考えていた。
と、腕の中でスコールが小さく身動ぎして、んん、と小さく唸る声が漏れる。
バッツが注視していると、スコールの長い睫毛がふるりと震えて、ゆっくりと持ち上がった。
「……ん…ぅ……?」
「お。目が覚めちゃったか?」
ゆらゆらと揺れる瞳が、ぼんやりとした様子で天井の照明を見詰めている。
バッツが声をかけると、瞳はゆっくりと動いて、バッツの顔を映した。
「……ばっつ……?」
「うん」
寝起きで寝惚けているのだろう、スコールは恋人の名を確かめるように呼んだ。
バッツが頷いて、スコールの目許にかかる前髪を指で退けてやると、スコールはゆっくりとした瞬きを一回、二回として、
「……バッツ……」
「お」
夢心地にいるような声で、スコールはバッツを呼び、すり、と頬を寄せて来た。
甘えたがりの猫を思わせる仕草は、スコールが寝起きの時にだけ見せてくれるものだ。
すり、すり、とバッツの首筋に頬を寄せて来るスコールに、くすぐったいな、とバッツは笑う。
くすくすと笑いながら頭を撫でると、スコールはうっとりと目を細めて、はあ、と熱の籠った息を吐く。
濡れた髪が張り付いた頬が、湯の温度でほんのりと赤らんでいる所為で、色っぽさが助長されているような気がする。
まずいなあ、と思いつつ、バッツはスコールの首筋に、つぅ、と指を滑らせた。
「んっ……」
ひくん、とスコールの体が微かに震えて、小さな音が喉奥から零れ出る。
スコールは細めていた目を薄く開き、まだ少し焦点の合わない瞳でバッツを見た。
湯の中で沈んでいた腕が持ち上がり、バッツの頬をそっと撫でる。
指先が皮膚の感触の一つ一つを確かめるように、其処を辿る水滴の筋を追うように滑って行った。
やがてその手指はバッツの口元へと辿り着き、スコールの長い指が、バッツの下唇を摘むように軽く挟む。
かさついた自分の唇を撫でるスコールに誘われるように、バッツもスコールの唇に指を宛がった。
噤んだ唇の割れ目に指を滑らせると、スコールはふるりと肩を震わせて、薄らと口元の力を抜く。
緩く開いた其処に指を押し当ててやれば、微かに覗いた赤い舌が、バッツの指先に触れた。
「……スコール」
「…ん……?」
「なんか、凄くエッチだぞ」
「………」
誘われているみたいだ、とバッツが顔を赤くしながら言うと、スコールはことんと首を傾げる。
無意識なのか、わざとなのか────多分無意識、だとバッツは思う。
であればこそ、尚の事性質が悪いのだが、寝惚けているスコールはそんなバッツに気付く様子はなく、バッツの唇を指先で遊んでいる。
(自覚がないから、こんなにエッチな貌してるんだよな)
バッツの腕の中で、スコールは情事の最中と変わらない貌を見せていた。
触れられる事への恐怖や、自分が乱れる事への羞恥心も忘れて、バッツが与える快感に溺れ切っている時のスコールは、とても淫らで艶やかだ。
それを見る度、バッツは己の欲望がまた膨らんで、もっとこの顔が見たい、とスコールを啼かせたい衝動に駆られる。
しかし、今はスコールは勿論、バッツも先までの情交で疲れている。
明日はスコールの学校は休み、バッツもアルバイトがないので、昼過ぎまで寝倒しても問題はないのだが、これ以上はスコールの体に余計な負担をかけてしまう。
既に明日は立てない事が決定事項のようなものなのに、これ以上はちょっと────とバッツも思うのだが、
「……バッツ」
「ん?」
「……キスしたい」
自分からは到底言い出す事のないおねだりに、バッツはスコールの思考が正常ではない事を察した。
情交の茹った意識と熱が、まだ彼の中に残っているのかも知れない。
そうでなければ、こんな貌で、こんなお願いを、すんなりと口に出す筈がないのだ。
「…スコール、寝惚けてるだろ」
「……だめなのか?」
「駄目じゃないけど。でも、寝惚けてるよな?」
「……わからない。それより、キス」
してくれ、とバッツの耳元でスコールが囁く。
微かにかかる吐息のくすぐったさに、バッツは首の後ろにそわそわとしたものが這うのを感じた。
あー、良くない奴、と思いつつ、バッツはスコールのリクエストに応えて、濡れた頬にキスをする。
「もっと……」
「甘えんぼだなあ、スコールは」
「ん……」
平時なら、言えば絶対に怒る台詞を言ってみる。
思った通り、スコールは怒りだす事もなく、また甘えるように身を擦り寄せた。
頬に、耳元にキスをして、首筋に唇を押し当てると、あ、と小さく声が漏れたのが聞こえた。
スコールは嫌がる様子はなく、首筋を差し出すように天井を仰ぐ。
バッツはスコールの腰を抱いて、首に、肩口にキスをし、また上に戻って頬にキスをする。
「バ、ッツ、……」
「スコール。声がエッチになって来てる」
「…っあ……ん……っ」
声の変化を言い当てながら、バッツはキスの雨を止めなかった。
スコールはその雨を全て、心地良さそうな貌を浮かべて受け止めている。
濡れた唇からは、はあ、はっ…、と熱を孕んだ吐息が漏れて、バッツの欲望を刺激した。
そろそろ止めないと、風呂も出ないと逆上せるかも────とバッツは頭の隅で思ってはいるのだが、頬に触れるスコールの手が、もっと、と強請っている。
此処から先をスコールに強請られたら、本当に止まらなくなりそうで、どうしようかな、と真面目に考えていると、
「……バッツ……」
「ん?」
呼ぶ声に返事をすると、スコールが体を起こして、バッツの胸から背を離す。
ちょっと目が覚めて来たのかな、と思っていると、スコールは振り向いてバッツと正面から向き合った。
柔らかな光と、熱の籠った瞳が、じっとバッツを見詰めている。
形の良い手がバッツの頬を逃がすまいとするように包み込んで、スコールはゆっくりと顔を近付けた。
これは、とバッツが思っている隙に、二人の唇が重なり合い、濡れた舌がバッツの唇をなぞる。
促すように何度も唇を撫でる舌に、バッツがそっと唇を割れば、嬉しそうにスコールはバッツの舌を捕らえに行った。
バッツの腕がスコールの背中に回され、後頭部に手を添えて、口付けが深くなる。
ん、ん、とくぐもった声を漏らしながら、スコールはバッツの舌を舐め、バッツもまたスコールを捉えてたっぷりと舐ってやった。
スコールの主導で始まった筈のそれは、次第にバッツがリードする形へと変化して行き、終わる頃にはスコールはバッツのされるがままとなっていた。
───ちゅぱ、と音を立てて唇を離すと、スコールの体がくたっとバッツに寄り掛かる。
「っは……はぁ……っ、」
「スコール、大丈夫か?」
「…ん……」
バッツが声をかけると、スコールは小さく頷いた。
顔を上げたスコールの瞳には、熱と一緒に雄を宿した男の顔が映っている。
「寝かせなきゃって思ってたんだけどな」
「……あ……」
「スコールの所為だからな」
おれはちゃんと我慢してたんだから、と言って、バッツはスコールの喉に食らい付いた。
甘く歯を立てるバッツに、スコールの肩がビクッと跳ねる。
逆上せないように、それだけは気を付けよう。
そんな事を考えながら、バッツの手は細い背中を滑って行った。
5月8日でバツスコの日!
お風呂でいちゃいちゃしてる二人が書きたくなった。
バッツがスコールの為にと思って色々我慢したのに、全部ぶち壊しにするスコールでした。
翌日、スコールが何処まで何を覚えているのかは微妙な所。部分的に覚えていたら恥ずか死ぬ。覚えてなくてもバッツが全部言うので恥ずか死ぬ。
久しぶりに泊まりに来た少年を、ベッドに引き摺り込んでから、濃厚な夜を過ごした。
もうちょっと、もう一回、を何度繰り返した事だろう。
終わった頃にはスコールはすっかり疲れ果て、まだバッツを中に残した状態のまま、意識を飛ばしてしまった。
それからバッツもしばし寝落ち、目が覚めたのは十分後の事だったが、そのお陰で茹っていた頭は少し落ち着いてくれた。
眠るスコールの中から自身を抜いて、情事の痕をそのまま残すベッドからスコールを運び出し、風呂へ入る事にした。
敏感なスコールの体は、眠っていても触れると反応が返る。
色々と残したままは良くないだろうと掻き出している間も、スコールは吐息混じりに声を漏らしていた。
それがバッツの雄をまたも刺激してくれるのだが、流石に意識のない相手に手を出すのは宜しくないとブレーキが働いてくれた。
汗と蜜でぐっしょりと濡れていた其処を綺麗にするまで暴走しなかった自分を、誰かに褒めて欲しい位だ。
スコールをバスタブの中に入れて、緩めの湯を溜めている間に、バッツは自分の体はシャワーで簡単に洗い流した。
別に洗わなくても気にしないと言えば気にしないのだが、やはり一風呂浴びるとさっぱりとして心地が良い。
それから直ぐにベッドに戻っても良かったのだが、長い情交で疲労しているのはバッツも同じだ。
少しだけ風呂でゆっくりと温まる事にして、スコールを膝に抱きながら、バッツも湯船に入った。
「ん~……気持ち良いなー…」
いつもの熱々の風呂ではないが、汗を掻いた体を休ませるには丁度良い。
スコールもいるし、と眠る恋人を腕に抱き、濡れた項に目を奪われながら、良い景色、と呟いた。
バッツの家は、そこそこの築年数が経ったアパートの一室で、完全に一人暮らしの為の間取りになっている。
風呂とトイレは別に設けられているが、どちらも大した広さはなく、しかしどういう訳かバスタブだけはやや大きなものが設置されていた。
この所為でただでさえ狭い風呂がより狭くなっており、シャワーを使えば飛沫が殆ど湯船に飛び散る事になるのだが、それでもバスタブが広いとゆったりと風呂に入れるので助かっている。
特にスコールが泊まりに来た時、彼と一緒に風呂に入れるのは、バスタブに余裕があるお陰に他ならない。
ちゃぷん、と小さな水音が鳴って、スコールの頭が前に傾く。
ゆっくりと前傾になって行くスコールに気付き、バッツは彼の肩を捕まえて、自分の方へと引き倒した。
スコールはバッツの肩に後頭部を預け、胸に身を預けるように寄り掛かる。
濡れた後ろ髪がバッツの肩口をくすぐった。
(今夜はもう起きないかな?)
寄り掛かるスコールの貌を眺めながら、激しかった情交を思い出す。
もう無理、眠い、やだ、と訴えていたスコールを半ば無視して繰り返し抱いたので、明日の彼はきっと起き上がる事も出来ないだろう。
となると明日には確実にスコールの雷を喰らう訳だが、其処はバッツも慣れたもので、先ずは朝御飯にスコールの好きな目玉焼きを作って、と機嫌を取る算段を考えていた。
と、腕の中でスコールが小さく身動ぎして、んん、と小さく唸る声が漏れる。
バッツが注視していると、スコールの長い睫毛がふるりと震えて、ゆっくりと持ち上がった。
「……ん…ぅ……?」
「お。目が覚めちゃったか?」
ゆらゆらと揺れる瞳が、ぼんやりとした様子で天井の照明を見詰めている。
バッツが声をかけると、瞳はゆっくりと動いて、バッツの顔を映した。
「……ばっつ……?」
「うん」
寝起きで寝惚けているのだろう、スコールは恋人の名を確かめるように呼んだ。
バッツが頷いて、スコールの目許にかかる前髪を指で退けてやると、スコールはゆっくりとした瞬きを一回、二回として、
「……バッツ……」
「お」
夢心地にいるような声で、スコールはバッツを呼び、すり、と頬を寄せて来た。
甘えたがりの猫を思わせる仕草は、スコールが寝起きの時にだけ見せてくれるものだ。
すり、すり、とバッツの首筋に頬を寄せて来るスコールに、くすぐったいな、とバッツは笑う。
くすくすと笑いながら頭を撫でると、スコールはうっとりと目を細めて、はあ、と熱の籠った息を吐く。
濡れた髪が張り付いた頬が、湯の温度でほんのりと赤らんでいる所為で、色っぽさが助長されているような気がする。
まずいなあ、と思いつつ、バッツはスコールの首筋に、つぅ、と指を滑らせた。
「んっ……」
ひくん、とスコールの体が微かに震えて、小さな音が喉奥から零れ出る。
スコールは細めていた目を薄く開き、まだ少し焦点の合わない瞳でバッツを見た。
湯の中で沈んでいた腕が持ち上がり、バッツの頬をそっと撫でる。
指先が皮膚の感触の一つ一つを確かめるように、其処を辿る水滴の筋を追うように滑って行った。
やがてその手指はバッツの口元へと辿り着き、スコールの長い指が、バッツの下唇を摘むように軽く挟む。
かさついた自分の唇を撫でるスコールに誘われるように、バッツもスコールの唇に指を宛がった。
噤んだ唇の割れ目に指を滑らせると、スコールはふるりと肩を震わせて、薄らと口元の力を抜く。
緩く開いた其処に指を押し当ててやれば、微かに覗いた赤い舌が、バッツの指先に触れた。
「……スコール」
「…ん……?」
「なんか、凄くエッチだぞ」
「………」
誘われているみたいだ、とバッツが顔を赤くしながら言うと、スコールはことんと首を傾げる。
無意識なのか、わざとなのか────多分無意識、だとバッツは思う。
であればこそ、尚の事性質が悪いのだが、寝惚けているスコールはそんなバッツに気付く様子はなく、バッツの唇を指先で遊んでいる。
(自覚がないから、こんなにエッチな貌してるんだよな)
バッツの腕の中で、スコールは情事の最中と変わらない貌を見せていた。
触れられる事への恐怖や、自分が乱れる事への羞恥心も忘れて、バッツが与える快感に溺れ切っている時のスコールは、とても淫らで艶やかだ。
それを見る度、バッツは己の欲望がまた膨らんで、もっとこの顔が見たい、とスコールを啼かせたい衝動に駆られる。
しかし、今はスコールは勿論、バッツも先までの情交で疲れている。
明日はスコールの学校は休み、バッツもアルバイトがないので、昼過ぎまで寝倒しても問題はないのだが、これ以上はスコールの体に余計な負担をかけてしまう。
既に明日は立てない事が決定事項のようなものなのに、これ以上はちょっと────とバッツも思うのだが、
「……バッツ」
「ん?」
「……キスしたい」
自分からは到底言い出す事のないおねだりに、バッツはスコールの思考が正常ではない事を察した。
情交の茹った意識と熱が、まだ彼の中に残っているのかも知れない。
そうでなければ、こんな貌で、こんなお願いを、すんなりと口に出す筈がないのだ。
「…スコール、寝惚けてるだろ」
「……だめなのか?」
「駄目じゃないけど。でも、寝惚けてるよな?」
「……わからない。それより、キス」
してくれ、とバッツの耳元でスコールが囁く。
微かにかかる吐息のくすぐったさに、バッツは首の後ろにそわそわとしたものが這うのを感じた。
あー、良くない奴、と思いつつ、バッツはスコールのリクエストに応えて、濡れた頬にキスをする。
「もっと……」
「甘えんぼだなあ、スコールは」
「ん……」
平時なら、言えば絶対に怒る台詞を言ってみる。
思った通り、スコールは怒りだす事もなく、また甘えるように身を擦り寄せた。
頬に、耳元にキスをして、首筋に唇を押し当てると、あ、と小さく声が漏れたのが聞こえた。
スコールは嫌がる様子はなく、首筋を差し出すように天井を仰ぐ。
バッツはスコールの腰を抱いて、首に、肩口にキスをし、また上に戻って頬にキスをする。
「バ、ッツ、……」
「スコール。声がエッチになって来てる」
「…っあ……ん……っ」
声の変化を言い当てながら、バッツはキスの雨を止めなかった。
スコールはその雨を全て、心地良さそうな貌を浮かべて受け止めている。
濡れた唇からは、はあ、はっ…、と熱を孕んだ吐息が漏れて、バッツの欲望を刺激した。
そろそろ止めないと、風呂も出ないと逆上せるかも────とバッツは頭の隅で思ってはいるのだが、頬に触れるスコールの手が、もっと、と強請っている。
此処から先をスコールに強請られたら、本当に止まらなくなりそうで、どうしようかな、と真面目に考えていると、
「……バッツ……」
「ん?」
呼ぶ声に返事をすると、スコールが体を起こして、バッツの胸から背を離す。
ちょっと目が覚めて来たのかな、と思っていると、スコールは振り向いてバッツと正面から向き合った。
柔らかな光と、熱の籠った瞳が、じっとバッツを見詰めている。
形の良い手がバッツの頬を逃がすまいとするように包み込んで、スコールはゆっくりと顔を近付けた。
これは、とバッツが思っている隙に、二人の唇が重なり合い、濡れた舌がバッツの唇をなぞる。
促すように何度も唇を撫でる舌に、バッツがそっと唇を割れば、嬉しそうにスコールはバッツの舌を捕らえに行った。
バッツの腕がスコールの背中に回され、後頭部に手を添えて、口付けが深くなる。
ん、ん、とくぐもった声を漏らしながら、スコールはバッツの舌を舐め、バッツもまたスコールを捉えてたっぷりと舐ってやった。
スコールの主導で始まった筈のそれは、次第にバッツがリードする形へと変化して行き、終わる頃にはスコールはバッツのされるがままとなっていた。
───ちゅぱ、と音を立てて唇を離すと、スコールの体がくたっとバッツに寄り掛かる。
「っは……はぁ……っ、」
「スコール、大丈夫か?」
「…ん……」
バッツが声をかけると、スコールは小さく頷いた。
顔を上げたスコールの瞳には、熱と一緒に雄を宿した男の顔が映っている。
「寝かせなきゃって思ってたんだけどな」
「……あ……」
「スコールの所為だからな」
おれはちゃんと我慢してたんだから、と言って、バッツはスコールの喉に食らい付いた。
甘く歯を立てるバッツに、スコールの肩がビクッと跳ねる。
逆上せないように、それだけは気を付けよう。
そんな事を考えながら、バッツの手は細い背中を滑って行った。
5月8日でバツスコの日!
お風呂でいちゃいちゃしてる二人が書きたくなった。
バッツがスコールの為にと思って色々我慢したのに、全部ぶち壊しにするスコールでした。
翌日、スコールが何処まで何を覚えているのかは微妙な所。部分的に覚えていたら恥ずか死ぬ。覚えてなくてもバッツが全部言うので恥ずか死ぬ。