「じゃあな、約束の金だ。また縁があったらよろしく頼むぜぇ」
下品な笑い声が複数の足音と共に遠のいていく。
虚ろな目で、グラハムは金髪の男を追った。
「…ジョ、シュア……」
目の前が白く霞む。何故だか涙が止まらなかった。
名前を呼んだ瞬間に気付いてしまったのだ、彼はジョシュアではないと。
そうだ、ジョシュアではない……ジョシュアは、あの時——あのガンダムに。
「う…い、やだ……」
立ち上がろうと足に力を入れる。しかし体が言うことを聞かず、グラハムは前に倒れこんだ。
腰が痛い。散々乱暴をされた、下腹部も。
先程まで男のモノを咥えていた場所がひりひりと痛む。
だが、何より胸が張り裂けるように痛かった。
彼がジョシュアではないというなら、ジョシュアは何処に?
死んだはずはない、先程までジョシュアは此処に……私の傍に。
いいや、彼はジョシュアではなかった。ああ、駄目だ、彼を、ジョシュアを見失ってしまう——
金が捻じ込まれた上着を拾い、よろよろと壁伝いに扉へと向かった。そのまま部屋を出、階段を降りる。
フロントにいた男が驚いた顔でこちらを見ていたが、構わず外へ出た。
続き▽
下品な笑い声が複数の足音と共に遠のいていく。
虚ろな目で、グラハムは金髪の男を追った。
「…ジョ、シュア……」
目の前が白く霞む。何故だか涙が止まらなかった。
名前を呼んだ瞬間に気付いてしまったのだ、彼はジョシュアではないと。
そうだ、ジョシュアではない……ジョシュアは、あの時——あのガンダムに。
「う…い、やだ……」
立ち上がろうと足に力を入れる。しかし体が言うことを聞かず、グラハムは前に倒れこんだ。
腰が痛い。散々乱暴をされた、下腹部も。
先程まで男のモノを咥えていた場所がひりひりと痛む。
だが、何より胸が張り裂けるように痛かった。
彼がジョシュアではないというなら、ジョシュアは何処に?
死んだはずはない、先程までジョシュアは此処に……私の傍に。
いいや、彼はジョシュアではなかった。ああ、駄目だ、彼を、ジョシュアを見失ってしまう——
金が捻じ込まれた上着を拾い、よろよろと壁伝いに扉へと向かった。そのまま部屋を出、階段を降りる。
フロントにいた男が驚いた顔でこちらを見ていたが、構わず外へ出た。
続き▽
| 分岐モノ::1:売春リンカーン | 2008,02,22, Friday 01:55 AM