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カタギリ11(part6 510)
「カタギリ…」
グラハムはパイロットスーツを着たままで、友人の側にひざまずいた。
眼鏡の奥で光る黒い瞳がどうしようもなく体をほてらせる。
この硝子の向こうでは何人もの整備士がフラッグの改造をしている。
ジンクス搭乗を拒否した自分のために、多くの人間が動いてくれている。
そう思うと胸が熱くなった。フラッグはやはりユニオンの象徴なのだ、あれはこの国の旗だ。
「どうしたんだい、もう欲しくなったのかな」
カタギリは膝をついた友人を見下ろし、薄い笑みを浮かべた。
グラハムの頬は赤く染まり、唇は薄く開いてせわしなく浅い息が繰り返されている。
「言ってごらん、グラハム。何が欲しいの?」
屈みこみ、両手で白い頬を撫でる。緑の瞳はひかえめに伏せられる。
グラハムはパイロットスーツの上からでも分かるほど興奮していた。
太股が揺れ、内股を擦り付けて声を堪えている。
怪我をしてからというもの、カタギリは満足にこのエースを抱いていなかった。
我慢弱い男だから、きっと欲しくてたまらないのだろう。
「ほら言ってごらん。僕の何が欲しいのか」
囁き、耳に口付ける。舌をさしこむと、グラハムはついにカタギリにすがる形で床に倒れた。
「カタギリの…ちんぽを舐めたいんだ…」
「よく言えました。じゃあ君の欲しいものをあげようね」
机から椅子を引き腰かけると、カタギリはスラックスのファスナーを降ろした。

| カタギリ::11 | 2008,03,08, Saturday 08:21 PM

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