DVDで鑑賞。
アイディア自体は飛びぬけて奇抜というわけでもなくて、あぁこういうの前にもどこかで見たなぁ、という感じ。『ストレンジ・デイズ』とか『MATRIX』とか『攻殻機動隊』とか。
でもこの作品はこの作品で独自の世界を作っていてきちんと楽しめた。
幻想的でグロテスクな雰囲気の、夢の世界の描写がすごい。
凝った動きや描写の細かさもさることながら、夢の中では制限がないだけに何でもアリで、背景もキャラもくるくると目まぐるしく大胆に変わるのが、視界のジェットコースターのようでおもしろかった。こういうのはアニメならではだと思う。
現実世界と夢世界の境目が溶けあっていく奇妙さ、落ち着かなさを煽るような演出も、まさに悪夢から抜け出せないときの気持ち悪さを思い出させるよう。
そしておっさん刑事とパプリカが可愛い!
同一人物でありながら別人でもある、パプリカという存在を生み出したのは敦子の隠れた『願望』なのかもしれないと考えると、なんだか興味深いものがある。ラスト近くでパプリカの中から、さなぎが脱皮するかのように敦子が出てくるシーンは特に印象的だった。
あと所長がX-MENのプロフェッサーXに激似で笑ってしまったw
黒幕は意外と身近に潜んでいたというオチだったけど、いろんな人に(それこそ骨の髄まで)利用されまくって、けっきょくは小物のまま消えていった同僚くんはちょっとだけ不憫だったなぁ。
時田の後輩のほかに、たぶん所長とも寝てたんだろ? あれは……w
マイ評価:★★★☆☆
<<続きを畳む