もともと私にとってミュージカルは、苦手というか興味のないジャンル。
でもこの作品はかなり話題になったし公開後の評価もよく、何よりティム・バートンとジョニー・デップの黄金コンビによるものということで……気にはなっていたので、遅ればせながらレンタルになってからようやく観てみた。
ストーリーは救いのない復讐劇。
ダークで残酷で冗談のように人がざくざく死ぬのに、その残酷さが実にあっけらかんとしているせいか、血飛沫飛び散るスプラッターの中にもどこかコミカルな要素が。
ティム・バートン特有のダークファンタジーのスパイスも効いていて、下品にならず逆にスタイリッシュささえ感じさせる。
血の色にも手を加えてあって、あれだけの血が流れていながらグロテスクさが抑え目な印象だった。人肉ミートパイなんて、本来これ以上ないくらいグロいはずなのにw
ジョニー演じるスウィーニー・トッドは文句なしにカッコいい。
歌も上手くてびっくり。いきなり歌い出してもすんなり入っていけた。
ヘレナ・ボナム・カーターは、あのメイクだと正直何をやってもヘレナ・ボナム・カーターにしか見えないんだけどw、でも役柄にはぴったり。
ターピン判事のいやらしさもよかったなぁ。アラン・リックマン最高。
それとトビィ少年が可愛い!(*´Д`)
お店の手伝いでウエイターとしてくるくる働いてる姿が特に。
ラベット夫人を気遣うシーンとかも健気で、歌声も天使みたいだった。
……そんな彼が最後の最後で無表情にジョニーの喉をかっさばくとはw
サーシャ・バロン・コーエンもキモくて良かった。股間www
女浮浪者の正体だとかはけっこう最初のほうでピンとくるし、ストーリーを知らなくてもどうなるのかはだいたい読めてしまうんだけど、それでもあの結末はやっぱり切ない。
娘のことも、目の前にいながら娘とわからないままだったしな……
ターピン判事への復習は果たせても、幸せを取り戻すことはかなわなかったスウィーニー・トッドが哀れで不憫で悲しい(´;ω;`)
興味ない分野だからと食わず嫌いせずに、劇場公開時に観ておけばよかった!
最初から最後までとても楽しめた。
マイ評価:★★★★★
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