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カタギリ3(part3 248,249)
「ふむ、どうやら体がGの負荷に耐えられなかったみたいだね」
「そんなことはわかっているさ」
いつも通り、不敵そうに微笑むグラハムを、聊か苛立ちながらカタギリは見ていた。
ガンダムと交戦するために、単独出撃なんて。
命があったからよかったものを——彼は全く、自分に無関心すぎる。
「……一応体を診てみた方がいいね。服を脱いで」
「…ここでか?」
「勿論さ。余程の事が無ければ誰も僕の部屋には入ってこないよ」
「お前は技術顧問だろう、それなら医務室に行ったほうが良いのでは…」
「実は僕、看護士の免許も持ってるんだ」
怪訝な表情を浮かべたグラハムが、一瞬で成る程、という顔になった。
全く、人を疑うことを知らないというか…
「すまないな、頼む」
パイロットスーツを脱ぎ、上だけ裸になったグラハムの胸と腹を触る。
腹部の感触を指先で確かめるように押していくと、少し苦しそうに顔を歪めた。
「ここが痛むのかい?」
「あ、ああ…普通にしてる分には何ともなかったんだが…」
「無茶をするからだよ。…内臓を痛めたみたいだね」
「内臓…」
少し顔色が悪くなる。それはそうだ。彼はこう考えているに違いない。
もし自分がフラッグに乗れない体になったら…と。
彼が恐れる事は死ではない。フラッグに乗れなくなることだけだ。
「…もっとよく調べる必要があるみたいだね。下も脱いでくれるかい?」

続き▽

| カタギリ::3 | 2008,02,11, Monday 01:13 AM

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