劇場で鑑賞。
野心的でしたたかでパワフルな麻薬王にデンゼル・ワシントン。
馬鹿がつくほど正直者、正義感の強い真面目な捜査官にラッセル・クロウ。
個人的にデンゼルは「いいもんの役」、むしろラッセルのほうを「アウトロー」のイメージでみてるとこがあったので、それが逆転してるキャスト的にも、あとこの二人の取り合わせ的にもちょっと意外だったけど、実際観てみたら相性抜群でかなりおもしろかった。
「ビジネスで大切なのは家族」「決して目立とうとするな」など、自身のスタイルを貫いて見る間にビッグになっていくフランク。
独自に開発した仕入れのルート、『商品』の質や価格へのこだわり、それまでのマーケットの常識を覆すような斬新で大胆な商売方法ながら、持ち前の慎重さのおかげで警察の捜査の網目もうまくかいくぐる。
……と、そんなやり方はスマートにも見えるのだけど、いくらカッコよさげに見えてもやってることはやっぱり犯罪。
不器用なくらい誠実で真面目なリッチーが、彼もまた『自分のスタイル』を貫いて見事にフランクの存在をあぶり出し、最終的には王手をかけてしまうわけで、やはり悪は長くは栄えず。
金も権力も長年ほしいままにしてきたフランクにとって、刑期を終えて出てきた世界の変わりよう、「自分の居場所がなくなっている」ことが一番こたえたんではないだろうかと思うんだけど、実際はどうだったのか。
ラストの途方に暮れたような彼の姿が印象的だった。
マイ評価:★★★★☆
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