こんなん観ました

忘れっぽい自分のための、備忘録的な観賞記録。
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Gentlemen Broncos

2010.04.29 Thursday | 映画作品 > コメディ

Gentlemen Broncos(2009年)
オリジナルSFフィクションを書くのが趣味の、物静かな少年ベンジャミン。あるとき小説家志望者のキャンプに参加し、憧れの人気SF作家に自分の作品を見てもらう機会を得るが、なんとベンジャミン渾身の力作は、スランプに苦しんでいたSF作家に丸ごと盗作されてしまう。
アマチュアの友人による自作品のショボい映画化にショックを受けていたところへ、更に決定的大ダメージを食らうベンジャミンだったが……

『Napoleon Dynamite』と同じく、観る人を選ぶ種類の笑いかもしれないというかなんというか。きっとツボが合わない人にはさっぱり笑えないだろうと思われる。
私はすっごいおもしろかったwww
うさんくささ炸裂のSF作家役に『FotC』のジャーメイン・クレメント、もはやハマり役といえる「変なおかあちゃん」ポジションで登場のジェニファー・クーリッジ、劇中作品で二通りの「ブロンコ」を演じ分けるサム・ロックウェル等、俳優陣もいい味。あとガーディアン・エンジェルのダスティが、地味なくせにさりげなく美味しいところを持っていきすぎw
つうかこの映画、さりげなく強烈で変なキャラばっかだよ!
独特のゆるいギャグが全編にちりばめられていながらも、ストーリーはけっこう真面目。大事に書き上げてきたいわば自分の子供のような作品を、映画化と称し大幅に改変して別物にされたり、キャラや設定をちょこちょこと弄ってまるっと盗作されたり……
一度でもモノを作ったことのある人なら、ベンジャミンの驚き・怒り・悔しさ・絶望といった感情が、己のことのように理解できるはず。
決して趣味がいいとはいえないまでも、ナイトガウンをデザイン・製作するベンジャミンのお母さんもまた、無名クリエーターであるが故に軽視されひどい仕打ちを受けていて、こちらにも同情。母の涙にカッとなって立ち上がるベンジャミンが優しい。

親子して最悪のシチュエーションに突き落とされながらも、まさかの展開「秘儀・母の愛」のおかげで、ラストは気持ちいい大逆転でスカッとめでたいエンディング!
おかあちゃんグッジョブすぎるよ!
それとエンド・クレジットで期待を裏切らず、シークレット・ウェディングがちゃんと用意されてたのも嬉しかった(*´∀`)

マイ評価:★★★★☆
author : 四葉 | - | -

How to Train Your Dragon

2010.04.10 Saturday | 映画作品 > キッズ/ファミリー

How to Train Your Dragon(2010年)
争いを好まずおっとりタイプの頭脳派、荒くれ者のヴァイキング族に生まれながら、ちっともヴァイキングらしくない少年ヒカップ。
ある晩、ほぼまぐれ当たりで危険なドラゴンの捕獲に成功するが、やはりとどめをさすことはできずに命を助け、そればかりか尾ひれを破損したドラゴンが再び空を飛ぶための手伝いもしてやることに。
それをきっかけに、次第に友情にも似た絆を育んでいくヒカップとドラゴンの「トゥースレス」。だが昔からドラゴンと戦い続けてきたヴァイキングにとって、そんな関係は到底理解されるはずもなかった。

ヴァイキングのくせに気弱な少年ヒカップも好感がもてるキャラながら、なんといってもドラゴンのトゥースレスが可愛い。超可愛い(*´Д`)
自分ちの飼い猫を思い出すくらい表情や動作が妙に猫っぽいので、飛んだり火を吐いたりしていないときは、ドラゴンというよりむしろ巨大な黒ニャンコに見えるw
もちろん他にも、双頭だとか見るからに爬虫類っぽいのとか岩みたいなのとか、デカいのやらちっこいのやら、いろんな特徴の個性的なドラゴンがごろごろ出てくる。

村で一番弱っちい少年が、最も恐れられているドラゴンを手なずける。力でねじ伏せるのではなく優しさと勇気とで心を通わせ、そしていつしか自分自身もひとまわり大きく成長する――そんなストーリーを、説教くさくもわざとらしくもならずにサラッと描いていてよかった。
ドラゴンに乗っての空中飛行や戦闘などなど、『Avatar』も顔負けの(と言ったら大げさかw)アクション満載の見せ場もたっぷり。
特にクライマックス、巨大ドラゴン相手に苦戦する大人たちの頭上を、ヒカップと仲間たちがそれぞれ様々のドラゴンで飛んできて活躍するところ。なんだか、ジブリ作品を観るときの興奮にも似たワクワク感を味わった。
墜落したヒカップがトゥースレスと「お揃い」になるのも、都合よくクリーンに終わらせようとしがちな子供向け映画にしてはちょっと意外でもあって、そんなとこもよかった。

ただ、個人的にラスト部分ちょっと注文つけるなら……
ヴァイキングとドラゴンが仲良くなってめでたしめでたし、なのはいいんだけど、どうせ共存すんなら「ペット」じゃなくて「フレンド」ポジションがよかったなあぁ!

マイ評価:★★★☆☆
author : 四葉 | - | -

Hot Tub Time Machine

2010.04.03 Saturday | 映画作品 > コメディ

Hot Tub Time Machine(2010年)
それぞれにうまくいかない人生を抱えた冴えない男4人が、気分転換のバケーションにと思い出のスキー場を訪れる。昔は賑やかだった観光地もいまやすっかり寂れ果てていたが、4人はやや自棄気味に酔っ払ってジャグジーで大騒ぎ。そしてさんざんハメを外した翌朝、町へ繰り出した彼らは何もかもが昨日と違っていることに気づく。
なんと4人は、不思議な「ジャグジー・タイムマシン」で、80年代の過去に来ていたのだった……!

最初から最後まで笑いっぱなし、ゆる〜く楽しめるおバカ映画。
もしも過去にタイムトラベルしてしまったら……バタフライ・エフェクトを懸念して何も変えずにおくか、あるいは未来を塗り替えてやるとばかりに派手にやらかすか。まぁ、『今』に不満のある連中ばかりなので当然後者の展開にw
「もしあのときこうしていたら」とか「選択次第で別の人生が待っていたかも」とか思うことは誰しもあるけど、そんなそれぞれの「if」をギャグ山盛りに&ときにシリアスに描いていておもしろかった。ただし1人だけは、父母の出会い=自分の出生がかかっているので、たまに展開危うくなると存在が消えそうになったりしてシャレにならないんだけどw
ネタや話の流れ自体は、タイムトラベルもののお約束の域を出ていないかなという感じながら、キャラのよさと「真面目にバカやる」勢いで笑わせてくれて楽しめた。あと、セリフまわしのおかしさがさりげなく秀逸。

マイ評価:★★★☆☆
author : 四葉 | - | -

Frozen River

2010.04.02 Friday | 映画作品 > ドラマ

Frozen River(2008年)
クリスマス直前、新居トレーラー購入費用をギャンブル狂の夫に持ち逃げされた妻レイ。目前に迫る支払期日、育ち盛りの2人の息子を抱え、乏しいパート給料だけではとても賄いきれるものではない。
そんな中、レイは夫の行方を追っていて知り合ったモホーク族の女ライラに、「手っ取り早く大金の入る仕事」があると持ちかけられる。それは車のトランクに移民を隠し、凍った川を渡ってカナダからアメリカへ運ぶという不法入国の手伝いだった。

しょっぱなから決して友好的な出会いではなかったレイとライラが、お互いの目的の一致と成り行き上、即席の「運び人コンビ」を結成して移民を運ぶ。
2人の関係はまるで凍てつく夜の川そのもので、打ち解けもしなければ友情も育んだりしない。だけど、すべてを犠牲にしても守りたい子供がいるという共通点が2人にはあって、お互い自分では気づかないうちに「母親の連帯感」のようなものが生まれていく。
もちろん不法入国は悪いことなんだけど、追い詰められた状況で「子供のため」といろんなことに目をつぶって悪事に手を染める2人のことは、やっぱり応援の目で見てしまう。
大げさな演出なしに、生々しく等身大のキャラたちの姿をじっくりと魅せるストーリー。ラストも渋くじんわりと感動的だった。
違法行為がとうとう警察の知るところとなり、相手と自分のどちらを犠牲にするかという選択肢を前にしたとき、2人がそれぞれに出した結論。レイもライラも、冒頭のままの関係だったらどちらもまったく反対の答えを選んでいたはず。
2人の強く優しい母親を描いた、地味な良作!!!

マイ評価:★★★☆☆
author : 四葉 | - | -