こんなん観ました

忘れっぽい自分のための、備忘録的な観賞記録。
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Up in the Air

2009.12.31 Thursday | 映画作品 > ドラマ

Up in the Air(2009年)
『Juno』のジェイソン・レイトマン監督、ジョージ・クルーニー主演。
飛行機で全国各地を次から次へと移動、ほとんどを自宅にも寄り付かない多忙な生活を送るライアン。その仕事は、会社の雇われ代理人となり、リストラ対象の従業員に解雇を言い渡すこと。
仕事でもプライベートでも、何事にも深入りしない・感情を差し挟まないでサクサク処理しているライアンの生き方は、滅多に帰らないアパートメントの殺風景さにも表れているように、無駄がなくて機能重視、別の見方をすれば“からっぽ”。恋愛や結婚に価値を置かず、人を相手にする仕事をしていても個人の付き合いには無関心。
そんな割り切った冷たい性格ながら、ライアン自身は軽快でひょうひょうとしていて表面上は人当たりもよく、皮肉なユーモアも持ち合わせていて憎めない魅力がある。ジョージ・クルーニーがほんとハマリ役!
自分のルールに則って快適に暮らしていたはずのライアンに、未熟で年若い部下や、自分の女版ともいえる美女、妹の結婚式で再会した家族といろいろな人々と触れ合ううち、だんだんと変化が……
温かみのある新しい顔を見せ始めたライアンを、「あぁこっからハッピーエンドにまっしぐらなんだな!(*´∀`)」とコチラもすっかり応援する気分で見守っているだけに、その後待ち構えている展開はちょっとばかり切ない。でもドライなコミカルさ、べたつかない温かさと重過ぎない感動、さらに哀愁も漂ってて、いい映画だった!
それにしても今年は(特に後半)、なんだかよくジョージ・クルーニーに縁があるような感じだったなぁw

マイ評価:★★★★☆
author : 四葉 | - | -

Near Dark

2009.12.29 Tuesday | 映画作品 > ホラー

Near Dark(1987年)
これの前年作品『エイリアン』から、ビショップ、ヴァスケス、ハドソンの顔ぶれが揃って登場。ヴァスケスがこんなにも色っぽかったなんてw
前作から一転し、人を襲う側のヴァンパイアを演じている姿が、みんなものすごくイキイキと楽しそうに見える。特に、ビル・パクストンw
この3人+ヒロインのメイと、見た目ティーンの少年(ただし中身は大人)を加えたヴァンパイアのファミリーに捕らわれた主人公が、彼らの仲間になるか家族の元に帰るかの選択で揺れ動く。
……ってこの主人公、どっかで見た顔だと思ったら『Heroes』のネイサンじゃないか!w
うわー、若いわー。可愛いわー。そんで顔の濃いのは昔からかwww
80年代の作品ということでアクションやエフェクトはやや低クオリティながら、ヴァンパイアものとしてのストーリーは普通によかったし、狩りを楽しむヴァンパイアたちが残忍で冷酷なのもいい。
それとこういうのには珍しく、『脱ヴァンパイア』の方法があるという設定が、オリジナリティがあっておもしろかった。

マイ評価:★★☆☆☆
author : 四葉 | - | -

Revolutionary Road

2009.12.26 Saturday | 映画作品 > ドラマ

Revolutionary Road(2008年)
観賞記録100本目!

『タイタニック』以来再びカップルとして共演のレオとケイト。
あの当時は初々しくてほんと若かったんだなぁ……としみじみ思うほど、ここでの2人はどちらもすっかり大人の魅力。もちろん俳優としての貫禄や深みも増していて、倦怠期を抜け出そうとするカップルの姿をリアリティたっぷりに演じている。
子供にも恵まれ裕福でそこそこ満足した生活を送りながらも、満たされない夫婦。恐れず何でも出来るほどには若くもないが、まだ夢や冒険を完全に諦めるほど老いてもいない。マンネリ化した日常や次第に冷えていく夫婦仲、「刺激や情熱も失いこのまま老いていくだけなのか」という漠然とした恐怖を打破しようとする2人。
その不安や恐怖は理解も共感もできるが、2人の語る夢が現実味の薄いものであるというのもわかっているだけに、必死に足掻こうとする姿が痛々しくみえる。2人を待ち受ける末路も悲しい。
彼らとは対照的に、不満も飲み込み平穏に日常を生きようとしている友人夫婦もまた、ある意味では不幸でありしかし幸せでもあり、印象的な存在だった。

マイ評価:★★★☆☆
author : 四葉 | - | -

Observe and Report

2009.12.26 Saturday | 映画作品 > コメディ

observe(2009年)
モールの平和と気になるあの子はこの俺が守る!
冴えないモール警備員が鼻息荒く繰り広げる、どたばた恋愛アクションコメディ。
しがない警備員でしかないのに、ほとんど警察官気取りでカッコつけて張り切ってる勘違い男を、セス・ローゲンがマジメにおもしろおかしくそして哀しく演じている。こういうキャラは(本人には失礼ながらw)似合っているので、まさにハマり役という感じ。
でもヘタレ一辺倒にならず、チンピラ相手のケンカでは複数の相手をバンバン軽やかにのしちゃったりして、必ずしもお約束通りじゃないのが予想外。ストーリーにしても、もっとアホくさくて笑えるコメディなのかと思いきや、けっこうダークな要素が強かったりもして意外だった。
バイオレンスもさりげなく多め、露出狂を御用にするときは「そこまでやるか!Σ(゚Д゚;)」というほどで、相手のほうにちょっとばかり同情したw

マイ評価:★☆☆☆☆
author : 四葉 | - | -

Land of the Lost

2009.12.24 Thursday | 映画作品 > コメディ

land_of_the_lost(2009年)
70年代にアメリカで放映されてたらしい人気TVシリーズを、ウィル・フェレル主演で焼きなおしたコメディ映画。
基作品みたことない私でも、これは弄らないほうがよかったんじゃないか……(;´Д`)というのが嫌でもわかる、そんなトホホな映画だったw
とにかく面白みに欠けてて、話のキモである異世界アドベンチャーもイマイチ、笑える箇所もほんの数える程度で、話もギャグも上滑りしてて退屈。ウィル・フェレルは作品によって当たり外れ激しいほうだけど、そんでも大人向けのコメディもののほうが、きっとまだ見られるんじゃないだろか。
主演がどんどん映画をサムいものにしている中、見せ場も控えめで地味ながら、脇のダニー・マクブライドがなんとか場を持たせてくれていた感じ。……とはいえそんな彼も、『Tropic Thunder』での役柄がデジャブりまくってたんだけどw

マイ評価:☆☆☆☆☆
author : 四葉 | - | -

Avatar

2009.12.22 Tuesday | 映画作品 > SF/ファンタジー

Avatar(2009年)
3Dで観賞。興奮のド迫力映像! (*゚∀゚)=3
のっけから、まずCGの美しさに圧倒される。地球から遠く離れた惑星パンドラとそこに住む原住民や動物たち、すべてが幻想的でありながら野生的、原始的でもある魅力にあふれていて素晴らしい。
3Dものによくありがちなわざとらしさは皆無、専用メガネをかけているのさえもときどき忘れそうになるほど、実写とCGの自然な溶け込みっぷりがハンパなかった!
もちろん視覚効果もすごいけれど、決してそれだけに頼ることなく、圧倒的なスケールの話と壮大な世界観で物語にぐいぐい引き込んでくる。
ストーリーや設定などは、ひとつずつ取り上げてみれば特に斬新というわけでもない、どっかで見たことがあるようなネタやお約束もあったりするんだけど。でもその構成の仕方や見せ方がとにかく凝りまくっていて(キャメロン監督の徹底したこだわりを感じる)、「こんなの観たことない!」世界に仕上がっている。

遺伝子情報を元に作り上げたアバター(分身)に己の精神を宿すという特殊プログラムに、急逝した双子の兄の代わりとして参加することになった、車椅子生活の元海兵隊員ジェイク。
原住民ナヴィ族に溶け込んでの情報収集がミッションではあったが、自分であって自分ではない“もうひとりの自分”に姿を変えて別の世界を生きるうち、今までまったく知らなかった生き方に魅せられていく。
大いなる命の一部としてまわりと調和して生きるナヴィ族のあり方、弓矢の使い方や竜の乗り方を学び、そしてやがては戦士として立派に成長を遂げ、部族の仲間として認められ受け入れられるまでに。
生きることの真の意味を見出し、大切にしたい相手に出会い、自身の人生そのものの価値観を変えられるという強烈な体験をするジェイク。カプセルの外の灰色の現実はますます色を失い、次第にアバターとして生きる世界こそが“ほんとうの人生”だと思えてくる。半身不随であるがための単なる現実逃避とは違う、「自分にとっての現実を生きたい」というジェイクの選択。
元々の世界に未練がないぶん、人間としての生き方を体ごと捨てることに迷いはほとんどなかったけど、これでもしもジェイクが妻子持ちだったなんて設定だったら、きっとものすごい葛藤や重いドラマが待ってたんじゃなかろうか……(;´Д`) いや、その場合はきっとこのアバタープログラムそのものを受けないのかもな。

惑星をぶんどろうとしている人間側が悪者になるので、クライマックスのナヴィ族vs軍の戦いでは、完全にナヴィ族サイドで応援。この戦闘シーンもまた迫力満点。
平和で美しかった森は破壊され、熾烈な戦いで散った命もたくさんあるけれど、再生という希望に満ちた明るいエンディングで爽快な後味が残る。
上映時間はけっこう長いのに、その長さを(いい意味で)まったく感じさせない。
というか話が終わってしまうのがもったいない、ずっとその世界に浸っていたくなる映画だった。こんなふうに、「まだまだいつまでも観ていたい!」と思える映画にはめったに出会うことがない。……うん、もうコレ間違いなく『今年のNo.1映画』だわ(*´∀`)
こうして感想書いてても、とにかく褒め言葉しか出てこないしw
このクオリティを保ってくれるなら、今後もぜひ続編を作っていってほしい!

ところで……
シガニー・ウィーバーのアバターは本人そっくりなのに、サム・ワーシントンのアバターが、角度と表情によってはむしろブレンダン・フレイザーに激似だったのはどうしてなんだろうwww

マイ評価:★★★★★
author : 四葉 | - | -

He's Just Not That Into You

2009.12.19 Saturday | 映画作品 > ドラマ

He's Just Not That Into You(2009年)
恋愛の悩みをテーマにした女性向け映画、いわゆるchick flick。
普段なら絶対自ら進んでは観ないタイプの映画なので、HBOでたまたまやってたからとはいえ、これを観ようと思ったこと自体が自分としては珍しいんだけどw 出演者陣に気になる顔がちょこちょこいたので観てみたら、演技がしっかりしてる俳優ばかりだからか、ストーリーはベタだけどそこそこおもしろかった。
頑張ってるのになかなかいい出会いに恵まれない独身女性、恋愛アドバイスはプロ並みだけど自身は恋愛恐怖症気味の男、結婚してから運命の女に出会ってしまった男、そのつもりはないのに夫を息苦しくさせてまう生真面目な妻、相性は最高なのに結婚への考えだけが食い違っているカップル、友達と恋人どっちつかずの関係に苛立つ「いい人」どまりの男、そんな男を優柔不断な態度で翻弄する女……
いろんなシチュエーションの悩める男女が豊富に出てくる中、共感できるキャラが1人2人は必ずいるはず。私の場合、ジェニファー・アニストンとベン・アフレック演じるカップルが、観ていていいなぁと思った。
あとドリュー・バリモア、出番は少なめだけどすごい可愛くて好感持てるキャラで、登場人物の中では一番好みだった(*´∀`)

マイ評価:★★☆☆☆
author : 四葉 | - | -

The Road

2009.12.18 Friday | 映画作品 > ドラマ

The Road(2009年)
ヴィゴ・モーテンセンといえばLotR。
アラゴルンも相当小汚かったけど、ここでの彼はそれ以上。まさかあのヨゴレベルを自ら記録更新してしまうとは……www
でも鑑賞中にはそんな冗談言う気にもなれない、かなり暗くて重く鬱になるストーリーが展開されているこの映画('A`)

舞台となるのは、人類も動物も植物でさえもほぼ死滅しかけた世界(具体的に何が起きたのかは作中では明らかにされていない)。
生き残り同士の略奪や殺し合い、共食いまでが当たり前。まさに生き地獄のような狂気の中を、わずかな所持品だけを手に野宿を繰り返しながら、互いに寄り添い必死にサバイバルしている父と息子。
常に飢餓と疲労と緊張に晒されたそんな状況でも、人としての道だけは決して踏み外すな、胸に灯火を持ち続けろと己に言い聞かせながら進む親子の姿は、見ていてとても痛々しい。おまけに父親は体を患っていて、先行き永くないことがわかっているし(´д⊂)
世界が平和だった頃の日常、妻がまだ一緒だった頃。父親の夢や回想で挿入されるシーンの数々が、じめじめと暗く灰色で冷たい現実により一層の絶望感を与えていて、観ているだけでかなり陰鬱な気分になれる……
親子を待ち受ける結末もほんと可哀想すぎる。
最後の最後だけは、分厚い暗雲の間から一瞬差し込むひとすじの光のような、一握りの明るさと希望が感じられるのが唯一の救いか。

派手なアクションもなければ大げさなドラマも一切ない、画面の色彩すらもなく、いろんな面で極限までトーンを落とした映画。ずっしりくるけど、たまにはこういうのもいい。
ただしこれ観た後は、極端に明るいコメディ映画で気分を変えたくなるけどw

マイ評価:★★★★☆
author : 四葉 | - | -

Brüno

2009.12.17 Thursday | 映画作品 > コメディ

bruno(2009年)
『Borat』で一躍有名になったサーシャ・バロン・コーエンが、成功のチャンスを掴むためアメリカに渡るオーストリア人の元TVホストという設定のゲイキャラで挑んだ新作。
体づくりはスバラシイけど、19歳ってのはさすがに無理があるだろw
演じているとは思えないくらいの強烈なキャラクターで、法的にスレスレなこともバンバンやりたい放題・言いたい放題やってるのは相変わらず。笑えるポイントは多かったし、そこそこおもしろかったんだけど……
でもやっぱり、『Borat』のインパクトには欠けるなあ。
人種ジョークも前のほうがきつかったぶん、おもしろかった。今回のこれはいろいろと物足りなくて、観終わっても( ´_ゝ`)フーンて感じ。だいたい元々のアイディアも、この人がTV番組でやってたときの『Brüno』とはかなり変えられちゃってるしな。
それにしても毎度、クリスチャンとホモフォビア系ストレート男の反応だけは、素で異様なもんがある……これが仕込みじゃないってのが恐ろしいわ(;´Д`)

マイ評価;★☆☆☆☆
author : 四葉 | - | -

Thirst

2009.12.15 Tuesday | 映画作品 > ホラー

Thirst(2009年)
人を救いたいという思いから、自らの体を危険なワクチン開発の実験台に投じ、50人の中からたった1人生還した神父。
しかしその実験は、彼の肉体を人ならざるものへと変えていた……
一風変わった韓国製ヴァンパイア映画。
ヴァンパイアというテーマ自体は別段目新しくもないんだけど、その基本やお約束は踏まえつつ、西洋風とは違うアプローチと味付けで独自の世界を作り出している。
西洋のホラーと東洋の怪談の要素を、両方からうまいこと取り入れているような感じ。
自分が日本人だからというのもあるけど、怪談っぽい怖さのあるこのテイストはかなり好みでしっくりきた(*´∀`)

理性と欲望、人と異形との間で揺れ動き、終始葛藤し苦悩し続けている神父のキャラも好きだ。決して聖人君子じゃない、けれどだからといって怪物にもなりきれない、そんなどこまでも人間くさいところがツボ。
そのパートナーとなるヒロインは、したたかさと純粋さを矛盾することなく持っている小悪魔タイプ。生まれ変わり後には奔放なハンターとなり彼とは真逆、こちらはこちらで変身前後の変わりよう(というか、今まで抑えていた分の吹っ切れっぷり)がまた魅力。
とはいえ結局どちらのキャラも、根本的な部分では変わることがなかった。
そのまま道を違えて別々に生きていくことも、あるいは互いを敵として生きていくことも可能だったけれど、最終的には同じ道を行くしかないのだと悟る。
そんな2人の選ぶ、哀しく切ない結末。

尺は少し長め、やや長回しと感じる場面も少々あったものの、最後まで退屈することなくじっくり楽しめた。こういう良質ホラーがどんどん増えるといいな!

マイ評価:★★★★☆
author : 四葉 | - | -

Terminator Salvation

2009.12.12 Saturday | 映画作品 > SF/ファンタジー

Terminator Salvation(2009年)
前評判と期待はかなりのものだったのに、実際に蓋を開けてみたら結果はあまりふるわなかったションボリ映画……(´・ω・)
そんなふうに聞いていたので覚悟はして観た。
ところがどっこい。

ちょww思いがけず萌えたわこれwwww

クリスチャン・ベールのジョン・コナーもカッコいいし似合ってるし普通によかったけど、サム・ワーシントン演じるマーカス! こいつがヤバかった!!!
中身はどこまでも人間、サイボーグの自覚がないサイボーグ。
顔や体は表皮が剥がれれば機械むき出し、なのに思考や感情は改造以前のまま、あと心臓は生身ってのが「コアは人間」な感じでいい! えぇもう思いっきり好物ですわそういう設定w
人間の頃は犯罪者で死刑囚だったマーカスだが、自分にも第二のチャンスがあるのなら善人としてやり直したいと望む。自身の正体に愕然とし絶望するも、人類の未来の鍵を握る少年とジョン・コナーを守るため・人間としての自分を貫くため、ボロボロになりながらも奮闘し、最後はその命をも捧げ……そしてジョンの中でともに生きていく。
もうwwどんだけwwwベタな萌え設定なのかとwwwww
一応女とといい感じになる展開はあるものの、やっぱりジョン・コナーとの絡みにどうしてもニヤニヤしてしまうw
巷の評判ほど悪い出来じゃないと思うし、アクションもCGもすごかったしおもしろかった、例のシュワ知事ネーターが出てくるシーンも楽しめた。
けど、なんだかんだでサム・ワーシントン@マーカス萌えに一番満たされた(*´∀`)
あとスターかわいいよスター。

マイ評価:★★☆☆☆
author : 四葉 | - | -

Gran Torino

2009.12.08 Tuesday | 映画作品 > ドラマ

gran_torino(2008年)
クリント・イーストウッド演じる主人公の退役軍人ウォルト、まさに典型的(白人)軍人タイプで、自分にもまわりにも厳しくいつもしかめっつら、人種差別的発言もバンバンするし、自分の庭から他人を追い出すためなら銃も持ち出す、めちゃくちゃハードコアなじじい。
愛想の欠片もないけど、でもその「誰に対しても分け隔てなく偏屈」なのがある意味平等というか、頑固爺っぷりに裏表がなくて憎めないw

過去の戦争経験の悪夢に苛まれ、支えの手を差し伸べる神父にも「若造が」と心を開かず、モン(Hmong)族の隣人一家のことも、アジア系というだけで毛嫌いし一切の関わりをもつことを避けていたウォルト。
本人に人助けのつもりはなかったものの、おとなしい少年と気の強い姉をギャングたちから救ったことで、近所一帯のモン族の感謝と好意を一気に受けることになってしまう。どうしていいかわからずに戸惑い、あっちへ行けと蹴散らそうとし、だけど次第にほだされて、いつの間にか暖かい輪の中へ迎えられ……根はいい人なのにただ正直になれなかっただけの、ウォルトの不器用で孤独なひとりの老人としてのもうひとつの顔が見えてくる。
しかし平和な時間も長くは続かない。ウォルトに屈辱を味わわされたギャングたちが、そのまま黙って引き下がっているわけもなく……(;´Д`)
待ち受けているのは凄惨な報復と悲劇。ギャングに対しての憤怒以上に、ウォルトの自責の念は相当のものだったはず。たった独りで“最後の戦争”に赴いていく、いろいろな準備に彼の最大の覚悟が見えるから、とても切ない。そしてウエスタン映画を彷彿させるような、すさまじい決着のつけ方。

ひとつの葬式で始まった物語は、もうひとつの葬式で幕を閉じる。
この世を去っていったウォルトが財産を遺したのは、人種も血の繋がりも関係のない、本当の家族と友人たち。でも彼が遺していったものは、形ある物ではなくもっと大切なものなのだと、ラストシーンを見ながらしみじみと感動した。

マイ評価:★★★★★
author : 四葉 | - | -

Mirrors

2009.12.06 Sunday | 映画作品 > ホラー

Mirrors(2008年)
キーファー・サザーランド主演。
夜中にTVつけたらやってたんでそのまま観賞コース。
おもしろそうだなと思ったんだけど……うーん……大ハズレってわけでもない、しかし期待してみたほどでもない、つう感じ。
人々が悪霊(?)憑きの呪われた鏡に操られ、次々と自らの命を絶つという設定で、登場人物の死に方はけっこうエグくてよかった。
特に、口に自分の手ぇ突っ込んでガバッのシーンはグロ怖い。
こんな逝き方は絶対いやだなぁwww
キーファー演じる主人公が追い詰められながら真実に近づいていき、同時に家族を守ろうとするドラマ部分も悪くはないんだけど。肝心の謎解き部分とクライマックスが肩透かしというか、イマイチ盛り上がりに欠けていて物足りなくて、そこが残念。

マイ評価:★★☆☆☆
author : 四葉 | - | -

Taken

2009.12.05 Saturday | 映画作品 > アクション/アドベンチャー

Taken(2008年)
旅行先のフランスで人身売買グループに誘拐された娘を取り戻すため、元CIA工作員の父親が、たった独りで敵陣に飛び込んでいく。
離婚後に孤独な生活を送りながら、いつでも娘のことだけは気にかけている子煩悩パパ。演じるリーアム・ニーソンが、ちょっと情けないところも見せつつキメるとこはキメててカコヨス(*´Д`)
どーんとでかい長身に、ぎゅっと絞り込んだ(スリムマッチョ系)隙のないカラダがたまらん。アクションもバリバリこなすキレのある動きはまだまだ余裕で若いもんには負けちゃいないし、娘のためなら敵に1ミリの情け容赦もかけない冷酷さが、またヤバいくらいツボすぎる。
正直なところ映画としては、ストーリーも設定も特に際立ったところはなくいろんな意味で普通ランクなんだけど。でもリーアムの渋カッコいいキャラとアクションでおなかいっぱいになれるので、リーアム好き的には満足満足(*^ω^)

マイ評価:★★★☆☆
author : 四葉 | - | -

Adventureland

2009.12.04 Friday | 映画作品 > ドラマ

adventureland(2009年)
『Zombieland』でのヘタレっぷりが記憶に新しいジェシー・アイゼンバーグが、それより以前のこの作品でも、やっぱりへなちょこ男子な役柄で登場w
遊園地が出てきて『〜ランド』なタイトルの映画に連続して出てるけど、コッチは腐った死体やスプラッター・アクションとはまるで関係なく、80年代が舞台の甘酸っぱくてビターなw青春ラブストーリーもの。
頼りにしていた親が経済的危機を迎え、遊園地の短期バイトで旅費を自力で稼ぐはめになった主人公ジェイムスの、社会勉強とひと夏の恋。
そのお相手役は、今では『Twilight』シリーズのベラで有名になったクリステン・スチュワート。不毛な不倫の恋をずるずると続けつつ、家庭にも居場所がない孤独な少女エム。そんな彼女に一目惚れし、童貞丸出しでも恐れることなくw、ひたむきに不器用にアタックしていくジェイムスの子犬っぷりが可愛い(*´∀`)
ジェイムスとの出会いでエムが少しずつ変わり自分に正直になっていくのと同時に、ジェイムスもまた世間知らずだった甘ちゃんから、夏が終わる頃にはほんのちょっと大人に成長している。
寂しさと苦い思いを残して別れてしまった後、雨のNYで再会する2人。ようやく等身大の自分たちとしてもう一度スタートをきれたようで、いいエンディングだった。

マイ評価:★★★☆☆
author : 四葉 | - | -