劇場で観賞。
『28 Days Later』が個人的にかなりツボだったので、続編となる今作もかなり楽しみにしていた。
ゾンビ映画にカテゴライズしちゃってもいい感じだけど、厳密にはこのウィルスは「ゾンビウィルス」ではなくて、「感染した人間の凶暴性をむき出しにするウィルス」。
で、恐ろしいのは体内に取り込まれた後、僅か数秒で影響するその感染の速さ!
ゾンビだと死んでからよみがってくるとか、生きたまま噛まれてもじわじわ変化していくとか、そんな感じである程度経過がスローなんだけど、このウィルスの場合その余裕がないのが、逃げる側にとってもめちゃめちゃ怖い。
しかも凶暴になるぶん動きまでアグレッシブになるので、ものすごい速さで追いかけてくる。ちょ、その俊足っぷりは反則だってば!
今作のストーリーではとある一家にスポットが当たっていて、主役は父親のドン(ロバート・カーライル)……いや、メインはその子供たちのほうになるのかな。
冒頭で妻を見殺しにして一人逃げてきたドン。
映画的にはいかにも弱くてずるい行動にみえるんだろうけど、でもあの状況だったらたいていの人間は同じように逃げるんじゃないのかなぁ。
残って戦うとか妻とともに覚悟を決めるとか、そういうのは『映画のお約束』ではあるけど実際にはなかなかできないと思うので、そういう意味ではリアルだなーと感じた。
子供たち、特に息子のほうは母親から『特異体質』を受け継いでいるという設定で、それを知ったアメリカ軍兵士の男女2人に守られることに。
自分よりも子供たちの命を優先して守らねばということで、この2人の位置づけはまさに自己犠牲もいとわないヒーロー像に近いところにあるんだけど、いかにもという感じのクサい描かれ方になっていなくていいキャラだった。
特にドイル! 車のシーンがもう……(´д⊂)
あと同僚のヘリのパイロット、このあんちゃんもよかった。
『OZ』でおなじみの俳優ハロルド・ペリノーが演じていたけど、ドレッドがないから最初「あれ?」と違和感w
人間ドラマもありつつ、バイオレンスやグロ要素もこの映画には欠かせない。
つかの間の平和が破られて以降、ほとんど全編通して地獄の世界が繰り広げられる中、一番「これは嫌だ!」と思ったのが、密室に大勢がつめこまれた中へ一人の感染者を放り込むとどうなるかという悪夢を実現したようなシーン。
身動きすらとれないような中、パニックに陥り我先にと出口を求めて押し寄せる人々、無力な彼らに手当たり次第に襲い掛かる感染者、そして襲われた相手も数秒で襲う側に変わり……と、まさに阿鼻叫喚。
あとエンディングも、救いはなくてかなり鬱な終わり方だった。
……次の舞台はパリなの?w
マイ評価:★★★★☆
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