DVDで鑑賞。
夫に先立たれて経済的に窮した未亡人が、カタギの素人なのにもかかわらずいきなりドラッグビジネスに飛び込んでひと騒動！ というストーリーは、TVシリーズの『Weeds』とむちゃくちゃそっくり。
映画のほうが５年早いから、きっと『Weeds』はこの作品からいろいろヒントを得て作られたんだと思うけど（この被りっぷりで参考にしてないはずはないｗ）。
悲しみの未亡人に浸っている暇もなく、迫り来る取立てや差し押さえの手から自分の唯一の居場所を守るため、グレースの孤軍奮闘の日々が始まる……
のだけど、グレースがどんな状況でもおっとりしているせいか、切羽詰っているけどどこかコミカルで悲壮感は皆無。危機感もないし世間知らずだけど、でも「そうだ、だったらマリファナ育てて売れば金になるんじゃね？」的な発想を、ヤバイと思わずポンと出せてしまうのは、その少しズレた感覚がなせるワザなのかもｗ
庭師のマシューも奥さんそれはマズイよと止めるどころか、ガーデニングのエキスパートのグレースなら……！ と目を輝かせて計画に乗ってきちゃう。そして二人でうきうきいそいそと温室改造計画実行。
そんな二人があまりにもカワイイので、違法行為なんだけどつい応援してしまうｗ
実際グレースのマジックハンドパワーはまさにミラクル級で、温室はあっという間に『葉っぱ天国』に。これはポットヘッドにはたまらんのうだろうなと思うけど、実際マシューの友人がこの温室を見たとき、泣いて跪かんばかりに大感動してて爆笑したｗ
鮭の密漁関係に厳しく他には抜けてる警察官のおじいちゃん、紅茶と思い込んで「マリファナ茶」を淹れてしまいタイヘンなことになってるおばちゃん二人組み、グレースの亡夫の浮気相手、後半出てくるドラッグディーラーなどなど、まわりの人たちもかなり面白いキャラぞろい。
収穫が見込める頃になって事態はちょっとした急展開。マシューと妊娠した彼女のことを思い、グレースは単身で商品を「その筋」へ売り込みにいこうとする。
一旦やると決めたらとたん意外な行動力と大胆さを発揮するグレースが、ただ泣きくれて終わらずにたくましく進んで行く姿がいい。いや、やってることはまぁいけないんだけどｗ
いろいろ危ない目にあったりもしつつ、最後はみんながそれぞれの幸せを手に。
笑えて和める、ある意味ほのぼのした映画だった。
マイ評価：★★★☆☆
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（2000年）