こんなん観ました

忘れっぽい自分のための、備忘録的な観賞記録。
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Under the Same Moon

2010.03.23 Tuesday | 映画作品 > ドラマ

Under the Same Moon(原題:『La misma luna』/メキシコ /2007年)
メキシコに住む9歳のカリートは、アメリカで働く母ともう4年も離ればなれ。週に一度の電話を心の支えにしながら、母と共に暮らすことを待ちわびているが、その日はなかなか訪れず、寂しさと不満ばかりが日に日に募る。そしてある日、同居していた祖母の死で独りぼっちになったのをきっかけに、カリートは単身母のいるL.A.へ行こうと決意する。しかし密入国でアメリカへ来たとたん、息つく暇もなく次々トラブルに見舞われてしまい……

本当ならまだまだお母さんに甘えたいだろうに、病気のおばあちゃんのお世話をしながらバイトまでして健気に頑張るカリートが、ピュアでいい子ですごく可愛い。
密入国はもちろんイカンことだけど、お母さんに会いたい一心でバックパックひとつで飛び出してきたカリートを見ていると、「頑張れ! 捕まるな!(;´Д`)」と応援したくなる。
家族への仕送りのために菱で仕事をかけもちしながら、不法滞在者として身を低くして生きる母ロザリオも、若くてキレイなのに不幸人で不憫。会いたい気持ちはカリートと同じだけど、それでも永住権のための結婚という手段は、相手を利用し自分に嘘をつくことだからと踏み切れない。
そんなロザリオに一途に惚れてるパコもいいやつ。
そしてカリートが、ひょんなことから行動を共にすることになったエンリケ。
口は悪いし愛想もない、カリートを邪険に扱いつつも、なんだかんだで一番助けになってくれる。途中まで、「こいつが父親なんじゃ」と期待していたw
そして最後は身を挺してカリートを守る……あの微笑みが切ない。いい漢だよあんた!

いろんなことに巻き込まれ、いろんな人達に出会いながら、持ち前の行動力と度胸と母への想いで、運も味方につけながら道を開いていくカリート。ようやくたどり着いたゴールでの「車道越しの再会」は、素直にハグと号泣を見せられるよりも感動した〜。

マイ評価:★★★☆☆
author : 四葉 | - | -

The Ghost Writer

2010.03.21 Sunday | 映画作品 > スリラー/ミステリー

The Ghost Writer(2010年)
ゴーストライターとして陰で活躍する、イギリス人作家「ゴースト」。
イギリス元首相ラングの回顧録執筆依頼を引き受けた彼は、引退後のラングが居を構えるアメリカの小さな島へと向かった。着いて早々作業を始めるゴーストだが、前任の執筆者でラングの補佐官だった人物が奇妙な事故死をしたことを知り、その死にまつわる謎や隠された事実、残された手がかりを探るうち、自身もまた身に迫る危険を感じ始める。

過去に起こした淫行スキャンダルで絶賛sageられ中のロマン・ポランスキー監督。
ロリペドに厳しい国、アメリカでの評価と興行成績は低くなるんじゃないかと予想してたんだけど、「本人と作品は別」と割り切る人が意外と多いのか、観に行ったときの劇場の入りはそこそこよかった。観客の年齢層はやや高め。
私はもちろん、主演のユアン・マクレガー目当てで観に行ったけどw、ユアンはもちろん、元首相のラングを演じるピアース・ブロスナンもよかった。
単純で素直で誘惑に弱いwゴースト、始めはポヤヤンとしてたのが、謎を追ううち次第に焦り恐怖し始め、きりきりと追い詰められた状態になっていく。何者かに付け狙われているのは確かなのだけど、それがいったい誰なのか、まわりの人間で誰が信用できるのかできないのか……接触する人間誰も彼もが怪しく思え、起こる出来事すべてが危険に繋がっているような気になる。そんな緊張感をゴーストと一緒に体験させられ、最後まで気の抜けないスリリングなストーリー。
特に何も起きていないようなシーンでも、見ているだけでじわじわ落ち着かない気持ちにさせられる不穏な空気の作り方は、ポランスキー監督ならでは。そこに、雨ばかりで暗く殺風景な島のどんよりと重い雰囲気が加わって、不気味さと緊迫感とをますますいやな感じに盛り上げている。
謎解きと、それに続く衝撃のラストも良かった。ものすごく好みの終わり方だ。

マイ評価:★★★★☆
author : 四葉 | - | -

Ponyo(崖の上のポニョ)

2010.03.16 Tuesday | 映画作品 > キッズ/ファミリー

Ponyo(2008年)
崖の上の家に住む5歳の宗介は、ある日海辺で空き瓶に詰まった魚の子、ポニョを拾う。バケツに入れて世話をしてやるうち、ふたりの間に芽生える友情と淡い恋心。
捜しに来た父フジモトに連れ戻されてしまうものの、ポニョは人間になって宗介と一緒にいたいという思いを諦めきれず、妹たちの助けで再び地上を目指す。しかしその際、父の保管していた大事な『生命の水』をまき散らしてしまい、そのせいで荒れ狂った海はタイヘンなことに……

フサフサした髪がついた、金魚というより人面魚なポニョw
一見可愛いんだけどうっすらとキモくて、媚び媚びのデザインじゃないのが逆に好感もてる。人間フォームになってからも、ふとした拍子に元の姿がはみ出してきて、さりげなくカエル顔になったりしてんのが不気味可愛い。
宗介とのやりとりも心和む。幼いふたりの微笑ましい友情&初恋物語……なんだけど、ラストで宗介のほうは、たった5歳にして既に女の子の運命や将来を託されてるわけで、その意味すらよくわからんのにいきなり重いもん背負わされとるなあw

宗介とポニョそれぞれの親子関係もおもしろかった。
親を名前で呼ぶ宗介(両親もそれが当たり前のような態度)、まんま「思春期の娘とその扱いに手を焼くお父さん」なフジモトとポニョ父娘。
娘を大事に思うからこそうるさく口を出し縛りつけ、それでますますウザがられてしまうフジモトの、人間やめてるくせに一番人間っぽい姿が憎めないw
幼いポニョはフジモトをまるきり悪人扱いだけど、違うんだよ、パパはただ可愛い娘が自分から離れていってしまうのが寂しいだけなんだよ……(´;ω;`)

CGに頼ることなく、これだけ迫力ある画が作れるのはさすがジブリ。
というか、CG以上の見ごたえだった。特に、海中の世界や荒れ狂う海、水没後の町。海の底に沈んだ町並みと、その中を古代魚たちがゆったりと泳ぐ光景は、非現実的で幻想的で不思議な世界だった。
しかし例えアニメといえど、「体長30cm以上の魚に漠然とした言い知れぬ恐怖を覚える」魚恐怖症気味の私には、いろいろと試される場面が多かったわーこの映画w

マイ評価:★★★☆☆
author : 四葉 | - | -

Alice in Wonderland

2010.03.14 Sunday | 映画作品 > SF/ファンタジー

Alice in Wonderland(2010年)
ウサギの後をついていき、木の根の穴に落ちた少女アリス。
深く深く落ちていったその先には、幼い頃からアリスが夢に見続けてきた、不思議で奇妙な世界が広がっていた。

おなじみ『不思議の国のアリス』をベースにしたファンタジー。
ティム・バートン監督、ジョニー・デップとヘレナ・ボナム・カーター出演ときたらこれだけでもう、ありふれたキラキラおとぎ話にはならないであろうことがわかるというもの……
その予想と期待を見事に裏切らない、トレードマーク的なバートン風味でたっぷり味付けされた、ダーク&ファンシーな不思議の国。3Dで観たけど、たぶん2Dで観ても同じくらい引き込まれるんだろうなってくらい、隅々まで完成度の高い映像世界だった!

キャラも皆、ハマり役としかいいようがない。
特に圧倒的だったのは、ハートの女王のデカ頭の迫力にも負けず(w、主役のアリスを食っちゃいそうな個性と存在感だった、マッド・ハッター。人を食ったようなおちゃらけ顔、繊細で優しい紳士、危険な狂人めいたシリアス顔、まさに“マッド”なハッターの、それぞれの顔を演じ分けるジョニー・デップがすごくよかった。
もちろんアリスも可愛かった〜(*´Д`)
体のサイズ変化や場面にあわせてコスチュームのお召し替えがとても多くて、くるくる替わるドレスの数々を見ているだけでもかなり楽しい。クライマックスで見せる凛々しい甲冑姿も、いろいろな経験を経て新たにしっかりと芯の通った、アリス自身の強さを象徴しているようで似合っていた。
最後のお別れはちょっと切なかったなぁ。現実でも一回り成長したアリスが、また不思議の国を訪れることはあるんだろうか……
ところでチェシャ猫かわいいよチェシャ猫。
ハッターの帽子をモミモミフミフミする仕草がたまらん(*´Д`)ハァハァ

マイ評価:★★★★☆
author : 四葉 | - | -

Pandorum

2010.03.11 Thursday | 映画作品 > ホラー

Pandorum(2009年)
今からそう遠くはない未来。人口増加に伴い、人々は地球にかわる新たな住処となる惑星を捜し求めていた。
とある宇宙船の生命維持タンクの中で、永い冬眠状態から目覚めたバウアー、そしてペイトン。冬眠の影響で一時的な記憶喪失に陥っている2人は、自分たちが何者でここがどこなのかもわからないまま、まずは閉じ込められた船室からの脱出と現状把握を試みる。
しかし彼らを待ち受けていたものは、広い船内に蠢く自分たち以外の、危険な何者かの存在だった。

だだっぴろく不気味な宇宙船内、襲い掛かってくる人とは思えぬ異形の敵、精神に異常をきたす病。『エイリアン』だとか『イベント・ホライズン』だとかをうっすら髣髴させるような、スペース・サバイバル・ホラー。
最初は何もかもがわからない状態。バウアーとペイトンがそれぞれ徐々に記憶を取り戻していくうち、いろいろなことが少しずつ明らかになり真実に近づいていく。ときにミスリードを誘いつつ、一気に手の内をみせない謎解き要素が、ストーリーを飽きさせないものにしている。設定もありがちなようでいてヒネリがあり、なかなか好みだった。
アクションもゴアも派手すぎずしっかり。一番襲われるバウアーが一番貧弱というのが、いろんな意味でハラハラさせられるw
途中から仲間に加わる、農業専門らしいベトナム人と研究者っぽい女がなぜああも格闘家級に強いのか……というのはちょっと疑問なんだけど、まぁサバイバル生活を続けるうちにいろいろ戦闘スキルを身に着けましたってことで解釈しときゃいいんかなw
ミュータントのキモさもよかった。獰猛に襲い掛かってくるときよりも、むしろ集団でみっしり寝てる姿のほうが嫌すぎる。

マイ評価:★★★☆☆
author : 四葉 | - | -

Alien Raiders

2010.03.09 Tuesday | 映画作品 > ホラー

Alien Raiders(2008年)
閉店間際のグローサリーストアへ突如、武装した男女のグループが踏み込んできた。金目当ての強盗ではないようだが、彼らは手馴れた連携プレーで、店内に僅かに残っていた客や従業員を一人一人確認し、何かの基準で選別しては迷いなく撃ち殺していく。
程なくして警察が到着。バイトのベニーは、店長やレジの女の子など数人の仲間とともに人質としてとられるが……しかし武装集団の警戒しているのは『外の警察』ではなく、『店内にいる何か』の存在だった。

いい意味で地味。あまり突拍子もない要素を盛り込んだり、話を広げすぎたりしていない分、身近に起こりそうなエイリアンものとして説得力がある。
人間を宿主にするエイリアンだとか、感染者かどうかを見分けるテストだとか、舞台は違えどどことなく『The Thing』っぽさを感じる設定。だけどオリジナリティもあり。
町や州や国という規模でなく、あえてグローサリーストア内のみで展開というのもいい。
だけど肝心の怖さはイマイチだった……
流血やら何やらでグロさはそこそこあったんだけど(´・ω・)
エイリアンも動きが速すぎたり照明が暗すぎたりで、どうなってるのか形状がさっぱり見えないのが残念。(後でハッキリ写ってる写真みて、あぁこれは特殊メイクのクオリティの問題か、と納得したけどw)
倒したと思ったキングが実は……! という終わり方も、ありがちで予想通りだった。

マイ評価:★★☆☆☆
author : 四葉 | - | -

The Crazies

2010.03.06 Saturday | 映画作品 > ホラー

The Crazies(2010年)
1973年ロメロ作品のリメイク。
舞台はアメリカ中西部の田舎町。住人が突如次々に発狂し人々を襲い始め、被害と感染は瞬く間に拡大。無事な者も、迅速に介入してきた軍隊によって強制的に身柄を捕獲・拘束され、長閑で平和だった町はたちまちのうちに恐怖とパニックの坩堝へ。
保安官デイヴィッドは身重の妻ジュディを連れ、なんとか町からの脱出を図ろうとする。

基作品は未見なので、どこまで忠実なのか等は比較できないままレビュー。
単純にゾンビものなのかなと思っていたけど、実際はクラシックなゾンビ・ホラーではなく『Outbreak』や『28 Days/Weeks Later...』系の感染パニック・ホラー。
「いったい何が起こってるんだ!」で緊張を盛り上げる出だしはよかったんだけど、感染源とあわせて軍が介入してきた時点で、そこから先だいたいどうなるか予想のつく展開通りになってしまったのが残念(´・ω・)
驚かせ方とか襲われるタイミングだとか、終わり方もお約束テンプレだった。
でも中だるみせず全編に保たれた緊迫感と、ゴア描写はよかった!
殺人の半分がそれ以上は、感染者よりもむしろ軍によってなされていた気がしないでもないけど。それと感染は人間だけで、動物には影響なかったんかな? 発狂した動物や鳥の群れなんかと戦う場面があってもよかったと思う。バイオハザード風に。

ところで。デイヴィッド役のティモシー・オリファント、『Hitman』のときは役柄とあわせて激ツボだったんだけど、今回はなんだか普通……あんまりときめかないし萌えセンサーも反応しない。この人は髪があるとどうも自分好みじゃなくなるらしいw

マイ評価:★★☆☆☆
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Shiver

2010.03.05 Friday | 映画作品 > ホラー

Shiver(2008年)
(原題:『Eskalofrío』/スペイン映画)
光線過敏症のため日光を避けて暮らさなければならない高校生の少年サンティは、昼夜逆転生活をしていた都市から、昼でも日照の少ない山奥の田舎町へ母と共に引っ越してきた。
排他的な地域と人々になんとか馴染もうとしていた矢先、クラスメートと村人が相次いで何者かに惨殺される事件が起きる。疑いの目は、どちらの時にもその場にいたサンティへと向けられ……

少しでも日に当たると苦しみ始め、恐ろしい速さでみるみるうちに水ぶくれができ火傷を負ってしまう。薬の副作用という設定(?)で犬歯も長いし、きっとこの子がヴァンパイアになるという展開なのかなーと思っていたので、予想とは違う“野生少女”が出てきてちょっと拍子抜け。途中までモンスターものだと思い込んでたせいかw
でも、これはこれで悪くなかった。ひと気のない森の小道や真っ暗な木々の中、不気味な地下室や屋根裏部屋などのステージが雰囲気を盛り上げていたし、得体の知れない獰猛なモノに追われる緊張感もいい感じ。ゴア描写も大げさすぎない。
ただ残念ながら、ホラーものとしての怖さや目新しさはあんまり感じなかった。野生少女の設定もなんだか( ´_ゝ`)フーンで終わってしまってイマイチ。
終始肉体的&精神的に追い詰められまくりの、不憫なサンティの切羽詰ったビビり顔や可愛い泣き顔は堪能したw

マイ評価:★★☆☆☆
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Funny People

2010.03.01 Monday | 映画作品 > ドラマ

Funny People(2009年)
医師に難病の宣告を受けた超人気コメディアンのシモンズ。
遠くない死期を覚悟する中、シモンズが今までの人生で欠けていたものや後悔・未練の残るものを振り返る一方で、彼にジョーク・ライターとして雇われた売れない若手コメディアンのアイラは、思いがけないチャンスを手に新しいスタートを切ろうとしていた。

基本のストーリーやテーマは、じんわり感動できて切なくてあったかいヒューマン・ドラマ。だけどメインキャラたちがコメディアンという設定なので、劇中ばんばん披露されるネタ(シモ系多しw)のおかげでかなり笑えるコメディ仕立てになっている。
人生もキャリアもベテランと新人、そんな対照的な立場のキャラを演じるアダム・サンドラーとセス・ローゲンの組み合わせが、意外にも(?)絶妙にぴったりしっくりきてて良かった!
冒頭のアダム・サンドラー本人の若い頃の映像なんか見せられた後だと、今更だけどアダムほんとにもうベテランの域なんだなぁ……なんてしみじみ思ったり。
貧乏生活しながら地道に頑張る、仕事も私生活も恋愛も不器用でまっすぐなアイラと、そんなアイラをウザがりつつも徐々に癒されほだされていく、こちらも違うタイプの不器用者なシモンズ。2人の関係もベタつかない温度とぎこちなさがいい感じ。
お涙頂戴で泣かせに走っていないところが好みだー。

カメオ出演でチラリ程度に出てくるゲストや脇役もさりげなく豪華。
別に好きじゃないけどエミネム噴いたw 完全に地じゃないのこの人ww
ところで、シモンズが出演した架空の映画作品が劇中でちょこちょこ出てくるんだけど、頭そのままで赤ん坊の体になるキモい若返りものだとか、ポスターがいやにキラキラしてて不気味な人魚ものだとか、むしろそっちも普通に映画化しちゃって欲しいくらいのクオリティ。そういうとこ無駄に凝るのもさすがアダム・サンドラーだと思ったw

マイ評価:★★★☆☆
author : 四葉 | - | -