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日記と言うより妄想記録。時々SS書き散らします(更新記録には載りません)

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日記と言うより妄想記録。時々SS書き散らします(更新記録には載りません)

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カテゴリー「FF」の検索結果は以下のとおりです。

[絆]当日限定ヘアサロン

  • 2012/02/28 18:47
  • カテゴリー:FF


シャキ、シャキ。
シャキ、シャキン。

リズムを刻むように、小刻みになる鋏の音。
それを頭の直ぐ後ろで聞きながら、スコールはうとうとと舟を漕いでいた。
そんな弟の頭が揺れないように、さりげなく支えつつ、レオンは作業を続ける。


鋏の音が鳴り始めてから、約一時間────レオンは鋏をテーブルに置いた。



「ほら、スコール。切り終わったから、今度は洗うぞ」



寝落ち欠けている弟の頬を軽く叩いてやる。
ぱち、と青灰色の大きな瞳が起きた。


レオンは、カット用にとスコールに着せていたスカートタイプのレインコートを脱がしてやる。
てるてる坊主みたいとはしゃいでいたコートを脱がされて、スコールが少し残念そうにコートを見詰めた。
そんな弟にレオンは眉尻を下げて笑い、洗面所へと連れて行く。

洗面所に用意していた椅子に座らせて、洗面台に凭れさせ、水道のシャワーノズルを伸ばす。
温度を調整しながら、レオンはスコールの髪を濡らして行った。



「熱くないか?」
「うん」



我慢している様子がない事も確認して、レオンは湯を当てながら、スコールの髪をわしわしと掻き撫ぜる。
散髪の名残の短い髪がぱらぱらと落ちて、排水溝のメッシュの蓋に集まって行く。

そろそろいいか、と思っていると、玄関の方から「ただいまー」と言う声が二つ。
声の持ち主は、帰った時の手洗いの為に、ぱたぱたと洗面所へ向かって走って来る。



「ただいま、レオン!」
「お帰り、ティーダ、エルオーネ」
「ただいま」
「あ、スコール、レオンに髪洗って貰ってる。いいなー」
「髪を切ったからな」



ティーダが羨ましそうな顔で駆け寄って来る。

レオンはシャワーを止めて、スコールの頭に厚手のタオルを乗せた。
軽く拭いてから上体を起こしてやり、椅子から下ろして、改めてスコールの髪を拭いてやる。



「いーな、いいなー、スコール。いいなー」
「……えへ」



ぱたぱたと両手を羽ばたかせて羨ましがるティーダに、スコールが頬を染めて嬉しそうに笑う。



「ほら、ティーダ。ちゃんと手を洗わなきゃダメだよ」
「はーい。ねえ、レオン。後でオレも髪切りたい!」



エルオーネに促され、手を洗いながら、ティーダが言った。
レオンは吹き終わったスコールの髪に手櫛を通しながら、頷く。



「そうだな。ティーダも暫く切っていないし」
「やった!」
「いいの?レオン。疲れてない?」
「ああ」



心配そうに尋ねる妹に、レオンは笑みを浮かべて見せる。


レオンはスコールをエルオーネに預け、ティーダを椅子に座らせた。
髪を切る前に、先ず軽く洗い流す為だ。

湯を出してティーダの明色の髪を濡らし、シャンプーとリンスを使って外遊びの埃や汗を流し落とす。
泡も綺麗に全て流れたのを確認して、レオンは新しいタオルでティーダの髪を拭いた。



「よし。頭上げて良いぞ、ティーダ」
「切るの?」
「ああ。リビングでな」



リビングには、スコールの髪を切っていた時の跡がそのまま残っている。
床には切り落ちた髪の為の新聞紙が広げてあり、鋏やスプレーもテーブルに出したままだ。
何より、洗面所は少し狭いので、作業をするには不向きだ。

タオルをターバン状で頭に巻いて、ティーダは椅子を下りた。
早く早くと急かすティーダと一緒に、レオンはリビングへ向かう。


リビングに入ると、スコールも使っていたレインコートを着せてから、散髪用の椅子に座らせてやった。



「ティーダ、てるてる坊主みたい」
「へへー」
「こら、危ないぞ、暴れるな」



スコールの言葉に、ティーダが嬉しそうに手足をぱたぱたと遊ばせる。
その様子は実に微笑ましいのだが、鋏を持っていたレオンは慌ててその手を引っ込めた。


エルオーネがスコールを呼んで、二人並んでソファに座る。
エルオーネの細い指が、スコールのダークブラウンの髪を梳いて、スコールは気持ち良さそうに目を細めた。
その傍ら、シャキ、と鋏の音が鳴り始める。



「すっきりしたね、スコール」
「うん」
「私もそろそろ切ろうかな」
「じゃあ、後でエルもやるか。それとも、美容院に行くか?」
「うーん……」



兄に言葉に、エルオーネは首を傾げて考える。

レオンは器用だし、孤児院にいた頃から弟達の髪を切っていた(何せ人数が多いので、一々美容院に行くと結構な額になってしまうのである)ので、彼の手付きは慣れたものだし、きちんと綺麗に切り揃えてくれる。
けれど、エルオーネもそろそろ年頃なので、おしゃれな髪形もしてみたいし、切った後のアフターケアも考えると、専門の美容師に世話になった方が良い。
……思いつつも、髪を撫でる兄の手が心地良いのも確かで。



「お願いしてもいい?」
「ああ」
「じゃあレオンもー!」
「俺も?」



ティーダの言葉に、レオンが目を丸くする。



「そうだね。レオンの髪も、結構伸びたよね」
「俺はまだ平気だが……この長さだと、結べばいいしな。多少伸びた所で、別に」



変わらない、と言いかけて、レオンは止まる。
ティーダがレオンを振り返ってじっと見上げており、ソファからはスコールがじっと此方を見詰めている。

皆で散髪、皆で一緒。
きらきらと輝く蒼と青の期待の眼差しに、レオンが勝てる訳もなく。



「じゃあ、頼む。エルオーネ」
「うん」



クスクス笑って頷いた妹にも、やはり敵わないな、とレオンは思った。





エルがレオンに出来るのは、ちょっと切り揃える位です。余り思い切り弄ったりはしない。
成長したら、流石にそれぞれ美容院に行くようになります。レオンも大変だし、オシャレが気になる年頃だしね。
[絆]のレオンが反則並に器用になって来た気がする。まあいいか。レオンだから。

今日美容院に行って、延々こんな事考えてました。
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[絆]頑張れ、学生 1

  • 2012/02/20 19:12
  • カテゴリー:FF



「もう無理。マジ無理。うぁああああ……」
「ティーダ、煩い」



何度も何度も繰り返される悲愴な声に、スコールはけんもほろろに言い捨てた。


いつものようにガーデンでの授業を終え、帰宅したスコールとティーダは、直ぐにスコールの家で教材を広げた。
今週末に行われるテスト対策の勉強をする為だ。


成績優秀で知られているスコールだが、それは本人の努力の賜物であった。
文系理系に関わらず、スコールは努力を怠らず、授業は真面目に履修し、家に帰ったらその日一日の授業内容をまとめて復習し、更に明日の授業の予習も欠かさない。
戦闘実技も、授業は勿論、レオンが暇を見ては手解きをしてくれ、これもスコールは真面目に教えて貰っている。
その甲斐あっての、学年トップクラスの成績を誇っているのである。

対してティーダの方は、典型的な運動バカ、とスコールが揶揄する程、体を動かす以外の成績はからっきしであった。
成績表なんてものは、それを体現したような代物で、10段階評価で体育・戦闘実技のみが10、他は1〜3と言う有様だ。
お陰でティーダのテストは、毎回のように赤点が並び、父親であるジェクトでさえこれに関しては揶揄よりも真面目な溜息を漏らす程だ。


テーブルに突っ伏して頭を掻き毟るティーダは、今直ぐにでも脳が破裂しそうなほどに苦悩していた。
スコールはそれを無視して、自分の手元にあるノートを確認して行き、ガーデンの図書室でコピーした科学の問題集を解いていた。



「無理!判んない!」
「じゃあ他の問題を先にやればいいだろ」
「全部判んないんスよ〜!」



泣きながら言われても、スコールは溜息しか出て来ない。

このまま煩く騒がれるのも面倒だし、此方も集中できない。
スコールは仕方なく、頭を上げて、ティーダと向き合った。



「今やってるのはどれだ?」
「問4の五番目」
「…この間レオンに習った所じゃないのか。判ったって言ってただろ」
「あの時は判ったんスけどね……」



スコールの眉間の皺が深くなる。

あの日、レオンはたまの休日だと言うのに、スコールとティーダの勉強の面倒を見ていた。
休んでて良いのに、とスコールは思っていたのだが、ティーダにとっては幸いで、判らない所を何度も質問して教えて貰っていた。
レオンが根気強く付き合ってくれたお陰で、ティーダも問題の解き方を理解する事が出来た─────筈だったのだが。


また判らなくなっちゃった、と愛想笑いを浮かべるティーダを、青灰色がじろりと睨む。
その眼光から逃げるように、ティーダがノートで顔を隠した。

ガチャリ、と玄関のドアが開く音がしたのは、その時だ。



「ただいま」
「……お帰り」
「何してるんだ?ティーダ」
「……なんでもないっス。お帰り」



ティーダはノートを顔から話してテーブルに戻し、判り易く溜息を吐く。
転がしていたシャーペンを取って、また唸りながら問題を見下ろした。

レオンは、手に持っていたガンブレードケースをリビングの隅に下ろし、弟達のいる窓辺のテーブルに近付く。
テーブルに片手を乗せて、二人の手元を覗き込めば、ティーダが大嫌いな科学の問題。
思い付く公式を書いては消して、繰り返された作業の後が残っている。



「う〜レオン〜……」
「悪いな。ついさっきジェクトから電話があって、甘やかすなと言われたばかりだ」
「あのクソ親父!」



ジェクトは今、ブリッツボールの試合でザナルカンドに行っている。
定期的にレオンかスコールの下に連絡を寄越してくるので、バラムガーデンが現在テスト期間に入っている聞き及んでいた。

ジェクトでさえ、ティーダの成績の悪さには頭を痛めている。
それでいて、レオンに勉強について甘やかすな、と言うのは、レオンが率先して教える事で、反ってティーダが自分自身で勉強して覚えようとしなくなる、と言う事を危惧しているからだった。
レオンとしてもそれは気がかりなので、ジェクトに注意を貰って暫くの間は傍観姿勢を取る事にしている。


泣き崩れる幼馴染を見て、スコールは呆れた。
仕方なく、自分の手元にあったノートをティーダに差し出す。



「……スコール?」
「使っていい」
「でもスコールの勉強」
「俺は今から魔法物理をやる」



だから科学のノートは必要ない、と言って、スコールはティーダの前にノートを置いた。

スコールにとっては、ただ授業内容を自分なりに見易くまとめただけのノートなのだが、これがティーダにとっては神から与えられた救済アイテムのように光り輝いて見えた。
ティーダは震える手でノートを手に取って、高揚した表情でスコールを見詰める。



「スコール、愛してるっス!マジで!」
「いいから早くやれ」



素っ気なく言い捨てた弟の耳が赤い事は、黙って置くべきなんだろうな、と二人を眺めてレオンは思った。





レオンは基本的に弟達に甘いです。ベタベタに。たまには自重しないと…と思いつつ、結局甘やかす。
スコールは「甘えちゃいけない」と思いつつやっぱり甘えたい、ティーダは甘えたい時や頼りたい時は隠さない。
……ブラコンしかいないからこうなる。
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[絆]頑張れ、学生 2

  • 2012/02/20 19:05
  • カテゴリー:FF


スコールからノートを借りて、暫く奮闘していたティーダだったが、やはり苦手な物は苦手であった。
30分の後(ティーダにして頑張った方だ)、ティーダはまた頭を抱えて呻き出した。



「ううぅ~……」
「……煩い、ティーダ。集中できない」
「ううー……」



止まない唸り声に、スコールの眉根を寄せる。
キッチンでコーヒーを淹れていたレオンは、スコールとは逆に眉尻を下げて苦笑していた。

ティーダはあああ……と悲愴な声を上げて、テーブルに突っ伏す。



「もう無理、やっぱ無理っス。頑張ったけどこれ以上は無理……」
「………」



溜息を吐いて、スコールがティーダを見た。
しばし無言で見詰めた後、諦めたように視線を手元に戻し、公式を解く手を再開させる。


レオンは、コーヒーと一緒に用意したジュースをトレイに乗せてキッチンに戻った。



「ほら、ティーダ」
「うぁ……あ~…ありがと…」
「スコールも飲め」
「……ありがとう」



テーブルに置かれた、搾りたての生のオレンジジュース。
シロップを適度に(ティーダの分は少し多めに)入れて混ぜたジュースは、程よい甘味と酸味になっていた。


ずー、と気力のない音を鳴らしながら、ティーダがジュースを飲む。

スコールは少しだけ口をつけると、直ぐに問題に意識を戻した。
自力で問題を解きつつ、教科書を捲って公式を確認し、自己採点をしている。



「うー……科学なんて嫌いっス…」
「お前、数学でも同じ事言ってただろ」
「……数字が嫌いなんスよ。見てるだけでやる気なくすしさ」



実験とかならまだ好きなんだけど、と言うティーダ。

公式云々とは違い、目に見えて変化が判るのが楽しい、と言うのは、スコールも同意する。
傍で聞いていたレオンも、くつくつと笑いながら「確かにそうだな」と頷いた。



「俺もうやる気出ないっス」
「俺がノート貸してるのにか」
「…いや、それは、そのー……頑張ります……」



じろりと睨むスコールに、ティーダは縮こまる。
折角の幼馴染の親切である、無碍にするような真似は許されまい。


ティーダは溜息を吐いて、テーブルに突っ伏していた体をのろのろと起こした。
仕方ない、もうちょっとだけ頑張ろう───そんな空気が滲んでいる。



「でもやっぱ、なんつーか……モチベーション上がらないっスね……」
「楽しい事でも考えながらやれ。ブリッツとか」
「ブリッツの事で頭一杯になるから、勉強なんか無理っス。ってか、ブリッツしたい!部活出来ないからストレス堪るんだよ」



バラムガーデンでは、テスト期間中の部活動は行われない事が通例となっていた。
理由は簡単、ティーダのように部活に夢中になってテスト勉強を疎かにする生徒がいる為だ。
学生の本分は勉強であるし、部活を真面目にやりたいのなら、勉強を真面目にやってからにしろ、と言う事だ。

スコールはどのクラブにも参加していないので、テスト期間であるからと、一日の予定が大きく変化する事はない。
しかしブリッツボール部に所属しているティーダにとっては、この期間は勉強だけでなく、ストレス及びブリッツ不足との戦いの日々でもあるのだ。


ブリッツしたい泳ぎたい。
テーブルの下でバタバタと足を暴れさせるティーダに、勉強の邪魔、とばかりにスコールが蹴りをお見舞いする。



「何すんだよ、スコール」
「お前が悪い」



唇を尖らせるティーダを、スコールが睨んだ。
剣呑さを増した弟の眦を見て、レオンが間に入る。



「落ち着け、スコール。ティーダももう少し静かにしろ」
「………」
「だってさー……」



俺は悪くない、と無言で訴える青灰色と、判り易く不満を訴えて来る青。
二つを向けられたレオンは、眉尻を下げてく苦笑する。



「ティーダ、モチベーションが上がらないなら、一つ良い事を教えてやる。ジェクトからの伝言だ」



何処が良い事?とばかりに、ティーダが眉間に皺寄せた。
それを気にせず、レオンは金色の髪をくしゃくしゃと撫で、



「今週末のテストで赤点を採らなかったら、欲しがってたゲームを買ってやる、だそうだ」
「……それマジ?」
「ああ。だから頑張れ。生憎、俺は教えてやれないが」



まあ無理だろうけどな────などと父が言っていたとは、言わない方が良いだろう、とレオンは電話越しに聞いた天邪鬼な父親を思い出して、此処までだと口を噤んだ。
が、流石に親子と言うべきか、レオンが噤んだ先の父の台詞は、しっかりティーダの頭の中で再生されていた。

がたん、とティーダが椅子を蹴倒す勢いで立ち上がり、拳を握る。



「あのクソ親父!絶対ぎゃふんと言わせてやっからな!でもってゲームも絶対買わせてやる!」
「煩い。やる気が出たなら、早く座れ」



燃える闘志にスコールが冷水を浴びせたが、ティーダは鎮火しなかった。
先程までの無気力さは何処へやら、やる気十分!と言う表情で椅子に座る。

スコールはそれを冷めた目で見詰めて、ぽつりと呟いた。



「……即物的だな……」



ご褒美がかかっている、となれば、確かにやる気が出るかも知れないが、余りにも極端だろう、とスコールは思う。
そもそも、ご褒美云々がなくとも、普段から真面目にやっていればもう少しは……とスコールは考えるのだが、ティーダにそんな思考はないのである。

心なしか呆れた色を含んだ弟の呟きを聞いた兄は、くつくつと笑っていて。



「いいんじゃないか。やる気が出たなら、それに越した事はない」
「…そうかも知れないけど」
「折角だから、俺も何か考えようか」
「…考えるって、何を」
「決まってるだろう。ご褒美、だ」



くしゃ、とレオンの大きな手がスコールの頭を撫でる。

子供じゃないんだからいらない、と言いかけて、スコールは音を失った。
見下ろす兄の表情が、いつになく楽しそうに見えたから。



「そうだな。政経で平均点以上が採れたら、来月の休暇に何処か旅行に行くか」
「休暇なんてあるのか?」
「有給休暇が溜まっているらしくてな。消費してくれと泣きつかれた」



ああ、そんなのが一応あったんだ。
レオンがSEEDとなってから既に六年が経つが、スコールはそんなものがあったとは知らなかった。
それ程に、レオンは常に多忙なのである。

────となれば、絶対に政経のテストを落とす訳には行かない。
忙殺気味の兄を休ませる為にも。




スコールは改めて、試験に向けて勉強に励む事にした。






平均点なら余裕で採るよ、スコールは。レオンの裁定基準は甘すぎるのが普通です。
ジェクトもジェクトで、ティーダに「平均点ぐらい採れ」と言わない辺り甘いです。息子の成績について、若干諦めてるって所もあるけど……こんな言い方しないと、甘やかせないのです。親子でどっちも素直じゃないからね。
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[バツスコ]スウィート・モーニング

  • 2012/02/14 22:27
  • カテゴリー:FF
バツスコでバレンタイン。現代パラレルで、どうやら同棲してるようです。



キッチンからの漂う、甘ったるい匂いで、目が覚めた。


甘いものは、食べられない訳ではないけれど、殊更に好きな訳ではない。
適度な糖分は頭の回転を助けてくれるし、疲労回復にも一役買ってくれるので、そう言う時には重宝するのだが、平時から理由もなく食べたくなる事は殆どなかった。
匂いなどはどちらかと言えば苦手な方で、あまりに強いと胸やけを起こす事もある。

そんなスコールにとって、寝室の開けっ放しのドアの向こう───のリビングの更に向こうにあるキッチンから漂ってくる匂いは、一種の拷問に近かった。


来たる学年末テストの為に、昨日も夜遅くまで勉強していた。
そして朝早くに恋人の賑やかな声に叩き起こされ、入らない朝食を半ば無理やり胃に詰め込んで、睡眠不足の所為であろう頭痛を抱えながら登校、と言う日々が最近繰り返されている。

今日もそれと同じなのだろう、と思っていたのだが、少々様子が違う事にスコールは気付いた。
窓の向こうは薄暗く、時計を見るとまだ午前5時で、恋人が朝食の準備をするにも早い時間だ。
おまけに漂ってくる甘い匂いは、朝食にするには────少なくとも、スコールにとっては────不適当なものだ。



(何やってるんだ、あいつは……)



睡魔は抜け切っていなかったが、甘ったるい匂いの中で、再度眠る気にはなれない。
砂糖の海で溺れる夢を見るよりも、何か企んでいるであろう恋人を殴る事を決めて、のろのろと起き上がる。


半開きだったドアを押し開けてリビングに出ると、その向こう、壁を間に挟んだキッチンの方からガチャガチャと言う煩い音がする。
その金属音も寝不足の頭に響いて来て、スコールの眉間の皺が深くなった。

取り敢えず殴ろう、と思いつつ、キッチンへと向かう。



「おい、バッツ」
「おっ?スコール、早いな゙っ!?」



シンクで一所懸命に何かを洗っていたバッツ。
呼んで、振り向いた瞬間に、スコールはその顔面に拳を打ち込んだ。

バッツの手からボウルやら泡だて器やらが落ちて、ガチャンガチャンキーンと言う音が響く。
此処のマンションの壁はそこそこ厚く、防音性も優れているが、それでも早朝にこの音は御法度だろう。
スコールは慌てて流しの中に転がった調理器具を拾い集める。



「バカ、煩い!」
「いや、スコールがいきなり殴るから…」
「あんたがこんな時間から妙なこと企んでるからだろう」
「別に企んでなんかいないぞ」



スコールの言葉に、バッツは拗ねたように頬を膨らませる。
その顔を見下ろして、やっぱりこいつが俺より年上なのは納得できない、と胸中で呟いたが、バッツはそんな事はお構いなしであった。
赤くなった鼻頭を摩りながら、おれって信用ないんだなあ、と余り気にした様子のない表情で零している。



「…それで。あんた、こんな朝早くから何してたんだ」
「何って、ケーキ作ろうと思ってさ」
「……ケーキ?」



反芻したスコールに、そう、とバッツは頷いた。

その傍らで、オーブンレンジが焼き上がりのメロディを奏でる。
バッツはいそいそとオーブンの蓋を開けて、中からハートの形をした型を取り出した。



「ほら、今日ってバレンタインだろ。だからチョコケーキ作ろうと思ってさ」
「……こんな時間から?」
「だって今日の大学の講義は外せないからさあ。昼間に時間がないんだよ」



だから、朝食を作る前に作っちゃおうと思って。
にっかりと笑って言ったバッツの思考が、スコールにはいまいち理解できない。
今日が無理なら明日でもいいだろう、と言うのがスコールの思考であった。

でもそれを言ったら、きっとバッツは、今日じゃないと駄目だ、と言うのだ。
先にバッツが言った通り、今日はバレンタインデーだから、チョコケーキは今日の日の為に作るものでなくてはならない。
……じゃあ昨日作って置けば良かっただろう、とまたスコールは思うのだけど。


─────その前に、バッツは根本的な問題がある事をすっかり失念しているらしい。
スコールは溜息一つを吐いて、溶かしたチョコレートと生クリームを混ぜているバッツを見て言った。



「バッツ」
「んー?」
「……俺、甘いものは」
「苦手なんだろ?大丈夫、知ってるよ」



言葉を先んじられて、だったらなんで、とスコールは眉根を寄せた。


食べられない訳ではないけれど、やはりスコールは甘いものは好まない。
そんな恋人を理解していながら、どうしてチョコレートケーキなんて甘そうなものを作るのか。
今も充満する甘い香りで気分が悪くなりそうなのに。

沈黙したスコールの不機嫌な空気を読み取ったか、バッツがボウルを抱えたままで振り返る。
褐色の瞳が此方を見た事に気付いて、スコールはす、と視線を逸らした。
バッツはそんな恋人の素っ気ない反応を見て、眉尻を下げて笑う。



「スコール、怒るなよ」
「……別に。怒ってない」
「そっか?じゃあ良かった」



良くはない、とスコールは思った。

怒ってはいないが、正直、気分は宜しくなかった。
主に甘ったるい匂いと、理解不能な恋人の所為で。


覗き込んでくるバッツから、スコールは更に視線を逸らす。
目を合わせようとしないスコールに、バッツはやはり気を悪くするような事はなく、寧ろ何処か微笑ましそうにしてもいて。



「大丈夫だって。チョコケーキはおれ用で、スコールには、ホットショコラ用意してるからさ。あれはスコール、嫌いじゃないだろ?」



ホットミルクにチョコレートを溶かして作るホットショコラは、以前、試験勉強に疲れたスコールの為に、バッツが作ってくれたものだった。
ビターチョコレートを溶かしたそれは、披露した心身にとても心地よく沁み込んで、以来、時折スコールがバッツに作って欲しいと頼む事もあるものだ。

こくんと小さく頷くスコールに、バッツはにかっと笑う。



「よし、決まり。授業終わったら、直ぐに帰って作っとくから、今夜は二人でチョコレートパーティしような!」
「……ケーキは、食べないぞ」
「判ってる判ってる。あ、でも、一個だけ頼み聞いて欲しいんだけど、いいか?」



頼み、と言う言葉に、スコールは判り易く眉間に顔を顰めた。
にこにこと嬉しそうなバッツの表情は、今までの経験からして、大抵スコールにとって禄でもない事を考えている時のものであったからだ。



「……取り敢えず聞くだけ、聞いておいてやる」



実行するかは別として、と小声で呟いたスコールに、バッツはにっかりとまた笑って、



「あ~んって、アレやって!」



ぴしり、とスコールが固まった。


“あ~ん”って、アレって、ひょっとしてアレか。
アレか、アレしかないよな。

ぐるぐるとスコールの頭の中で、テレビ等の恋人同士のベタベタシーンに使われる図が浮かぶ。
やって、って、つまり、と図の中の登場人物がすーっと入れ替わり、バッツがぱかりと口を開けて待っているのが浮かんだ、後で────にこにこと嬉しそうにチョコケーキの欠片を差し出す自分を想像して、胸やけを通り越して、さぶいぼに見舞われる。


引き攣った顔でフリーズしたスコールを見て、バッツがへにゃりと眉尻を下げる。



「あー……やっぱ、ダメ?」



あはは、と頭を掻いて笑いながら、まあダメ元だったしなーとバッツは言った。
そして彼は、「冗談だよ」「本気にするなよー」等と言って、ひらひらと手を振る。



────バッツはスキンシップが好きだ。
だから、何かとスコールに抱き着いたり、キスをしたり、若しくはキスして欲しいと言うのだが、スコールは大抵それを拒否している。
人の体温に不慣れなスコールには、例えば手を繋ぐとか、そんな些細な事さえも、非常にハードルが高い行為なのである。

バッツもそれは理解しているが、気持ちに真っ直ぐな彼は、自分の欲求にも正直だ。
人と触れ合う事も大好きだから、愛する恋人と一層のスキンシップを図りたいと思うのも無理はない。


思えばスコールは、バッツに対して、恋人らしい事をした事がなかった。
恋愛はおろか、人付き合いそのものに経験値が低いから、何が“恋人らしい事”なのかは判然としない。
けれど、テレビドラマで恋人同士の幸せそうなシーンを見る度、バッツが羨ましそうな顔をしたり、「いいなー」と(他意はないと思うが)言っているのはよく見ていた。

バッツがスコールに対し、目に見えてそれをやってくれ、と言った事はない。
欲求には正直だが、彼は決してスコールに自分の気持ちを強要したい訳ではないから、人付き合いにも温もりにも不慣れな恋人に、少しずつ慣れて行ってくれたらいい、と言って笑うのだ────ほんの少しだけ、寂しさを我慢する顔をして。



……それを考えたら、



「……別に、いい。それくらい」
「……へっ?」



間の抜けた声が聞こえた。
きっと顔も間の抜けたものになっているに違いない、確かめる事は出来ないけれど。

スコールはぽかんとしている恋人に背中を向けた。



「俺が食べるんじゃないなら、別に、いい」
「え?え?え、ほんと?」
「嫌ならいい」



吐き捨てるように言って、スコールは足早にキッチンを出た。
その背中に、キッチンから慌てた声が届く。



「嫌じゃない、嫌じゃないって!って言うかすげー嬉しい!スコールー!」



弾んだ声に返事をする気にならなくて、スコールはリビングを通り過ぎて、寝室に駆け戻った。
甘ったるい匂いと空気を遮断するように、バンッ!と大きな音を鳴らしてドアを閉める。

毛布の中に潜り込んで、冷たいベッドシーツに押し付けた頬がやけに熱くなって感じるのは、きっと気の所為だ。





ツンデレスコールにデレデレバッツ。
バッツはジョブマスターの腕をフルに活かして、「なんでもやってやるぜ!」って感じでスコールに色々作ってあげたりしたらいい。ついでに人付き合いも苦手なスコールに、色々吹き込んだらいい(そして後にヒルクラの刑で)。
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[スコリノ]見えなくっても伝わるよ

  • 2012/02/14 01:26
  • カテゴリー:FF
バレンタインでラブラブカップル。恋愛初心者なスコールがいます。



はいっ、と言って差し出されたそれを見て、スコールは眉間の皺を深くした。
それを見た目の前の少女は、にこにこと笑みを崩さないまま、スコールが差し出された物を受け取るのを待っている。


どうすればいいんだ。
どうするのが正しいんだ。

立ち尽くしたまま、スコールはぐるぐると頭の中で問い掛ける。
目の前の少女に、此処にはいない幼馴染達に、ガーデンで身に付けた自分自身の知識に。
けれど、声に出してはいないから、少女は何も答えてはくれないし、幼馴染達は此処にいないし、学んできた知識の中にこれに該当しそうな答えは見つかりそうにない。
そもそも、簡単に答えが見つかってくれるのなら、こうして立ち尽くす必要はない。



可愛らしいピンクの包装紙と、ラメ入りのリボンを結んだ、ハートの形をした大きな箱。
直径20センチ程のそれを、スコールはただただ、見下ろした。


どうすればいいんだ。
どうしたらいいんだ。

先程と同じことをもう一度考える。
目の前の少女は、やはりにこにこと笑っていて、スコールの反応を待っている。


そのまま、一分か二分か、たっぷり固まった後で、ようやくスコールは動いた。



「…………」



無言のままでハートを受け取る。
と、途端に少女───リノアは喜びを全身で表すようにスコールに抱き着いて来た。



「はっぴーはっぴーバレンタイン!ありがと、スコール!」
「……それは、俺の台詞なんじゃないのか」



はっぴー云々はともかく、ありがとう、は間違いなく自分の台詞の筈だ。
頬を撫でる、さらりとした黒髪に心地良さを覚えながら、スコールは思う。



バレンタインと言う今日のこの日のイベントを、恋人が逃す筈がないのは判っていた。

数日前からこそこそと(バレバレだったけれど)準備に勤しみ、セルフィやキスティスを捉まえては何かを仕切りに尋ねていたり、スコールの顔を見ては何かを想像してにこにこと嬉しそうに笑ったり、かと思ったらはっと何かに気付いたように蒼くなって悩みだしたり……とにかく、忙しなかった。
それを見て、そしてゼルやアーヴァインの遠回し(しかしこれもバレバレであった)なお節介のお陰で、スコールも来たる今日と言う日の意味を理解して、当日を迎えていた。


少し前のスコールなら、今日が“何”の日であるかなど気に留めず、そのまま流れてしまう事もあっただろう。
実際、ガーデンで過ごした今日と言う日は、殆どそうして過ぎて行ったと思う。
よくよく思い起こせば、教室の自分の席であったり、ロッカーだったり、所謂“個人スペース”と言われるような場所に何かが置いてあった事もあったかも知れないが、スコールにとっては大して重要な記憶ではなかった為か、G.Fの副作用とは別に、殆ど思い出す事は出来なくなっていた。

そうしたスコールの性格を知っているから、ゼルやアーヴァインもお節介を焼いたのだろう。
あの戦いの日々の後、多少はスコールの周りへの態度は緩和したものの、やはり根は内向的な性格であるし、人の感情の機微に疎い部分がある。
これが原因で、出逢って間もない頃は恋人と諍いを起こす事も少なくなかったので、幼馴染達は彼らが心安らかに───ひいては自分達に要らぬとばっちりが来ないように───過ごせるようにと、スコールとその恋人の周りであれこれ世話を焼くのである。



ともかく────そんな幼馴染達のお陰で、スコールは、リノアが持ってきたハート型の箱の意味も判っている。
それでいて、差し出された時に「どうしたらいいんだ」と考えたのは、何も受け取りたくなかったから、と言う訳ではない。
差し出された時、胸の奥が心なしか温かくなったのも事実である。

だから判らなかったのは、受け取るか突き返すか、と言う事ではなくて、



(……どうしたらいいんだ)



はぐはぐ~といつもの不思議な言の葉で懐いてくるリノア。
最近、ようやく慣れてきた触れる温もりに、心密かに甘えながら、スコールは眉間の皺を更に深くしていく。


どうすればいいんだ。
どうしたらいいんだ。

延々と頭の中で同じ言葉を繰り返して、問い続ける。


リノアはまだくっついたままだ。
だから、スコールから彼女の顔は見えなくて、と言う事は、リノアにもスコールの顔が見えないと言う事だ。
それにひっそり、スコールは安堵していた。

どうして安堵なんてするのか、それは、



(どういう顔、したらいいんだ)



嬉しい。
温かい。
柔らかい。

それを教えてくれる彼女のように、スコールは笑えない。
どういう風に笑えば、彼女のように、そんな気持ちを伝える事が出来るだろう。


判らないからスコールは、彼女の細い体を抱き締めて、



「おっ、おっ?スコール君、なんか甘えたい感じ?」
「……多分」
「いいよー、バレンタインだもん。一杯はぐはぐしてあげる」



首の後ろに回された彼女の腕に、きゅ、と力が篭る。




どんな顔をすればいいのか判らない。

だから言葉の代わりに、精一杯の“ありがとう”の気持ちを込めて、抱き締める。






スコリノかわいい。この二人は、お互いに甘え甘やかしての関係がいいなあ。
ラグナ語録を考えるのも難しいけど、リノア語録はもっと難しい……
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