日々ネタ粒

日記と言うより妄想記録。時々SS書き散らします(更新記録には載りません)

  • Home
  • Login

日記と言うより妄想記録。時々SS書き散らします(更新記録には載りません)

エントリー

カテゴリー「FF」の検索結果は以下のとおりです。

[レオン&子スコ]雨宿り

  • 2013/07/14 22:18
  • カテゴリー:FF


突然降り出した雨から逃げる場所を求めて、一目散に走る。
けれど、濡れた地面はつるつると滑り易くて、後ろを一所懸命に追い駆けていた幼子が何度も転ぶ。
降りしきる雨の所為で視界も悪く、それが尚更、幼子を転ばせていた。
結局、何度も転んで足下が覚束なくなった幼子を掴まえて、運ぶ事にした。

大粒の雫が足下で跳ね上がり、体にぶつかって、頭の天辺も足下も関係なく濡らして行く。
朝はあんなにも綺麗に晴れて、抜けるような青空が見えていたと言うのに、一体何の因果だろう。
一寸先も雨煙にやられて見えなくなってしまうような、こんな土砂降りに遭うなど、想像してもいなかった。

この状態で棲家まで駆け抜ける自信がなかったので、途中で道を曲がった。
いつもと違う景色の道を走る兄に、幼子があれ?あれ?と不思議そうに辺りを見回す。
どこいくの、と言う幼子の声に答える暇もなく、ただ只管、目当ての場所へ走る。

雨煙の中を走り続け、辿り着いたのは、小さな公園。
いつもなら沢山の甲高い声が響き、沢山の気配があちこちで走り回っている場所なのだけれど、土砂降りの雨に見舞われた今日は、生き物の呼吸の一つさえ感じられない。
公園の地面はコンクリートには覆われておらず、茶色が何処も剥き出しなのだが、今日は何処も池だらけになっている。
その池を一つ、二つと飛び越えて、敷地の中心に立つオブジェに向かって走る。

オブジェの中は配管のよいうに入り組んでいて、色々な所から出入り出来るようになっていた。
その穴にするりと潜り込んで、抱えていた幼子を下ろしてやる。
幼子はしばしきょとんとした表情で佇んでいたが、ぷるっ、と大きく体を震わせると、


くしゅん!


細い配管の空間で、幼子のくしゃみの声が響いた。
続けて、くしゅん、くしゅっ、と何度もくしゃみが続く。

幼子の小さな体は、頭の天辺から足下まで濡れている。
自分も同じで、頭の天辺から足下まで濡れていて、泥塗れになっていた。
その水気を、体を振るって追い払ってやると、幼子も真似するように小さな体をぷるぷると震わせた。
小さな水滴が、狭い配管の中であちこちに飛び散り、伝い落ちる。

大きな水粒はこれで追い払う事が出来たけれど、体はまだまだ濡れている。
濡れた顔をこしこしと拭う幼子の頭も、まだぐっしょりと湿っていた。
それをそっと拭い取ってやれば、きょとん、とした顔が兄を見上げる。


おにいちゃん、なあに?


訊ねて来る幼子に、体を拭かなきゃ寒いだろう、と言って、濡れた頭を拭いてやる。
子供は大人しくされるがままになっていて、時々くすぐったそうに笑う声が聞こえた。

丹念に、丹念に、幼子の頭や体を拭いてやる。
体が冷える事は、小さな幼子にとって良くない事だ。
くしゅん、くしゅん、と言う幼子のくしゃみが止まるまで、丁寧に幼子の体を拭き続ける。
幼子も自分で拭ける所をきちんと拭きながら、体の湿りがなくなるのを待った。

十分に幼子の体を拭いてやって、これでよし、と体を離す。
ようやく自分の体を拭こうと座ると、幼子が駆け寄ってきて、濡れた兄の顔を拭いた。


おにいちゃんは、ぼくがキレイにしてあげる。


そう言って、兄の真似をする幼子。
幼く拙いなりに、一所懸命に、兄の体を丁寧に拭いて行く。

兄の背中を拭こうとして、届かない事に気付いた幼子は、よいしょと体を大きく伸ばす。
それでも届かない幼子の為に、体を伏せてやれば、ぽてんと背中に乗る軽い重み。
そのままもぞもぞ、うんしょ、うんしょと、幼子は一所懸命兄の体を拭いて行く。
その間に、泥塗れになった足下を、自分で手早く拭き終えた。

頑張る幼子をしばらく待ってから、もういいよ、と言うと、幼子はころんと兄の背中から転がり落ちた。
逆さまになってしまった幼子を起こしてやると、小さな体がすりすりと寄せられる。


おにいちゃん、あったかい。


幼子のその言葉を聞いて、ほっとした。

雨の中はとても冷たくて、幼子の体温をあっと言う間に奪って行く。
なんとか此処まで逃げて来る事は出来たけれど、小さな体はまだ冷たい。

丸くなって、おいで、と言うと、幼子は嬉しそうに兄の胸に飛び込んだ。


おにいちゃん、あったかい。
おにいちゃんも、あったかい?


幼子の問いに、うん、暖かいよと答えると、幼子は嬉しそうに笑った。

外ではざあざあと雨音が鳴り続けている。
幼子は兄の胸の中から、ひょこりと顔を上げて、降りしきる公園風景を見詰める。
その横顔が、しょんぼりとつまらなそうな顔をしているように見えるのは、兄の気の所為ではない。

雨、やまないかなあ、と幼子が小さく呟いた、その時。
────ゴロゴロゴロ、と言う音が鳴って、幼子がビクッ!と硬直した。


やだ、やだ、なあに。
あれってなあに、なんの音?


小さな体を一層小さく縮こまらせて、ぷるぷる震える幼子。
そんな幼子を見て、ああ、これは初めて聞くものだったか、と思い出す。

あれは雷。
空の上で、大きな何かが、大きな音を鳴らしている。

ゴロゴロゴロ、ともう一度大きな音が鳴って、幼子がビクッ!と硬直する。
いやいや、と幼子は頭を伏せて、兄の胸に顔を埋めた。
それでもゴロゴロゴロ、と言う音は聞こえて来て、幼子の体がぷるぷると震える。


かみなり、こわい。
かみなり、きらい。


ゴロゴロゴロ、と鳴り続ける雷の音に、幼子はすっかり怯えていた。
その小さな体を抱き込んで、大丈夫、と小さな頭に額を押し付けてやる。
そうすると、幼子はそろそろと顔を上げて、目の前にある兄の顔を見ていつも安心する。

────けれど。
その時、ゴロゴロゴロ、と一際大きな音が鳴った後、ガシャァン!と更に大きな音と共に光が走って、幼子は思わず悲鳴を上げた。


やだやだ、やだぁ!
たすけて、たすけて、おにいちゃん!


幼子の泣く声が配管の中に響いて木霊する。

もう一度、ゴロゴロゴロ、と音が鳴って、子供はビクッ!と跳ね上がった。
パニックになった幼子が、聞こえる音から逃げようと立ち上がった事に気付いて、急いで駆け出そうとした幼子を捉まえる。
じたばたと暴れて逃げようとする幼子を引っ張って、もう一度胸の中に閉じ込めた。

ビクビクと震える幼子の体をゆっくりと撫でて、宥めてやる。
小さな体がこれでもかと言う程に怯えているのがよく判った。


たすけて、たすけて、お兄ちゃん。


大丈夫、大丈夫。
此処にいるから、傍にいるから。

繰り返しそう言い聞かせていると、少しずつ、幼子は落ち着きを取り戻す。
しかし、ゴロゴロ、ガシャアン!と大きな音が響き、雨の向こうでピカピカと光が走る度、幼子はビクン!と体を硬直させる。
兄の胸に顔を埋め、ふるふる震える幼子の目には、大きな雫が浮かんでいた。


…かみなり、こわい。
…かみなり、きらい。


閉じ込めた温もりの中で、幼子が言った。
そうだな、俺も嫌いだよ、と言えば、幼子はすりすりと頭を摺り寄せて来る。




幼子を怖がらせる、雷。

降りしきる雨を見ながら、早く何処かに行けば良いのに、と思いながら、丸くなる。
胸の中に閉じ込めた幼子が、どうか夢の中まで怖がらないようにと、願いながら。






耳ぺたーんで尻尾ぶわっ!な子スコと、落ち付いてるけど耳ぺたーんってなってるレオン。
パイプ管みたいな場所で、二匹一緒に丸まって雨宿りする猫って可愛いなと思って。
  • この記事のURL

[セフィレオ]夕闇

  • 2013/07/08 22:51
  • カテゴリー:FF


此処しばらく、朝靄の空と夜空しか見ていなかった気がする。
城の奥深く、地下に存在する街のコンピューター室から出て、レオンは久しぶりに見た橙色の空を仰いで思った。

たまには陽の光に当たらないと、もっと根暗になっちゃうぞ、とユフィに言われた事を思い出す。
動物の生態に必要な要素の一つとして、光───出来れば自然光、つまり太陽光───に当たった方が良いと言うのは、レオンも理解できた。
しかし、「もっと根暗になる」とは、一体どういう意味だろう。
まるで今も根暗のようではないか……と思った後で、少なくとも自分が明るい性格をしていない事は確かだと思い出す。
無邪気で元気なユフィと比べられたら、根暗と言われても仕方がないかも知れない。

だが、朝と夜だけ外に出ているだけでも、此処数日はまだ良い方ではないだろうか。
以前は文字通り、城の地下に篭り切りと言う時期もあったし、街の外れに確保した自分の家にさえ帰らなかった。
眠る為だけに帰る家と、仕事場となった城との間を往復するだけでも、あの頃に比べればマシな筈だ。
それが五十歩百歩の違いであるとしても。

今日は予定よりも早めにするべき事が終わったので、夕刻の内に帰路についた。
レオンとしては、今回の作業が終わったついでに、前倒しで次の作業に入りたかったのだが、「後は俺がやるからお前は帰れ」とシドに制御室から蹴り出されてしまった。
締め出されてしまったのでは仕方がないと、レオンも今日はゆっくり休む事にして、シドの言葉に甘える事にした。
そのお陰で、久しぶりに夕暮れを見る事が出来たである。

────そのまま真っ直ぐ帰宅しても良かったのだが、レオンの足は街へは向かわなかった。

いつであったか、小さな勇者から聞いた話を思い出す。
此処とは違う他の世界で、とても綺麗な夕焼け空を見たのだと。
何処までも続く海の向こうに沈みゆくオレンジ色の太陽と、その光を受けて綺麗なシルエットを映し出す列車と線路。
光と影が海に移り込み、風で揺れた波の中できらきらと光っては消えてを繰り返す。
その光景がとても綺麗だったのだと、彼は言った。

レオンは城の崩れた外壁に登り、橙色に染まった世界を見た。
其処には何処までも続く海はなく、あるのは闇に染まった時の爪痕をあちこちに刻んだ、傷付いた街がある。
橙色に染まった空だけは遠く広く続いているけれど、少年が言っていたような景色は此処にはない。
嘗ては美しく、輝ける庭と呼ばれていたこの街や城も、今は見る影もなかった。
最初の頃に比べれば、大分復興が進んだ方だと思っていたレオンだったが、こうして俯瞰で街の全てを見渡すと、全てを取り戻すにはまだ長い時間が必要だと言う事が判る。


(直すだけじゃない。まだあちこちにいるハートレスや、ノーバディも退治しないと)


踵を返して、背にしていた城を見る。
外目には随分と落ち付いたように見える城だが、その周囲には闇の者達が蠢いている。
それらを全て駆逐し、街が以前の光景を取り戻すまで、街の復興は終わらないのだ。

レオンはじっと、夕焼け色に染まった城を見詰めていた。
此処でこうして景色を見詰めていた所で、何が変わる訳でもない。
今日はもう仕事として出来る事がないのだから、早く家に帰って休み、明日に備えるべきだと、頭では判っている。
だが、そんな思考とは裏腹に、もう少し此処にいたい────と言う意識が、レオンの足を引き留める。
随分と久しぶりに見る夕焼け空の中、自分以外の誰もいないこの世界の片隅に留まっていたい、と。

しかし、レオンは直ぐにそんな意識を持った事を後悔した。


「先客か」


暗い気配と共に、頭上から落ちて来た低い声。
誰だ、と、誰も知らない秘密基地を許可なく侵されたような気分で振り返ったレオンの目に、夕暮れの光を受けて柔らかに光るプラチナブロンドが映った。

腰までの長い銀色の髪と、レオンがよく知る男と似た碧色の瞳を持った男。
面は神が厳選を重ねて選んだかのように整っており、それ故に返って人形めいて見えた。
銀色の髪に黒衣の衣装がよく映えたが、それ以上にレオンの意識を奪ったのは、男の肩口から覗く漆黒の片翼だった。


「……あんたは、誰だ?いや、何、と聞いた方が正しいのか」


レオンの言葉に、男の口元がうっそりと笑みを浮かべる。

男はゆっくりと下りて来た。
片翼なのに危なげがないな、と思った後、そもそも片翼で飛べるものなのだろうか、とレオンは首を傾げる。
それから、自分がよく知る男も片翼で飛んでいたな、と思い出す。

レオンと男の距離は、5メートルはあるだろうか。
腰に提げた獲物に手をかけて、レオンはじっと男と動きを見詰める。
男は両腕をだらりと重力に従わせたまま、一見すると無防備と取れる格好だった。

碧眼がじっとレオンを見詰め、唇が薄く開かれる。


「あれのお気に入り、か」
(……あれ?)


何の事だ、とレオンは思ったが、問う事はしなかった。
踏み込むな、と本能的なブレーキが働いた事を、レオンは後になってから理解する。

一挙手一投足を見逃すまいと、僅かでも何かあれば直ぐに反応できるように身構えるレオンに、男は敵意のない証左とでも言うのか、目を伏せて言った。


「ただの通りすがりだ。気にするな」
「随分、変わった場所を通り道にしているんだな」


街を見下ろせるこの壁は、通りがかろうと思って通れる場所ではあるまい。
そんな場所にいるレオンに、この男は、頭上から声をかけて来たのだ。
変わり者の一言で済ませられるような出来事ではない。

だが、それもレオンは追及しなかった。
男の背から覗く漆黒の片翼を見れば、この男が常識的な物事の範疇に納められない事は直ぐに判る。
下手に藪を突いて蛇を出すのは御免だった。

それでも、男の同行を伺うように見詰める蒼灰色は逸らされない。
男はそれを気にする風もなく、それもそうだな、と肩を竦めた後、


「此処は眺めが良いからな」


男の碧眼が眼下の街へと向けられて、レオンも同じようにそれを追った。

大きな街と、美しい城。
その全て全視界で一望できる場所など、早々ない。
だからこそ、今の街の全てを目の当たりにする事が出来る。

“輝ける庭”と呼ばれた街も城も、今ではあの頃の面影を思い出させる事さえ難しい。
西の空に沈み行く太陽に照らされて、橙色に染められた街の中に、動きを止めた大型クレーンの細長い影がある。
それだけでレオンは、胸の奥が締め付けられるような気がして、時折、呼吸を忘れてしまう。
あの日、あの時の、自分の無力さが思い出されてしまうから。

目を逸らしても、何処を見ても、この場所からは街が見える。
夕焼け空に照らされた愛すべき故郷は、いつかの少年が語ってくれたような、きらきらとした表情を見せてはくれなかった。
それが見たくて此処に来た、と言う訳ではないけれど、気紛れなんて起こすものじゃないな、とレオンは思う。

夕焼けに照らされた街を見るのが苦しくなって、レオンは俯いた。
そうして見えた足下に、自分のものではない影が落ちる。


「何を思い煩っているのかは知らないが、少し無防備が過ぎるんじゃないのか」
「それはつまり、あんたは俺に危害を加える気があると言う事か?」


いつの間にか、男との距離が酷く近くなっている事に、レオンは気付いていた。
男への警戒心が解けた訳ではなかったが、可惜に身構えている必要はない────とレオンは思う。
若しもこの男が自分に危害を加えるつもりなら、最初に声をかけた時点で、彼はレオンに手をかけているだろう。
それ位に隙だらけな状態で、ぼんやりと佇んでいた事は、レオンも自覚している。

レオンの指摘に、男は少しの間考えるように沈黙した。
それから、ふ、と小さく笑い、


「危害を加えるつもりはないが、」
「……?」


コツリ、と硬い床を踏む音が鳴った。
それと同時に、レオンの視界に影だけではなく、男のブーツが映り込む。

近いな、とレオンは眉根を寄せた。
敵意らしいものがないので好きにさせていたが、何処の誰とも知れない、“何”かも判らないものに必要以上に近付かれるのは、余り落ち着かない。
離れろ、と言おうとして、レオンは顔を上げた。

しかし言葉は音にならず、柔らかなもので呼吸ごと塞がれる。


(──────なん、だ?)


一体何が起きているのか。

理解出来ずに固まったレオンの眼前で、オレンジ色を帯びた銀色が閃いて、自分が知っているものとよく似た碧眼が笑う。
それを見て我に返ったレオンが、咄嗟に握っていた剣を振り抜いた。


「物騒だな」
「貴様……っ!」


男を睨むレオンの頬は、夕焼けの朱色ではない赤で染まっていた。

薄らと濡れた感触の残る唇を、手の甲で乱暴に拭う。
最悪だ、と呟くレオンから逃れるように、男は外壁の外へと身を投げた。
ふわりと風を纏って宙に浮いた男を、レオンは愛剣を握り締めて睨む。


「そう怒るな。これ位の悪戯なら、可愛いものだろう」
「何処が可愛いんだ。貴様がどれだけ性質の悪い人間か、よく判った」
「だが、お前がいつもされている事と比べたら、軽いものだろう?」


────いつもされている事。
誰が、誰に。

問うまでもなく真っ先に浮かんだ顔に、レオンの顔に火が上る。
それを見た男が、一瞬驚いたように目を瞠った後、くつくつと笑い出した。


「其処まで入れ込んでいたとはな。少々驚いたが、面白い事になりそうだ」
「っ……おい!」


楽しそうに笑う声を微かに残して、男の姿は闇の影に溶けるように消える。
レオンの制止の声は、夜の色を宿し始めた空に虚しく響くだけだった。

再び一人になった外壁の上で、レオンは苦々しい表情を浮かべ、もう一度唇を手の甲で拭う。


(最悪だ)


気紛れに少年の言葉を思い出し、気紛れにこの場所に登った十数分前の自分を、レオンは後悔していた。
やはり気紛れなんてものは、碌なものを呼んで来ない。
いつもと違う行動は、滅多に取るものではないのだと、レオンは思った。




唇に残る感触を、妙に意識している自分がいた事には、気付かない振りをした。






7月8日なのでセフィレオ!

KH準拠のセフィレオは初めて書いたなあ。
そして、なんか知らんがセフィレオは不倫臭がする。
  • この記事のURL

[セフィスコ]一本木の向こう側

  • 2013/07/08 22:44
  • カテゴリー:FF


秩序の聖域から程近い場所に、小高い丘と、その上に一本の木が立っている。
見晴らしが良く、風通しも良いその木の下は、秩序の戦士達の束の間の休息場所として親しまれていた。
其処でのんびりと刀の手入れをしていたセフィロスの下に、秩序の賑やかし組二人がやって来たのは、五分前の事。

ふらりと行方を眩ませる仲間────スコールを探して、ジタンとバッツは聖域とその周辺を走り回っていた。
なんでも、今日はスコールと一緒にグルグ火山方面へ赴いて、素材集めをする予定だったのに、肝心のスコールの姿が見当たらないのだと言う。
折角三人で素材集め競争をしようと思っていたのに、と言うジタンとバッツに、セフィロスは無邪気なものだと小さく笑う。


「ちぇー。この間はスコールがぶっちぎりだったから、今度こそ勝とうと思ってたのに」
「不参加による不戦敗……にはしないんだな」
「それは前にやった事あるけど、ヒールクラッシュ食らったからもうやらない」


前科があったのか、とセフィロスはくつくつと笑う。
そんなセフィロスを挟んで、ジタンとバッツはきょろきょろと辺りを見回している。

此処に来るような気がしたんだけどなあ、とバッツが呟いて、見当たらない目当ての人物に、ジタンは宛が外れたと肩を竦めた。
これだけ探しても見付からないのなら、一人で探索に向かったのかも知れない。
またウォーリアと揉めるような事になっていないと良いけど、と言いながら、ジタンとバッツは丘を下っていった。

丘を降りた向こう、秩序の聖域と丘を隔てるように存在する森に二人の姿が消えて、セフィロスは手入れを終えた愛刀を手放し、


「行ったぞ」


振り返らずに言ったセフィロスの言葉の、数秒の後。
ザッ、と木の枝葉が音を慣らして、木の上から一人の少年が降りてきた────スコールである。


「……助かった」


スコールはジャケットや髪に絡まった葉を払い除けて、眉間に深い皺を寄せたままの表情で言った。
セフィロスはそれを見ないまま、気にするな、と言うようにひらりと左手を上げて見せる。

────此処に来ると思ったのに、と言うバッツの勘は当たっていた。
スコールが此処に来たのは、ジタンとバッツがやって来るほんの少し前の事。
何かから逃げるように丘を駆け上ってきたスコールを見た時、先客であったセフィロスは何事かと思ったのだが、「邪魔する」と言うごく短い断りをした後、セフィロスの反応を待たずに木に上った。
それから数分後、スコールを探しに来たジタンとバッツを見て、セフィロスは納得した。
スコールがこの丘に来たのは、ジタンとバッツによる素材収集合戦から逃げる為だったのだと。

画して無事にジタンとバッツから逃げ仰せたスコールは、ジタンとバッツが戻って行った方向をじっと見詰めていた。
向かえば秩序の聖域に戻れる方角だが、今行けばジタンとバッツに見つかるかも知れない。
何せ二人は非常に勘が良いので、理由もなく「ちょっと戻ってみよう」と言う提案をして引き返してくる可能性がある。


「あいつらに付き合う気がないのなら、もうしばらく此処にいた方が良いんじゃないか」


セフィロスの言葉に、スコールが視線を落として魔晄の瞳を見下ろした。
じっと睨むように見つめる蒼灰色を見返して、セフィロスは形の良い口許を緩め、


「たまには恋人同士、他愛のない語らいをするのも悪くはないと思うんだが、どうだ?」


薄く笑みを浮かべた男の言葉に、スコールはぱちり、と瞬きを一つ。
魔晄の瞳に映り混んだ少年の頬に、一気に朱色が上ったのはその直後だ。

真っ赤な顔ではくはくと無音の口を開閉させるスコールに、セフィロスはくつくつと笑う。
それを見たスコールの頬が、益々赤くなる。


「あんた…っ!からかってるのか!」
「いいや。可愛いなと思っただけだ」
「やっぱりからかってるだろう!」


常の落ち着き払った大人びた顔は何処へやら、噛み付かんばかりに声を荒げるスコールだが、セフィロスの表情は崩れない。
穏やかな笑みを浮かべたまま、じっと見詰めるセフィロスに、スコールは何か言おうとして、結局それ以上は何も音にならない。

怒りか、羞恥か、それとももっと別の何かか。
色々な感情をごちゃまぜにした表情で睨むスコールに、これは無理かもな、とセフィロスは思う。
滅多に訪れない二人きりの時間、のんびり共に過ごすのも良いだろうと思ったのだが、どうやら誘い方が悪かったらしい。
先日、同じような時間に恵まれた時、遠回しに誘った時には全く気付かれなかった為、今度は直接誘ってみようと思ったのだが────気難しい恋人の操縦方法は、そう簡単なものではないようだ。

さて、なんと言えば彼は応えてくれるのだろう、ともう一度考えていると、


「………」


じゃり、と土を踏む音して、セフィロスの視界に木漏れ日が差し込む。
その木洩れ日は、傍らに立っていた少年によって遮られていたものだった。

去って行く少年の姿は見えない。
当然だ、彼は立ち去る事なく、セフィロスが背にした木の裏側にいるのだから。
彼が其処に留まっている事は、隠さない気配が伝えてくれる。

これは予想外の事だったが、セフィロスにとっては嬉しい誤算だ。
気難しい恋人は、周囲に人の気配がなくとも、二人きりと言うだけで酷く緊張するらしく、“二人きり”である事を自覚した瞬間に逃げるように立ち去ってしまうのが常だった。
そんなスコールがこの場に留まってくれたと言う事は───ジタンやバッツに見付かりたくないと言う思いも少なからずあるのだろうが───、彼も少なからずセフィロスと二人で過ごす事を憎からず思ってくれていると言う事なのだろう。

しかし、セフィロスは思う。


「どうせなら、もう少し近付いてくれると良いんだが」
「……今も十分近いだろ」
「だが、この距離だと、私がお前に触れられない」


傍にいる事を赦してくれた事は嬉しいが、どうせなら触れ合いたい。
人前にいる時は、恥ずかしがって絶対に触れさせてくれないから、尚更。


「だからスコール、こっちに」
「誰が行くか!!」


ふざけるな、と幹の向こうから怒鳴られ、セフィロスはくつくつと笑う。
それが聞こえたのだろう、「笑うな!」と怒鳴られたが、セフィロスは笑う事を止めなかった。

一本木の向こうで、見た目よりもずっと幼い恋人は、果たしてどんな顔をしているのだろう。




腰を上げた英雄が、こっそりと幹の裏側を覗いて見れば、思った以上に赤くなった少年が蹲っていた。






7月8日と言う事で、セフィスコ!
英雄は恥ずかしい台詞をさらっと言って、スコールを真っ赤にさせてれば良い。
  • この記事のURL

[絆]未来への祈り

  • 2013/07/07 23:58
  • カテゴリー:FF
アルバイトを終えて家に帰ったレオンを出迎えたのは、エルオーネだった。
お帰りなさい、と微笑んで言った妹に、ただいま、といつもと変わらない帰宅の挨拶をする。

放課後とアルバイトの隙間の時間に一度帰宅し、作っておいた夕飯を、エルオーネは温めておいてくれていた。
彼女のお陰で、レオンは帰宅して直ぐに遅い夕飯を食べる事が出来る。
レオンがカフェバーに勤務している時間は、午後6時から10時まで────早めの夕飯や、ガーデン帰りの学生達が集まる時間なので、一番客入りが多い時間である。
アルバイトを初めてから既に1年が経つレオンだが、特に客入りが多い時となれば当然仕事の量も多くなる訳で、更にはガーデンで一日勉強をした直後に直ぐアルバイトが始まる為、レオンは到底休む暇がない。
エルオーネはそんな兄を労って、疲れた兄がのんびりと食事が出来るように、レオンが帰る時間に合わせて夕飯を温め直し、風呂も冷めた湯を温かいものに容れ直しておくのである。

リビングの窓辺のテーブルに落ち着いたレオンの前に、今日の夕飯に作ったシチューが運ばれて来る。
白いシチューの中には、大きく切ったジャガイモやブロッコリーの他に、星の形をした鮮やかなオレンジ色が浮かんでいる。
レオンはアルバイトに向かう前、小さな弟達と一緒にキッチンに立った事を思い出し、小さく笑みを漏らす。


「スコールとティーダは、ちゃんと人参は食べたか?」
「うん。やっぱり自分達で作ったものだと、いつもより美味しく感じるみたい。最初は変な顔しながら食べてたけどね」


くすくすと笑って言うエルオーネに、レオンもつられて喉を鳴らす。

今日の夕飯が星入りクリームシチューだと聞いた時、幼い弟達はきらきらと目を輝かせて喜んだ。
それから二人は、待ち遠しそうにキッチンで夕飯作りをしていたレオンとエルオーネをじっと見つめていたのだが、エルオーネが星形の型抜きを使っているのを見て、自分達もやりたいと言い出した。
包丁や火を使う訳ではないし、とレオンとエルオーネの見守りの下、弟達も夕飯作りに参加する事となり、二人は輪切りにした人参を交替しながら型抜きして行った。

人参嫌いのスコールとティーダだが、今日は中々美味しく感じられたと言う。
やはり、自分が手伝った、自分で作ったと言う意識があると、いつもと同じように見える夕飯でも、子供達にとっては特別なものになるらしい。
レオンは、俺もそんな頃があったかな、と花の匂いのする故郷の記憶を思い返す。


「星の形の他にも、色々やってみたいって言ってたんだけど、型抜きって他にも何かあるかな?」
「クッキー用の型抜きなら、ママ先生に貰った奴があったと思う。ケーキの焼き型と同じ所に入ってる筈だ」
「じゃあ、今度探してみよう。ティーダがね、ジャガイモとかお肉も型抜きしてみたいって言ってたんだけど、難しいよねえ」
「ジャガイモと肉か。確かに、人参よりも食べる楽しみは大きくなるだろうけど、出来上がった時に形が出来ていなかったら、がっかりするだろうな」


ちょっと難しいな、と言うレオンに、やっぱりね、とエルオーネは眉尻を下げて笑う。
自分達で好きな食べ物を好きな形にくり貫いて、美味しく食べたいと言うティーダの気持ちは判らなくもないが、食材の性質を考えると、簡単には叶えてやれそうにない。


「でも、美味しく食べられたって言う経験が出来たのは良い事だ。好き嫌いもなくせるかも知れないし」
「そうだね。二人ともお手伝い出来るって嬉しそうだったし、レオンも楽になるでしょ?」
「ああ。火とか刃物とかは、まだ危なっかしくて触らせられないけどな」
「まだ8歳だもんね」


でもピューラーくらいなら平気かな、と言うエルオーネに、ゆっくり慣らして行こうか、とレオンは言った。

話題の中心であるスコールとティーダは、9時には二人一緒に二階に上がって眠りに着いている。
ティーダはよく夜中まで起きていたがる(夜更かしが大人っぽい、と憧れているらしい)のだが、昼間を元気に過ごすティーダは、夜になると電池が切れたようにぱったりと眠る。
スコールはティーダよりも早寝で、8時頃にはうとうとと舟を漕ぎ始める。
アルバイトに行っているレオンが帰ってくるまで起きてる、とよく頑張っているそうだが、ティーダが寝落ちる頃にはスコールも寝落ちているのが常であった。

弟達が頑張って手伝った、星入りのシチュー。
食べている所を見てみたかったな、と思いつつ、レオンは星型の人参を口に入れた。


「どう?」
「美味しいよ」
「ふふ、良かった。明日、スコール達にも言ってあげてね」
「ああ」


明日の朝、美味しかったよ、と言ってやったら、幼い弟達はどんな風に喜んでくれるだろう。
それを思うだけで、レオンは口許が緩んでしまう。

レオンは何度かシチューを口に運んだ後、じっと自分を見詰めている妹に気付き、


「エルもそろそろ寝た方が良いんじゃないか。もう直ぐ11時だぞ」
「えっ、もう?」


目を丸くしたエルオーネが、テレビ横の置時計を見る。
あと数分で午後11時を迎える事に気付いて、いけない、とエルオーネは椅子を立った。


「もう寝なきゃ。レオン、朝ご飯の準備はできてるからね」
「ああ。おやすみ、エル」
「おやすみ────あっ、ちょっと待って。忘れる所だった」


二階に上がろうとしたエルオーネが、くるりと踵を戻す。
エルオーネはレオンのいるテーブルに戻ると、窓辺に立て掛けられた写真立てに手を伸ばす。
其処には、鮮やかな色をした四枚の細長い紙が置かれている。

紙は画用紙に使われているような少し厚目のもので、きらきらと金箔が散らばらせてあり、シンプルながら華やかだ。
上辺にはメッシュ生地のリボンが結びつけられており、可愛らしい印象になっている。

エルオーネは一番端の赤色の紙を取って、レオンの前に置いた。


「これは……短冊か?」
「うん」


今日は7月6日────七夕の前日だ。
レオンが夕飯を星入りのシチューにしたのも、それが理由だった。
そんな日にリボンを結んだ細長い紙と言ったら、短冊を連想するのは当然だろう。


「今日、ガーデンのエレベーターホールに笹が飾ってあったの、見た?」
「ああ」
「それでね。明日、初等部の一年生と二年生が笹に飾り付けをするんだって。その時、皆の短冊も一緒に吊るすの。その短冊にお願いを書いてくるのが、今日のスコール達の宿題だったんだって」


エルオーネは窓辺に並べられていた二枚の紙を取って、レオンに見せる。
水色に青のクレヨンで書かれたのがスコールの短冊、黄色に一文字ずつ違う色のクレヨンで書かれているのがティーダの短冊だ。
二人の短冊にはそれぞれ絵も描いてあり、猫や犬、ひよこと言ったものが描かれており、微笑ましさを誘う。

見慣れた弟達の字が書かれた二枚の短冊を見て、レオンはくすりと小さく笑う。
それから写真立ての横に置かれているピンク色の短冊を手に取り、


「じゃあ、エルのはこれか」
「あっ、ちょっ、見ちゃダメ!」


用心深く裏返しにされていた短冊を引っくり返すと、女の子らしい丸みのある字が書かれている。
クレヨンではなくマジックペンが使われており、紙の隅には四日前にエルオーネが購買で買ったチョコボのシールが貼られている。


「もう、見ちゃダメだってば!」
「良いじゃないか、減るものでもないし」
「恥ずかしいの!」


エルオーネは真っ赤になって、レオンの手から短冊を奪い取った。
うーっと威嚇する猫のように唸りながら睨む妹に、レオンは悪かったよ、と両手を上げる。

昔は何でも見せてきてくれてたのにな────と、兄と言うよりも父親に近いような気分に浸るレオンに、エルオーネは顔を赤くしたまま説明を再開させる。


「それで、えーっと……本当はね、短冊を飾るのって初等部の一年生と二年生だけでしょ?」
「ああ。確かそうだったな。まあ、中等部や高等部にもなると、あまりそういう行事に感ける事もなくなるし」
「うん。なんだけど、スコールとティーダが先生にお願いして、私とレオンの分の短冊も貰って来たの。私達のお願いも、スコールとティーダが一緒に吊るしてくれるんだって」


だから、ちゃんとお願い、書いておいてね。
エルオーネは楽しそうにそう言って、「おやすみ」と今度こそ二階の寝室へと上がっていった。
自分のお願いを書いた短冊を、しっかり胸に抱いて。

一人になったリビングで、レオンはテーブルに並べられた三枚の短冊を見た。
水色と黄色の短冊には、小さな弟達の子供らしい願い事が書かれている。
レオンは水色の短冊を手に取って、記された字の形をゆっくりと眺めるように目でなぞった。


(誰に似たんだろうな)


くすりと笑うレオンの脳裏に、いつかの自分自身の幼い記憶が蘇る。

其処には父がいて、母がいて、まだ生まれたばかりの妹がいて、そんな妹の両親もいて、自分は今の弟達よりもまだ幼かった。
今日は七夕なんだぞ、と言って何処からか調達して来た笹を飾り、お願いを書くんだぞ、と言って短冊を渡した父。
それから父は、まだ字も知らないような妹にも短冊を渡し、まだ無理だよ言う妹の両親に「折角だからさ!」と言った。
当然、妹はお願いどころか文字すら描けず、絵も描けなかったので、彼女の両親が代わりに「元気に大きくなりますように」と書いていたのをレオンは覚えている。
そしてあの時、自分が何を願ったのか、レオンは朧気ながら覚えていた。

レオンはむず痒い気持ちを感じながら、黄色の短冊に視線を移した。
短冊のお願いは、黄色の紙に白や黄色のクレヨンで書かれた所為で少し見辛くなっているが、読めない程ではない。
其処に書かれた願い事を読んで、レオンは思う。


(やっぱり、似るものなのかな。こう言うのは)


水色と黄色の短冊を並べ、レオンは空になった皿を退かせて、白紙の赤い短冊を手元に寄せた。

隣の椅子に置いていた鞄の口を開け、筆記用具を取り出す。
ボールペンのインクの具合を確認し、きちんと書ける事を確認した後で、さて何を書こう────としばし考え、ふわりと脳裏に浮かんだ言葉に、思わず苦笑が盛れる。


(……うん。やっぱり、似るんだろうな)


二度目のなんとも言えない、けれども決して嫌なものではないむず痒さを感じながら、レオンは赤の短冊にボールペンを乗せた。

書き終えた短冊を、弟達のものと並べる。
クレヨンで絵と一緒に書かれた弟達の短冊に比べ、レオンのそれは黒のボールペンでシンプルに願い事だけが書かれていて、少し素っ気なく見える。
エルオーネの短冊も、色ペンにシールが貼られて可愛らしいものになっていた。
少しは何か工夫をした方が良いかな、と思ったが、明日にはこの短冊はガーデンのエレベーターホールに飾られるのだ。
ガーデンのエレベーターホールと言えば、教室と各施設を移動する時に必ず通る場所だから、ひょっとしたら友人達に見つかってしまう可能性もある────と言うより、確実にレオンの短冊を探そうとする友人達の姿が想像できてしまった。

やっぱりこのままにして置こう、と、可愛らしい弟達の横に、シンプルな自分のそれを並べる。
此処に置いておけば、スコールとティーダも朝食の時に気付く筈だから、忘れる事もないだろう。

空になったシチュー皿を持って、レオンは席を立った。
キッチンで手早く食器を洗い流し、リビングの電気を消してから、二階の自室へと上がる。



リビングの窓から差し込む月明かりに、三枚の短冊が照らし出されている。
子供達の寝室でも、同じ月の光が一枚の短冊を照らしていた。

それらには、それぞれ、こう書かれている。




『らいおんさんになりたい。』
『ボールがじょうずになりますように!』

『スコールとティーダが元気で育ちますように。
レオンが無理をしませんように。』

『家内安全、無病息災。』


────ずっと昔、同じ言葉を短冊に綴った子供と、大人がいた。
その出来事を知る唯一の少年は、あの日の祈りが受け継がれて行くような気がして、来年も同じように願い事が出来れば良いな、と思った。





七夕と言うことで、皆で短冊書きました。

スコールのライオン好きはレオン譲り。
ティーダはやっぱり父親の影響が少なからず。
エルのお願いは、昔はレインが書きました。
レオンのお願いも、昔はラグナが書きました(確実に何か間違えていると思うけど)。

レオンは妹が思春期にさしかかってちょっと寂しいようです。最早父親の感覚。
  • この記事のURL

[レオン&子スコ]ペットショップ・ファンタジア

  • 2013/06/27 21:00
  • カテゴリー:FF
ホームセンターの帰りに、同建物の二階のペットショップを覗いて帰るのが習慣です。

柴犬とかポメとかラブとか可愛いなーと思いながら眺めていたら、二匹の猫がペアでショーケースの中にいるのを発見。
スコティッシュフォールドの兄妹だそうで、妹の方はまだ歩き方がちょっと覚束ないw
ケースの中を歩き回って、トイレ箱の縁を恐る恐る歩く妹を、じっと兄が眺めているのが可愛かったです。
携帯電話に大神のイッスンのストラップを結んでいるのですが、ケース前でぷらぷら揺らしてたら妹が興味津々。ストラップを狙って、ガラスを前足でぺしぺし叩いてるのが可愛かった……その後ろでじーっと私を見詰めるお兄ちゃんも可愛かった……!

そんな訳で、ペットショップの猫レオ子スコです。


ペットショップ・ファンタジア 1
ペットショップ・ファンタジア 2
ペットショップ・ファンタジア 3


一緒に貰われて行ったら良いなあ、あの子達。
  • この記事のURL

ページ移動

  • 前のページ
  • 次のページ
  • ページ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6
  • 7
  • 8
  • 9
  • 10
  • 11
  • 12
  • 13
  • 14
  • 15
  • 16
  • 17
  • 18
  • 19
  • 20
  • 21
  • 22
  • 23
  • 24
  • 25
  • 26
  • 27
  • 28
  • 29
  • 30
  • 31
  • 32
  • 33
  • 34
  • 35
  • 36
  • 37
  • 38
  • 39
  • 40
  • 41
  • 42
  • 43
  • 44
  • 45
  • 46
  • 47
  • 48
  • 49
  • 50
  • 51
  • 52
  • 53
  • 54
  • 55
  • 56
  • 57
  • 58
  • 59
  • 60
  • 61
  • 62
  • 63
  • 64
  • 65
  • 66
  • 67
  • 68
  • 69
  • 70
  • 71
  • 72
  • 73
  • 74
  • 75
  • 76
  • 77
  • 78
  • 79

ユーティリティ

2025年06月

日 月 火 水 木 金 土
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 - - - - -
  • 前の月
  • 次の月

カテゴリー

検索

エントリー検索フォーム
キーワード

新着エントリー

[ヴァンスコ]インモラル・スモールワールド
2020/12/08 22:00
[シャンスコ]振替授業について
2020/11/08 22:00
[ジェクレオ]貴方と過ごす衣衣の
2020/10/09 21:00
[ティスコ]君と過ごす毎朝の
2020/10/08 21:00
[ジタスコ]朝の一時
2020/09/08 22:00

過去ログ

  • 2020年12月(1)
  • 2020年11月(1)
  • 2020年10月(2)
  • 2020年09月(1)
  • 2020年08月(18)
  • 2020年07月(2)
  • 2020年06月(3)
  • 2020年05月(1)
  • 2020年04月(1)
  • 2020年03月(1)
  • 2020年02月(2)
  • 2020年01月(1)
  • 2019年12月(1)
  • 2019年11月(1)
  • 2019年10月(3)
  • 2019年09月(1)
  • 2019年08月(23)
  • 2019年07月(1)
  • 2019年06月(2)
  • 2019年05月(1)
  • 2019年04月(1)
  • 2019年03月(1)
  • 2019年02月(2)
  • 2019年01月(1)
  • 2018年12月(1)
  • 2018年11月(2)
  • 2018年10月(3)
  • 2018年09月(1)
  • 2018年08月(24)
  • 2018年07月(1)
  • 2018年06月(3)
  • 2018年05月(1)
  • 2018年04月(1)
  • 2018年03月(1)
  • 2018年02月(6)
  • 2018年01月(3)
  • 2017年12月(5)
  • 2017年11月(1)
  • 2017年10月(4)
  • 2017年09月(2)
  • 2017年08月(18)
  • 2017年07月(5)
  • 2017年06月(1)
  • 2017年05月(1)
  • 2017年04月(1)
  • 2017年03月(5)
  • 2017年02月(2)
  • 2017年01月(2)
  • 2016年12月(2)
  • 2016年11月(1)
  • 2016年10月(4)
  • 2016年09月(1)
  • 2016年08月(12)
  • 2016年07月(12)
  • 2016年06月(1)
  • 2016年05月(2)
  • 2016年04月(1)
  • 2016年03月(3)
  • 2016年02月(14)
  • 2016年01月(2)
  • 2015年12月(4)
  • 2015年11月(1)
  • 2015年10月(3)
  • 2015年09月(1)
  • 2015年08月(7)
  • 2015年07月(3)
  • 2015年06月(1)
  • 2015年05月(3)
  • 2015年04月(2)
  • 2015年03月(2)
  • 2015年02月(2)
  • 2015年01月(2)
  • 2014年12月(6)
  • 2014年11月(1)
  • 2014年10月(3)
  • 2014年09月(3)
  • 2014年08月(16)
  • 2014年07月(2)
  • 2014年06月(3)
  • 2014年05月(1)
  • 2014年04月(3)
  • 2014年03月(9)
  • 2014年02月(9)
  • 2014年01月(4)
  • 2013年12月(7)
  • 2013年11月(3)
  • 2013年10月(9)
  • 2013年09月(1)
  • 2013年08月(11)
  • 2013年07月(6)
  • 2013年06月(8)
  • 2013年05月(1)
  • 2013年04月(1)
  • 2013年03月(7)
  • 2013年02月(12)
  • 2013年01月(10)
  • 2012年12月(10)
  • 2012年11月(3)
  • 2012年10月(13)
  • 2012年09月(10)
  • 2012年08月(8)
  • 2012年07月(7)
  • 2012年06月(9)
  • 2012年05月(28)
  • 2012年04月(27)
  • 2012年03月(13)
  • 2012年02月(21)
  • 2012年01月(23)
  • 2011年12月(20)

Feed

  • RSS1.0
  • RSS2.0
  • pagetop
  • 日々ネタ粒
  • login
  • Created by freo.
  • Template designed by wmks.