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日記と言うより妄想記録。時々SS書き散らします(更新記録には載りません)

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日記と言うより妄想記録。時々SS書き散らします(更新記録には載りません)

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カテゴリー「FF」の検索結果は以下のとおりです。

[ジタスコ]優しい記憶を君に送る

  • 2012/09/08 21:19
  • カテゴリー:FF


花が好き、らしい。

と言うのは、ジタンの観察による思い込みなのかも知れないが、しかし、彼が花を見ると微かに頬を綻ばせるのも確かであった。
「好きなのか」と問えば「別に」と素っ気ない反応しかなかったけれど、彼が素直に自分の感情を認める性質でない事を、ジタンは重々承知している。
だが、ジタンは自分の観察による答えが、強ち間違いではないだろうと確信していた。


(まあ、意外だなとは思ったけど)


聖域から然程遠くない場所に、ぽっかりと開いた湖がある。
その周辺は、秩序の女神の恩恵を受けているのかは判らないが、魔物の気配もなく、戦士達の小休止にも丁度良い。
可惜に人が来る事もない(何せこの世界の住人は、総勢合わせても二十人程度だ)為、その空間が酷く荒れてしまう事もなく、湖を囲うように咲き誇る花々も、穏やかな時を過ごしていた。
時折、ティナやルーネスが花冠を作る為に摘む事があるが、それも必要以上の事ではないし、花に少女と言う組み合わせならば許されても良いだろうと、ジタンは思う。

ジタンは今、その花畑の中にいた。
ティナとルーネスに教わった、花冠を作りながら。


「……意外と難しいもんだな……」


手先は器用な方────と言うより、絶対に器用であると自負しているのだが、中々上手く作れない。
ティナとルーネスに手解きして貰っている時は、お礼にとティナには冠と髪飾りを、ルーネスにもブレスレットにして贈れる位には、それなりに良い出来に仕上げられた筈なのだが、今のジタンの手の中にあるものは、辛うじて花輪らしく見える程度。
とてもではないが、贈り物として人の手に渡せるようなものではない。
少なくとも、ジタンが思い描く理想像には程遠かった。

もう花冠なんて凝ったものにしないで、花束にして渡した方が良いだろうか。
そう考えもしたが、花束なんてそれこそ迷惑がられるだけだろう。
現実的な思考を徹底させている彼の事だから、こんなものがあっても直ぐに萎れさせてしまうだけだとか、食用に出来るのならまだ良いが、なんて台詞が帰って来そうで、色気も何もあったものではない。
別段、大切にして欲しいだとか、特別に愛でて欲しいとか、そういうつもりで渡す気はないのだけれど、やはりもう少し────嬉しそうな反応を見てみたい、と思う。
普段、滅多に笑った顔など見せてはくれない相手だから、尚の事。


「あー…でも、それだったらもっと別の物にした方が良かったかなー」


誰に対してでもなく呟いて、ジタンは空を仰いだ。
手の中には歪に繋がった花の連なりがあって、とてもではないが花冠などと上等な呼び名では括れそうにない。

こんな歪な花の輪っかより、砥石とか、弾薬の材料になりそうな素材とかの方が喜ばれる気がする。
それなら幾ら渡しても困るものではないだろうし、必要なものであるから、彼も素直に受け取ってくれるだろう。
戦場で男に渡す贈り物としては、絶対に場違いなものだと、手の中の儚い命を握って思う。
けれど、摘んでしまった以上、このままポイと捨ててしまっては、それこそ自分が酷い男になってしまう。

彼が喜んでくれるのか否か、今は考えるのは止そう。
贈り物と言うものは、贈る側の気持ちが重要なのだ、そう、大切なのは気持ちを渡す事だ。
そんな呪文を心の中で繰り返し、言い聞かせながら、ジタンは冠づくりを再開させた。

………再開、させようとした。


「─────ジタンか?」


己の名を呼ぶ低い声に、ジタンの尻尾が思わず直立した。
まさかと言う思いで振り返ってみれば、青灰色の瞳が花畑の外縁で、ジタンを見詰めていた。


「ス、スコールか。びっくりしたぜ」
「……悪かったな」


ジタンの言葉に、スコールが判り易く顔を顰める。
間の悪い時に来てしまった、と思ったのであろうスコールに、ジタンは慌ててそんなことない、と手を振った。


「いや、オレが気付かなかっただけだよ」
「…あんたが人の気配に気付かないなんて、珍しい事もあるんだな」
「ちょっと集中してたからさ」


ふぅん、とスコールは気のない反応を零すと、ジタンから少し距離を置いた場所に腰を下ろした。
それきり、傍らにあるジタンの存在も忘れたように、風に揺れる花弁の群れを見詰めて口を噤む。

ジタンは、隣の存在をこっそりと意識しつつも、冠作りを今度こそ再開させようとした。
が、渡したい相手の目の前で作るってどうなんだ?と茎を編もうとした手が止まる。
そもそも、彼が花を贈られて喜ぶだろうかと言う疑問も、もう一度浮かんできて、ジタンは完全に作業を停止させた。


「……なあ、スコール。ちょっといいか?」


ジタンが声をかけると、スコールは少しの間を置いてから、此方へと向き直った。
その動きが、いつもの整然とした無駄のないものとは違い、何処か夢うつつのような、ぼんやりとしたものに見える。

ジタンは頭を掻いて、一拍の間を置いてから、尋ねた。


「スコールって、花、好きか?」
「……なんだ、突然」
「いや、さ。割とよく、此処に来てるみたいだったから」
「……静かだからな」


騒がさを嫌うスコールにとって、静寂と言うものは重要なものだ。
だから今のスコールの返事は、ジタンにとっても予測できたものだった。

ただ静かな場所を求めるだけなら、ホームである屋敷の自室や、一人で見回りも兼ねて出掛けるとか────とジタンは思ったが、自室では賑やか組(無論ジタンも含む)の襲撃があるし、聖域から離れないとは言え、単独行動を取れば後でウォーリアが何を言い出すか。
聖域からこの湖まででも、一人で行き来するのはあまり褒められた行動ではないが、この湖は聖域のほど近い場所から肉眼で確認できる程度の距離だ。
異常があれば、或いは混沌の戦士の気配があれば、聖域に残っている誰かが直ぐに気付く事が出来るだろう。

だからスコールの先の言葉でも、十分に、彼がこの地へ足を運ぶ理由にはなるのだが、


「うん、まあ、そうだろうけど。花の方は、どうでも良いのか?」


時折、ジタンとバッツと共に、散歩と称してこの湖に来る度、スコールは花畑の中で何をするでもなく過ごしている。
湖の中ではしゃぐ二人の仲間を、呆れた表情で眺めている事もあるが、それ以外では、ひっそりと咲いた花をじっと見詰めている。
その表情は、いつもの冷静沈着な、大人びた傭兵のものとは違い、年相応の少年らしい綻びを見せていた。
まるで大切な何かに触れるように、そっと手を伸ばして花弁に触れ、酷く優しい笑みを浮かべるのだ────ほんの一瞬だけではあるけれど。

だから花が好きなのではないかと、或いは花に対する何か特別な思い出があるのではないかと、ジタンは思っていたのだが、


「……さあ。よく判らない」


肯定でも否定でもない、曖昧な答えに、ジタンは「おや?」と首を傾げた。


「花、好きなんじゃないのか?」
「…別に。嫌いじゃないとは思うけどな。ティナやフリオニールには悪いが、どうでも良いと言うか」


スコールの言葉に、ジタンは手元の冠の欠片を隠した。
当てが外れて、出鼻を挫かれた気分だったのだ。

スコールはそんなジタンの様子には気付かず、地面に杖にした腕の傍に咲いていた花を見た。
そうして彼の唇が、笑むように綻ぶから、ジタンはてっきり、彼が花が好きなのだとばかり思っていた。
違うのなら、どうしてそんな表情をするのだろう。
そう思っていたら、答えは彼の方からやって来た。


「でも、多分、何か────あったんだと思う。思い出せないけど、何か」


何か。
そう言って、スコールは小さく微笑んだ。

明瞭ではない記憶の中で、それでも温もりを感じる、何か。
自覚のないまま、口元が綻ぶくらいの、温かな“何か”。


「そっか」
「……変な話だけどな」
「そんな事ないさ」


馬鹿みたいだろう、と言いかけたスコールの言葉を遮って、ジタンは言った。


「思い出せなくたって、覚えてるんだ」
「思い出せないなら、覚えていないって事だろう」
「記憶の話じゃない。心が覚えてるって事だよ」


スコールが顔を上げて、ジタンを見た。
見詰める青灰色に、ジタンは笑いかけてやる。


「良かったじゃん。きっと、すごく嬉しい思い出だったんだろ。大事にしろよ、そういうの」


スコールが、ウォーリアやルーネス同様、殆どの記憶が欠けたままである事を、ジタンは知っている。
だからこそ、微かに蘇る記憶の欠片が、彼にとってとても大切な“自分自身”の一欠けらである事を、ジタンは理解していた。
その断片の、とても優しい部分を掬い上げる事が出来たのなら、それは大切にするべきだ。
スコール自身の、とても優しい一欠けらなのだから。

ジタンの言葉に、スコールは驚いたように目を丸くしていた。
それから、小さな小さな声で「……そうだな」と言って笑みを零す。




そんな風に笑ってくれる彼の思い出の中に、自分の存在があったら、どんなに嬉しい事だろう。

ジタンは、手の中に隠していた、花冠を想い人へと差し出した。






ジタスコの筈なんだが、話が大分逸れた気がせんでもない。
しかしジタスコだと言い張る。

FF界一の男前なジタンが好きです。
スコールはどうしてもネガティブな思考を持ちそうなので、前向きで良い意味で欲張りなジタンに引っ張って行って貰ったら良いと思う。
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FFオンリーにて

  • 2012/09/04 21:05
  • カテゴリー:FF

夜、一時間ごとに目が覚めた私です。緊張ピークで若干気持ち悪くなっていたw

前ジャンルの最遊記での三空オンリーが終わって以来、イベントに出る事もなく、FFオンリーにも委託参加だけだったので、直接参加は数年振り…と言うか、イベント会場に自分がいる事が既に久しぶりで。でかい荷物抱えて会場に向かう間、道行く&電車内の一般の皆様に迷惑にならなかっただろうかと不安になってました。次の機会があったら、荷造りの仕方もうちょっと考えよう……


会場について間もなく、雨が降り出しました。早めに着けたので、屋根下で待機していて濡れる事はなかったのですが、一般の参加で既に並んでいた方々…濡れたよね、きっと……結構雨脚も強かったので、大丈夫だっただろうか……
サークル入場待ちをしている最中、ツイッターで仲良くさせて頂いている鳥月さんが近くにいらっしゃるようで、…………と思ったらお隣にいらっしゃった(゚Д゚)!って言うか、駅から会場までの道のりとか駅構内のエレベーターとかで既に一緒だったw!

準備中、一人でわたわたとプチパニック。と言うのも、持って行ってた本の在庫が思っていた以上に少なかったことに、この時になって気付いたのです……取り置きしておきますねって言った数すらあるのか怪しい。
開始してからもずっとパニックです。フォロワーさん誰々がいらっしゃったっけ、本ちゃんと足りてるっけ、計算間違えてなかったっけ、とずっと混乱。混乱し過ぎて見本用を渡してしまったり、現品見本をお渡しする際に説明不足になってしまったり。既刊の委託用シールをそのままにしてたものだから、慌てて剥がしてたり、「剥がしてる暇ねえ!!」と委託用ビニールを破ってたり。お隣のサークル様、落ち着きなくて本当にすみませんでした……orz
サイトから来て下さった方々も、声をかけて下さって本当にありがとうございました!「絆~1st Junction」「Lion that~《Ⅰ》」の在庫不足、本当にすみません。「リバインド・チルドレン」も読みたいと言って下さったが方がいらっしゃって、本当に嬉しかったです。不足した本は全部再版します!
イベント直接参加には、心にも在庫にも余裕が必要なのだと学びました。…と言うか、シリーズ物の一巻だけ不足したりとか…合わせて買って下さる方もいらっしゃると言うのに…特に「絆」とか、完全に話が続いてるんだから……本当にすみません…

途中でサークルを無人にして逃亡し、スコール受けサークルさんを梯子。憧れのサークルさんとか行けて幸せ・:*:・(*´∀`*)・:*:・ スコールのコスプレさんも沢山いて、眼福眼福。スコールさんに本を買って頂いた時、人の顔見れない癖にちらちらちらちら見てて不審な奴ですいません。美しかった……


イベント後、鳥月さんとお話をさせて頂いてから、スコ受けクラスタの皆様に合流させて頂いて、またもアフターにくっつかせて頂きました。
そして…え…もずくさん…?憧れのもずくさん…??ちょっ凄く美人で素敵な方なんですけど!うわああああ!!!おはこんさんの離脱後、隣にこんなのが陣取っててすいません。私壁に埋まるべき。
鳥月さんのスケブにも描かせて頂きまして。汚い絵ですいません!下書きそのままですいません!線だらけですみませんー!!飽きたら遠慮なく破り捨てて下さい。寧ろ捨ててw!
席の関係であんまりお話しできなかった方もいて、って言ったら隣の方々とすら私まともに喋ってなくて。ずっと無意味にカラオケのテレビ画面見てて……FF展後のアフターと言い、この時と言い、本当に人と向き合えないチキンで申し訳ない。こんなに沢山の人と一緒にいたと言うのも凄く久しぶりで、喉カラカラで。カラオケも歌えず。空気読めない発言を何処かでしていないかと、後でまたしても凄く不安になってました。

生絵とか萌えとか沢山補給させて頂いて浮かれてたら、新幹線の時間が迫って大慌て。バタバタ退室した上、慌て過ぎてお金払ってなかった!バカ!俺のバカ!!
立て替えて下さったりんさん、本当にありがとうございます。お詫びのザッスコ小説頑張ります…(´・ω・`)


展示会でもオンリーでも、沢山の方に迷惑をかけて本当にすみませんでした。知らず知らずマナー破りをしていた所もあるかと思うと、行かない方が良かったんじゃないかとか思ったりもするのですが、やっぱり同じ趣味を持ってる方々とお話しするの…楽しいです…本当に楽しかったです…夢だったんじゃないかと思う位……
次にお会いする機会があれば、その時はきちんとお話が出来るように頑張りたいと思います。マナーもきちんと学ばなきゃ…いい年した大人なんだから……

反省する事ばっかりで、レポなのにごめんなさいとかすみませんとしか言えていませんが、皆様とご一緒出来て本当に楽しかったです。さしいれも美味しかったです~!ありがとうございました!!

FFオンリーにて

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FF展示会レポート

  • 2012/09/04 21:00
  • カテゴリー:FF

ファイル 158-1.jpgファイル 158-2.jpg

9月1日、FF展に行ってきました!
…………三時間立ちん棒で足が死んだぜww
数年振りに東京に行くとあって、新幹線の中で無駄に緊張していた私です。


東京駅から渋谷駅に行って、ヒカリエってどこー(゚Д゚ )三( ゚Д゚)ときょろきょろしながら歩き、ビルの名前を見つけて一安心。
ビルに入って取り敢えず地下三階に行ったら、エレベーターの直ぐ近くに展示入場の受付を見つけたのですが、なんか並ばないといけない模様。まあそうだよなーと思いつつ、ずらっと並んだ入場待ち列の最後尾を探し、……探し、………………どこまで歩けばええの?(゚Д゚;)
私が並んだ時点で、三時間待ち。マジでかぁあああと思いつつ並んでツイッターしてたら、仲良くさせて頂いている皆様も並んでいる模様。DdFFやってると聞いて、「PSPをキャリーの中に忘れたあああああ」と愕然。駅のロッカーに荷物放り込んだ時に出すのを忘れていた……3DSは持って来てたんだけど。
座れる場所なんかないので、足いてーなーと思いながら待ち続け、やっと受付終わって入れるー!と上階に上るエレベーターに乗ったら、私の隣あたりに並んでいた外国人の方と一緒に乗り合わせ、楽しみで堪らなかったのか「ハーイ!」とハイテンションにお連れさんとハイタッチw その後お連れさんに「でもこういう所じゃ静かにしなきゃダメだよ」と言われ「オウ……」と反省。その遣り取りに、ぐったりしてたけど和ませて頂きました。
エレベーターの様子をツイートしてたら、フォロワーさんも同じエレベーターに乗ってて、その後入口のチョコボの前でお会いしました。と言うか、地下で並んでいた時点で物凄く近くにいらっしゃったww

パンフレットを姉貴の土産分と購入し、表紙の天野先生の絵にニヤニヤしつつ、中身をパラパラ。取り敢えず8をガン見。
展示スペースに入ると、いきなり等身大ガブラスがお出迎え。でかっ!!存在感パネエ。プロモーションなどで使われていたものだそうで。写メして親父に送り付けました。此処で近い列で並んでいた、琉亜さんと合流させて頂きました。
バスターソードやジェネシスコスチューム、ミッドガルの模型の他、新作のFF14(オンライン)の衣装や武器の展示がありました。取り敢えずデジカメで撮る撮る撮る。
パッケージ展示の上部モニターで、各シリーズの映像がナンバリング順に流れていたようです。展示を見る時間が限られていた為(10分もなかったような)、じっくり見る事は出来ず、私が見た時は1か2が流れている所でした。……8のムービー見たかった(´Д⊂グスン
ムービーシアターでは、今までのシリーズの映像が流れた後、(多分)新作らしき映像が流れました。なんかもう早過ぎて何が何だか判らんかった(;゚'ω゚) 取り敢えず若干グロかったような気がしますw CGが凄いリアルに作られてたなぁ~。

次が各シリーズの設定資料とか絵コンテとか。取り敢えず真っ先に8を見に行く。スコールとリノアの絵にきゅんきゅんしつつ、……イフリートが何か言ってるんだけどw 誰だこの台詞書いたのww
そして幻の、レイン生存ED!おかあさああああああああん!!!帰って来たのに速攻で出て行こうとしたりするラグナや、それを引き留めて両脇抱えて連れて行くキロス&ウォードとか、飛び出してくるレインとか、嬉しそうなエルとか。皆可愛い。そして其処にスコールを加えたい!なんか気まずそうに立ってるスコールを、エルが背中押したり、レインがスコールの頭撫でたり笑いかけたり、そういうのを見たかったあああああ。゚(゚´Д`゚)゚。 レインが生きてると、なんでエルとスコールが石の家にいたのかとか、その辺の話をまた作らなきゃ納得いかないトコ出てくるのは判ってるんですが、幸せ8親子見たかった…!!
それから9のジタンの格好良さに惚れ、10のザナルカンドの絵カットの書き込みにうぉお…と憧れ、11を流し見(オンラインしてないのでごめんなさい)、12のヴァンや13のライトニングさんの設定画を…見てる最中に、そろそろ次に移動しないといかんとな。やばい6見なきゃ!と姉貴の土産話用に急いで戻り、ドット絵に懐かしくなりましたw 三闘神のカットを見て、「…ケフカよりよっぽど苦労した気がする…」と思い出したり。……そう言えば5を見てなかった……orz

移動しましたら、次はギミック通路。モニターの前を歩くと、モニターにその人のジョブがブリケイドアイコンで表示されます。私はチョコボでしたww よし、スコールに幸運のお守りあげてくる!

その後は天野先生の展示です。懐かしいわー!特にファミコン・スーファミ時代!パッケージから攻略本から、天野先生の絵だったもんなぁ。
未だに暗黒騎士を見ると、主人公であると判っているのに、敵役に見えてしまうw 迫力あって怖いですw
天野先生の絵のスコールを見て、格好良いわフェロモン垂れ流しだわで、もうたまらんかったです。仲間達に囲まれてるスコールとか。衣装が3rd!冷刃!ハァハァ(*´д`*)かっこいい……

天野先生の絵にうっとりしながら、次は物販スペースです。色々あったみたいだけど、なんか既に『SOLD OUT』のシールがちらほら見えるんですが……えええマジか……早過ぎる……
そして!私!グリーヴァのネックレス買いました!!やらかした!!値段?ちゃんと見たよ!だってシルバーアクセ好きなんだ!これで色々ぶっ飛んだw!他にもキーホルダーとかポーチとか欲しいの色々あったけど、グリーヴァのネックレスの代わりに全部我慢した!これさえあればもう何もいらない……!!
音楽CDも気になるもの一杯あったんですが、こっちは先行発売と言う事で、後でも買える筈だし……「イベント値段」と書いてあったので、多分正規に買うよりも安くゲット出来るのだとは思うのですが、…………グリーヴァ買っちゃったから全部我慢。

物販を抜けると、ブリケイドのガチャガチャが。一回500円で一分間回し放題。ブリケイドやってる訳ではなかったのですが、記念に一回だけ回しました。500円玉も一枚しか持ってなかったし(両替を忘れた)。
展示を全て抜けたら、チョコボカフェ。………………3時の時点でチョコボ饅頭売り切れってどういう事だガ━━(;゚Д゚)━━ン!! お土産にしようと思ってたのに……ディシディアクッキーだけ残ってたので、自分の分とお土産と買いました。

そしてガンガン作者による、ゲストイラスト。いきなりエドガーに出迎えられて吹いてしまったw その隣のケフカの存在感……
……………………スコールがいないことくらい知ってたよ…………(´;ω;`)

三時間の立ちっぱなし+展示中も休めないで流石にぐったりして、琉亜さんと一緒に休憩しました。そんで早速グリーヴァのネックレスを見てみました。
うおぉおおぉぉかっけえええええええ!!細工細けえ!!スコールはこれを持ってるのか!これがスコールの憧れか!!獅子の心か!!!腐った心しか持ってない私が持ってていいのか←
宝物にします……資料にもします。これからグリーヴァ描く時に参考にしよう。


ツイッターで仲良くして頂いてる方々が集合しているとの事で、琉亜さんと一緒に合流させて頂く事にしました。……どっからどう見ても男にしか見えない+声も完全に男化してる私が行って大丈夫だろーかとgkbrしながら、エレベーター前に行って…………………おい美人しかいないぞ可愛い人ばっかりじゃねえか私浮いてる!!!死ぬ!!!
きょうこさん、おはこんさん、ちゃきさん、りんさん、憐さん、ゆきもさん……ゆきもさんは本当に初めましてでした。
人見知り激しいわ挙動不審だわで、話しかけて良いのか、どうやって話しかければいいのか、おたおたしててごめんなさい。初めましても言えなくて本当にごめんなさい。あたふたあたふたして、「竜徒です」の自己紹介すらちゃんと言えなくてごめんなさい。ひぃ……!!

ヒカリエから出て、カラオケに行く事に。
その前に、琉亜さんとお別れです。展示会中、ご一緒していただいてありがとうございました~!変なテンションで振り回してすみませんorz

カラオケで改めて自己紹介させて頂いて……うぁう私色々とどうすれば…キンチョーで人と喋れない。人の顔も見れない……
色んな話が飛び交った気がします。バスターソードの大きさから比較するクラウドの身長とか、シークレットブーツ疑惑とか、無免許疑惑とか、スコールのED後どうなるんだな話とか、やっぱり8展示少なかったねー(*´・ω・)(・ω・`*)ネーとか。
そんな中でディシディアクッキーを買った皆様で、開けてみる事に。各シリーズの名言が書いてあるらしく、でもツイッターで見る限り8の台詞がまだ確認されていない……と言うので、確認しよう!と。
その前に、包装紙の表面(キャラクターの顔が描いてある)を破ってしまわないように、綺麗に開けようと四苦八苦。どうも紙のノリが箱にもついてしまっているらしく、箱だけ綺麗に取り除くと言うのが非常に難しい……そんな中、きょうこさんだけがスポーンと包装紙が取れるw きれいww 私は途中でギブアップして、カッターで開けた……
よしスコールのクッキーあるかなー( ^ω^)ワクワクと思ってたら、4つ開けて何処にもスコールがいない……しかもランダムで入ってるぽく、最初に開けた時点で誰もコンプリートしていない状態でした。「ディシディアクッキー」って言うから、各種セットで入ってるもんだと…そうでなくとも、主人公の顔とか台詞とかが一通り用意されてるもんだと…思ってたのに…………1、3、8の台詞が最初からないようで(ツイッター確認でも見付からない。用意されていないっぽかった)、8クラスタで集合していたので愕然。絶望を送られた……!!
私、きょうこさん、ちゃきさんはそれぞれトレードでなんとかコンプリート状態にはなったのですが、りんさんだけが揃わず……交換できるものがなくて申し訳ない。
……8ファンは冷遇具合にそろそろ怒っていいんじゃなかろうか('A`) ゲストイラストもいなかったしね……

カラオケの方は一曲だけ歌わせて頂いたのですが、まともな声が出なかったので後は大人しくしてました。皆さん、歌お上手で羨まし……

一押しCPとか8に関する考察とか、皆様の考えが生で聞けて面白かった~。
あと憐さんに送った絵…!ほんと下書きそのまんまですみません!いつもそんな描き方してるのです……飽きたら遠慮なく破り捨てて下さいw
公式の8の扱いに(´・ω・`)しつつ、皆様と色んなお話が出来て本当に楽しかったです。途中合流になりました、じょせこさんの歌声にも感動しました!なにこのひとすてき。あんまりお話する時間が取れずに残念です…話しかける度胸のないチキンですみません…


本当にもう挙動不審で変な奴ですみません。迷惑にならなかったか、ホテルに戻ってから物凄く不安になって悶えてた。展示会&アフターご一緒させて下さってありがとうございましたー!!!

……そんで翌日のイベントでもまた色んな方に迷惑かけてる私('A`)学習しろ……

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[クラスコ]僕の為に頑張ってくれる君がとても愛おしい

  • 2012/08/11 23:07
  • カテゴリー:FF
現代クラスコでクラウド誕生日!




誕生日には、毎年のように、同僚や幼馴染から沢山のプレゼントや食べ物を贈られる。
プレゼントの中身は、大半がシルバーアクセサリーの類で、流石に付き合いの長い面々には好みが熟知されており、クラウディウルフの新作や限定品、中にはオーダーメイドと言った豪華なものが並ぶ事もある。
食べ物は、趣味のゲームやバイク以外には無頓着な所為で、一ヶ月の半分以上をカップラーメンで過ごすクラウドを気遣ってのものだ。
此方の詳細は非常に現実的なもので、レトルト食品が各種多様に揃えられていたり、時には米を貰う事もある。

貰える物はきちんと受け取り、食べ物も消費期限内にきちんと料理して食べる事にする。
それが終わればまたカップラーメン生活であるが、クラウドはこの極端な差をあまり気にしていない。
お陰で、何年経っても彼の食生活は惰性なままである。

アクセサリーは後で一頻り眺めて、気に入ったものを日替わりで身に付ける事にした。
限定品やオーダーメイドは、勿体なくて仕舞い込んで置こうかと思ったが、アクセサリーと言うものは、身に付けていて年季を経て更に味が出て来るものだ。
身に付けていれば、それを贈ってくれた人も、きっと喜んでくれるだろう。
殊更に高価なものだけは、やはり気後れも激しいので、此処ぞと言う時にだけ使う事に決めたが。

職場で貰ったプレゼントは、全てまとめて自宅に配送させて貰った。
社員割引+誕生日割引でかなり安くして貰えたが、どうせ送り先はクラウドの自宅なのだし、誕生日限定でタダにしてくれたら良いのに……と思ったが、下手にそんな事を口に出して、『誕生日特別割り増し』なんて言われたら絶望を贈られるようなものなので、クラウドは喉まで出かかった希望を寸での所で飲み込んだ。

配送と言う仕事柄、あちこちに顔を出すので、色々な所にかなりの人数の知り合いがいる。
その中の殆どから、逢って誕生日であると聞くなり「おめでとう!」と言われたのには、鼻柱が痒くなったが、やはり嬉しいものだった。
プレゼントとして、「今持ち合わせがないから、これやるよ!」とバッツから食べかけのホットドッグを差し出された時には、流石に「いらない」と丁重にお断りしたが(無論、彼のこれは冗談で、近場のコンビニで改めてジュースを奢って貰った)。
他にも、配達先のぬいぐるみショップに配送した時は、店員のティナから「これ、あげるね」と50センチ大のモーグリぬいぐるみを差し出され、「仕事の途中だから、すまないが大荷物は…」とやんわり断る(代わりに小さなチョコボストラップを貰った)などと言った遣り取りがあったが、概ね、平和な誕生日祝いであったと言える。

そして、無事に誕生日の仕事を全て終わらせた頃、クラウドの携帯電話に一通のメールが入っていた。


「スコールからか」


年下の恋人からのメールだと気付いて、俄かにクラウドの声が弾んだ。

今日がクラウドの誕生日である事は、スコールも知っている筈。
何せ、配達の道中に擦れ違ったティーダやジタンも知っていたのだから、芋蔓式で彼も知っていると考えて良いだろう。
しかし、配達中に彼に逢う事は叶わなかったので、誰よりも恋人から欲しかった祝いの言葉も、今年はお預けか、と考えたのだが、メールの受信を確認すると、やはり「待っていて良かった」と嬉しくなる。

─────が、開いたメールの文面を読んで、クラウドは先程の高揚が急降下していくのを感じた。


(夕飯とスポーツドリンク買って来いって……いや、俺が勝手に期待していただけだから、別に構わないんだが……)


メールの内容は、非常に事務的でシンプルなものであった。
冷蔵庫の中身が空だから、夕食の材料と飲み物、他雑貨を買って来て欲しいとの事だ。

スコールは一人暮らしをしていて、クラウドは頻繁に彼の家に上がらせて貰っており、夜を共にする事も少なくない。
最近は、仕事終わりのクラウドがほぼ毎日のように彼の自宅に行くので、スコールもクラウドが自分の所に来るの普通の事のように思えているらしく、当たり前のようにこうしたメールを送ってくる。
気難しく、人と一緒にいる事を拒む傾向のあるスコールが、こうした甘えにも似た行動を取るのは、彼がクラウドの事を信頼し、想ってくれている事も裏返しだ。
そう思えば、急降下した気持ちが再び高揚して行く。

スコールが住んでいるマンションの最寄スーパーで要望にあるものを一通り買い揃え、改めて恋人の家へとバイクを走らせる。
マンションは所謂高級なんたらと言う奴で、とても高校生の一人暮らしで住めるものとは思えないものとなっている。
なんでも、このマンションを選んだのはスコールの父親らしく、「セキュリティ第一!」で探した(他にも色々細かい条件があったらしい)結果、このマンションに辿り着いたのだそうだ。
スコールは最初、高級マンションになど住むつもりはなく、自分でアルバイトして稼いで生活できる範囲の物件を探すつもりだったようだが、スコール曰く「過保護で過干渉」な父は、これ以下のランクで息子の一人暮らしを認めてくれなかったらしい。

マンションの駐輪場にバイクを停め、買った諸々を持って、ポケットに入れていた合鍵でロックを解除し、マンションのエントランスに入る。
エレベーターで上がって、8階で降りて、フロアの角部屋になるドアのインターホンを押した。
程なく、かちゃん、とインターホンが通話になる音がして、


「スコール、来たぞ。夕飯も買った。両手が塞がってるから、そっちから開けてくれ」


言い終わると、かちゃん、と通話が切れる音。

妙だな、とクラウドは首を傾げた。
いつもなら「判った」と一言くらいは反応がある筈なのだが。

考えている間に、カチャ、とドアの鍵が外される音がして、そっと扉が開けられる。


「……おかえり」
「ああ、ただいま。どうした?」


ドアの隙間から顔だけ出しているスコールに、クラウドは首を傾げる。
このままスコールが其処にいると、クラウドはいつまで経っても中に入れない。
それでは、クラウドも休めないし、買って来た夕飯の材料や雑貨も渡せない。

じっと佇むクラウドの前で、スコールはうぅ、と苦々しい表情を浮かべている。
スコールの白い頬に、薄らと赤みが差しているのを見付けて、クラウドは片手の荷物を床に置いて、スコールの額に手を伸ばす。


「風邪でもひいてたのか?」
「……違うっ」


ぱしん、とクラウドの手を払うスコールだったが、やはり彼の頬は赤い。
体調不良ではないのだら、一体どうしたのだろう、とクラウドが考えていると、


「何かついてるぞ」


ドアの陰から僅かに見えたスコールの手に、白いものが付着していた。
スコールはなんの事だ、と一瞬きょとんとして自分の手を見下ろし、付着しているものを見て、益々顔を赤くさせた。


「なっ……なんでもない!」
「……?」


なんでもなくはないだろう、と思いつつ、クラウドはドアを引いて大きく開かせた。
あ、とスコールが戸惑うように手を右往左往させたが、構わずに床に下ろしていた買い物袋を持ち直して、敷居を跨ぐ。

スコールの態度に不審さが募るものの、家の中には何も変わった様子はない。
自分以外の男を連れ込んだとか、そうした疑いを考えた訳ではなかったが、恋人の様子が可笑しいとなると、流石のクラウドも不安になってしまうものだった。
しかし、玄関にはスコールの靴だけで、トイレや風呂場に人の気配はしないし、通路向こうのリビングから物音もなかったので、部屋の中にスコール以外の誰かがいる訳ではなさそうだ。

取り敢えず、買って来た食材を冷蔵庫に収めようと、キッチンに入った所で、クラウドは足を止めた。


「………これは……」


キッチンは、散々な有様だった。

潔癖症気味な一面のあるスコールの家のキッチンは、いつでも綺麗に保たれている。
それが今日は、シンクには現れていない菜箸やボウル、バット諸々が詰まれており、調理台にも白い液体の入ったボウルが置いてある。
調理台の周りの壁には、ボウルに入っているものと同じ白い液体があちこちに飛び散っており、床にも落ちている。

チーン、と音を鳴らした電子レンジの蓋を開けてみると、丸い型の中にふんわりと膨らんだスポンジ生地が入っていた。
クラウドはスポンジ生地を調理台の隙間に置いて、ボウルに入っている白い液体を覗き込んだ。
入ったままになっていた泡立て器についていた白を指で掬って舐めれば、それは優しい甘さで。


「スコール、」


この惨状と甘い白について問おうとしたクラウドが振り返ると、真っ赤になって睨んでくる青灰色とぶつかった。
クラウドがじっとその瞳を見詰め返していると、耐え切れなくなったように、スコールの方が目を逸らした。
そうして耳まで赤くなっているのが見えて、クラウドは小さく笑みを漏らす。

買い物袋は床に置いて、クラウドはスコールへと歩み寄った。
徐に腕を伸ばして抱き締めれば、視界の端でスコールに白い肌が沸騰したように赤くなる。


「ケーキ、作ってくれてたのか」
「……だって、あんた、誕生日だろ」
「ああ」
「…でも、失敗した。生クリーム…固まらなくて……」


一人暮らしで料理もそこそこ出来るスコールだが、菓子の類は作った事がない。
だから生クリームの固め方も判らず、あれこれと奮闘している間に液体があちこちに飛び散ってしまったのだろう。
決して彼自身甘いものが得意な訳でもあるまいに、既製品を買いに行くと言う手もあったのに、わざわざ自分の為に手作りしようとしてくれたのかと思うと、クラウドは顔が緩んでしまって元に戻らない。

スポンジも上手く行かなかった、と呟くのが聞こえて、そんな事はないだろう、とクラウドは言った。
先程取り出したスポンジ生地は、綺麗に膨らみ、焼き色がついている。
するとスコールは、「……4回目」と呟いて、恥ずかしさを誤魔化すように、クラウドの服の端を力一杯握る。


「……あんたが帰って来るまでに、作ってしまおうと…思ったんだけど……」


間に合わなかった。
駄目だった。
そんな事を繰り返し呟くスコールの声は、泣き出す手前のものになっていた。

クラウドは、抱き締めていたスコールの体を放すと、服端を握っていた少年の手を取った。
手の甲についていた白いもの─────ホイップクリームに舌を這わすと、青灰色がきょとんと瞬き一つして、


「………あっ…んた、何してっ!」
「勿体ないと思ってな」
「は、放せ、馬鹿!」


真っ赤な顔でクラウドの手を振り解こうとするスコールだったが、確りとした男の手は一向に離れない。

クラウドは、沸騰しそうな程に赤くなったスコールを上目に見詰めながら、もう一度白い肌に舌を乗せた。
さらりとした甘さが口の中に広がって、クラウドの口端から白がつぅ、と零れ、



「ケーキもいいが、俺はお前が食べたいな」




──────目尻を吊り上げた少年が、何事か言おうとする前に、唇を塞いだ。






クラウド誕生日おめでとう!

同棲している訳ではないけど、殆ど同棲状態の社会人クラ×高校生スコ。
だからこの後、クラウドは家に帰らないで、スコールをじっくり堪能するんだと思います。
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[クラレオ]ワン・デイズ・リピート

  • 2012/08/11 23:05
  • カテゴリー:FF
KHクラレオでクラウド誕生日!



当たり前のように窓から入って来て「ただいま」と言った青年を、「おかえり」の言葉の代わりに投げ飛ばした。



荒れ果てた故郷の再建が落ち着いた頃、レオンは自分だけの居宅を持った。
昔から不思議と人の輪の中で過ごす事が多かったレオンだが、自分自身は静寂を好む性質であったので、個人スペースの保持と言うものはレオンにとって重要なものだったのだ。

場所は郊外、街全体を見渡す事が出来る高台。
元々賃貸アパートとして使われていたらしい、ボロボロの風体になっていた建物を一つ貰う事にし、シドに頼んで簡単な修復を済ませ、後は自分の好みに幾つか改修工事をした。
アパートは二階建てになっており、レオンは二階の角部屋を使わせて貰う事にした。
一階に住んでも良かったのだが、高台にある建物の二階から外を見れば、より遠くまで景色を見る事が出来る。
ゆっくりとだが、少しずつ修復して行く故郷の姿を臨む事が、レオンの楽しみの一つとなったのだ。

レオンが居を構えた郊外には、まだまだ人の気配はない。
だから交通の便もまだ整っていないので、疲れた日は帰り路が酷く長く感じる事もあるのだが、それでもレオンは街の中心部に移住しようとはしなかった。
どうせ一日の大半、若しくは数日間を中心部で過ごすのだから、自分一人の空間だけは、何物にも侵食されない場所に持ちたかったのだ──────が。

頭から床に叩き付けた青年は、逆直立の状態でしばし停止し、どたっと引っ繰り返って倒れた後、何事もなかったかのようにむっくりと起き上がった。


「痛いじゃないか」
「そうでなければ意味がない」


赤らんだ顔を摩りながら言ったクラウドに、レオンは仁王立ちでクラウドを見下ろして言い返した。


「窓から入って来るのを止めろと、何度言ったら判るんだ」
「こっちの方が早いから良いじゃないか。嫌ならあんた、ちゃんと鍵かけろよ」
「かけておいた鍵を壊したのは何処の誰だ」
「俺です、ごめんなさい」


ぎろりと睨んだ青灰色に、クラウドは直ぐに頭を伏せて謝罪する。
この謝罪が行動にも反映してくれれば良いのだが、とレオンは眦の険を緩めて溜息を吐く。

レオンはベッド端に腰を下ろし、そのまま後ろへと体を倒した。
ふぅ、と深く深呼吸すると、ぎしりと傍らでスプリングの鳴る音。
見上げていた電球の前にぬぅっと人の頭が現れて、視界が陰る。


「……退け」
「嫌だ」


光源を遮り、視界に影を落としていたのは、無論、クラウドである。
レオンの顔の横には、彼の腕が立っていて、このままレオンが大人しくしていれば、組み敷かれる格好になるだろう。

レオンはベッドから下ろしていた足を持ち上げて、クラウドの腹を押し飛ばした。


「ぐえ」
「全く……俺は疲れているんだ。お前の相手をしている暇はない」


さっさと休んで、明日からの予定に備えたい。
復興委員会、レポートの解析、コンピュータープログラムの修正他諸々……やらなければならない事は、まだまだあるのだ。
ふらふらと帰って来ては、べたべたと甘え、ふらふらと消える気儘な男に構い付けてやる暇はない。

無視の意思表示とばかりに、ごろりとベッドの上で寝返りを打って背中を向けたレオンに、クラウドは床に座り込んだまま、拗ねた顔を作る。


「そんなに連れない態度しなくても良いじゃないか。折角の誕生日なのに」
「……誕生日?」


聞こえた単語にレオンが体を起こして振り返ると、それを見たクラウドが目を輝かせる。


「そうだ、誕生日なんだ。だから帰って来たんだ」
「……だからってなんだ」
「誕生日だぞ。お祝いするものだろ」
「………」


ベッド端に取り縋って来てねだるクラウドに、レオンは冷たい眼差しを向ける。
しかし、マイペースなクラウドがそれに気にする訳もなく、彼はいそいそとベッドに乗り上がって来た。
レオンは躊躇せず、クラウドの赤いマントを掴んで引っ張り、ベッドの下へと落とす。


「いだっ」
「誕生日ケーキが食べたいなら、明日にでもエアリスの所に行け。お前が帰って来るかどうかも判らないのに、わざわざ用意してくれていたんだぞ」
「……うん、まぁ。それは、後で行く。ちゃんと行く。だから今は、こっち」


もう一度、ぎしりとスプリングの鳴る音。
ならば此方も、もう一度蹴落としてやろうと足を浮かせると、がしっ!と脇で振り上げた足を挟まれた。

しまった、とレオンが緊張で強張らせた隙に、クラウドはレオンの膝を掬って、レオンの体を折り畳むように持ち上げる。
半端に起こしていた上半身を支える肘が崩れて、背中がシーツに沈み込む。
クラウドの背中が伸びて、手袋をしたままの手がレオンの肩を掴んで、白い波へと押し付ける。


「─────おい!」
「今日だけ」
「“今日だけ”って、その台詞、何回目だと思ってるんだ!」


米神に青筋を浮かばせて声を荒げるレオンだったが、クラウドはやはり気にしない。

金糸がレオンの視界を埋め尽くす。
無防備に開かせていた口の中に、生温いものが潜り込んで、レオンの舌を絡め取る。


「ん、ん……っ」
「んー……」
「ふ……む、……っ」


絡み合う小さな水音が聞こえて、レオンは息苦しさに耐えるように目を閉じる。
そうすると、咥内をまさぐられる感覚がよりはっきりと感じられて、────より深く繋がろうとする侵入者に、レオンの肩がふるりと震える。
咥内を好きに貪られ、逃げようとすれば顎を捉えられて固定された。

クラウドは、そのままレオンの咥内を思う様に堪能し続ける。
強張っていたレオンの躯が弛緩した頃、ようやく、レオンの呼吸は解放された。


「っは…ん……」


苦しげな喘ぎを零して、酸素を取り込もうとするレオンの胸が上下する。
クラウドはそれと、触れそうな程に近い距離でじっと見下ろし、閉じられていたレオンの瞼が開けられるのを待って、


「今日だけ」


先と同じ言葉を、一言一句、そのまま繰り返すクラウドに、レオンは整った呼吸の中で、一つ溜息を吐く。

レオンは手袋を外すと、白い手をクラウドの頬へと滑らせた。
碧眼が微かに見開かれるのを近い距離で確認して、レオンはこっそりと笑う。


「……いいのか?」


怖々と聞いて来た青年に、何を今更言うのだろう、とレオンは思った。
いつも此方の都合などお構いなしでがっついて来る癖に、此方が寛容な様を見せると、驚いたように目を丸くする。
自分の方からねだってくる時は、これでもかと言わんばかりに押しが強いのに、逆の立場になると急に弱気な様を見せる。
そう言う所を見る度、案外と可愛げがあるな、とレオンはこっそりと感じていた。

伸ばした腕を首に絡めて、引き寄せる。
ぎこちない動きで近付いて来たクラウドの頬に、そっと触れるだけのキスをした。


「誕生日なんだろう。いらないのなら、今直ぐ取り上げても良いが」
「嫌だ。貰う。返さない」


レオンの言葉に、慌てたように口早に言って、クラウドはレオンの唇に吸い付いた。
絡み付いて来る舌に、今度はレオンの方から応えてやる。

唇が離れて、つ……と銀糸が二人の間でぷつりと切れて、レオンの濡れた唇にクラウドが唾を飲み込む。


「俺が貰ったプレゼントだから、全部俺ので良いんだよな」
「……“今日だけ”な」




衣擦れの音と、重なりゆく吐息を感じながら、レオンはそっと目を閉じた。






クラウド誕生日でクラレオ!
……なんだけど、これ誕生日なのか。平常運転じゃないか、うちのクラレオとしては。

この後のえっちはクラウドが色々変なことリクエストすればいいじゃないかな!
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