劇場で鑑賞。
子供向けファンタジーながら、大人も充分楽しめる内容。
ごく普通の子供たちがある日突然、妖精やアドベンチャーやスリルや危険にあふれたファンタジーな世界へ放り込まれ……というのは、王道といえば王道ながらも、やっぱり見ていてわくわくさせられるテーマ。
『チャーリーとチョコレート工場』でチャーリー役だった子が主人公&その双子の二役をやっていたけど、正反対の性格の役を実に自然にうまいこと演じ分けていた。
一瞬、子役がもともと双子だったっけ? と思いそうになったほど。
出てくるCGクリーチャーたちも、あからさまにグロい外見の敵はもちろんのこと味方サイドでも、甘すぎないデザインでキモ要素があったりしていい感じ。
アーサー・スパイダーウィックの失踪後もずっと書を守ってきた妖精、温厚なネズミのような外見から怒ると醜悪な緑の小鬼のような姿に変化するシンブルタック。単純でお調子者で生きた鳥が大好物、豚に似たホブゴブリンのホグスクィール。
ジャレッドたちを背に乗せて飛ぶ巨大なグリフォンのバイロン。
トマトソースで溶ける敵ゴブリンの大群などは、下品で騒がしく凶暴なところやその死にざまといいw、なんとなくグレムリンを彷彿とさせる。
そんなクリーチャーたちが見えるのは子供たち(と、子供心を忘れてない一部の大人)だけという設定なのかなと思っていたら、一般的な大人である母親にも見えるようになり、後半では一緒になって戦っていたりして。
ママもおいてけぼりになっていないところがいい。
ある日妖精たちにさらわれてしまった父アーサーと、その帰りを信じて老婆になるまでずっと待ち続けたルシンダ伯母さんの、80年の年月を経た父娘の感動の再会など、切なくじんわりくる部分も用意されている。
それとオーガーの迎える最期もあっけなくて笑えてツボだった。
原作に沿って続きもこれから順次映画化されていくのだろうけど、これは次回作以降も期待できるシリーズになりそう。
マイ評価:★★★☆☆
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