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カタギリ1(part2 207)

道具

「く…ぁっ…、カタギリ…もうやめろ…!」
「駄目だよ。これは我慢弱い君に必要な訓練なんだから」
カタギリは手の中にあるリモコンを操作し、目の前で痴態を晒すグラハムの尻穴を犯すバイブの振動を強くする。
「ぁ…くっ…!もうやめてくれ!うっ…!」
ビクン、とグラハムの体が痙攣する。シーツはすっかり彼の出した精液で汚れきっていた。
「僕は媚薬も何も使ってないのに…我慢弱くて淫乱な君はすぐに快楽に墜ちる」
「は…ぅ…」
カタギリはグラハムの体に指を滑らせる。
「次こそ耐えるんだよ、グラハム」
「ぐぁっ…!」
バイブの振動を最大にされ、またグラハムは快楽に墜ちた。

| カタギリ::1 | 2008,01,27, Sunday 02:04 AM

カタギリ2(part2 742-744)
「カタギリ…大丈夫か?」
いつもより3倍は優しく僕を見つめる翡翠の瞳が心地いい。
「ああ…君がいてくれてるからね」
「そうか」

爆風に吹き飛ばされ大怪我をした僕は入院を余儀なくされた。
だがまだ起き上がれないどころか腕を上げることさえろくに出来ない状態だ。
自分がどんな状況なのか非常に気になる。

「グラハム、僕はどうなってる?」
「…!いや、君はちっとも変わってないよ」

グラハムの声にかすかな震えがあるのを僕は聞き逃さなかった。
いやな予感がする。

「わたしは花瓶の水をかえてこよう」
「グラハム」
静かに僕は語りかけた。
「こっちへおいで」

しばらく躊躇ったあと彼はゆっくりと僕のベッドの脇に立つ。
「キスして、グラハム」
「ああ…」
小鳥がついばむような口付け。その腕を取り強引に引き寄せる。
「カタギリ…!」
貪るように口付けると最初は抵抗を試みていた体から力が抜ける。

続き▽

| カタギリ::2 | 2008,02,05, Tuesday 05:12 AM

カタギリ3(part3 248,249)
「ふむ、どうやら体がGの負荷に耐えられなかったみたいだね」
「そんなことはわかっているさ」
いつも通り、不敵そうに微笑むグラハムを、聊か苛立ちながらカタギリは見ていた。
ガンダムと交戦するために、単独出撃なんて。
命があったからよかったものを——彼は全く、自分に無関心すぎる。
「……一応体を診てみた方がいいね。服を脱いで」
「…ここでか?」
「勿論さ。余程の事が無ければ誰も僕の部屋には入ってこないよ」
「お前は技術顧問だろう、それなら医務室に行ったほうが良いのでは…」
「実は僕、看護士の免許も持ってるんだ」
怪訝な表情を浮かべたグラハムが、一瞬で成る程、という顔になった。
全く、人を疑うことを知らないというか…
「すまないな、頼む」
パイロットスーツを脱ぎ、上だけ裸になったグラハムの胸と腹を触る。
腹部の感触を指先で確かめるように押していくと、少し苦しそうに顔を歪めた。
「ここが痛むのかい?」
「あ、ああ…普通にしてる分には何ともなかったんだが…」
「無茶をするからだよ。…内臓を痛めたみたいだね」
「内臓…」
少し顔色が悪くなる。それはそうだ。彼はこう考えているに違いない。
もし自分がフラッグに乗れない体になったら…と。
彼が恐れる事は死ではない。フラッグに乗れなくなることだけだ。
「…もっとよく調べる必要があるみたいだね。下も脱いでくれるかい?」

続き▽

| カタギリ::3 | 2008,02,11, Monday 01:13 AM

カタギリ5(part4 514-518)
カタギリの病室のドアがノックされたのは、消灯時間も大幅に過ぎた真夜中のことだった。
作業中の端末から顔を上げ、こんな時刻にいったい誰かとカタギリは身構える。
エイフマン教授が亡くなったあの襲撃事件のあと、オーバーフラッグス技術部員は皆、
かなり神経を過敏にさせていた。

「——カタギリ、私だ」

聴こえてきたのは、深みを帯びて響く、いつだって凛々しいグラハムの声で、カタギリはほっとため息をつく。
腕の骨折と肋骨のひびがまだ癒えていないカタギリとは対照的に、フラッグの無茶な操縦により
同じ病院に検査入院していたグラハムは、驚くほどの回復力をみせて、早々に退院していた。

「どうしたんだい。——どうぞ、入って」

この突然の来訪に、何か技術的な質問でもあったのだろうと、カタギリは特に疑問を抱かない。
今までにも、モビルスーツの開発や整備に関して疑問があれば、夜中でも叩き起こされたことが何度もあった。

「もう体はすっかりいいのかい」
「——よくはないな」

呟いて、グラハムはまつ毛を伏せながら視線をそらす。
どきっとして、カタギリは身を起こし、彼の表情を窺った。操縦中の生体データと、
機体に記録された、限界値を吹っ飛ばす運動データを照らし合わせれば、
グラハムの受けた苦痛が並大抵のものでなかったのはわかる。

「大丈夫なのか。君はいつでも無理をするから」
「勘違いするな。——何も、我慢する気など毛頭ない。カタギリ」

澄んだ緑の眼が、まっすぐカタギリを射た。

「身勝手は承知しているが、生憎と気の長い方ではないからな」

言って、グラハムは足早に近づいてくると、カタギリのベッドに手をついた。
端末を載せたテーブルのアームを押しのけて、肩を掴まれたかと思うと、何が何だかわからないままに唇を重ねられる。
押しかぶせられる濃厚な体温。グラハムの呼吸が荒い。

「んっ……、な、」
「……これが、足りなかった。つきあえ、カタギリ」

続き▽

| カタギリ::5 | 2008,02,22, Friday 01:18 AM

カタギリ6(part4 651)
「見てよグラハム、これが僕たちの新しいMSだよ」
ビリーがそう言って、ベッドの上に大層誇らしげに広げて見せた設計図には、
他国のどんな機体よりも、勿論ユニオンの主力であるユニオンリアルドよりも、
ずっとずっと華奢で酷く脆弱そうなMSの青写真が、まだ不完全に描かれていた。
ほんの数年前の出来事だ。だがしかしそれは、もう随分昔のような気がする。
「飛べるのか、こんなものが」
グラハムは中々飲みきれずに口の中で弄んでいたビリーの精液を少し咽ながら
慌てて飲み干して、思わず声を上げた。
先刻まで存在した、ビリーの性的な戯れをまだ存分に受け続けていたい欲求は、
「MS」の一言を聞くや否や、驚くほど綺麗に吹き飛んでしまった。
友人だったビリーによって教え込まれている最中の、男のペニスの味に、
どうしようもなく虜にされかけているのはある面においての事実ではあるが、
しかし結局グラハムは他の何よりもMSが好きだ。これだけは生涯変わるまい、と思う。
「こんなものとは心外だね。エイフマン教授と僕たちの班が、心血を注いでる機体なのに」
ビリーは笑いながら言った。グラハムの反応が予想通りで面白いと言った風に。
先刻までグラハムに向けていた淫蕩な目つきも口ぶりも、既に影を潜めていた。
MSの話をする時はビリーもまた、少年のように無邪気な顔をする。
グラハムは彼のそういった所にひどく好意を抱いていた。
「勿論、飛べるよ」ビリーは続けた。

| カタギリ::6 | 2008,02,23, Saturday 05:04 AM

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