■□ 裏切り □■ ― 3:露見 ―
ヴァイパー、ロクス、アルベリック
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 空気が、きな臭い。焦げ臭い。吹き抜ける風は澱んでいる。
「……正直、いい気分じゃねえな。」
 建物の中特有の薄暗い空間で、低い声がどこか苦々しい響きを潜ませつつ言葉を吐き捨てた。そこには表よりも生臭い血のにおいが、表より濃密に、吐き気を催しそうなほどに満ちている。
「剣も持たぬ魔道士風情が、騎士に向かい抵抗などするからだ。」
「抵抗など、って……殺されるかも知れねえんだから抵抗して当たり前だろうが。
 騎士団長殿の部下たちはどうにも血の気が多くてやりきれねえ。」
 足音はふたつ、どちらも重く、男のもの。声もふたりの男の声で、片方は傲慢極まりなく、最初に切り出した低い声はその柄の悪さの割に感覚は至極まともらしい。

「……で。大都市とでかいギルドひとつぶっ壊したんだ、当然収穫はあったんだよな?」
 闇に満ちる濃い血のにおい。

「ああ。貴様が一部隊率いたおかげで、予定より早く見つかった。
 しかしあまり派手な活躍はなかったそうではないか、高い金を出して雇った傭兵は働くことしか価値がないと思うが?」
 そこに響く二人の男のゆっくりとした足音。

「……簡単に殺れる相手を殺した所でボーナスは出ねえんだろ?
 報酬以上の働きをする必要もないし、奴らには奴らの矜持ってのもある。
 騎士様じゃ傭兵の反感を買うからって俺を頭に据えたんだったら、俺のやり方にケチつけないでほしいぜ。」
 そして交わされる殺伐とした会話。

「臆病者らしい言い訳だ。聞かなかったことにしておいてやろう。」
 ふたり以外の気配はあれども物音はなく、姿は闇が隠してしまう。

「これは騎士団長様の晴れ舞台だ、脇役の俺がでしゃばるもんじゃねえ。
 後始末してえんだが。」
 足音がひとつ、止まった。

「フン。略奪ならともかく、何の後始末をする必要があるんだ?
 まあいい、暗くなる前に本陣に戻れるように徹底しておけ。」
「はいはい。」
 血のにおい満ちる薄闇の中を、男ふたり殺伐とした会話を交わしつつゆっくりと歩き続ける。立ち去るようにと暗に促した低い声を鼻でせせら笑うみたい、尊大な口調の声が命令を下し重厚な音を闇に響かせながら扉を開いた直後――――

 唐突に現れたのは、無数に転がる死体の中に佇む青年ふたり。
立ち去る騎士と見送る男の濃い影を太陽の光が鮮やかに浮かび上がらせていた。

 扉は開け放たれたまま、騎士団長アルベリックは立ち去っていった。その背中を無表情で見送るヴァイパーの視線は深く、ただ深く。
深いけれど視線も彼も何も語らない。ため息ひとつ漏らさない。
きな臭い風が表から吹き込んできても血のにおいは流された者の恨み言のように薄れない。
「……兄ちゃん、これからどうする?」
 闇の中にいたのはやはり彼らふたりだけではなかったらしく、差し込んだ光でさらに数人の男の姿が現れた。彼らは一様にヴァイパーと同じに重い表情を隠そうともしないで厳しい無表情のままの彼に伺いを立てた。
「……あんたらはどうしたい?」
「俺たちの命令違反とやらを報告しねえのか?」
「命令違反? 何が?」
「……俺らは魔道士連中を縛り上げただけで、見境なく殺したのは騎士様だったじゃねえか。
 一応あんたが傭兵部隊の頭なら」
「俺たちの仕事はここの制圧と魔石を手に入れることだけだ。
 制圧は縛り上げて猿轡でもかませりゃ充分だ、虐殺は仕事のうちに入ってねえよ。
 何か言われたらそうとでも言ってやるさ。」
 傭兵たちの言葉を遮りそう言った直後、ヴァイパーが2回咳き込んだ。
凄惨な虐殺の現場にいる男たちの感覚は残酷にも麻痺していなくて、いや彼らはむしろことを穏便に済ませようと、突入した時にはすでに足がすくみ逃げることすらままならなかった非力な魔道士たちをほとんど傷つけずに縛り上げ、念のためにと術を唱えるための声を猿轡で封じた。
剣を持たない魔道士を「制圧」するならそれで充分だった。
「暗くなるまでに本陣に戻れってさ。
 それまでは何してようと連中にゃかかわりないんだろ。したいことがありゃすましとけ。」
 しかし、騎士たちは違った。
ヴァイパーの傭兵部隊が抵抗を封じた魔道士たちに容赦なく剣を振りかざし突き立てた。
無抵抗の者たちを、狩りでも楽しむかのような享楽の色を目に閃かせながら殺し尽くした。
「実際騎士様たちは略奪も強姦もコロシだって好き放題みたいだし。」
「あんたはやんねえのかい?」
「そんな風に見えないだろうが、病弱でな。
 余計なことはしたくねえ。」
 ヴァイパーに言わせれば「余計なこと」を、高潔な魂の持ち主であるはずの騎士様たちは楽しみつつ、高く笑うかのような雄叫びを上げながら同属を殺した。
剣で貫かれた魔道士の一人は、自分たちの命までは奪わなかった紳士的な侵略者に救いを求めるよう血まみれの手を伸ばし、そのまま事切れた。
おそらく踏みにじられた彼らの目には、どちらが騎士かわからなかっただろう。
「好き放題ってったよな?」
「ああ、言った。」

「ここいら出身の連中も多いんだ。せめて魔道士たちを」
「好きにしな、俺は疲れたからもう帰るわ。」

 都合の悪いことは耳に入れない。最低限の仕事しかしない。
欲望や獣性にまかせての暴挙には及ばない。実にやる気の見えない部隊長。
今だってなにか言いたげな傭兵たちの言葉尻をことごとくつぶし最後まで言わせず、聞かず。「疲れたから帰る」などとやる気のなさそうな言葉で「好きにしろ」と背中で語り立ち去ってゆく。
やる気のない頭だけど、彼の言葉のとおり傭兵部隊は課された役目は充分に果たしている。
むしろ、会話の最後の方である傭兵が言ったとおり、この町近辺の出身の者はあまりのやり口に「金を返すから契約を打ち切れ」とまで言う者も現れたほどに、実に一方的な侵略だった。
なにしろ話し合いの場すら設けられず、侵略者たちは目的としているものがあるというだけで躊躇なく奪うことを決めた。
選ぶことすらしなかった。
「……やる気はねえが、余計な口を挟まない、傭兵にはいい隊長殿だ。
 魔道士たちを弔ってもごまかしてくれるぜ、隊長なら。」
「ああ。無能を装っちゃいるが、頭はあの騎士団長の数段上だ。」
「向かってこねえ連中を殺すのは、いつだろうと後味最悪だ……。」
「つべこべ言うな、葬ってやるんだったらさっさとしろ。
 日が暮れるまでいくらもねえぞ。」
 傭兵たちは行動の自由を与えられ、せめてと言う代わりに目を剥いたまま事切れた亡骸を壊れた薄い扉に乗せ始めた。
全員は無理でも、ひとりでも多く葬ってやりたい。そうしたところでどうにもならずとも、特にこの近辺を拠点にしていた者たちにはそうせずにはいられないやるせなさがあった。
 金ですべてを割り切る連中ですら眉をひそめる帝国のやり口は、正気とは思えないほどに常軌を逸している。その中で、ヴァイパーは珍しく正気を保ったままでいる男。
帝国に与する意図が傭兵たちの誰にもわからない謎めいた男。
そのひとつしかない目が見る先には何があるのか、誰も知らない。



 しかし部隊をひとつ、命を預かる立場の人間には常に責任がつきまとう。
魔道士が集う六王国連合の魔道士ギルドは、ギルドの中心・グランドロッジがあるアルクマールにいた者たちはほぼすべて殺され、事実上六王国連合は崩壊した。
六王国連合は均衡の楔、軍事力は低いが魔道士という人知を超えた力を行使する存在が帝国の横暴を許さなかったけれど、短い期間で力を際限なく取り込み暴走を始めた帝国の前には無力ですらあった。
帝国が侵略の旗頭として掲げたのは、騎士の国であるグローサイン帝国の筆頭騎士を意味する第一騎士団の団長・アルベリック。わずかな者しか知らないが、もうひとつの楔・エクレシア教国の瓦解を狙う役目を担わされた存在のヴァイパーも傭兵部隊を任され同行していた。
「騎士団長殿は俺の仕事が信用出来ねえみたいだな。」
 しかしその強大さゆえに、帝国は一枚岩とは言いがたい。むしろ亀裂が入っているようなのだが、騎士たちは騎士道に縛られて崩壊の憂き目は免れている状況。
虐殺の場から出てきたヴァイパーを取り囲んだのは、傭兵ではなく黒衣黒い鎧の騎士たちだった。彼らは抜刀せずヴァイパーを取り囲んではいるけれど、取り囲まれた彼に逃げ場らしきものはない。
なにかというと皮肉をぶつけてくるアルベリックの態度が物語るように、圧倒的な力まかせに押し潰すやり方を好まず、頼るものは己のみという個と個の対決を好むヴァイパーは自然と目立った見せ場などはなくて、騎士たちから軽視されている面がある。
信頼されていない重要人物に差し向けられた護衛は表向きでしかなくその目的は監視だというのは彼ほどになれば簡単に読めるのだけれど、だからといって逃げるつもりもないらしく、ヴァイパーはその物々しい気配と仰々しい扱いに真意の読めない微笑を唇にわずかに浮かべた。
「お目付け、か……傭兵連中にゃ好きにしろ、って言ってきたが、まずいか?」
「……いいえ。
 我々は貴殿の護衛として向かうよう申し付けられています。」
「それがあんたらの仕事ならしょうがねえ、好きにしな。」
 飄々とした物言いで、微笑など見せながらいつもと変わりない様子を見せてはいるけれど、内心では気分も体もどこか重い。他者の破滅を望む小悪党に過ぎない自分、と揶揄してはいるけれど、ヴァイパーの感覚も自我も彼が思う以上に至極まともなままでいる。
個対個の状況での相手の破滅なら、それは彼の望むものだけれど、今のこれは力による蹂躙。
ヴァイパーはあくまで自らの手で破滅をもたらすことに快楽に似た感覚を覚える。蹂躙したいわけではない。
 そんな彼が、蹂躙の象徴とも言える黒い鎧の騎士たちに囲まれて、再び静かに歩き出す。
血腥い焼けた風のにおいは、彼の病んだ体には少々酷。

 ヴァイパーの狭い視界の中に、血腥い風にふわりと純白の羽が舞い降りた。

 一番会いたくない場で、一番会いたくない相手との再会に、ヴァイパーは思わず眉を歪めた。虐殺の惨状に優しい天使が舞い降りていたとは――――ヴァイパーは忘れたふりをしていたけれど、どこかでこうなることを感じてはいた。
「……こんな所になぜお前がいる?」
 その声に、騎士たちが当然身構えた。ゆるく波打つ銀の髪が、きな臭い風にあおられ優雅に踊る。紫の瞳が血まみれの侵略者たちを軽蔑の眼差しで見ている。
高貴な紫色の法衣を風に翻しながら、「天使の勇者」の肩書きを燦然と輝かせている教皇候補殿が立っている。
彼は鋭い紫の眼差しで容赦なく侵略者たちをにらみ据えた。
 この侵略劇は帝国と他の国という構図を取りながらも、実は人ならざるものたちの思惑が確かに介在している。命を蝕む病を抱えるヴァイパーを生きながらえさせているのはとある魔女の力だけれど、その背後には口にするのもはばかられるような存在がいるのだろうことは彼も感じて取っている。ヴァイパーが「悪魔」側の手駒、と表現するのなら、今殺気を漲らせている教皇候補殿は明らかに「天使」側の人間。
事実彼の背後には、美しくしかしあどけない少女の姿の天使様が控えている様子が、ヴァイパーのひとつしかない目にははっきりと見えていた。
 ヴァイパーと相対した彼はその手に携えた杖で人間を殴ることに躊躇しない破戒僧で……不意に現れた予想外の大物の発する殺気に身構えた騎士たちを、ヴァイパーは無言のまま片手をわずかに上げ遮った。
宗教の頂点、教国の象徴、僧侶でありながら同属を傷つけることを躊躇しない男は相応に強く、彼は帝国の騎士という勲章を掲げた侵略者たちをどれだけ退けたかわからないほどの腕自慢でもある。そんな男に立ち向かわせる無謀を、アルベリックならともかくヴァイパーはかけらも持ち合わせてはいない。
この状況で教皇候補がどちら側にいるかなど明白で、腕利きだろうと容赦なく倒してきた男に向かわせるなど、命を無駄にさせるほどのつまらぬ自尊心などここで表に出しても仕方がない。
「答えろ、ヴァイパー。」
「……ちょっとしたついででな。もうずらかる時間なんだ。」
 戦う気など、端からない。それにヴァイパーの視線は教皇候補ではなくその後ろで宙を舞い踊る少女の姿の天使様ばかりを見ていた。
ただ優しいばかりの彼女が望まぬことを企んでいる自分を、とうとう見られてしまった。
「急いでるんでな、それに俺は言ったとおり弱ぇんだ。暴力は勘弁してくれ。」
「これだけの暴力を振るっておいて、笑わせる。」
「信じてもらえるかどうか微妙だが、俺じゃねぇよ。」
 その言葉は嘘ではない。しかしこの状況では説得力もない。
銀の髪の麗しき教皇候補殿はその紫の瞳に怒気をみなぎらせつつ、ヴァイパーの言葉を鼻でせせら笑った。その向こう、後ろの天使様は……何も言わず、ただ悲しげに眉を歪め、けれどヴァイパーから視線を外さない。
 もう、戻れない。すべてが壊れてしまった。
ヴァイパーの本当の名を優しく呼び、分け隔てなく思いやってくださる天使様とのあの時間はもう望めない。いつか訪れるとわかっていたけれど、こんなに早かったとは思ってもみなかった。
「おい、手柄を焦ってここで死ぬのは馬鹿馬鹿しいだろ、騎士様?
 ……撤退だ。」
「しかし、あの男は!」
「やめとけ。天使のご加護がおありの勇者様だ、火傷じゃすまねえぞ。
 見かけは優男だがああ見えて血の気の多さは俺以上だよ、騎士団長殿を相手にしても引けは取らねえだろうな。」
 「騎士団長」の言葉に、その場にいた騎士全員が一瞬だけ固まり身じろいだ。
それほどに騎士の階級と掟は鉄の力を持っている。と同時に、現騎士団長の血の気の多さも騎士ではない男の台詞が表すとおりだった。
「騎士団長殿、がどれほどかなんて知らないし興味もないがな、この状況でどっちが悪者かなんて語るまでもないだろ。
 僕は別に正義の味方じゃないが、貴様らの横暴を野放しにしてると泣く女がいるんだ。」
 そして「騎士団長殿と同じくらい血の気の多い男」が、金十字燦然と煌く杖を手に身構えた。それは宗教国家の、信仰の象徴なのだけれど、彼はそれで同属を殴り倒すことに躊躇など覚えない。
躊躇することで自らが傷つくぐらいなら打って出ることに迷いなど抱かない、ある意味強い男。
 ヴァイパーは潮時を感じ、ブーツの爪先をわずかに下げた。教皇候補の後ろに控えている、悲しげな美しすぎる少女の姿の天使様から目を外せないけれど、もう、何も言ってやれない。
彼女は今にも泣き出しそうな青い瞳を揺らしているけれど、自分には慰めてやる資格がない。なにより立ちはだかる男がそれを許さない。
騎士たちの横暴を許すと泣く女がいると言った彼の台詞の中の女は疑うまでもなくその背に守り隠している天使様をさしていることを、同じ女に引きずられた男だということを、ヴァイパーは感じている。しかし恋の好敵手にもなれない自分たち――――彼は天使の勇者で自分は悪の手先、ふたりの男を魅入った罪な女はあどけない少女の姿の天使様。
彼女を傷つけたくなくて正体を語らず、核心に迫られればはぐらかして、ヴァイパーは許される限り彼女との距離感を楽しんでいたけれど、状況がほぼすべて露見してしまった以上もうなにもかも取り返せない。
破滅させることを望みとしながら、それ故に自らの恋心が破滅した。
今の帝国と同じ、欲しければ奪うしか、奪えないなら壊すしかない。

 ……壊せる程度の存在なら、こんなに躊躇など覚えはしない。

「……あなたはお下がりください。」
 そして。ヴァイパーと同質の葛藤を抱く騎士たちは少なくない。下がる道を持たない騎士たちが、勝ち目がないと感じつつも教皇候補に向けて剣を抜いた。
ヴァイパーはひとりの女に固執するけど、彼らは騎士道に固執している。国に、皇帝に殉ずる騎士道を貫くことが我が意義と信じている者は多く、騎士ではないヴァイパーを守るようにと差し向けられた彼らも例外ではないらしい。
「やめとけ、あいつの腕っ節はもはや坊主じゃねえよ。
 ロクスにどれだけの騎士が叩きのめされたかは知らない話じゃないだろ。」
「それでも、あの男を始末できなかった同胞たちがどうなったかを思えば、彼らの無念を雪ぐことも我らの役目です。」
「……騎士道、か……お互いつまらねえポリシー抱えちまったな。
 好きにしな。」
 お互いに止められるものではないことは、ヴァイパーが一番知っている。
グローサインはもはや騎士の国ではないことは騎士ではない彼だから顕著に感じそれを憚られずに口にして、立場ゆえに表立った咎めはない。
「あなたはお役目がありますから、気になさらずお下がりください。
 退路は我々が確保します。」
「待てヴァイパー、逃げるか!」
 白刃が鈍く煌いた。それに守られ、ヴァイパーはその場を後にすべく下がってゆく。
彼らでは天使の奇跡に守られている教皇候補に太刀打ちできぬことを知りながら、ヴァイパーは下がるより他に出来ない。
「雑魚が、そこをどけ!!」
 殺生を戒められているはずの教皇候補の怒号で戦端は切って落とされた。けれどヴァイパーはそれすら見届けることなくその場を後にする。
見送った所でどうにもならないのなら、叩きのめされ絶望の淵にまで叩き落される彼らを見届けるしか出来ないのなら、その場に残る意味が見出せないから、自分は自分に与えられた役回りを、この場ではただの道化を演じるより他はない。
それがどれほど男としてみっともなくみすぼらしいかなんて、最初からわかっていたこと。
わかっていた、はず……なのに…………。


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2008/11/20