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カタギリ2(part2 742-744)
「カタギリ…大丈夫か?」
いつもより3倍は優しく僕を見つめる翡翠の瞳が心地いい。
「ああ…君がいてくれてるからね」
「そうか」

爆風に吹き飛ばされ大怪我をした僕は入院を余儀なくされた。
だがまだ起き上がれないどころか腕を上げることさえろくに出来ない状態だ。
自分がどんな状況なのか非常に気になる。

「グラハム、僕はどうなってる?」
「…!いや、君はちっとも変わってないよ」

グラハムの声にかすかな震えがあるのを僕は聞き逃さなかった。
いやな予感がする。

「わたしは花瓶の水をかえてこよう」
「グラハム」
静かに僕は語りかけた。
「こっちへおいで」

しばらく躊躇ったあと彼はゆっくりと僕のベッドの脇に立つ。
「キスして、グラハム」
「ああ…」
小鳥がついばむような口付け。その腕を取り強引に引き寄せる。
「カタギリ…!」
貪るように口付けると最初は抵抗を試みていた体から力が抜ける。

「ずっと君を抱いていないな…グラハム」
「だめだ、安静にしてないと…あッ」

ゆっくりと彼の股間を刺激すると早くも反応が返ってきた。

「君も、したかったんでしょ?」
「そん、な…よせ…」

口ではそう言うがまったく感じやすく我慢弱い彼の体は正直なものだ。
前をはだけて下着に手をいれる。先走りの滲んだ彼の先端を親指でくちゅくちゅと音がするほど揉みこんでやると耐え切れないという風に僕の肩先に顔を埋めてただ甘い吐息を漏らす。
顔を真っ赤にさせて喘いでいる彼の耳元に囁いてやる。

「僕は動けないから…君がして」
一瞬なにを言われてるか分からないという表情を見せたがすぐに潤んだ目を伏せて頷いた。
「わかった…わたしが、するから君は大人しくしていてくれたまえ」

積極的なグラハムというのは滅多に見る機会がない。
僕は密かにこの状況を楽しんでいた。
ペニスをためらうこともなく口に含み、歯を立てないように慎重に上下させている。テクニックよりもその視覚的な刺激に高揚せざるをえない。
舌を絡め必死で舐め上げるその献身的な姿は限りなくエロティックでいつまでも奉仕させていたいと、いけない黒い欲望を抱えてしまう。
十分に硬くなったと見たグラハムは僕のペニスを受け入れるために膝立ちになった。涎液で湿らせたとはいえ慣らしてないアヌスに受け入れるのはきつそうだ。

「んっ…あ、くっ!」
眉間に皺を寄せわずかに唇を噛みしめ耐える姿はどうしようもなく僕を昂ぶらせる。
「あ、ぁっあ、う…んっ」
ようやく根元まで僕自身を飲み込んだところで息も絶え絶えに僕の胸元に顔を埋めた。
萎えることなく勃ちあがらせたままのグラハムのペニスを指でいたずらしてやる。

「あ、や…よせ!」
「やめていいの?君って後ろだけでイけたっけ?淫乱だなあ」
「…っ」
悔しそうに涙目で僕を睨むとシーツに手をついて上半身を起こしやけくそのように腰を動かし始めた。

「う…!あ!はぁっ」
痛いのか快楽なのかそのどちらもなのか涙を流しながらペニスを出し入れさせる。赤く息づいてる彼のペニスに指を絡ませ音を立てるくらい擦ってやると耐え切れないというふうに背を反らしビクビクと体を震わせ、僕のものを締め付けた。
「あ、あああ、あッ──!」

肩で息を吐いている彼をペッドに残し、僕は入院してから始めて自力で起き上がった。
「よ、せ…カタギリ…いくな…」
力なくそういうグラハムの表情はなぜか悲しげだ。
「君はなにを隠しているんだい?」
「なにも…隠してなんか、ない」
ああグラハム君は本当に嘘がつけない人だ。そんなふうに目を伏せてしまったら僕は君を責められないじゃないか。

生きていられたのだから手足の1本や2本、内臓の1個や2個天にくれてやってもかまわないと思ってた。
君の側にまた存在できることの喜びは何物にも代えがたいのだよグラハム。

そして僕は鏡を見た。


「あああああああああああああああああああああああああああ」
「カタギリ!!しっかりしろ!」






なんてことだ!!僕のポニテが!!ポニテがぁぁぁぁぁぁ!!!!

| カタギリ::2 | 2008,02,05, Tuesday 05:12 AM

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