リボンズ様が見てる 視姦
ソファに不安気に座っている金髪の青年は自分よりは年若であろうか。ロックオンが部屋に入ったときにまっすぐに見つめてきた深い翠の目は印象的だった。
今は自分の横にいる男を縋るような目で見つめている。
「さてとロックオン・ストラトスくん、だったね」
「ああ」
「用件はもう済んでる。契約の証に…そうだな、そこにいる彼を抱いてみないか」
「は?」
何を言い出すのかこの男は。座っている彼も驚き目を丸くしている。
自分の横に立つ男、アレハンドロ・コーナーは酷薄な笑みを浮かべた。
「なるべくひどくしてあげるといい。彼はそういうのが好みだ」
「あんた、正気か?」
「君のこれからの立場と情報を考えたまえ。悪い取引ではないだろう」
青年の名前はグラハム・エーカーだと教えられた。年下かと思ったが27才らしい。
国連大使とどういう関係なのかは分からない。ユニオンの軍人かもしれないとふと思ったが
しかし彼もまた卑劣な手段で屈せられているかもしれないのだ。そう思うと同情しか沸いてこなかった。
「あんたはそれでいいのか?」
「…!」
一瞬目線を彷徨わせたグラハムだったが気丈に頷いた。
「ああ、かまわない」
頷いた拍子にふわりと揺れた金色の前髪が彼を幼く見せて痛々しさが増す。
続き▽
| マイスターズ::4:ロックオン1 | 2008,02,17, Sunday 07:54 PM