3P、3P、媚薬、催淫剤
「ンッ…んあっ…あ…」雪のように白い肌を紅潮させて必死に舌を動かす上司。その舌使いはそんなに
上手いものではなかった。きっと慣れていないのだ。ジョシュアは急に胸が温かくなった。
その衝動に従って金糸の髪をなでてやろうと手を伸ばす。
瞬間グラハムがうしろからの突きあげの振動で軽くえづいた。
「ガ…ハッ…はあ…」
「チッ」
舌打ちしてグラハムの腰をつかみピストン運動をくり返す男をにらみつける。
いつもはきっちり結ってある髪がみだれて肩にかかっていた。
眉を苦しそうに寄せていてジョシュアのキツイ視線に気づいてない。
「あぁ…君はなんて堅いんだろうね…でも、気持ちいいよ…」
カタギリにそう言われて上官は心なしか表情をほころばせた。
ジョシュアはそれが気に入らない。さっきとはちがう攻撃的な衝動に駆られて
伸ばした手で巻き毛を掴みあげた。男根を包んでいたぬくもりをムリヤリ引き離し
上官の顔に思いきり白濁液をぶちまけてやった。
「あっ…」
突然ふりかかった生温かいどろっとした感触に上官は驚いたように身を震わせた。
目にも飛んだせいで深緑の瞳を満足に開けられないでいた。
「きれいになったじゃないですか、上級大尉殿」
いやらしく煽るように言ってジョシュアは上官の唇を指でなぞった。そのまま重ねる。
年より幼い顔を汚す精液をさらに擦りつけるように愛撫しながら
舌をからませて吸いあげ何度も唾液を送りこんだ。
「んっ…ンッ」
くぐもったグラハムの喘ぎ声にまた中心が疼くのを感じながらジョシュアは考えた。
なぜこんなことになったのか。なぜグラハムをカタギリと共有するはめになったのか———
夜遅くフラフラになってMSWAD基地に帰ってきた上官を最初に見つけたのはジョシュアだった。
はじめは酒に酔っての行状とばかり思って嫌味のひとつでも言ってやろうとした。
しかし様子がおかしかった。とろんとした目がいやに煽情的だった。
「どうしたんです、なんですかこの醜態は…えっ」
大げさな身ぶりで広げた腕に上官が掴まってきたのだ。二人の身体が密着する。
近くで見ると異様に火照った頬をしていた。それに熱い身体。朦朧とした意識。
「な、なにをやってるんです、酒に飲まれるなんてそれでもあなたは…」
非難するあいだに上官はズルリと崩れ落ちそうになる。
ジョシュアは内心動揺しながらグラハムの両肩をしっかりはさんだ。
こんなにこの上官と密着したのははじめてだ。
「あなたは、それでもフラッグファ」
「おや、どうしたんだい?」
焦るジョシュアの横に長身の作業着の男がいつのまにかやってきていた。
「あっあなたは…」
技術顧問のビリー・カタギリだ。エイフマン教授の弟子で優秀な科学者だ。
そして今自分の腕のなかでダウンしそうな童顔上司の友人。
「彼酔っ払った?」
そう言って上官の顔を覗きこむとすぐにカタギリは表情を変えた。
「これは大変だ」
カタギリは書類をそのへんに置いて上官の頬をぺチぺチ叩いた。
「グラハム、グラハム、返事できるかい?」
「ん、あぁ」
生返事でやっと答えた。
「君ヘンなもの飲まされたね?」
「ヘンなものって…」
ジョシュアのつぶやきを無視して上官は何度も頭を振って意識を保とうとしていた。
「うん…飲んでいたら意気投合した者がいて、一杯奢ってもらったのだ。それで…」
「それでクスリでも混ぜられたんだね」
グラハムの瞳孔をのぞいていたカタギリがため息をつく。
「まあ、よく帰ってこれたよ」
カタギリは上官のスーツを剥がしにかかった。
「とりあえず脱いだほうがいい。熱いだろ」
くつろがせてあった襟元をもっと開いてネクタイをスルリと抜いてやる。
「君も手伝ってくれるかな?」
カタギリが茫然していたジョシュアに声をかける。ハッとなってそっぽを向く。
「誰が」
「そうかい」
黙々と脱がせていたカタギリがシャツに手をかけてしばし止まった。
それから無言でスッと胸へ指を上から下へすべらした。
「んっ…」
途端に上官は鼻から抜けるような甘い声を発した。それはジョシュアの股間を
直撃するには十分なものだった。
「これは…」
眼鏡の男は考えこんだ。
「これは、すっきり出してしまったほうがいいかな」
うんうんと技術者は一人で納得した。グラハムを机に座らせ
それからおもむろに脱がしかかっていたズポンに手をさし入れた。
「な!?」
驚いたのはジョシュアだ。思わずカタギリの腕を掴んでいた。
「なにをやってるんです…!こんなこと…」
口をパクパクさせて言葉のかぎりをつくして非難する。
「ゆ、友人がこんなことやるんですか!?」
「だったら君も手伝ってくれるかい」
カタギリが感情の読みとれない目でジーッとジョシュアを見つめる。
「!…不愉快だ。失礼しますよ」
ジョシュアは憤慨して部屋を出ようとした。どうして自分が怒っているのか
わからなかった。まあおおよそ失望しただけだ。あの忌々しい上官とその親友に。
こんな関係だとは思わなかった。あの科学者はジョシュアをなぜかイラつかせる男だった。
それはグラハムに感じるいら立ちとは別のところからきている感情だった。
「……」
ふと振り返る。そこにはカタギリの背中に手を回した上官の姿があった。
普段は傲慢なくらい自信に満ちた目を切なそうに寄せて科学者の成しざま身をまかせている。
二人のあいだでカタギリの手がゆるく動いていた。
「ちょっと待ってください」
思わずそう言っていた。
「手伝ってもいいですよ」
そう言うとカタギリが静かにふり返った。
「そのかわり俺に先にやらせてくださいね」
ジョシュアの言葉を聞いたグラハムが不安そうに科学者を見上げる。
「あぁいいよ」
しかしカタギリの返事はあっさりしたものだった。グラハムが非難するように
作業着のそでを掴む。
「君、彼にずいぶん迷惑かけたからねぇ。部下に対して恥ずかしいよ」
そでを掴む手に諭すようにそっと手を重ねる。
「ちゃんとお礼しなきゃ。それに君はたくさん感じてたくさん出せば明日には良くなる」
カタギリは言いながらグラハムのズボンを引き抜いた。
「それに興奮するだろ?二人より三人のほうが」
一段明かりを落とした部屋で二人の男が衣服を脱いでいくのを、上官は机に腰かけ
すこし足をぶらぶらさせながら見つめていた。シャツを一枚ゆるくまとっただけの
しどけない姿だ。クスリで目が潤んでいるのと幼い造りの面立ちのせいでひどく無邪気に見えた。
子供のようなしぐさにジョシュアは不安になった。これから自分の身に起きることをちゃんとわかっているのか。
「大丈夫だよ、彼けっこう強いから」
ジョシュアの心を見透かしたようにカタギリが声をかけてくる。ジョシュアは唇を噛みしめた。
やはりこの二人は寝たことがあるのだ。
全部は脱がずグラハムに向かい合う。
「なら、遠慮なくやらせてもらいますね」
目線は正面に据えながらカタギリのいる方へ声をかけた。
グラハムの肩を掴みすこし足をかがめてキスをした。はじめて触れた上官の唇だった。
いつのまにか頭に血がのぼりすぎていたのか感触がよくわからない。
無我夢中のように唇を押しつけては引いて舐めてその唇を味わった。
ガサガサと机の上のファイルや紙を手探りでどかしてその上に上官を押し倒す。
その時なぜか上官の目がいっそう潤みあさっての方向を見やった。
怪訝に思って視線の先を追うとそこには眼鏡の男がいた。
「カタギリ…」
押し殺した、助けを求めるような声だった。
ジョシュアはピンと勘づいた。上官はこの技術者が触れていないと嫌なのだろう。
三人でやるとはそういうことだと思っていたはずだ。
……だがそれは俺が嫌だ。
「俺は嫌だ。このままの体位じゃないと」
片頬を上げてつぶやくように言うとカタギリが答えた。
「わかってるよ。最初は僕はここで見ているからね」
そう言ってソファの背もたれに腕組みしながら寄りかかった。
「ンッ…だめ…だ」
足を無理な態勢で開かせ指を一本うずめていく。
「なにがだめなんですか?こんなに喜んでるのに」
ジョシュアは落ちてくる髪を耳にかけながら指を二本にした。
「あっ…ぁ」
切なげに首を振るが興奮剤のせいかもともとの感度のせいかジョシュアは
わからなかったが、熱い身体はビクビクと跳ねながら指を飲みこんでいった。
「もうすぐにでも俺をぶち込んでやれそうだ…」
余裕そうなもの言いだがジョシュアのほうが限界に近かった。
もう入れないと漏らしてしまいそうだった。股間に溜まった熱を早く解放したかった。
どこでもいいわけじゃない、この上官のなかでだ。
ローションなんかない、部屋にあった飲み残しの水でほぐしてやる。
ヒクつく熱い穴にペニスをピタリと当てた。
「上級大尉、行きますよ」
「ああぁぁぁ!あっあっ!」
挿入の衝撃にグラハムが悲鳴に近い声をあげた。柔らかい髪をふり乱して痛みを緩和しようと
するかのような必死な様子だった。
でもそのいつもより高い声はジョシュアの劣情をさらに刺激するだけだった。
もっと乱暴に揺すぶりたいとの嗜虐心の命令するままグラハムの足を高く持ちあげ
結合を深くした。
「あああぁぁぁぁぁっ!」
部屋中に上官の悲鳴が響きわたる。あの科学者の耳にももちろん聞こえているし
性交する姿もよく見えているだろう。しかし背後では物音ひとつしない。
たまに目線が泳ぐ深緑の瞳をつなぎとめるため、両手で顔を固定し顔中にキスの雨を降らせた。
下では結合し、上でも唇を深く重ね合わせる。まるで愛し合っている者同士の行為のようだった。
…でも違うんだ。
ジョシュアは歯ぎしりしたい気持ちで突きあげを乱暴にくり返した。
「ああっ…くるし…い」
言葉とはうらはらに次第に感じはじめたせいか上官は艶めかしい動きをし出した。
「…感じてるんですか?」
思いきり皮肉でも言ってやるつもりだった。しかし口調に喜色が浮かぶのを
ジョシュアは抑えきれなかった。
バタバタと足で掻くようなしぐさをするので掴んで鎮める。
「いいから、俺に足をからめて…固定させないと」
落ちつかせるため二人の身体のあいだで震えていた上官のペニスに触れる。
はじめてだった。でも嫌悪感はいつまでたっても湧いてこなかった。
先端にそっと爪を立てる。
「は…あっあぁ」
よりいっそう感じたのかグラハムの喘ぎは止まらなくなってきた。
「そう…いいですよ、もっと感じて…」
ジョシュアの腰の動きにグラハムが合わせるように、いやその反対だったかもしれない。
振動がシンクロして互いの身体をむさぼり合うようだった。
「あなたのイイところ探し当てる…から」
汗がグラハムの胸に滴り落ちる。ふと目線が交差して見つめ合う。
「すまない…世話をかけた…今日は」
ひどくかすれた声で上官は言った。
「そんな…世話だなんて…」
そんな理由で今この上司は自分に抱かれているのだろうか。そんな理由で組み敷かれているのか!?
あいつに言われたから。背後を振りかえることができない。
自分が情けないような気持ちになった。いや、怒りはこの人にぶつければいい。
「ヒッ…あ…んっ」
幾度目かの激しい注挿のあとグラハムのなかで射精した。
「……」
汗でひたいに張りついた天使のような髪の毛を手ぐしで整えてやる。
その時背後で気配が動き、衣ずれの音がかすかにした。
はじめは酒に酔っての行状とばかり思って嫌味のひとつでも言ってやろうとした。
しかし様子がおかしかった。とろんとした目がいやに煽情的だった。
「どうしたんです、なんですかこの醜態は…えっ」
大げさな身ぶりで広げた腕に上官が掴まってきたのだ。二人の身体が密着する。
近くで見ると異様に火照った頬をしていた。それに熱い身体。朦朧とした意識。
「な、なにをやってるんです、酒に飲まれるなんてそれでもあなたは…」
非難するあいだに上官はズルリと崩れ落ちそうになる。
ジョシュアは内心動揺しながらグラハムの両肩をしっかりはさんだ。
こんなにこの上官と密着したのははじめてだ。
「あなたは、それでもフラッグファ」
「おや、どうしたんだい?」
焦るジョシュアの横に長身の作業着の男がいつのまにかやってきていた。
「あっあなたは…」
技術顧問のビリー・カタギリだ。エイフマン教授の弟子で優秀な科学者だ。
そして今自分の腕のなかでダウンしそうな童顔上司の友人。
「彼酔っ払った?」
そう言って上官の顔を覗きこむとすぐにカタギリは表情を変えた。
「これは大変だ」
カタギリは書類をそのへんに置いて上官の頬をぺチぺチ叩いた。
「グラハム、グラハム、返事できるかい?」
「ん、あぁ」
生返事でやっと答えた。
「君ヘンなもの飲まされたね?」
「ヘンなものって…」
ジョシュアのつぶやきを無視して上官は何度も頭を振って意識を保とうとしていた。
「うん…飲んでいたら意気投合した者がいて、一杯奢ってもらったのだ。それで…」
「それでクスリでも混ぜられたんだね」
グラハムの瞳孔をのぞいていたカタギリがため息をつく。
「まあ、よく帰ってこれたよ」
カタギリは上官のスーツを剥がしにかかった。
「とりあえず脱いだほうがいい。熱いだろ」
くつろがせてあった襟元をもっと開いてネクタイをスルリと抜いてやる。
「君も手伝ってくれるかな?」
カタギリが茫然していたジョシュアに声をかける。ハッとなってそっぽを向く。
「誰が」
「そうかい」
黙々と脱がせていたカタギリがシャツに手をかけてしばし止まった。
それから無言でスッと胸へ指を上から下へすべらした。
「んっ…」
途端に上官は鼻から抜けるような甘い声を発した。それはジョシュアの股間を
直撃するには十分なものだった。
「これは…」
眼鏡の男は考えこんだ。
「これは、すっきり出してしまったほうがいいかな」
うんうんと技術者は一人で納得した。グラハムを机に座らせ
それからおもむろに脱がしかかっていたズポンに手をさし入れた。
「な!?」
驚いたのはジョシュアだ。思わずカタギリの腕を掴んでいた。
「なにをやってるんです…!こんなこと…」
口をパクパクさせて言葉のかぎりをつくして非難する。
「ゆ、友人がこんなことやるんですか!?」
「だったら君も手伝ってくれるかい」
カタギリが感情の読みとれない目でジーッとジョシュアを見つめる。
「!…不愉快だ。失礼しますよ」
ジョシュアは憤慨して部屋を出ようとした。どうして自分が怒っているのか
わからなかった。まあおおよそ失望しただけだ。あの忌々しい上官とその親友に。
こんな関係だとは思わなかった。あの科学者はジョシュアをなぜかイラつかせる男だった。
それはグラハムに感じるいら立ちとは別のところからきている感情だった。
「……」
ふと振り返る。そこにはカタギリの背中に手を回した上官の姿があった。
普段は傲慢なくらい自信に満ちた目を切なそうに寄せて科学者の成しざま身をまかせている。
二人のあいだでカタギリの手がゆるく動いていた。
「ちょっと待ってください」
思わずそう言っていた。
「手伝ってもいいですよ」
そう言うとカタギリが静かにふり返った。
「そのかわり俺に先にやらせてくださいね」
ジョシュアの言葉を聞いたグラハムが不安そうに科学者を見上げる。
「あぁいいよ」
しかしカタギリの返事はあっさりしたものだった。グラハムが非難するように
作業着のそでを掴む。
「君、彼にずいぶん迷惑かけたからねぇ。部下に対して恥ずかしいよ」
そでを掴む手に諭すようにそっと手を重ねる。
「ちゃんとお礼しなきゃ。それに君はたくさん感じてたくさん出せば明日には良くなる」
カタギリは言いながらグラハムのズボンを引き抜いた。
「それに興奮するだろ?二人より三人のほうが」
一段明かりを落とした部屋で二人の男が衣服を脱いでいくのを、上官は机に腰かけ
すこし足をぶらぶらさせながら見つめていた。シャツを一枚ゆるくまとっただけの
しどけない姿だ。クスリで目が潤んでいるのと幼い造りの面立ちのせいでひどく無邪気に見えた。
子供のようなしぐさにジョシュアは不安になった。これから自分の身に起きることをちゃんとわかっているのか。
「大丈夫だよ、彼けっこう強いから」
ジョシュアの心を見透かしたようにカタギリが声をかけてくる。ジョシュアは唇を噛みしめた。
やはりこの二人は寝たことがあるのだ。
全部は脱がずグラハムに向かい合う。
「なら、遠慮なくやらせてもらいますね」
目線は正面に据えながらカタギリのいる方へ声をかけた。
グラハムの肩を掴みすこし足をかがめてキスをした。はじめて触れた上官の唇だった。
いつのまにか頭に血がのぼりすぎていたのか感触がよくわからない。
無我夢中のように唇を押しつけては引いて舐めてその唇を味わった。
ガサガサと机の上のファイルや紙を手探りでどかしてその上に上官を押し倒す。
その時なぜか上官の目がいっそう潤みあさっての方向を見やった。
怪訝に思って視線の先を追うとそこには眼鏡の男がいた。
「カタギリ…」
押し殺した、助けを求めるような声だった。
ジョシュアはピンと勘づいた。上官はこの技術者が触れていないと嫌なのだろう。
三人でやるとはそういうことだと思っていたはずだ。
……だがそれは俺が嫌だ。
「俺は嫌だ。このままの体位じゃないと」
片頬を上げてつぶやくように言うとカタギリが答えた。
「わかってるよ。最初は僕はここで見ているからね」
そう言ってソファの背もたれに腕組みしながら寄りかかった。
「ンッ…だめ…だ」
足を無理な態勢で開かせ指を一本うずめていく。
「なにがだめなんですか?こんなに喜んでるのに」
ジョシュアは落ちてくる髪を耳にかけながら指を二本にした。
「あっ…ぁ」
切なげに首を振るが興奮剤のせいかもともとの感度のせいかジョシュアは
わからなかったが、熱い身体はビクビクと跳ねながら指を飲みこんでいった。
「もうすぐにでも俺をぶち込んでやれそうだ…」
余裕そうなもの言いだがジョシュアのほうが限界に近かった。
もう入れないと漏らしてしまいそうだった。股間に溜まった熱を早く解放したかった。
どこでもいいわけじゃない、この上官のなかでだ。
ローションなんかない、部屋にあった飲み残しの水でほぐしてやる。
ヒクつく熱い穴にペニスをピタリと当てた。
「上級大尉、行きますよ」
「ああぁぁぁ!あっあっ!」
挿入の衝撃にグラハムが悲鳴に近い声をあげた。柔らかい髪をふり乱して痛みを緩和しようと
するかのような必死な様子だった。
でもそのいつもより高い声はジョシュアの劣情をさらに刺激するだけだった。
もっと乱暴に揺すぶりたいとの嗜虐心の命令するままグラハムの足を高く持ちあげ
結合を深くした。
「あああぁぁぁぁぁっ!」
部屋中に上官の悲鳴が響きわたる。あの科学者の耳にももちろん聞こえているし
性交する姿もよく見えているだろう。しかし背後では物音ひとつしない。
たまに目線が泳ぐ深緑の瞳をつなぎとめるため、両手で顔を固定し顔中にキスの雨を降らせた。
下では結合し、上でも唇を深く重ね合わせる。まるで愛し合っている者同士の行為のようだった。
…でも違うんだ。
ジョシュアは歯ぎしりしたい気持ちで突きあげを乱暴にくり返した。
「ああっ…くるし…い」
言葉とはうらはらに次第に感じはじめたせいか上官は艶めかしい動きをし出した。
「…感じてるんですか?」
思いきり皮肉でも言ってやるつもりだった。しかし口調に喜色が浮かぶのを
ジョシュアは抑えきれなかった。
バタバタと足で掻くようなしぐさをするので掴んで鎮める。
「いいから、俺に足をからめて…固定させないと」
落ちつかせるため二人の身体のあいだで震えていた上官のペニスに触れる。
はじめてだった。でも嫌悪感はいつまでたっても湧いてこなかった。
先端にそっと爪を立てる。
「は…あっあぁ」
よりいっそう感じたのかグラハムの喘ぎは止まらなくなってきた。
「そう…いいですよ、もっと感じて…」
ジョシュアの腰の動きにグラハムが合わせるように、いやその反対だったかもしれない。
振動がシンクロして互いの身体をむさぼり合うようだった。
「あなたのイイところ探し当てる…から」
汗がグラハムの胸に滴り落ちる。ふと目線が交差して見つめ合う。
「すまない…世話をかけた…今日は」
ひどくかすれた声で上官は言った。
「そんな…世話だなんて…」
そんな理由で今この上司は自分に抱かれているのだろうか。そんな理由で組み敷かれているのか!?
あいつに言われたから。背後を振りかえることができない。
自分が情けないような気持ちになった。いや、怒りはこの人にぶつければいい。
「ヒッ…あ…んっ」
幾度目かの激しい注挿のあとグラハムのなかで射精した。
「……」
汗でひたいに張りついた天使のような髪の毛を手ぐしで整えてやる。
その時背後で気配が動き、衣ずれの音がかすかにした。
| ジョシュア::5:カタギリ、ジョシュア2 | 2008,02,07, Thursday 03:17 AM