特に何も考えず、いつもの調子で書きました。
最初と言うこともあり、サブタイトルがありません。汗。
話そのものは「笑いがない、いつもの×ヴァイパー話」だと思います。
アルベリックが「アルベリック侵攻」中のヴァイパー登場イベントのイメージもあり、同行する機会が多そうな感じがしています。
この話からサブタイトルをつけ始めました。
自分で自分の首を絞める羽目に……。
ヴァイパーの私室はアヤナミ某嬢の部屋にきっと似ているだろう気がしてならないのは私だけでしょうか。
イベント「アルベリック侵攻」より。
書き手の中では「床すれすれから見上げるカメラワーク」と言う画面のイメージが明確にありました。
殺伐とした、血生臭い始まり。
ヴァイパーは相手を「自力で」破滅に追いやることにこの上ない快感を感じそうですが、一方的な破壊や蹂躙には眉をひそめていそうです。
それが「やる気のなさ」として表に出る、けど重要人物ということもあり、護衛と称した監視役がつけられている。
帝国もセヴンもつながりは非常に希薄で脆いと思います。
この話は
「今虫の居所が悪ぃんだ、……殺すぞ。」
この台詞がすべてだと思います。この台詞を際立たせるために話を組み立てました。
この話は、6話にいたるつながりが希薄だったので突っ込んだようなものなのですが、上の台詞がぽんと浮かんでから、穴埋めみたいな話でありながらちゃんとつながりを意識しつつ書き上げることができました。
軸に据えるキーワードって大事なんだなぁと痛感。
この話もつなぎだったりします。当初、6話が5話扱いでした。
ただそうするとものすごくイベントを飛ばすことになり、いきなりな展開っぽい気がしちゃったので。
多分この時ロクス分が足りなかったのでしょう、ロクスが主役のような話になりました。
イベント「毒蛇との賭け」をあえて飛ばし、ヴァイパーの話ということでロクスルートのさらに裏側を行ってみました。
魔石は聖都から「盗まれた」と言うことなので、他の僧侶だけでなく副教皇の目すら盗めるのはヴァイパー本人が妥当かな、と。
イベント「ヴァイパーの挑戦」より。裏切りの構図と対立が決定的に暴露されるあのイベントです。
いわゆる修羅場の緊張感が出ているといいのですが。
「ヴァイパーの挑戦」直結イベントの「魂の欠片」より。
冒頭〜中盤のロクスの話は、この頃ならどうかするとロクスの信頼度・正義感共に結構な数値に達していると思います。
ロクスが内心で気にかけている女性を、地面に転がすか?
超個人的に「NO」です。
それだけじゃなく、ヴァイパーにはめられた女天使を受け止めてくれると嬉しい。
いつもの調子でロクスに対する願望をこれでもかとばかりに詰め込んでみました。
イベントそのものはミカエル様のイベントなのですが、通常のイベントから直結して発生〜と言うものではなく、ダイナミックに捏造中ですので、先につながるような中身にしてみました。
イベント「毒蛇の誘い」より。
このイベントでヴァイパーは死に、ロクスの顔に傷が残りグラフィックそのものが変わるので、これをはずすわけにはいかないな、と。
一本の話でまとめてしまうとすごく長くなることが読めていたので、最初からひとつのイベントを全後編に分けて書くことを考えていました。
天使様を戦闘の場にどうやって引きずり出すかがキモだったような気がします。
「毒蛇の誘い」後編。これまではヴァイパーが絡むロクスのイベントにそって話を書いていましたが、ここから大きく逸れていくと言うかなんと言うか。
サブタイトルにピンときてもなまあたたかく見逃してやってください。汗。
私の中では、ヴァイパーは嘘はつかない男。嘘をつくくらいならのらりくらりとごまかす男。
なので、自分が何を思っているかなど、全部抱えてあの世に行く覚悟は最初からありました。
自分のやりたいように生きているけど、自分を惚れた女の中に残したくない。
彼女の中の思い出ではなく傷になるとわかっているから、小悪党のまま死ぬことを選ぶ。
好き勝手生きてきたという自覚ももちろんあるので、言い残したいことはないと思います。
そしてロクス。恋敵が死ぬという絶好のチャンスなのに、「奇跡を起こす」と言い放つ。
同属嫌悪でヴァイパーを胡散臭く感じているでしょうが、少なくとも、魔石に絡む話がなければ「腐れ縁」的関係がずるずる続いていたのでしょう。
どこかで嫌いになりきれていないし、惚れた女が身も世もなくわめくし、なにより勝ち逃げが悔しくてしょうがない。
天使様の心まで抱えて棺桶に入るなんて絶対に許しそうにありません。
だから、自分と天使と言うふたりの奇跡の行使者の持てる力を最大限まで発揮する。
あきらめるのはそれをやってみてからでも遅くない。
そして毒蛇は赤っ恥をかかされるために呼び戻されました。
ひでぇ。
奇跡を起こしてみたけれど、ひとりの運命を捻じ曲げると言うことの重大さはある意味罪に当たるのではないか?
ふとした疑問をふくらませてみました。
あと、丸腰で戦えるはずもないでしょうから、クラレンス(ヴァイパー)の武器入手も絡めて。
告白イベントです。最初から念頭に置いていたのは「絶対に直接的な言葉を言わせない」。
ヴァイパーはある意味ロクスの対極、ロクスは無鉄砲で情熱的な自分を柔和な立ち居振る舞いで隠している。
だったらヴァイパーは身の程をわきまえた臆病な男、それを飄々とした物言いでごまかしている。
でも、似たもの同士と言うことで共通しているのは、「女のために命すら賭けられる。」
ろくでなしならではだと思います。
戦闘〜最終決戦への依頼。
ヴァイパーは甘く美しい告白は(イメージ的に)なさそうなので、重要イベントなんかで甘めのほろ苦い台詞を。
あの声でボソッと絞り出されたら。
……あっち側の世界にいけそうです。ゴフッ。
ラストバトル直前。
戦闘そのものはゲームで堪能できると思いますので、直前までで。
未プレイでこの話を追いかけてくださっている方は、ヴァイパーの攻略はできませんが(ヴァイパーは中ボスとして倒される)ぜひ本編をやってみてください。
派手ではありませんがかなりしっかり作りこまれたゲームなので、ひいきの勇者が見つかればそこそこいろんな遊び方ができると思います。
クラレンス(ヴァイパー)エンディング。
勇者とのトゥルーEDのように美しくほんの少しの苦難と切なさと、という展開ではないだろう、かつては敵だった存在との生きてゆくのならば、すべてを捨てるだけではなく、罪を背負い人として足掻く生を与えられる。
栄光も、何もかもを剥奪されて、矮小なる人としての罪も重ねながら生きる――――クラレンスはそうなるかもしれない可能性を頭のどこかで感じていたから、結局己の本心らしい本心は表に出さないまま別れを選ぶと思います。
……が。今作のヒロインの私のプレイヤーキャラ「天使シルマリル」は鷹揚で無鉄砲で、無意識にわがままでしたたかで。
押しかけ女房的に自分の我を通し愛する男をえらびました、とさ。
…という流れで、終わりました。
不憫なのは袖にされたロクスでしょうか……天使のために奇跡まで起こしたのに、報われない。
おつきあい、ありがとうございました。
派生話をぼちぼち追加すると思いますが、本編はこれでおしまいです。