レンタルで鑑賞。
初見ではないけど、数年ぶりに観直したので感想を。
やっぱり不朽の名作ってひと味もふた味も違う……! と改めて実感。
何度観ても飽きないし、観るたびに引き込まれる。
今の時代は進歩した技術でいくらでもすごい映像は作れるけれど、でも本当に映画として面白い作品となると、けっこう少ないのが現状だと思う。見た目だけは豪華でも中身が薄いものばっかりで、後に何も残らないのが多すぎるというか。
そんな中こういう古典的名作を観返すと、これこそ『面白い映画』だよなぁとしみじみ思う。
シンプルだからこそ語り手の力量がものをいうストーリー。
魅力的なキャラたちと、それぞれの個性を引き立てるうまい見せ方。
利吉たちの頼みを引き受けた勘兵衛を中心に、勝四郎・五郎兵衛・七郎次・平八・久蔵・菊千代たちがどんどん集まってくる過程、村へ着いた七人が村人を鍛え上げながら次第に仲間として打ち解けていく様子、そして迎える決戦のとき。
わくわくさせられ興奮させられ、物語の最初から最後までずっと釘付けになってしまうのに、笑いの部分での力の抜きどころがうまいので、わりと長めの作品なのにもかかわらず中だるみしないし疲れもしない。
山場である、野武士との戦いのシーンも圧巻。
久蔵が「ちょっとそこまで」風な足取りでさっさと敵陣に単身潜入、一晩たってまた平然と「ちょっくら行ってきた」風に、きっちりおみやげも持って帰ってくるシーン、あそこはいつ見ても爽快。笑いながらしびれてしまう。そして勝四郎ばりに惚れるw
余談だがHBOシリーズ『Band of Brothers』の中で、スピアーズという人物が単身敵陣に飛び込み無傷で戻ってくるという場面があって、これがこの久蔵のシーンと状況的にもキャラ的にもすごくかぶるものがある。
『Band of...』は実話に基づいて作られたドラマだけど、日本でも外国でもこういう「飄々とした態度で豪快なことを平然とやってのけてしまう」タイプの人間は戦場に必ず一人はいるものなのかもしれないなぁと、国と時代を超えた二人の武人の思わぬ共通点になんとなく嬉しくなってしまった。
……と、作品をマジメに愛でつつも、菊千代の尻と腿ばっかガン見しまくってしまうのはね、もうどうしようもないんですねこれは(*´д`)ハァハァ
序盤のチラリズムからどんどん露出が激しくなる終盤まで、ずっと目が離せない!
奔放に無防備に健康的なエロスを振りまく菊千代、そして無口でストイックな中に色気がじわりとにじみ出る久蔵、両極端なこの二人がどっちも好み。
あと勘兵衛の、ちょっと困ったときなんかに「参ったな」みたいに笑って頭を片手でくるっと撫でるクセ、あれがたまらなく好きだ。
マイ評価:★★★★★
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