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オークション→分岐2-b-1:アリールート1(part6 757,771)
「おい、あれ気に入ったぜ」
「馬鹿言うな、そんな金などないぞサーシェス」
タキシードに身を包み小奇麗にしたアリーは周囲に溶け込み戦争屋の気配は完全に消していた。
「なんだよボーナスだと思えよ、いいだろラグナ」
「シッ!その名前で呼ぶのはやめろ」
男は慌てて周囲を見回すが、誰もが固唾を呑んでステージのグラハムに集中していたため
聞かれなかったようでほっとする。
「今回のオークションはプレジデントが参加している。予算の問題じゃない」
「チッ」
忌々しげにステージのグラハムに目線を向けると、そこにはステージ近くで調教と称し勝手な指示を出す
「上客」に媚びを売るように微笑む哀れな青年がいた。
笑顔で卑猥な単語を言わされ、だが屈辱に耐えかねるのか悲しげに伏せられた緑の目から
大粒の涙が零れる。その対比の異様さに会場の熱気は異常な空気に包まれている。
「ったく戦争よりタチが悪ぃなここの連中は」
おお、というどよめきと共に青年の細い悲鳴が聞こえた。
変態どもめ、と毒づくとアリーはグラスの酒を飲み干した。

続き▽

| 分岐モノ::2:オークション | 2008,03,10, Monday 04:09 PM

オークション→分岐2-a(part6 751,752)
「彼がこれから調教予定の、我が軍の新商品でございます」

軍の上官に連れられ、プレジデントの元で開かれるパーティに出席したグラハムは、上司が己を紹介する言葉に目を剥いた。
驚愕に思考が停止したのは一瞬の事で、動き出した脳を支配したのは怒りの感情一色だった。
なんという侮辱だ。ジョークにしても程がある!
ここがパーティ会場である事も、隣に立つのがMSWADの偉い将官であることも忘れ、怒りのままに彼を殴ろうとしたが、
首筋にうたれた麻酔のせいでそれもかなわなくなった。全身が弛緩して床に頽れる。

「予定?では躾はまだなのかね?」
「ええ。ですが経験は豊富ですので問題ないかと。たまにはこういう毛色の違った趣向も良いのでは」
「そういう事か」

自分の理解できない所で話がすすめられていく。何だこれは?何がおきているんだ?
不安な目で上官を見上げれば、正装の軍服を着込んだ男は優しく微笑み、パーティスタッフにグラハムを引き渡した。


だんだんと視界がはっきりしてくる。暗闇を感じるのに、やけに光が眩しい。
ここはどこだ?私は意識を飛ばしていたのか…
と、とたん意識が覚醒する。下半身が、あつい。あついだけでなく、有り得ない圧迫感と異物感。
これは、これは覚えがある。これは…

「うっ あ、えっ…何、っああ!」
「おや、どうやら目を覚ましたようですね?」

驚くグラハムの耳に、誰とも知らない声が響く。
眩しいと思ったのは当てられたスポットライトで、どうやらここはパーティ会場に設けられたステージの上らしい。
先ほどまで楽団がクラシックを奏でていた場所で、グラハムは全裸に剥かれ、
筋骨たくましい大柄な白人青年2人に抱え込まれて「慣らされて」いた。

「や、やめろ…っんぁ!何だ、君たちは、っぁひぁぁあっ!」

見せつける様にゆるやかにピストンを行うペニスに下から貫かれれば、
男性との性交に慣れた体(不本意に慣らされた、と本人は言うだろう)は甘い悲鳴をあげる。
目が覚めてから感じるひっきりない快楽に、グラハムの中心はいつの間にか勃起しぴくぴくと震えていた。

続き▽

| 分岐モノ::2:オークション | 2008,03,10, Monday 02:43 PM

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